最終更新:2025.05.21

【ヘルニア激痛】つらい痛みの原因と治療法を専門家が徹底解説 | 最新保存療法から手術まで

この記事は「日本身体運動科学研究所 代表理事・笹川 大瑛」の監修のもと作成されています。

腰椎椎間板ヘルニアによる激痛は、日常生活に大きな支障をきたす深刻な症状です。特に急性期の症状は、歩行が困難になるほどの強い痛みを伴い、足へのしびれや放散痛として現れることが多いのが特徴です。ヘルニアの痛みが生じる主な原因は、飛び出した椎間板の内容物が神経を圧迫するためです。適切な治療法を選ぶことで、多くの場合は手術せずに症状の改善が期待できます。この記事では、ヘルニアの激痛に対する原因から治療法、そして再発予防までを専門医の視点から徹底解説します。

腰椎椎間板ヘルニアとは?見分ける方法や原因・症状・診断検査方法を知り改善していこう

「ヘルニアって腰が痛くなるだけだと思われがちなんですけども、結構足首が上がらなくなったり、感覚がなくなったりとか、結構ビックリするような症状が出てきます。」

理学療法士 笹川先生(動画 00:01:09)

目次

ヘルニアによる激痛とは?その正体と種類

ヘルニア 激痛

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨と背骨の間にあるクッションの役割を果たす「椎間板」が変形して飛び出し、神経を圧迫することで起こる疾患です。特に激痛を伴うヘルニアは、日常生活に大きな支障をきたします。

椎間板ヘルニアとは何か?

椎間板は背骨と背骨の間にあるクッションのような組織で、外側の線維輪と内側の髄核からなります。この髄核が何らかの原因で外側に飛び出し、周囲の神経根や脊髄を圧迫することで、激しい痛みやしびれを引き起こすのが椎間板ヘルニアの特徴です。

椎間板ヘルニアの主な種類

椎間板ヘルニアはその発生位置によって以下のように分類されます:

ヘルニアの種類特徴主な症状
腰椎椎間板ヘルニア腰部の椎間板が飛び出す腰痛、坐骨神経痛、足のしびれや痛み
頚椎椎間板ヘルニア首の椎間板が飛び出す首・肩・腕の痛み、手のしびれ
胸椎椎間板ヘルニア胸部の椎間板が飛び出す(比較的まれ)背中の痛み、胸部の締め付け感

この記事では主に「腰椎椎間板ヘルニア」に焦点を当てて解説します。腰椎椎間板ヘルニアは特に激痛を伴うケースが多く、坐骨神経痛などの強い放散痛を引き起こすことがあります。

坐骨神経痛でピキッと痛みを感じる原因とは?ぎっくり腰の可能性や治療法・改善ストレッチをセルフケア整体院が解説

なぜ起こる?ヘルニアで激痛が生じるメカニズムと主な原因

ヘルニア 激痛

ヘルニアによる激痛はなぜ生じるのでしょうか。その仕組みと主な原因について詳しく見ていきましょう。

神経圧迫のメカニズム

椎間板ヘルニアでは、内部の髄核が外側に飛び出し、脊柱管内の神経根を圧迫します。神経は非常に敏感な組織であり、わずかな圧迫や炎症でも強い痛みを発生させる可能性があります。特に椎間板から漏れ出した物質が炎症を引き起こし、これが神経に刺激を与えることで激しい痛みが生じることが多いです。

ヘルニアが引き起こす主な原因

椎間板ヘルニアの主な原因としては、以下のようなものが考えられます:

  • 加齢による椎間板の変性:年齢とともに椎間板の水分量が減少し、弾力性が失われることで、外部からの負担に耐えられなくなる傾向があります。
  • 不適切な姿勢や重い物の持ち上げ:腰に過度の負担をかける姿勢や動作が椎間板に圧力をかけ、ヘルニアのリスクを高める可能性があります。
  • 外傷や事故:強い衝撃が椎間板に加わることで、突発的にヘルニアが発生することがあります。
  • 遺伝的要因:椎間板の強度には個人差があり、遺伝的に椎間板が弱い傾向にある方もいらっしゃいます。
  • 喫煙:喫煙は椎間板への血流を減少させ、変性を早める一因となる可能性があります。
  • 肥満:体重過多は腰椎への負担を増大させ、ヘルニアのリスクを高めることが指摘されています。

