慢性的な腰痛に悩まされていませんか?
腰痛は運動不足や精神的ストレス、肉体労働による疲労など、数多くの原因で発生します。
その対処法として、痛み止めや湿布で一時的に症状を和らげても、腰痛の根本的な解決にはなりません。
そんな腰痛ですが、食生活の乱れによる栄養不足でも腰痛が起きることがあります。
この記事では、慢性的に腰痛に悩まされる方や腰痛に悩んでいる人をサポートしたい方に向けて、腰痛を根本から改善する腰痛に効く食べ物を紹介します。
記事を読むと食生活で改善できる腰痛の対策方法が分かります。
- 病院で治療が必要な危険な腰痛
- 栄養素不足が原因の腰痛
- 腰痛の原因を解決する栄養素
- 腰痛の改善に効く摂取すべきおすすめの食品
腰痛の改善にはお薬や運動、メンタルケアなど様々な方法がありますが、日頃の食事を改善するだけでも腰痛を良くする可能性があります。
ぜひ、腰痛で悩む方は最後まで読んでみて健康的な生活を取り戻す機会に役立ててください。
病院で治療が必要になる危険な腰痛
腰痛は運動不足、ストレス、食生活など様々な原因で発生します。
そのため、食生活により腰痛を改善させるには、腰痛の種類を知ることが効果的なアプローチに繋がります。
医学的に腰痛は大きく2種類に分けられています。
- 原因がハッキリしている特異的腰痛
- 原因がハッキリしない非特異的腰痛
2種類に分類する理由は病院で適切な治療を受けた方が良い腰痛が存在するからです。
原因がハッキリしている特異的腰痛
特異的腰痛は腰痛の原因が明確に判明している腰痛を言います。
腰痛を抱える患者全体の15%を占めており、しっかりと病院で適切な治療を受ける必要がある腰痛の場合が多いです。
特異的腰痛に該当する代表的な原因には以下のようなものがあります。
- 椎間板ヘルニア
- 癌(がん)
- 背骨の骨折
これらの一覧は腰の背骨にレントゲンなどの検査で明らかな異常が目に見えることが特徴です。
そのため、医師の診察により整形外科的な疾患の診断名がつくケースが多くなります。
腰痛に関連した疾患は、自己判断を誤ると腰痛を悪化させやすく、最悪の場合には命に関わるケースもあるため、民間療法で解決しようとせず、病院で適切な治療を受けることが大切です。
原因がハッキリしない非特異的腰痛
非特異的腰痛は腰の背骨などに検査上で明らかな異常がない腰痛です。
原因がハッキリしないことから、腰痛の原因を日々の生活習慣から探るアプローチが効果的です。
具体的には仕事の疲労や精神的ストレスなど日々の生活から腰痛に影響を与えそうな情報を洗い出し、原因を特定しながら病院の治療と合わせて、生活習慣の改善を図ることが最適な治療選択になります。
非特異的腰痛は薬や運動だけでなく、食事で改善できる可能性がある腰痛のため、腰痛の原因に合わせて効果的な食べ物を選択することが大切です。
栄養素の不足が原因となる腰痛
栄養素は健康的な身体を作る材料として大切なものです。
その中でも腰痛で悩む人が栄養素の情報を学ぶことは、腰痛の痛みを改善するために強く意識すべきポイントになります。
しかし、日頃からダイエットや偏った食事などの生活習慣のある人は栄養不足を招きやすく、腰痛の原因を作ってしまう可能性があるため注意しましょう。
栄養素の不足で発生しやすい腰痛の原因は3つあります。
- 骨粗鬆症
- 自律神経の乱れ
- エネルギー不足による筋肉の疲労
それぞれの原因について解説をします。
骨粗鬆症が引き起こす腰痛
骨粗鬆症はカルシウムに加えて、マグネシウムといったミネラルの栄養素が体内に不足していることで起こります。
骨粗鬆症になると、骨がスポンジのようにスカスカになり骨が脆くなります。
そのため、尻もちや転倒などで骨折の病気を引き起こしやすいです。
また、骨折した時に背骨がつぶれて変形するため、姿勢が悪くなり猫背になる後遺症に発展します。
猫背は腰の筋肉に強いストレスを与え、慢性的な腰痛を引き起こす要因になっています。
骨粗鬆症は特に閉経を迎えた女性に多く見られます。
その理由は、体内での女性ホルモンの分泌量が少なくなることで、骨が分解されてカルシウムが溶け出すスピードが早くなってしまう現象が発生します。
そのため、骨粗鬆症がある女性の方は、栄養素の他に女性ホルモンを補う治療も行うようにしましょう。
自律神経の乱れが引き起こす腰痛
