最終更新:2024.06.26

ぎっくり腰手前の腰痛を察知するには?病院に行くかどうかの見極めも解説

ぎっくり腰は突然激痛がして、動けなくなる腰痛の一種です。ぎっくり腰になると日常生活や仕事などに支障をきたすので、発症した際の対処法や予防法などを知っておきたいものです。

本記事ではぎっくり腰の症状や、治療法、予防法などについて詳しく解説します。また、ぎっくり腰になった場合に、病院を受診すべきかどうかの見極めや、痛みを軽減するエクササイズもご紹介します。

ぎっくり腰とは

腰痛 ぎっくり腰手前

重い物を持った時など、何かの拍子に突然腰に激痛が走るのがぎっくり腰です。多くの場合、あまりの激痛にその場で動けなくなってしまいます。ぎっくり腰は、1週間から2週間くらい時間がたてば自然に治ることが多いのですが、いつまでたっても治らない、あるいは痛みのほかに痺れもあるようなら、椎間板ヘルニアなど他の病気の可能性もあるので、注意しなければなりません。

これといった原因がない場合もある

ぎっくり腰は重い物を持ち上げた時になりやすいのですが、軽くお辞儀をしたり、何か取ろうとして手を伸ばしただけで起こることもあります。お辞儀のような軽い動作でも起こるということは、いつでもどこでも起こる可能性があるということです。軽い動作でも起こるのですから、気をつけようがないとも言えるでしょう。

だから、ぎっくり腰は厄介なのです。防ぐのが難しいのに、発症したら激痛が走るのですから、できるだけかかりたくない病気です。ぎっくり腰は、なぜ起こるのかもハッキリしていませんが、ぎっくり腰が起きたときに、体の中でどういう変化が起きているのかもわかっていません。

わからないことが多いために、椎間板ヘルニアや圧迫骨折の痛みを、ぎっくり腰と間違えることもあるようです。このように、ぎっくり腰は多くの場合原因もわからず、これといった治療法もないのが現状です。

体操やストレッチをしてもかまわない?

普通に考えて、腰に激しい痛みがある状態で、体操やストレッチ等は絶対にやってはいけないように思えます。もしやったとしたら、確実に症状が悪化すると誰もが考えるでしょう。しかし、実際はそうとも限りません。ぎっくり腰を発症した直後なら、ストレッチや体操を行っても行わなくても、ほとんど問題がないのです。

つまり、ストレッチをしたからといって今以上に悪くなるわけではないので、ストレッチをすると痛みが楽になるのであれば、ストレッチをしたほうがいいでしょう。しかし、ストレッチをして痛みが出たり、あとで痛みが強くなるようなら控えるべきです。

ぎっくり腰になってから1カ月くらいたつと、症状も落ち着いてくるので、少しずつ体操やストレッチをすると、早く良い状態になるのでおすすめです。ただし、体操やストレッチにもいろいろあるので、どれがいいかについては、個人個人で違うので、理学療法士のような専門家に相談するようにしましょう。

どんなときに発症する?

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰は洗面所で顔を洗っていたり、くしゃみをしただけで発症することがあります。ぎっくり腰になると激痛に襲われて動けなくなり、声も出せなかったり呼吸をするのも辛いというほど、ひどい状態になることもあるようです。発症すると、これほど甚大な被害を及ぼすぎっくり腰ですが、現在のところ医学的にはほとんど解明されていません。

そのため、多くの場合ぎっくり腰は原因もわからないのです。一説には、ぎっくり腰の20%はストレスによるもので、あとの80%は原因不明だとも言われています。つまり、多くの場合ぎっくり腰は原因のわからないまま、対症療法による治療が行われているケースも少なくないのです。こんな話を聞くと不安になる人もいるかもしれませんが、これが現状なのです。

現代医学の進歩には目覚ましいものがあり、不治の病と言われていた癌でさえも、発見が早ければかなりの確率で完治できるようになりました。その現代医学でも、ぎっくり腰の詳細についてはほとんどわかっていないのです。

しかし、ある程度はぎっくり腰の原因がわかっています。その中でも代表的なものが、以下に紹介する3つです。代表的な原因を知っていれば、ぎっくり腰になってもある程度対処することが可能で、ぎっくり腰にならないための予防策を立てることもできます。