「腰椎椎間板ヘルニアこれがじゃあ何でここにこう言ったこう出るようになったかも腰の筋肉がですねこう安定してないとぐっ潰れる力に対して無防備なわけですね」

理学療法士 笹川先生(動画 03:43)

こんな症状は要注意!ヘルニアの激痛度チェックと危険なサイン

ヘルニア 激痛

椎間板ヘルニアの症状は人によって異なりますが、特に注意すべき症状や、すぐに医療機関を受診すべき危険なサインがあります。

椎間板ヘルニアはどこが痛い ?症状と痛みの場所を部位別に徹底解説

ヘルニアの一般的な症状

椎間板ヘルニアでよく見られる症状には以下のようなものがあります:

  • 腰痛:鈍い痛みから鋭い痛みまで、程度は様々です。特に急性期には激痛となることがあります。
  • 坐骨神経痛:お尻から足にかけて走る鋭い痛みや電気が走るような感覚がしばしば報告されています。
  • 下肢への放散痛:腰から足にかけて広がる痛みが特徴的です。片側または両側に現れることがあります。
  • しびれや感覚異常:足や足指のしびれや感覚が鈍くなる症状がみられることがあります。
  • 脱力感:足の筋力が低下し、歩行が不安定になることもあります。

すぐに受診すべき危険なサイン

以下の症状が見られる場合は、椎間板ヘルニアが重症化している可能性があるため、すぐに医療機関を受診することをお勧めします

  • 足首が上がらない(下垂足):神経の重度の圧迫により、足首を上げる動作ができなくなる症状が現れることがあります。
  • 排尿や排便の障害:膀胱直腸障害と呼ばれ、おしっこがしにくい、出た感じがしない、残尿感があるなどの症状が生じる場合があります。
  • 両足の強いしびれや脱力:両側性の症状は脊髄の圧迫を示唆することがあり、注意が必要です。
  • 安静にしても改善しない激痛:姿勢を変えても全く痛みが和らがない場合は要注意です。
  • 発熱を伴う腰痛:感染症の可能性があり、専門医による評価が必要です。

「足首上がらなくなったりとか、またあの指に力が入らなくなったりする。おしっこしてもですねでた感じがしないなとか残尿感って言ったりするんですよね。こういう症状になってるとこれですね結構危険な状態なんですよ。」

理学療法士 笹川先生(動画 02:13)

激痛を伴うヘルニアの診断方法:病院では何をする?

ヘルニア 激痛

ヘルニアが疑われる場合、どのような検査や診断が行われるのでしょうか。適切な治療を受けるためには、正確な診断が不可欠です。

問診と身体診察

診断の最初のステップは、医師による詳しい問診と身体診察です。

  • 問診:痛みの場所、性質、持続時間、悪化・改善する状況などを詳しく聞かれることが一般的です。
  • 神経学的検査:足の筋力、反射、感覚などを確認し、どの神経が圧迫されている可能性があるかを調べます。
  • ラセーグテスト:仰向けに寝た状態で足を持ち上げ、坐骨神経の状態を確認する検査がよく行われます。

画像診断

ヘルニアの確定診断には、以下のような画像検査が用いられることが多いです:

検査方法特徴何がわかるか
MRI検査磁気を利用して体内の断層画像を撮影椎間板の状態や神経の圧迫状況を詳細に確認できる最も重要な検査
CT検査X線を用いた断層撮影骨の状態や脊柱管の狭窄状況を確認できる
X線検査(レントゲン)骨の状態を撮影する最も基本的な検査椎間板の狭小化や脊椎の変形など、間接的な情報が得られる

これらの検査により、ヘルニアの位置、大きさ、神経への圧迫の程度などが明らかになり、最適な治療法を選択するための重要な情報となります。

つらい激痛を和らげる!ヘルニアの保存的治療法(安静・薬・注射・リハビリ)

ヘルニア 激痛

ヘルニアの治療は、まず保存的治療法から始まることが一般的です。保存的治療には以下のようなものがあります。

安静と姿勢の改善

急性期の激痛がある場合は、まず安静にすることが重要とされています。

  • 安静:24〜48時間程度の安静が一般的に推奨されますが、長期の臥床は避けることが望ましいでしょう。
  • 正しい姿勢:腰への負担を減らす姿勢を心がけることで、症状の改善につながる可能性があります。
  • コルセット:腰部を安定させるコルセットの着用が効果的な場合もあるようです。