自律神経の乱れは、体のホルモンバランスの崩れを意味します。
ホルモンとは体の中で体温や血圧などを調整して、生命を維持する働きをサポートする物質です。
ホルモンバランスの乱れは本来、人間の身体に備わった痛みを和らげる神経経路の働きを低下させます。
その理由は苦痛を和らげるホルモンであるセロトニンが不足することにあります。
栄養バランスの偏った食事や過度なダイエット生活は栄養不足を招くため、身体の中でセロトニンを作ることができず、結果的に痛みを感じやすい体質になります。
すると強い腰痛に悩まされたり、痛み止めや湿布薬など薬が手放せない生活を余儀なくされるケースも少なくありません。
自律神経の乱れは男女ともにストレスを感じる環境では適切に対処しないと腰痛の悪化に繋がる要因の1つです。
現代はストレス社会でもあるため、定期的な運動や十分な睡眠時間の確保は健康を維持するためにも大切な生活習慣なので、予防する意味でも腰痛を感じた場合は生活環境を見直しましょう。
エネルギー不足よる疲労が引き起こす腰痛
身体の筋肉を動かすにはエネルギーが必要です。
食事から満足に栄養が補給できていないと、体は常にエネルギー不足で疲れ切った状態になります。
疲労は蓄積すると徐々に痛みとして体に警報を発します。
特に肉体労働などの体の筋肉に強いストレスを与える仕事は、疲労が重なると腰痛で満足なパフォーマンスを発揮できないことやケガする機会も増えてくるため注意が必要です。
腰痛に効果的な栄養素
腰痛に効果的な栄養素は痛みを引き起こす原因によって違います。
改善したい原因別に意識すべき栄養素を紹介します。
骨を強くするならカルシウム、マグネシウムなどのミネラル摂取を意識する
骨粗鬆症は背骨の変形や骨折を招くリスク要素です。
特に骨粗鬆症は年齢を重ねるほど発症しやすいため、中高年女性の方は意識して摂取することがおすすめです。
骨はカルシウムとタンパク質でできています。
その他、マグネシウムなどのミネラルも強く硬い骨を作るために必要な栄養素であるため、カルシウム以外のミネラルも補給するようにしましょう。
また、カルシウムを無駄なく体内に吸収させるには、ビタミンDとビタミンK₂も一緒に摂取することが効果的です。
疲れにはビタミンB群、炎症を抑えるならビタミンKなどのビタミン摂取を意識する
エネルギー不足や炎症などで傷ついた筋肉を修復するには、ビタミンの摂取を意識しましょう。
ビタミンCは体内で発生する活性酸素から体を守る抗酸化作用があり、体の劣化を抑え、筋肉のケガを予防します。
ビタミンKは身体で発生した炎症を鎮める抗炎症作用を持つため、炎症などで筋肉を痛めた時の腰痛を早く良くするために効果的な栄養素です。
その他、疲れた体を回復させるにはビタミンB群(B1、B2、B6、ナイアシン、パントテン酸など)を摂取すると、効率よく体内でエネルギーを作ることが可能です。
しかし、エネルギーを作るには材料となる糖質や脂質、タンパク質が必須になるので、ビタミンだけの栄養素に偏らないようにバランスを意識して食事をすることが大切になります。
ホルモンバランスを安定させるならトリプトファンなどの必須アミノ酸とタンパク質の摂取を意識する
自律神経の乱れによる腰痛を良くしたい時には、ホルモンバランスを良くする必要があります。
特に精神的ストレスによる腰痛には、セロトニンの材料となる必須アミノ酸のトリプトファンの摂取が大切です。
必須アミノ酸は体内では作ることができません。
そのため、食べ物から補給する必要があり、主にタンパク質を多く含む食品から摂取できます。
腰痛に効くおすすめの食品
腰痛に効果的な栄養素を補
給するため、日常生活に取り入れやすい腰痛に効く食品を今回、紹介します。
チーズ、ヨーグルトなどの乳製品
牛乳をはじめとしたチーズやヨーグルトは骨粗鬆症に由来する腰痛に効果的な食品です。
チーズは豊富なカルシウムに加えて、料理へのトッピングにすぐに取り入れやすい便利さがあります。
また、ヨーグルトはカルシウムの他に、良質なタンパク質やビタミンB群などの栄養素も含まれているため、総合的に腰痛に効く栄養素を取り入れたい時は、普段の食事に追加して食べるだけで効果を得ることができます。
納豆、キムチなどの発酵食品
納豆やキムチなどの発酵食品は、良質なタンパク質やビタミンの補給に最適です。
身体の疲れや炎症などを回復させる目的では、どちらもおすすめの食品になります。
