季節の変わり目に体調を崩しやすい、ケガや事故の後、身体の不調を感じる、デスクワークばかりで目や頭、首、肩の凝りが酷い、日々の重労働で身体が疲れている、関節の痛み、重ダルイ等々、なにかしら身体からサインが出ているのではないでしょうか?
軽いストレッチやヨガで身体をほぐすことも大事ですが、プロの手を借りて身体を整え、ケアを行うことも必要です。
整体に行くことがオススメですが、病院とは違うのか、保険は効くのか等、紹介していきますので、参考にしてみてください。
目次
そもそも整体とは?どんな時に行くの?保険は効くの?
街でよく見かける「整体」の文字。その文字の通り、整体とは「体を整える」ところです。具体的にはどんな時に行くところでしょうか?
私達の体は、日常生活や仕事で、立つ、歩く、座る、運動する、寝る、等々、様々な動きをしていますが、そこから生じる体の不調や痛みがあちこちに出て来ます。例えば筋肉や関節の痛み、溜まった疲れや体の凝り、歪み等です。これらを改善するのが「整体」です。
整体に通うことで、頭痛、腰痛、肩凝り、首の凝り等の症状が軽くなったり良くなったりすることが期待できます。また、スポーツや運動、事故によるケガや障害のリハビリにもおすすめです。
また、日頃の体に溜まった疲れを癒したり、ストレス解消にも良いので、定期的な体のメンテナンスとして通うこともおすすめです。
整体には、カイロプラクティック、オステオパシー、鍼灸、あん摩、マッサージ、指圧などの種類があります。それぞれに特定の勉強をした人や国家資格を持った人が施術を行います。
保険の適用については、整体の種類によっても異なります。健康保険制度が整体の一部をカバーする場合がありますが、一般的な整体院では基本的に保険はきかないとお考え下さい。
身体の不調でかかりたい整体院・整骨院・整形外科どう違う?
街の看板に、整体院、整骨院、整形外科、といった言葉が並びます。似たような言葉ですが、それぞれに違いがあります。
整体院とは?
整体院には、専門的な研修や実務経験を積んだ整体師やセラピストが在籍し、体のバランスを整えることを中心とした施術を行います。突発的な事故やケガといった急性的なものには対応ができません。
日常生活の姿勢や運動の癖によって起こる慢性的な体の不調(肩こり、腰痛、頭痛等)に対し、主に手技を使って筋肉や関節の調整を行います。リラクゼーションや美容、ダイエットといった目的で通う方もいます。
整骨院とは?
整骨院(または接骨院)は、国家資格を持つ柔道整復師が、電気療法や温熱療法等の器械や手技を用いて、骨や関節の疾患や外傷に対する治療を行います。
主に、突発的な事故、急性の症状やケガ(骨折や捻挫、脱臼などの外傷の治療や関節の調整)に対して効果的であり、回復に専門的なアプローチを行います。
仕事中や通勤途中の事故で受けたケガに対して、労災が使える認可も受けているところもあります。
整形外科とは?
整形外科は、骨や関節の疾患や外傷に対する治療や手術を行う専門医療機関です。
国家資格を持つ医師が診察し、手術や治療計画を立て、骨折や関節の変形、靭帯の損傷などを治療します。整形外科では、レントゲン画像診断やリハビリテーションなども積極的に活用し、より重篤な疾患や外傷に対して適切な治療を行っていきます。医療機関なので、麻酔や投薬といった幅広い診療ができます。
保険が効く場合、保険が効かない場合
整体にはいろんな種類があるとお伝えしましたが、それぞれに保険が効く場合、効かない場合があります。
まず、保険が効く条件として、柔道整復師、按摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持つ人から施術を受けた時です。
言い方を変えると、これらの国家資格を持つ人以外から受けた施術には保険は効きません。
しかし、資格を持つ人から施術を受けたからといって、施術全てに保険が効く訳ではありませんので、確認が必要です。
保険って何?
保険とは、様々なリスクから守ってくれるものを言います。
日本には国民健康保険制度があり、病気やケガで使う時に利用します。これは他の被用者保険や後期高齢者医療制度に加入していない全ての人が対象となる保険制度です。
その他、自分で選んで入れる医療保険もあります。具体的な補償内容は保険会社や契約内容によって異なりますが、一般的な医療保険では、診療費の補償や入院給付、手術給付、通院補償等が含まれています。
整体院で保険は効くの?
一般的に、整体院での施術は医療保険は効きません。
これは、整体が医療行為ではなく、予防や健康維持を目的としたものであるためです。
ただ、例外もあります。
まず、整体院に国家資格を持つ柔道整復師、按摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師が在籍している場合、その施術に保険が効く場合があります。
整体院にかかる前に確認をした方が良いでしょう。
整骨院で保険は効くの?