薬物療法

痛みや炎症を和らげるために、以下のような薬物療法が検討されることがあります:

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):炎症を抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。
  • 筋弛緩薬:筋肉の緊張をほぐし、痛みの軽減に役立つ可能性があります。
  • 神経障害性疼痛治療薬:神経の痛みを抑える効果が報告されています。
  • 鎮痛薬:強い痛みを抑えるために使用されることがあるようです。

ブロック注射

薬物療法で十分な効果が得られない場合、以下のようなブロック注射が選択肢となることがあります:

  • 硬膜外ブロック:脊髄周囲の硬膜外腔に麻酔薬やステロイド剤を注入し、炎症と痛みを抑える治療法です。
  • 神経根ブロック:圧迫されている特定の神経根に向けて注射を行う方法があります。
  • トリガーポイント注射:痛みの原因となる筋肉の緊張部位(トリガーポイント)に注射する手法も用いられます。

リハビリテーション

急性期の痛みが落ち着いてきたら、リハビリテーションが重要な役割を果たします:

  • 理学療法:専門家の指導の下、腰部の筋力強化やストレッチを行うことで改善が期待できます。
  • 運動療法:腰椎を安定させるコアマッスルの強化が特に重要とされています。
  • 温熱療法・電気治療:血行を促進し、筋肉の緊張を緩和する効果があるとされています。
  • 牽引療法:椎間板への圧力を軽減する効果が期待される治療法です。

多くの椎間板ヘルニアは、適切な保存的治療により3〜6ヶ月程度で症状が改善する可能性があります。研究によれば、保存的治療を行った患者の約70%が6ヶ月以内に症状の改善を報告しています。保存的治療で効果が得られない場合や、重篤な症状がある場合に手術治療が検討されることがあります。

ヘルニアの激痛に対する手術治療:適応と種類、術後の流れ

ヘルニア 激痛

保存的治療で十分な改善が見られない場合や、重篤な神経症状がある場合には、手術治療が選択肢となることがあります。

手術が必要となる可能性があるケース

以下のような状況では、手術が検討されることがあります:

  • 保存的治療で3ヶ月以上改善が見られない場合
  • 足の筋力低下や麻痺症状(特に足首が上がらない「下垂足」)がある場合
  • 膀胱直腸障害(排尿・排便障害)がある場合
  • 日常生活に著しい支障をきたす強い痛みやしびれが続く場合
  • 大きなヘルニアで神経への圧迫が顕著な場合

「おしっこがですねべにくくなったり残尿感が出たこういう症状になってるとこれですね結構危険な状態なんですよこういう症状があったらあのすぐ手術しないといけないんです」

理学療法士 笹川先生(動画 03:13)

ヘルニアに対する主な手術法

椎間板ヘルニアに対する主な手術法には以下のようなものがあります:

手術法特徴回復期間
内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術内視鏡を使用した低侵襲手術比較的短期(数週間)
顕微鏡下椎間板ヘルニア摘出術顕微鏡を用いた精密な手術1〜2ヶ月程度
椎間融合術不安定な椎間を固定する手術3〜6ヶ月程度

ヘルニアの手術法の選択には、症状の重症度や患者さんの状態、医師の専門性などが考慮されます。

術後の経過と注意点

手術後の経過は手術法や患者の状態によって異なりますが、一般的には以下のような流れになると考えられています:

  • 術後早期(数日〜1週間):安静にして創部の回復を促すことが推奨されます。
  • リハビリ期(数週間〜数ヶ月):徐々に活動量を増やし、背筋や腹筋などのコアマッスルを鍛えるリハビリを行うことが重要とされています。
  • 日常生活復帰期(数ヶ月):通常の生活に戻りますが、再発予防のために適切な生活習慣の維持が大切です。

手術後の注意点としては、医師の指示に従った適切な活動制限、再発予防のための姿勢や生活習慣の改善、定期的なフォローアップが重要であると考えられています。

【緊急】ヘルニアの激痛に襲われた時の応急処置とやってはいけないこと

ヘルニア 激痛

ヘルニアの激痛に突然襲われた場合、すぐに病院に行けないこともあります。そのような緊急時の対処法と、避けるべき行動について説明します。

ヘルニアの激痛時の応急処置

激痛が起きた場合の初期対応として、以下の方法が有効である可能性があります:

  • 安静にする:動きを最小限にして、痛みを悪化させる動作を避けることが推奨されています。
  • 適切な姿勢をとる:仰向けに寝て、膝の下に枕やクッションを置く姿勢(セミファウラー位)が痛みを和らげる効果があるとされています。
  • 冷却:発症後24〜48時間は氷嚢などで患部を冷やすと、炎症や痛みの軽減につながる可能性があります。
  • 市販の鎮痛薬:医師の指示がある場合や、以前から処方されている薬がある場合は服用を検討してもよいでしょう。

やってはいけないこと

ヘルニアの症状を悪化させる可能性がある以下の行動は避けることが望ましいとされています:

  • 無理に動き続ける:「痛みに耐えて動けば良くなる」という考えは適切ではないと考えられています。
  • 長時間の同じ姿勢:長時間の座位や立位は腰への負担を増やす可能性があります。
  • 重い物を持ち上げる:腰部への負担が増し、症状を悪化させるリスクがあります。
  • ストレッチや運動の無理な継続:急性期には安静が基本とされています。
  • 医師の診断なしでの自己判断による治療:専門家の診断と指導を受けることをお勧めします。

特に足のしびれや力が入らない、排尿・排便障害などの症状がある場合は、応急処置に頼らず速やかに医療機関を受診することが推奨されています。これらは緊急性の高い症状である可能性があります。

ヘルニアの激痛を繰り返さないために日常生活でできる予防策

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ヘルニアは一度発症すると再発リスクが高まるとされています。日常生活での予防策を実践することで、再発リスクを減らせる可能性があります。

正しい姿勢と動作

日常生活での姿勢や動作を見直すことが予防の基本と考えられています:

  • 立位姿勢:背筋をまっすぐに伸ばし、骨盤を適切な位置に保つことが推奨されています。
  • 座位姿勢:腰の支えのある椅子を選び、長時間の座位は避けることが望ましいでしょう。
  • 物の持ち上げ方:膝を曲げて腰ではなく脚の力で持ち上げる「スクワット姿勢」が基本とされています。
  • 寝姿勢:仰向けに寝て膝の下に枕を置く、または横向きに寝て膝の間に枕を挟む姿勢が脊椎への負担を軽減すると考えられています。

腰部の筋力強化とストレッチ

腰部周囲の筋肉を強化することで、椎間板への負担を減らし、ヘルニアの予防につながる可能性があります。

【完全版】プロが教える腰痛改善に効果的なジムでの筋トレ方法と予防策

  • コアマッスルの強化:腹筋、背筋、臀筋などのトレーニングが効果的とされています。
  • ストレッチ:腰部や脚の柔軟性を保つためのストレッチを定期的に行うことが推奨されています。
  • ウォーキングや水泳:腰に負担の少ない有酸素運動を取り入れることが良いとされています。

生活習慣の改善

全体的な健康管理もヘルニア予防に重要と考えられています:

  • 適正体重の維持:肥満は腰への負担を増加させるため、適正体重を維持することが推奨されています。
  • 禁煙:喫煙は椎間板への血流を減少させ、変性を促進する可能性があります。
  • 適度な水分摂取:椎間板の水分保持に役立つとされています。
  • ストレス管理:過度のストレスは筋緊張を高め、腰痛を悪化させる一因となる可能性があります。

「しっかり体を動かしてもらえばいいですね。セキュリティ後かですねぎっくり腰っていうのにならなくなりますのでぜひ参考にしていただければなと思います。」

理学療法士 笹川先生(動画 04:23)

専門家の見解:椎間板ヘルニアの正しい理解と対処法

ヘルニア 激痛

椎間板ヘルニアは「腰が痛くなるだけ」と思われがちですが、実際にはより複雑で多様な症状を引き起こす疾患であると専門家は指摘しています。専門医の解説によると、ヘルニアによって神経が圧迫されることで、足首が上がらなくなったり(下垂足)、感覚がなくなったりするなど、驚くような症状が現れることがあるようです。

特に注意すべきは、膀胱直腸障害と呼ばれる排尿・排便に関する症状です。おしっこをしても出た感じがしない「残尿感」などの症状が現れた場合は危険な状態である可能性があり、早急な医療機関への相談が推奨されています。

ヘルニアの根本原因として、腰の筋肉が不安定であることが考えられています。筋肉による保護が不十分だと、椎間板に過度の圧力がかかり、ヘルニアが発生しやすくなる可能性があります。そのため、治療においては痛みの緩和だけでなく、「再発しない体づくり」が最も重要とされています。