さらに目的を分けて考えていく場合、疲労回復ならタンパク質が豊富な納豆、炎症を抑えるならビタミンが豊富なキムチを選択すると効率が良い食事ができます。
バナナやみかん、グレープフルーツなど果物類
ストレスによる腰痛を良くしたい場合は、ビタミンCを豊富に含むグレープフルーツやみかんなど柑橘系の果物がおすすめです。
ビタミンCはコルチゾールと呼ばれるホルモンのサポートを行い、ストレスに対しての抵抗力を高めてくれます。
そのため、ストレスが多い環境にいる方は意識して食事に取り入れましょう。
また、ストレスを癒すホルモンであるセロトニンはバナナなどから材料となる栄養素が補給できます。
バナナは必須アミノ酸の1つであるトリプトファンが豊富なため、おすすめの果物です。
ストレスフルな日常生活を行う人はぜひ、フルーツを意識的に食べてみてください。
さば、しらす、イワシなど小魚も含めた青魚類
ぎっくり腰などで1ヶ月以内に腰痛の症状がある人は、小魚を含む青魚類の食品がおすすめです。
具体的な魚には、さば、しらす、イワシなどがあります。
青魚はDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、血液の流れをサラサラにして身体の血行を改善します。
また、良質なタンパク質とビタミンB群やミネラルの補給にも適した食品です。
1ヶ月以内の腰痛は急性腰痛と呼ばれ、筋肉や骨など身体に何らかの損傷が起こる可能性が高い腰痛なため、身体を修復する栄養素を含む食品が望ましいです。
身体を修復するには材料となるタンパク質はもちろんのこと、ビタミンやミネラルの補給も必須です。
しかし、身体の修復は年齢によって治癒力に差があるために治るまでに時間がかかる人もいます。
そのため、血行を改善して少しでも治癒力を良くすることがおすすめです。
不飽和脂肪酸を豊富に含む青魚は、血行を良くしながら身体の修復が必要な腰痛に適した食品と言えます。
ちなみに魚が苦手な人は肉類でも代用が可能です。
しかし、肉の油は摂取しすぎは血行不良を招くことにも繋がるため、豚肉などの脂身の少ないお肉を意識して食べるように意識してください。
アーモンドなどのナッツ類
アーモンドなどのナッツ類は食物繊維やビタミンE、不飽和脂肪酸、カルシウムやマグネシウムを含むミネラルが豊富に含まれています。
そのため、腰痛に効く栄養素を総合的に補給することができます。
特に筋肉痛や体の疲れなどによる腰痛の回復を早めることに適しているため、腰痛を改善するだけでなく、再発の予防にも効果的です。
その他、大豆や海藻、卵などの食材
大豆はタンパク質をはじめ、ビタミンやミネラルが豊富に含まれる栄養バランスの良い食材です。
さらに海藻は食物繊維やマグネシウムなどのミネラルを多く含み、大豆製品と合わせて摂取するとより、腰痛改善に効果的な影響を与えます。
その他、大豆などが苦手な方は、卵でも良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを摂取することが可能です。
これらの食材は主にみそ汁などの具材として活用すると手軽に朝食などに取り入れることもできるため、特に朝食を抜きがちな男性などにおすすめの食品です。
まとめ:朝食から改善して、腰痛を撃退しよう!
今回は、腰痛に効果的な食品を紹介しました。
腰痛は日本においても国民全体の38%が悩まされている病気です。
そのため、日頃の食生活から腰痛を改善できる方法を知ることは健康な身体を維持する上で大切な情報になります。
食事で腰痛を改善したい場合のポイントを3つにまとめます。
- 病院を活用して危険な腰痛を見分ける
- 腰痛に効果的な栄養素を理解する
- 腰痛に効く食品を朝食から取り入れて食生活を整える
食習慣を変えることは容易ではありませんが、腰痛に悩んでいる方は実践して継続できるように意識してください。
最後に注意点として、食生活はあくまで腰痛治療の1つです。
根本的な治療には運動と食事の2軸でバランスを考える必要があります。
現代は運動不足になりやすいデスクワークの仕事も多いため、運動も定期的に行うようにしましょう。
あなたのお近くにある最寄りの病院や整骨院などでは、腰痛治療の専門家が多く在籍しているはずです。
1人で頑張らず、多くの人のサポートを得ながら、生活習慣を改善しましょう。