坐骨神経痛とは、腰から太もも、ふくらはぎから足の先まで神経の痛みやしびれが起こりやすくなる疾患です。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの腰痛を持っている方がお酒を摂取すると、アルコールの作用で血流が増加し、痛みやしびれが引き起こしやすくなります。
そのため、お酒を控えることで症状の悪化を防ぐことができます。
そこで今回の記事は、腰痛とお酒の関係性や、坐骨神経痛の痛みを悪化させない方法について詳しく紹介します。
記事後半では、坐骨神経痛に効く当院おすすめの動画をアップしていますので、ぜひ一覧ください。
目次
坐骨神経痛の悪化の原因に?アルコールの影響を徹底解説
アルコールには主に2つの作用があると考えられます。
坐骨神経痛が悪化してしまう原因について、詳しく解説していきます。
血流を促進する効果
アルコールには血流を良くする効果があります。
少量であれば「百薬の長」と言われることもありますが、注意が必要です。
急性期や炎症がある場合、血流が良くなると、痛みを引き起こす物質も多く流れることになります。
そのため、痛みが強くなってしまうことがあるのです。
例えば、運動や外傷で炎症が起きているときにアルコールを摂取すると、血流が増えて炎症部位に痛みの原因となる物質が集まり、結果的に痛みが悪化することがあります。
ビタミンBが消耗される
次に、アルコールが体内で分解される際にビタミンBが消耗されるという点です。
これについてはあまり知られていないかもしれませんが、非常に重要なことです。
アルコールが体に入ると、アルコールの分解と解毒の過程でビタミンBが必要になります。
ビタミンB群は人間にとって非常に大切な栄養素であり、さまざまな役割を果たしています。
- ・ビタミンB1:糖質の代謝を助け、エネルギーを作り出す
- ・ビタミンB2:脂質の代謝をサポートし、細胞の健康を保つ
- ・ビタミンB6:タンパク質の代謝に関与し、筋肉や免疫機能の維持する
さらに、ビタミンB群は神経の健康にも欠かせない栄養素です。
特に、ビタミンB6やB12、ナイアシン、葉酸などは、神経伝達物質(ドーパミンやセロトニン、GABAなど)の生成に必要不可欠です。
これらの神経伝達物質は、気分や感情の安定に大きく関わっています。
また、アルコールを多く摂取すると、ビタミンBが不足し、代謝障害が起こります。
これが血行不良を引き起こし、結果として痛みや体調不良を招くのです。
たとえば、アルコールの飲みすぎによってビタミンB群が失われると、疲れやすくなったり、集中力が低下したりすることがあります。
これらの影響が蓄積されることで、腰痛やその他の痛みが現れることもあるのです。
アルコールの摂取が体に与える影響とは?
飲酒が原因で起こる腰痛には、さまざまな症状があります。
以下では、飲酒による腰痛の特徴を具体的に説明します。
腹痛や背中に痛みが出る
お酒を飲みすぎると、腰痛だけでなく、腹痛や背中の痛みも感じることがありますが、これは、膵臓が影響を受けるためです。
膵臓は胃の裏側、つまり背中の近くに位置しており、アルコールの過剰摂取が膵臓に異常を引き起こすと、腰痛と同時にお腹や背中にも痛みが出やすくなります。
たとえば、飲酒後に「腰が痛い」と感じる一方で、同時に「お腹がキリキリする」とか「背中が重たい」と感じることがあります。
息苦しくなる
飲酒が原因で呼吸がしづらくなることもあります。
アルコールの摂取が多いと、肝臓が腫れ、横隔膜の動きが制限されます。
横隔膜は、呼吸をする際に上下に動く重要な筋肉で、肝臓に近接しています。