椎間板への過度の負荷

椎間板は脊椎の24個の骨の間にあって、クッションの役割をしています。椎間板があるから、脊椎で頭や上半身の重さを支えることができるのです。さらに、高い所から飛び降りた際などに、足からの衝撃を吸収して、脳へのダメージを抑えるのも、椎間板の大事な役目です。

脊椎で、クッションの役割を果たしている椎間板は、かなりの重さを受けるので丈夫にできていますが、意外にデリケートな面もあります。そのため、椎間板ヘルニアという症状を引き起こすことがあります。腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板の中にある髄核という物質が、椎間板の外に飛び出てしまう病気です。

この飛び出した髄核が、脊髄神経に触れると激痛が起こりますが、激痛が起こるほどではなくても、髄核が出ている状態が続くと椎間板に負荷がかかります。この症状が腰椎で起こると、何かの拍子に腰に激痛が走る場合があり、これがぎっくり腰の一因となるケースもあります。

慢性的な腰への負担

現代社会では、どこに行くにも乗り物を使います。江戸時代など、現代のような交通機関がなかった時代には、どこに行くにも歩くしか方法がありませんでした。しかし、現代では車などを使って移動するケースが多くなり、現代人はすっかり歩く距離が短くなってしまいました。

アフリカなどに住む狩猟民族は、狩りのために1日に数十キロ歩くのは普通のことのようですから、いかに先進国の人々が歩かなくなったかがわかります。先進国の人々が歩かなくなったのは、文明が進歩した証とも言えるでしょう。

文明の進歩により、交通機関が発達したために、歩かなくて済むようになったのです。しかし、これが腰痛を生む原因となりました。人類は四つ足歩行から二足歩行に変わり、文明が発展してきましたが、二本足で歩くメカニズムは、かなり複雑なものだと言われています。

人類の最大の特徴は直立二足歩行ですが、二足歩行を獲得した人類は、実は歩くことによって体のバランスを保ってきたのです。つまり、文明人が昔と比べて歩かなくなったことが、腰痛の原因だと言うのです。二足歩行すると、嫌でも腰に負担がかかります。

この適度な腰への負担が、人体のバランスを取る上で重要なのですが、文明国に住む現代人は、歩かなくなったために、自分からバランスを崩しているのです。足は2本しかないので、歩けば歩くほど左右の足にかかる負荷が平均化し、バランスが取れるようになっています。

しかし、現代人は歩かなくなったため、体がアンバランスなままの状態で、生活している人が多いのです。これが腰痛や、ぎっくり腰の一因となっています。

骨格の歪み

「骨格の歪み」とは、しばしば耳にするフレーズですが、では骨格の歪みとは具体的に、どんな状態を指すのでしょうか。他人の後ろ姿を見ると、骨格の歪みはよくわかります。しかし、自分の骨格の歪みは、ほとんどの場合わかりません。

背骨がねじれていたり、骨盤の左右の位置が違うなど、体の中でも大きな骨がねじれたり歪んでいると、さまざまな健康障害を引き起こします。実際に、骨格の歪みを調整しただけで、内臓系の疾患が改善する例も珍しくありません。

ではなぜ、骨格が歪むのでしょうか。前述しましたように、現代人は歩行量が減少しているために、左右の足に均等に体重を乗せることができなくなっています。人が歩くと、足やひざ、股関節、骨盤などに、地面から押す力がかかります。

骨盤には、仙腸関節という関節が左右にありますが、この関節の左右の位置に違いがあると、骨格が歪んでくるので注意しなければなりません。

ぎっくり腰手前の症状

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰は、普段の何気ない動作で腰に激痛が走り、動けなくなってしまう病気です。突然腰が痛くなるので、これから出かけるところだったり、仕事中だったりすることもあるでしょう。そこで、ぎっくり腰が起こる手前で、異変を察知できればいいのですが、それは可能なのでしょうか。

ぎっくり腰の前兆

結論から言いますと、ぎっくり腰にハッキリした前兆はありません。ぎっくり腰は、普段の何気ない動作で起こる症状ですから、前兆をつかむのは非常に困難です。しかし、何度もぎっくり腰を経験している人は、「またやりそう」とか「嫌な予感がする」といった、前兆ともとれる感覚を覚えることがあるといいます。