基本的に、整骨院での一般的な施術は健康保険の対象となります。しかし、特定の施術や治療には保険が効かない場合があります。
また、自費での施術や特定施術の追加料金が発生する場合もありますので、事前に整骨院側と相談することが重要です。
整形外科で保険は効くの?
一般的な整形外科の治療や手術については、公的医療保険が効きます。
整形外科では急性のケガや、整骨院では自費となる肩こりや腰痛などの慢性疾患でも健康保険が適用されます
しかし、保険の適用が可能な場合と不可能な場合があります。
保険の適用範囲や自己負担額について十分に理解し、必要な手続きを行うことをおすすめします。詳細な内容は医療機関にご確認ください。
保険適用になる施術、保険適用外になる施術
柔道整復師、按摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師によって、保険適用になる施術が異なります。
柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫、打撲、肉離れ等。
按摩マッサージ指圧師は、筋麻痺、関節拘縮等。
はり師、きゅう師は、神経痛、リウマチ、五十肩、頚腕症候群、腰痛症、頸椎捻挫後遺症等が保険適用となります。
また、これらには医師の同意書や診断書がなければ保険が効かないものがあるので、事前に確認することが大事です。
また、他の医療機関で同じ症状でかかっている場合も保険適用外となるので注意が必要です。
保険適用外の施術は、下記のようなものです。
慢性的な肩こりや腰痛、四十肩、スポーツや労働での筋肉疲労に対し行うマッサージ、姿勢の矯正、過去に経験した事故やケガが原因で起こる痛み、健康維持、リラクゼーション等が挙げられます。
整体院でできる施術とは?
整体院に柔道整復師、按摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師が在籍している場合にできる施術は、骨折、脱臼、捻挫、打撲、肉離れ、筋麻痺、関節拘縮、神経痛、リウマチ、五十肩、頚腕症候群、腰痛症、頸椎捻挫後遺症等です。
資格によってできる施術内容が異なります。
上記でもお伝えしましたが、これらには医師の同意書や診断書が必要なものがあります。
整体院によっては、リラクゼーションに力を入れているところも多いので、疲れを取りたい、リラックスするためのマッサージを受けたい、という時にも施術を受けられます。
また、姿勢の矯正や美容やダイエット目的の施術ができるところもあります。
保険適用、保険適用外、それぞれのメリットとデメリット
整体には、保険適用の施術、保険適用外の施術があるとお伝えしました。整体に一度行けばすぐに良くなるとも限りません。それなりに通うとなれば、保険が効いて少しでも費用を抑えられれば、と思うのは当然です。
ですが、保険適用と適用外ではそれぞれにメリットとデメリットがあります。
保険適用のメリットとデメリット
整体で保険が使えるメリットとして、金銭的な負担が少なくてすむことが挙げられます。
また、医療費控除が使えることもメリットです。
デメリットは、保険でできる内容や時間が決められていて、最低限のことしか受けられないことです。よってなかなか症状がよくならなかったり、通院回数が長引いてしまうことがあります。
また、医師の同意書や診断書が必要であったり、それには有効期限があり取り直しが必要であったりとなかなか面倒なこともあります。
保険適用外のメリットとデメリット
保険適用外のメリットとしては、保険適用で決められた症状だけでなく、体の状態に合わせて様々な対応ができることです。施術内容も広がり、納得いく施術を受けることが可能です。
また、症状に対する対応だけではなく、根本的な原因を探し施術を受けることができます。
新しい技術を積極的に取り入れることもできるので、保険適用の施術に比べ、結果、通院回数が少なくてすむこともあります。
デメリットは、費用がすべて自己負担になるので、保険適用に比べ高額になってしまうことです。ただ、結果的に通院回数が減れば、長い目でみた場合、費用がかえって安くすむということも考えられます。
整体と保険についてまとめます
基本的に整体では保険は使えません。
しかし、国家資格を持つ施術者から受けた施術については保険が使えます。
ですが、すべての施術に保険が使えるわけではありません。保険が使える対象は、細かくルールが決められており、その人の症状によって変わってくるのが実情です。
また、保険にはメリット、デメリットがあります。
簡単に言うと、金額の違い、そして、保険適用で痛みや症状を和らげるのか、保険適用外で根本的に症状を改善していくかの違いがあります。どちらがよいかは、施術を受けられる方の状態によっても変わってきます。
整体を受けようと考えている方は、施術者との相談を通じて、最適な治療法を見つけることが大切です。その上でどの施術を受けるのか、保険適用か適用外かをお選びいただければと思います。