専門家は、適切なリハビリテーションと日常的な体の動かし方の改善によって、多くのヘルニア患者が症状の改善を実感し、再発予防にも効果がある可能性を指摘しています。個々の状態に合わせた適切なアプローチについては、専門医との相談が重要です。

ヘルニアの激痛に関するよくある質問

ヘルニア 激痛

Q. ヘルニアが激痛を引き起こす原因は、飛び出した椎間板の内容物が神経を圧迫するためですか?

A. はい、ヘルニアによる激痛の主な原因は、飛び出した椎間板の内容物(髄核)が神経を圧迫することと考えられています。特に発症初期の急性期は、激しい痛みが特徴で、腰痛から始まり、足への放散痛やしびれとして現れることが多いようです。神経圧迫に加えて、漏れ出した髄核の成分が炎症を引き起こし、これも痛みの原因となる可能性があります。

Q. ヘルニアによる症状は腰痛だけですか?

A. いいえ、ヘルニアの症状は腰痛だけではありません。腰痛に加えて、足へのしびれや放散痛(坐骨神経痛)、筋力低下、足首が上がらなくなる(下垂足)などの運動障害、さらに重症化すると排尿・排便障害(膀胱直腸障害)が現れることもあります。特に足の筋力低下や排尿障害は危険なサインとされており、早急な医療機関の受診が推奨されています。

Q. ヘルニアの激痛はすべて手術が必要ですか?

A. いいえ、ヘルニアの激痛のすべてのケースで手術が必要というわけではありません。実際、多くの椎間板ヘルニアは保存的治療(安静、薬物療法、理学療法、リハビリテーションなど)で改善する可能性があります。手術が検討されるのは、保存的治療で3ヶ月以上改善が見られない場合や、足の筋力低下、膀胱直腸障害など重篤な神経症状がある場合に限られることが多いようです。まずは専門医の診断を受け、適切な治療法を相談することが重要です。

Q. ヘルニアの痛みが悪化したとき、すぐにできる応急処置はありますか?

A. ヘルニアの痛みが突然悪化した場合の応急処置としては、まず安静にすることが最も重要と考えられています。仰向けに寝て、膝の下に枕やクッションを置く姿勢(セミファウラー位)をとると痛みが和らぐ場合があるようです。発症後24〜48時間は氷嚢などで冷却すると炎症を抑える効果が期待できます。ただし、足のしびれや力が入らない、排尿・排便に異常がある場合は緊急性が高いとされているため、応急処置に頼らず速やかに医療機関を受診することが推奨されています。

Q. ヘルニアが再発しないためにはどうすればよいですか?

A. ヘルニアの再発予防には、日常生活での姿勢や動作の改善が非常に重要と考えられています。具体的には、正しい姿勢を保つこと、重い物を持ち上げる際は膝を曲げて脚の力を使うこと、腰部の筋力(特にコアマッスル)を強化するエクササイズを定期的に行うこと、適正体重の維持、禁煙などが効果的である可能性があります。また、長時間同じ姿勢を続けることを避け、適度に休憩や姿勢変換を取り入れることも大切です。リハビリテーションで習得した体の使い方を継続することで、再発リスクを低減できる可能性があると専門家は指摘しています。

Q. 発症初期の急性期には、痛みが最も強く、歩行困難や睡眠障害を引き起こす場合がありますか?

A. はい、ヘルニアの発症初期の急性期には、非常に強い痛みが特徴的とされています。この激しい痛みのために歩行が困難になったり、夜間の痛みで睡眠が妨げられたりすることがあるようです。特に咳やくしゃみなど腹圧がかかる動作で痛みが増強することが多く、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。急性期の痛みに対しては、適切な安静と医師の指導による薬物療法が重要と考えられています。多くの場合、適切な治療により数日〜数週間で急性期の激しい痛みは徐々に軽減していく可能性があるとされています。

Q. 放置すると、痛みが慢性化し、日常生活に支障をきたす可能性がありますか?

A. はい、ヘルニアを放置すると、痛みが慢性化して日常生活に長期的な支障をきたす可能性があると考えられています。初期の適切な治療を受けずに放置すると、神経への圧迫が続くことで神経の不可逆的な損傷を引き起こすリスクも高まる恐れがあります。特に足の筋力低下や膀胱直腸障害などの症状が現れた場合は、重篤な状態に陥る可能性があるため、早期に専門医を受診して適切な治療を受けることが非常に重要と考えられています。多くのヘルニアは早期に適切な治療を受けることで、良好な回復が期待できるという報告もあります。