ただし、これは前兆というほどのものではなく、過去の経験から何となく気づいているだけでしかありません。しかも、その人が独自の感覚で察知できるだけですから、他の人の参考にはならないでしょう。

ぎっくり腰は予防できる

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰は、ある程度予防することができます。前述しました通り、ぎっくり腰は軽く会釈した程度でも起こることがあるので、完全に予防するのは不可能です。しかし、以下のポイントに注意して生活することにより、かなりの確率で予防することができます。

なるべく同じ姿勢を続けない

ぎっくり腰は、長時間同じ姿勢を続けたあとに、起きやすいことがわかっています。長時間同じ姿勢で座っていたり、立ちっぱなしの状態が続くと、「腰が硬くなる感じ」や「腰が重たくなる感じ」などの異変を感じたあとに、ぎっくり腰を起こすケースが見受けられます。

これは、長時間同じ姿勢を続けたために、腰や臀部の筋肉が硬くなり、血液が循環しにくくなるために起こるものです。このような状態が続くと、ちょっとした動作がきっかけとなって、ぎっくり腰を起こします。

ぎっくり腰は、何でもない動作でも起きることがありますが、その前段階として、腰に負担がかかるような姿勢を取った結果、ぎっくり腰になった可能性もあります。予防法としては、長時間同じ姿勢を続けたら、風呂で体を温めるのが有効です。

また、腰部のストレッチをするなどして、血液の循環を良くすることで、ある程度予防することができます。ただし、長時間同じ姿勢を続けたあとに、冷湿布やアイシングをすると、逆効果ですから注意しましょう。

腰痛の予防には、冷湿布やアイシングが効果があると一般的に言われていますが、ぎっくり腰の予防には、腰を温めることが大切です。

寝返りしにくい

腰周辺の筋肉が疲労すると、ベッドで睡眠中に同じ姿勢が続いた場合に、筋肉が硬くなって動きにくくなります。腰の状態が悪くなると、同じ姿勢を続けることがマイナスに働いて、寝返りが打ちにくくなります。

ぎっくり腰になった人の中には、寝ているときに腰に違和感を覚えたという人も多いようです。もし寝返りが打ちにくい状態が続いているなら、ぎっくり腰になる可能性があるので注意しましょう。

床の物が取りにくい

床に落ちた、片手で拾えるくらいのものを拾おうとした際に、取りにくいと感じたらぎっくり腰の前兆かもしれません。

床の物が拾えないということは、腰がスムーズに曲げられないということですから、腰に何らかの異常があることが考えられます。
この場合の原因には、2つの可能性があります。

まず1つ目は骨盤の歪みです。毎日長時間同じ姿勢を続けたり、日常的に腰に無理な力が加わるようなことをしていると、骨盤に小さな歪みが生じます。この歪みが徐々に積み重なって、ぎっくり腰の原因になる場合があります。

2つ目は、腰にできたトリガーポイントです。トリガーポイントとは、血行が悪くなった筋肉にできる痛みの元で、一度トリガーポイントができると、治癒するのは難しいので、たびたびそこが原因となって腰痛が起こります。もしも、トリガーポイントができてしまったら、施術して治すことを考えましょう。

筋膜性腰痛との違い

腰痛 ぎっくり腰手前

筋膜性腰痛とは、筋肉を覆っている筋膜が、何らかの原因で損傷して腰に生じる痛みのことです。筋膜性腰痛を発症するケースは意外に多く、しかも激しい痛みを伴うので、ぎっくり腰と誤認されることがあります。

筋膜性腰痛は、腰に負担がかかることで発症するので、スポーツや仕事で腰に過剰な負担がかかると、痛みを発する可能性があります。筋膜性腰痛は重い物を持ったり、長時間同じ姿勢を続けるなど、日常生活の中で起きるケースが多いので、なおさらぎっくり腰と間違えやすいのです。

ちなみに、急性の筋膜性腰痛は、肉離れや腰椎捻挫を伴うことが多いので、ぎっくり腰と区別しやすいのが特徴です。一方、慢性の筋膜性腰痛は、座りっぱなしや姿勢の悪さ、長時間同じ姿勢で過ごすなど、腰に負担をかけすぎた結果、腰の筋肉に疲労が溜まって発症します。