肝臓が腫れることで、横隔膜の動きが鈍くなると、呼吸がしづらくなるのです。
この影響で、大腰筋という腰にある筋肉の血行が悪くなり、重だるい腰の痛みを感じることがあります。
たとえば、深呼吸をしようとしたときに「息が苦しい」と同時に「腰が重い」と感じる症状が見られます。
動作に痛みが出やすくなる
飲酒が原因の腰痛の一つに、動くと痛みが出るという症状があります。
肝臓が疲れていると、連動している横隔膜や胸の動きも鈍くなるのです。
特に、腰をひねる動作や、体を回すときに胸の動きが悪くなると、腰に負担がかかり、痛みが生じます。
また、振り向くときに「腰が痛い」と感じることがあります。
この痛みは、起き上がったり立ち上がったりするときに多くあり、これはお酒の利尿作用によって腎臓に水分が集まり、腎臓の位置が下がることが原因です。
腎臓が下がることで周りの筋肉や筋膜が引っ張られ、大腰筋にも影響が出ます。
大腰筋は股関節を支える重要な筋肉で、これが下がると骨盤の歪みが生じ結果として、立ち上がる際に大腰筋が働こうとするときに「腰が痛い」と感じることがあるのです。
これらの症状は、飲酒が原因で起こりやすいので、飲酒量を見直し、体の調子に注意を払いましょう。
アルコールが腰痛を悪化させる理由
腰を痛めた覚えがなくても、お酒の飲みすぎが原因で腰痛を発症させてしまう場合があります。
これは、飲酒によって内臓が疲れ、腰の筋肉に影響を及ぼすからです。
内臓にも筋肉があり、自律神経によってその筋肉が動いて内臓の機能が維持されています。
アルコールによって内臓に負担をかけてしまう理由について詳しく紹介します。
肝臓への負担
飲酒が腰痛を引き起こす原因の一つは、肝臓にかかる負担です。
飲んだアルコールは、胃や小腸で吸収されて血液に入り、肝臓に送られます。
肝臓は、酵素を使ってアルコールを有害なアセトアルデヒドに分解し、さらに無毒化します。
しかし、飲みすぎると肝臓がアルコールを分解しきれなくなることがあります。
そこで、アルコールの分解に使われるのは、体内のビタミンB群です。
このため、肝臓が疲れているのにビタミンB群が不足し、肝臓の筋肉が重く硬くなりこれが、肝臓に繋がる横隔膜や腸腰筋を引っ張り、腰痛を引き起こす原因となります。
膵臓への負担
飲酒が腰痛を引き起こすもう一つの原因は、膵臓にかかる負担です。
膵臓の役割は、「食べ物を分解するための膵液の分泌」や、「血糖値を調整するインスリンやグルカゴンの分泌」です。
ただし、過剰なアルコール摂取は、膵炎を引き起こすことがあります。
膵炎は、膵液が膵臓の細胞を自己消化してしまう病気で、急性と慢性の2種類がある病気です。
慢性膵炎は症状が軽く、自覚症状がないまま悪化することが多いため、注意が必要です。
また、度数の強いアルコールは胃を刺激し胃酸の分泌を増加させるので、膵液の分泌も促進します。
膵液の分泌が増えると、膵臓にさらに負担がかかり、腰痛を悪化させる要因となります。
腰痛の症状がひどくなった場合は、早めに内科を受診することをおすすめします。
小腸への負担
最後に、小腸への負担も飲酒による腰痛の原因です。
アルコールは胃で約2割、小腸で約8割吸収されます。
しかし、肝臓でアルコールは分解されるものの、同時に胆汁の分泌が不十分になり小腸は通常以上に働かなければなりません。
小腸も筋肉でできており、過剰に働くと疲れやすくなり、肥大や炎症を引き起こすことがあります。
小腸は腸間膜という膜で包まれていて、背中から腰の筋肉にもつながっています。
したがって、小腸に過剰な負担がかかると、腸間膜でつながった腰の関節や筋肉の動きが悪くなり、腰痛が生じやすくなります。
禁酒で坐骨神経痛を克服!効果的な方法とは?