筋膜性腰痛を発症すると、激しい痛みのために日常生活もままならなくなりますが、骨や神経が損傷しているわけではありません。そのため、脊椎分離症や椎間板ヘルニアのような、下半身のしびれといった症状を起こさないのが特徴です。

筋膜性腰痛は、X線検査やMRI検査などの画像検査をしても、何の異常も見つからないので、原因がわからないままになってしまいます。筋膜性腰痛は、強い痛みがあっても数日で和らぐことが多く、1カ月もたてばほとんど完治します。ただし、腰に負担がかかるような生活を続けていると、再発するケースも多いので注意しなければなりません。

受診が必要かどうかの見極め

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰は患部に炎症を起こした状態ですが、軽い場合はじっとしていれば治ることもあります。軽い症状の場合は、少し痛みがある程度なので、動けるなら痛みが出ないように注意しながら過ごせば、普段通りに生活できます。症状が軽ければ、通常は1週間~2週間程度で回復していきます。どうしても気になるようでしたら、電話で予約の確認を取って診療を受けるとよいでしょう。

中程度の痛みの場合は、日常生活に支障をきたすことが多くなるので、慎重に過ごさなければなりません。重度になると、激痛のために立ったり座ったりする動作や、歩行もままならなくなります。クリニックや病院などの受診が必要なのは、重度の場合なので、その見極め方について解説します。

ぎっくり腰になっても、「こうすると楽」という姿勢があるなら、急いで受診する必要はありません。腰痛が楽になる姿勢がある場合は、軽度から中程度の症状と見ていいでしょう。また、軽くエクササイズをしてみて、少しならできそうであれば、重症の可能性は低くなります。

しかし、激しい痛みが続いて、まったく体を動かせない状態であれば、明らかに重症ですから早めに医療機関を受診しましょう。ちなみに、楽になる姿勢がある場合は、ぎっくり腰の可能性が高いのですが、楽になる姿勢がなくずっと激痛が続く場合は、別の病気の可能性があります。

たとえば、骨折やがんの転移、感染性脊椎炎などの場合でも、ぎっくり腰と似たような痛みが生じることがあるので注意が必要です。

骨や神経の損傷はない

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰は、動くと痛いのでじっとして過ごすことが多いのですが、放置すると悪化するとか、痛み以外に何か起こるといったことはありません。そこで、ぎっくり腰はエクササイズや体操などを行って、体を動かしたほうが回復が早くなるのでおすすめです。

むしろ、腰をかばって動かさずにいると、腰や背中の筋肉が緊張して血流が悪くなり、発痛物質が増えるのでさらに痛みがひどくなります。ぎっくり腰は激痛がするので、「この状態で体を動かすともっと悪化する」と思ってしまう人も多いようですが、実際はその逆なので、なるべく体を動かすようにしましょう。

ぎっくり腰の後に「安静にした場合」と、「できる範囲で動いた場合」を比較した研究では、できる範囲で動いたほうが痛みが長引かず、ぎっくり腰の再発率も低いという結果が出ています。

レッグレイズがおすすめ

腰痛 ぎっくり腰手前

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰の症状を緩和するエクササイズとして、レッグレイズがおすすめです。レッグレイズを行うと、腹筋とインナーマッスル(腹横筋・腸腰筋など)が鍛えられるので、骨盤の歪みや姿勢が改善されるため、ぎっくり腰に効果があります。

レッグレイズのやり方

レッグレイズは、以下の手順で行います。

1.仰向けの状態になり、体の横に手を置きましょう。

2.足をそろえたまま、ゆっくりと両足を上げていきます。

3.両足が床と垂直になるくらいまで上がったら、ゆっくりと下ろしていきましょう。

4.足を床に着くギリギリのところまで下ろしたら、2.からの運動を繰り返し行います。

上記の運動を、10回3セットを目安に行ってください。

この動作がきついと感じたら、軽く膝を曲げ、お尻の下に両手を敷いて行うと楽にできます。

また、回数も10回3セットではなく、10回2セットまたは5回3セットでもかまいません。

最初は少ない回数から始めて、徐々に増やしていけばいいのです。

レッグレイズのポイント

おへそから5cmほど下の、いわゆる丹田を意識してレッグレイズを行いましょう。そうするとインナーマッスルの腹横筋や多裂筋が鍛えられ、アウターマッスルの脊柱起立筋が緩みます。