食べ物を工夫することで、坐骨神経痛による痛みを和らげることができます。
ここでは、腰痛に効果的な食べ物や、症状を悪化させないための習慣について紹介します。
たんぱく質の摂取
筋肉を強くするためには、特にタンパク質が重要です。
実は、筋肉の約80%は水分を除くとタンパク質でできているため、意識してタンパク質を摂取することで筋力の向上に期待ができます。
そこで、タンパク質を豊富に含む食材には、肉、魚、大豆製品があります。
これらはヘルシーな選択肢で、筋肉の強化だけでなく、全体的な健康も促進します。
- ・肉:鶏肉や牛肉は高タンパクで、筋肉の生成を助ける
- ・魚:サーモンやツナは、オメガ3脂肪酸を摂取できる
- ・大豆製品:豆腐や納豆は植物性タンパク質が豊富
ビタミンの摂取
腰痛を和らげる栄養素の一つにビタミンB群があります。
ストレス解消や疲労回復にも寄与するため、積極的に摂取したい栄養素です。
ビタミンB12とビタミンEを含む食べものは以下のとおりです。
- ・ビタミンB1を含む食材: 豚肉やウナギ、海藻類
- ・ビタミンB12を含む食べ物:イワシやサンマなどの青魚、しじみやあさりなど
- ・ビタミンEを含む食べ物:大豆製品、アーモンド、抹茶など
疲労回復に効果的な栄養素としてはビタミンB1があります。
このビタミンは、エネルギー代謝に重要で、体が疲れにくくなる手助けをします。
その中でもビタミンB12は、神経の修復を助ける働きがあり、腰痛だけでなく肩こりや神経痛にも効果的です。
さらに、血流改善に効果的なビタミンEも腰痛に良い影響を与えます。
腰痛の多くは筋肉のコリによる血行不良が原因とされているため、ビタミンEを摂取することで血行を促進し、痛みを和らげるのに役立ちます。
ミネラルの摂取
ミネラルは、骨や歯を作ったり、筋肉の収縮や神経の信号を伝えるのに欠かせない栄養素です。
ミネラルが不足すると、足がつりやすくなったり、骨粗しょう症や体のだるさといった不調が現れやすくなります。
ミネラルは、以下の食材から摂取できます。
- ・野菜:ホウレン草や小松菜はカルシウムやマグネシウムが豊富
- ・魚介類:貝類や海藻類
- ・豆類:大豆やレンズ豆
- ・肉類:鶏肉や豚肉
- ・乳製品:牛乳やヨーグルト
食べ物以外に、ミネラルは硬水からも摂取できます。
ミネラルウォーターを選ぶ際には、カルシウムやマグネシウム、ナトリウムやカリウムの含有量を確認することが重要です。
また、サプリメントを利用する方法もありますが、食事からバランスよく摂ることを心がけましょう。
週3日の休肝日を設ける
厚生労働省によると、週に3日以上の休肝日を設けることで、肝臓病のリスクを減らすことができるとされています。(出典:e-ヘルスネット > 健康用語辞典 > 飲酒 > 休肝日)
休肝日を設けることで、肝臓がアルコールを分解するための時間を与え、肝機能を改善することが期待できます。
例えば、毎週月曜日・水曜日・金曜日を休肝日に設定し、その日は水やお茶を楽しんだり、飲み会がある場合は、ノンアルコールの飲み物を選んだりするのも良いでしょう。
思い切って禁酒する
禁酒を成功させるためには、お酒以外の楽しみを見つけることも大切です。
お酒はストレスを解消する手段になりがちですが、逆にストレスを増やすこともあるのです。
実際、アルコールをたくさん飲んだとしても、ストレスの原因が消えないことが多いでしょう。
しかし、飲酒のきっかけをつくると、飲みたい気持ちが減り、禁酒がしやすくなります。
自宅にお酒があるとつい誘惑に負けてしまうことがあるので、禁酒を決めたときはお酒を片付けることから始めるのがおすすめです。
さらに、お酒を飲む機会が多い場所やイベントには近づかないことも大切です。
友人や同僚からの誘いを断るのは難しいかもしれませんが、自分の健康のためだと理解して、上手に断ることが断酒の一歩となるでしょう。
坐骨神経痛に効く整体治療とセルフケアのポイント
坐骨神経痛は、ストレッチを取り入れることで姿勢が改善され、痛みへのアプローチが可能になります。
これにより、症状の改善にも効果的です。
今回は、自宅でできるセルフケア動画や当院について詳しくご紹介します。
当院の「NOBU先生」とは?