ぎっくり腰で痛むのは、アウターマッスルが緊張した状態になっていることが原因なので、丹田を意識してレッグレイズを行うことによって、アウターマッスルが緩むので痛みを和らげることができます。

心因性腰痛とは

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰は、ストレスが原因で起こることがあります。強いストレスが長く続くと、脳に変化が起こって、本来感じないはずの痛み(実際にはない痛み)を感じることがあります。また、ストレスは体を硬くするので、筋肉が緊張して血液の循環が悪くなり腰痛を発症することもあるようです。

痛みは3種類ある

ぶつけたり骨折するような痛みを「侵害受容性疼痛」と言い、神経に異常が発生して起こるのが「神経障害性疼痛」です。この2つは実際に痛みの原因があるために起こりますが、何の異常もないのに、脳の変化によって痛みが起こる「痛覚変調性疼痛」もあります。心因性腰痛によって起こるのは、痛覚変調性疼痛による痛みです。

心因性腰痛の見分け方

心因性腰痛は、患部に疾患や炎症があるわけではないので、はっきりしたことを診断するのは困難です。椎間板ヘルニアや圧迫骨折、筋肉のこわばりなどがないかを調べ、どれにも該当しなければ心因性腰痛の可能性が高くなります。そこで、次に心理的なテストを行って、腰痛の原因を突き止めていきます。

たとえば腰椎椎間板ヘルニアでは腰を曲げると痛くなり、脊柱管狭窄症は立ったり歩いていると症状が出てきますが、そういった理由もなく「とにかくずっと痛い」というのが心因性腰痛の特徴です。このように、痛みの実体がないだけに、心因性腰痛の原因を突き止めるのは難しいでしょう。

心因性腰痛が起こる要因

心因性腰痛の具体的な要因には、以下の3つがあります。

・身体化による血流不足

身体化により、腰の筋肉の血流が不足すると腰痛が起こります。ストレスが原因で脳機能に不具合が起きると、「身体化」という現象が起こることがあります。身体化とは、ストレスによって起こる反応のことで、動悸や胃腸の不調、睡眠障害などがその例です。

さらに、身体化によって筋肉の血流が不足するため、体内の細胞に酸素欠乏や老廃物の蓄積が起こり、痛みを発するようになります。この現象が腰の筋肉で起こると、腰に痛みが生じるために脳が腰痛と誤認してしまいます。

・脳の痛みを感じる機能の麻痺

ストレスが原因で、脳の痛みを感じる機能に不具合が生じてしまい、痛みを感じにくくするメカニズムが働かなくなるために、体に痛みがあると誤認することがあります。これが腰で起こると、常に腰痛があるかのような状態を、脳が勝手に作り出してしまます。

・心理的ストレスによる姿勢の崩れ

強い心理的ストレスを受けると、姿勢のバランスが崩れ、物を持ち上げたときなどに腰に痛みを生じることがあります。姿勢のバランスが崩れた状態とは、背中や腰を丸めたような猫背の姿勢です。猫背の状態で急に重い物を持つと、腰椎椎間板に予想外の負荷がかかるため、腰痛を起こしてしまいます。

心因性腰痛の治療法

心因性腰痛は、実際には痛みの原因がないので治療するのは困難です。まず患者本人が、医師の言う事をよく聞いて、心因性腰痛であることを認識することが大切です。その上で治療に入りますが、近年効果があると言われているのが、「認知行動療法」と呼ばれる心理療法です。認知行動療法によって患者が病気と向き合い、痛みと上手に付き合っていくコツを身に着けていきます。

ちなみに、適度な運動も心因性腰痛の改善に効果があります。ウォーキング程度でいいので、軽い有酸素運動を続けることによって、ある程度の効果を出すことが可能です。また、薬にも一定の効果があります。ロキソニンなどの、一般的な鎮痛剤はあまり効果がありませんが、抗うつ薬、抗てんかん薬などを使うことによって、脳の機能を回復させ、心因性腰痛の原因を取り除く効果が期待されます。

薬はあまり飲みたくないと言う人もいますが、これらの薬は医者の処方のもとで用法容量を守って飲めば問題はありません。心因性腰痛にはこのような対処法があるものの、「これをすれば確実によくなる」という決定的なものがないのも事実です。

定期的にぎっくり腰を繰り返す人の改善法

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰の原因はっきりしないので、断定的なことは言えませんが、以下のような場合にぎっくり腰を繰り返しやすくなるようです。

長時間同じ姿勢でいたあとの動き始め

長時間同じ姿勢でいると、血の巡りが悪くなって筋肉や関節が硬くなります。朝起きてすぐや長時間車を運転した直後などに、急に体を動かすと腰に負荷がかかって痛みが走ることがあります。

睡眠不足

人の体は、睡眠不足や疲れが溜まった状態では、正常な動きができない場合があります。そんなときに急に腰を曲げたりすると、腰に負担がかかるのでぎっくり腰を起こしやすくなります。

運動不足

普段から運動不足の人は、筋肉や関節が日常的に硬くなっているので、ちょっとしたきっかけでぎっくり腰を誘発します。日頃からラジオ体操などをして、体を動かすとある程度運動不足の解消になります。

コルセットは使ってよい?

腰痛 ぎっくり腰手前

ぎっくり腰の改善には、コルセットが役立ちます。ぎっくり腰になっても、普段通りの生活を続けるのがベストですから、コルセットをつけることによって患部が楽になり、普段の生活ができるのであれば有効と見ることができます。ただし、いつまでもコルセットに頼るのはおすすめできないので、あくまでも一時的な改善策として使うようにしましょう。

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よくある質問

  • Q

    セルフケア整体と他の整体の違いについて教えてください

    A

    セルフケア整体は、YouTubeをはじめTVや海外のTED講演等でも高く評価されている科学的な手法に基づく整体です。

    他の整体との大きな違いは、痛みを取ることだけに終わらず、身体を動かすために本当に必要な筋肉(ズボラ筋)を適切に活性化させる関節トレーニングを施術に取り入れる点です。これにより一時的な改善ではなく、痛みが再発しにくい身体、健康で美しい身体を維持できることが最大の特徴です。

    すでに院長のnobu先生の動画を通じて、沢山の人からご好評頂けておりますが、動画だけでは伝えられない、その人の身体の筋肉量にあった適切な負荷量、セルフケアの順番などをお一人、お一人に合わせてお伝えするために当院を開院いたしました。

    当院では、施術のみを受ける「施術プラン」と、ご自身でもセルフケアを学び、長期的に身体を維持できる「オーダーメイドセルフケアマスタープラン」をはじめ、お客様のニーズやライフスタイルに合わせて多様なプランをご用意しています。

    セルフケア整体の施術を通じて、痛みの原因を明確に特定し、比較的短期間で身体の変化を実感いただけます。他の整体では改善しなかった重度の症状をお持ちの方ほど、改善した際の喜びと生活の質の向上を実感いただいております。痛みの改善と同時に、ズボラ筋を鍛える関節トレーニングを取り入れることで、美容効果や痩身効果、運動効率の改善などの相乗効果も期待できます。

    施術を重ねるごとに痛みが徐々に波打つように軽減していき、無理なく身体を整えていくことができます。運動療法と聞くと、痛みが強い方は不安を感じるかもしれませんが、当院ではお一人お一人の身体の状態に合わせた優しい施術と適切な負荷量で無理なく進めていきます。その結果、「ぽっこりお腹がへこんだ」「夜間頻尿が改善した」「睡眠の質が向上した」「むくみが取れて身体が引き締まった」といった全身の改善も実感いただけます。痛みの原因となる筋肉に適切な刺激を与え、筋肉バランスが整っていく過程で、身体全体が健康的な状態へと導かれます。

    当院の目的は単に短期間で痛みを取ることだけではなく、痛みが改善した後も定期的な通院を通じて身体の良い状態を維持し、再発を防ぐ健康的な身体づくりをサポートすることです。「一生を通じて健康で快適な身体を維持する」ことこそ、セルフケア整体の真のゴールです。

    セルフケア整体が一般的な整体と異なる最大の特徴は、「痛みの原因を緩和する」だけではなく、身体の根本的な使い方や筋肉のバランスを見直し、再発しにくい身体に改善していく点です。当院では、特に「ズボラ筋」を活性化させる関節トレーニングという独自の運動療法を取り入れ、日常生活で生じる身体の歪みや負担を継続的にケアしていきます。