当院の院長「NOBU先生」は、145万人のチャンネル登録者を持つ人気ユーチューバーです。
毎週、肩こりや腰痛に関する動画を投稿しており、その内容は非常に分かりやすく、視聴者から高い評価を受けています。
腰痛の原因や症状、そしてその改善方法について詳しく解説しているので、多くの方に役立っています。
特に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、ぎっくり腰を伴う坐骨神経痛にも効果的です。
NOBU先生のことを詳しく知りたい方は、以下で詳しく紹介していますのでご覧ください。⇩
坐骨神経痛に効くセルフケア動画3選
今回ご紹介する「坐骨神経痛に効果的な動画」は、視聴回数の多い坐骨神経痛に効果的なものを厳選しました。
ぜひ、寝る前や仕事の休憩時間に取り入れて、日常生活の中で腰痛の改善を図ってみてください。
①【騙されたと思って】以外な原因の隠れ反り腰を座禅足で解消し坐骨神経痛 ・膝痛・反り腰も解消!
坐骨神経痛に効果的な腸腰筋と内側ハムストリングスが鍛えられる動画です。
座ったまま1分で坐骨神経痛の予防ができます。
特に老化により段差のつまずきが見られる場合にもおすすめです。
②真ん中が腰痛・坐骨神経痛】意外な原因と解消セルフケア方法
腰の真ん中の痛みや、坐骨神経痛のしびれや痛みを感じる方におすすめの動画です。
坐骨神経痛に効果的な腸腰筋と内側ハムストリングスが鍛えます。
座ってできるので、仕事の休憩中や家事の合間に行ってみてください。
③【坐骨神経痛】たった30回!足を動かすだけ坐骨神経痛を解消するセルフ整体ストレッチ方法!
梨状筋の筋肉と腸腰筋を緩和し、坐骨神経痛の圧迫を解消させる動画です。
座ったまま左右の足を上げ下げするだけで、坐骨神経痛の改善に期待ができます。
簡単な動作で予防対策できるので、立つことがむずかしい方におすすめです。
ストレッチ中に痛みが出てしまった場合は、お近くの医療機関で痛みや症状を医師に相談しましょう。
当院の案内情報
新宿にある当院の整体院では、患者様の分からないことやお悩みに対して、スタッフが親身にお応えします。
たとえば、料金についてのご質問など、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。
住所 | 〒169-0073
東京都新宿区百人町1-5-4 東都ビル502 |
電話番号 | 03-6825-0540 |
アクセス | 新宿駅より徒歩7分 |
営業時間 | 9:00~20:30 |
定休日 | 年中無休 |
当院の予約方法
電話以外に以下の予約方法があり、直接問い合わせることがむずかしい場合におすすめです。
初めての方はカウンセリング予約もできるので、ぜひ気軽に当院を利用してみて下さい。
【まとめ】日常の飲酒習慣を見直して、坐骨神経痛を予防しよう!
アルコールと腰痛の関係、さらにアルコールが身体に与える影響について詳しくご紹介しました。
お酒は適量であれば、リラックス効果やストレス解消に役立つことから「良薬」とも言われています。
お酒を飲みすぎると、体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、過度のアルコール摂取は筋肉の緊張を引き起こし、結果として腰痛や肩こりを悪化させることがあります。
なるべく早めに、坐骨神経痛が悪化する前は、病院で背骨や腰椎や下肢などの状態を検査することが重要です。
薬や運動を用いた治療でも坐骨神経痛が治らない場合は、手術を検討せざるを得ない場合もあるでしょう。
また、体質によって、アルコールの許容量は異なり、許容できる量を超えると、身体が不調を訴えることもあるので、自分の体の声に耳を傾けることが大切です。
アルコールを摂取すると、脳内のビタミンB1が減少し、「アルツハイマー病(認知症)」を引き起こす可能性があります。
たくさんお酒を飲むと食欲増進につながるので、生活習慣では肥満を防ぐためにも、適度のアルコール量を心がけるのがポイントです。
その結果、自分に合った適切量が分かり、心身ともに健やかな時間を過ごすことができるでしょう。
「長時間のデスクワーク」や「中腰での物を運ぶ作業」など、椎間板や脊髄に負担がかかるつらい姿勢は、休憩中にストレッチや軽い運動を取り入れることで、痛みを和らげ、改善を期待できます。
ストレッチを行うことで、筋肉がほぐれ、血流が改善され、痛みの軽減につながり、背筋が伸び姿勢改善になります。
ぜひ、今回ご紹介したストレッチ動画を参考にして行ってみてください。
また、当院のカウンセリングを受けることも非常に有益です。
専門家のアドバイスを受けつつ、自分に合った治療法やストレッチ方法を見つけていきましょう。