    施術を繰り返すことで身体が自然に適切な動きを覚え、姿勢改善や代謝アップによる美容や痩身効果、運動パフォーマンス向上といった多面的なメリットを実感いただけます。

    セルフケアマスタープランでは、施術に加えてご自身で無理なく続けられるオーダーメイドのセルフケアを動画教材として提供します。定期的な専門家の施術とセルフケアを組み合わせることで、健康な状態を長期的に維持しやすくなります。施術を通じて学んだケア方法を習慣化することで、日常生活での身体への負担を減らし、より快適な生活を送れるようになるのがセルフケア整体の大きな魅力です。

     

    私たちは、この科学的で根本的な整体手法を日本から世界へと広め、日本人の健康寿命を5年以上延ばすことを本気で目指しています。ぜひ私たちとともに長期的な健康を実現しましょう。

  • Q

    長い間ずっと体の痛みについて悩んでいます。どこに行っても結果的にまた痛くなってしまうのですが、治せますか?

    A

    セルフケア整体の手法は、10年以上悩んでいる方でもご自身の痛みの原因を明確に理解し、驚くような効果を実感していただけます。ただし、当院が採用している関節トレーニングを用いた運動療法は、特に筋肉が弱くなっている方や筋肉に傷がある方の場合、初めのうちは動かすことで一時的に痛みが強くなる場合があります。通うにつれて痛みは波打つように治まっていきます。

    この一時的な痛みは、弱った筋肉(ズボラ筋)が十分に働かず、代わりに酷使されてきた筋肉(ガンバリ筋)が傷んでいる状態によるものです。当院では、痛みの原因となる筋肉を直接無理に動かすのではなく、痛みの少ない部位から適切な負荷量と順序で徐々にアプローチしていきます。施術者が慎重に負荷量やトレーニングの順序を見極めますので、ご自身で行うよりも痛みを最小限に抑えつつ効果的に改善できます。

    院長のNOBU先生自身が10年以上身体の痛みに苦しみ、試行錯誤の末に完成させた手法であり、多くの方に知っていただきたいと強く願っております。実際に、手術が必要と診断された方でも、当院の施術とセルフケアにより改善し、手術が不要になったという事例も多数ございます。

    丁寧なカウンセリングと身体検査をもとに、あなたに最適なオリジナルのセルフケア方法を導き出し、身体の根本的な改善を目指します。無理をせず一歩ずつ、一緒に元気で快活な身体を取り戻しましょう。

  • Q

    過去、整体に何度も通ってもまた身体の不調箇所が元に戻ってしまいました。整体師さんに身体を任せるのが不安なのですが。

    A

    何度通っても症状が戻ってしまうと、不安に感じるお気持ちはとてもよく分かります。実際、多くの整体では一時的に筋肉をほぐす施術が中心であるため、根本的な原因が改善されず再発を繰り返すことが多くあります。

    セルフケア整体では、「健康貯金」を増やしていくという考えのもと、まずは痛みの根本原因を徹底的に特定します。痛みのある箇所だけでなく、身体全体の筋肉バランスや使い方を分析し、適切な筋肉(ズボラ筋)を活性化する関節トレーニングを取り入れた施術を行います。

    施術の負荷量や順番も、一人ひとりの状態に合わせて細かく調整し、自己回復力を高めることで徐々に身体が正しく機能するようになります。その結果、再発しにくい身体づくりが可能となります。オーダーメイドのセルフケアをお伝えするプランもありますが、施術だけのプランでも身体の根本原因にアプローチし、十分な改善が見込めますのでご安心ください。

    セルフケア整体は単に痛みを取る場所ではなく、一生涯あなたの身体と健康を支えるパートナーです。継続していただくことで身体の状態が段階的に向上し、「健康貯金」が積み重なり、活動的で快適な毎日を実感していただけます。

  • Q

    丁寧な施術とのことですが、時間はどのくらいかかりますか?

    A

    初回はカウンセリング、身体の検査、施術、アフターカウンセリングを含めて、約1時間半のお時間をいただいています。

    その後は、30分程度が基本となります。

    施術前のヒアリングでは、痛みや違和感の原因を正確に把握するために、お身体の状態を細かく確認します。特に姿勢や筋肉の状態を詳しく検査し、一人ひとりの痛みや不調の根本的な原因を明確に特定していきます。短時間で表面的な改善を目指すのではなく、時間をかけてしっかりと原因を見極めることで、施術後に効果を感じにくい方でも、身体がどうすれば本来の健康な状態に戻るのか、その道筋をはっきりと示すことが可能になります。

    実際、過去の来院者の中には、初回の施術直後は痛みの軽減を実感できなかった方でも、関節の可動域の改善など、明確な身体の変化に気づき、継続的な施術を通じて大幅な改善を実感された方が数多くいらっしゃいます。

    丁寧なカウンセリングと検査に基づく施術計画により、ちょっとした身体の違和感が長く抜けなかった方から、手術を勧められるほどの重い症状を抱える方まで、身体を健康な状態へと導く道筋が明確になりますので、安心してご来院ください。

  • Q

    どのくらいの期間、施術をするとホームページの写真のように快活な身体になりますか?

    A

    身体の状態や症状の程度によりますが、多くの方は初回から身体の動きや可動域が改善されることを実感されています。ただし、痛みが非常に強い方や慢性的な症状を長年抱えている方は、最初の数回では痛みが完全に取れず、緩やかに改善していく感覚になることもあります。これは傷ついた筋肉や酷使され続けてきた筋肉が回復していく過程で一時的に負担を感じるためですが、徐々に根本原因が取り除かれ改善が進んでいきます。

    身体が本来持つ健康で快活な状態を取り戻し、良い状態を維持するためには、症状やお身体の状態に応じて一定の期間が必要です。そのため、まずは上半身または下半身どちらかに集中的なお悩みがある方は3回程度、両方に問題を抱える方は6回程度の施術をまずは推奨しております。

    これらの施術回数はあくまでも初めの段階で効果を実感いただくための目安であり、その後も継続して施術を受けることでさらなる身体の安定性や健康改善を図ることが可能です。

    セルフケア整体では、施術のたびに身体の筋肉や姿勢、動き方の変化を丁寧に確認し、一人ひとりの身体の状況に応じたケアプランを提供しています。施術を通じて、本来働くべき筋肉(ズボラ筋)が徐々に活性化されることで、痛みの再発を防ぎ、身体がより健康的に動けるようになります。

    また、セルフケアプランをご希望の方には、ご自身で簡単に継続できるセルフケア方法もお伝えしています。日常生活の中で少しずつ取り入れていただくことで、痛みの予防や姿勢の改善、美容やダイエット効果、運動パフォーマンスの向上など、多様な効果を実感いただけます。

    施術期間中は常に施術者が身体の状況を把握し、次回以降の施術やセルフケア方法についても適切にアドバイスいたします。セルフケア整体は、単なる一時的な施術ではなく、あなたの健康を一生涯サポートするパートナーとして、健康を積み重ねるお手伝いをしていきます。

  • Q

    初めての予約でもLINEからしていいでしょうか?

    A

    はい、ぜひLINEからご予約くださいませ。マンツーマンで施術をしておりますため、お電話に出られないときもございます。LINEよりご連絡いただけましたら、担当スタッフより速やかにご案内を返信させていただきます。

  • Q

    どんな身体の痛みでもセルフケアで治すことができますか?

    A

    殆どの間接の痛みをとり、運動パフォーマンスを上げることが可能ですが、以下の場合は効果が減少ないし別の治療が必要になります。

    ・リウマチによる痛みがある場合(こちらは専門の治療がいずれにせよ必要になります)

    ・急性時の痛み(足首のねんざ、靱帯損傷など)でひどく腫れている場合は、腫れが治る期間が必要です。)

    ・肩関節の拘縮 (これは筋肉が正常ではなく線維状になっているため、半年など時間や回数を多く施術しなければ改善しません。)

    ・しびれが常時ある (これは神経が傷ついているため、状態によっては病院で検査が必要になります。常時しびれがある場合(寝ているときも)しびれは改善しません。施術により痛みは改善していきますが、筋力がかなり落ちている状態であるため治すには1~2か月必要となります。)

    ・骨の変形が著しく進んでいる場合

他にもわからないことやご不安なことなどありしたら、
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スタッフが丁寧に対応させていただきます。

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