笹川 大瑛

この記事の監修者

笹川 大瑛

日本身体運動科学研究所 代表理事

理学療法士・機能運動学研究家。「関節トレーニング®」考案者。多くの書籍執筆やメディア掲載実績を持つ。

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よくある質問

  • Q

    セルフケア整体と他の整体の違いについて教えてください

    A

    セルフケア整体は、YouTubeをはじめTVや海外のTED講演等でも高く評価されている科学的な手法に基づく整体です。

    他の整体との大きな違いは、痛みを取ることだけに終わらず、身体を動かすために本当に必要な筋肉(ズボラ筋)を適切に活性化させる関節トレーニングを施術に取り入れる点です。これにより一時的な改善ではなく、痛みが再発しにくい身体、健康で美しい身体を維持できることが最大の特徴です。

    すでに院長のnobu先生の動画を通じて、沢山の人からご好評頂けておりますが、動画だけでは伝えられない、その人の身体の筋肉量にあった適切な負荷量、セルフケアの順番などをお一人、お一人に合わせてお伝えするために当院を開院いたしました。

    当院では、施術のみを受ける「施術プラン」と、ご自身でもセルフケアを学び、長期的に身体を維持できる「オーダーメイドセルフケアマスタープラン」をはじめ、お客様のニーズやライフスタイルに合わせて多様なプランをご用意しています。

    セルフケア整体の施術を通じて、痛みの原因を明確に特定し、比較的短期間で身体の変化を実感いただけます。他の整体では改善しなかった重度の症状をお持ちの方ほど、改善した際の喜びと生活の質の向上を実感いただいております。痛みの改善と同時に、ズボラ筋を鍛える関節トレーニングを取り入れることで、美容効果や痩身効果、運動効率の改善などの相乗効果も期待できます。

    施術を重ねるごとに痛みが徐々に波打つように軽減していき、無理なく身体を整えていくことができます。運動療法と聞くと、痛みが強い方は不安を感じるかもしれませんが、当院ではお一人お一人の身体の状態に合わせた優しい施術と適切な負荷量で無理なく進めていきます。その結果、「ぽっこりお腹がへこんだ」「夜間頻尿が改善した」「睡眠の質が向上した」「むくみが取れて身体が引き締まった」といった全身の改善も実感いただけます。痛みの原因となる筋肉に適切な刺激を与え、筋肉バランスが整っていく過程で、身体全体が健康的な状態へと導かれます。

    当院の目的は単に短期間で痛みを取ることだけではなく、痛みが改善した後も定期的な通院を通じて身体の良い状態を維持し、再発を防ぐ健康的な身体づくりをサポートすることです。「一生を通じて健康で快適な身体を維持する」ことこそ、セルフケア整体の真のゴールです。

    セルフケア整体が一般的な整体と異なる最大の特徴は、「痛みの原因を緩和する」だけではなく、身体の根本的な使い方や筋肉のバランスを見直し、再発しにくい身体に改善していく点です。当院では、特に「ズボラ筋」を活性化させる関節トレーニングという独自の運動療法を取り入れ、日常生活で生じる身体の歪みや負担を継続的にケアしていきます。

    施術を繰り返すことで身体が自然に適切な動きを覚え、姿勢改善や代謝アップによる美容や痩身効果、運動パフォーマンス向上といった多面的なメリットを実感いただけます。

    セルフケアマスタープランでは、施術に加えてご自身で無理なく続けられるオーダーメイドのセルフケアを動画教材として提供します。定期的な専門家の施術とセルフケアを組み合わせることで、健康な状態を長期的に維持しやすくなります。施術を通じて学んだケア方法を習慣化することで、日常生活での身体への負担を減らし、より快適な生活を送れるようになるのがセルフケア整体の大きな魅力です。

     

    私たちは、この科学的で根本的な整体手法を日本から世界へと広め、日本人の健康寿命を5年以上延ばすことを本気で目指しています。ぜひ私たちとともに長期的な健康を実現しましょう。

  • Q

    長い間ずっと体の痛みについて悩んでいます。どこに行っても結果的にまた痛くなってしまうのですが、治せますか?

    A

    セルフケア整体の手法は、10年以上悩んでいる方でもご自身の痛みの原因を明確に理解し、驚くような効果を実感していただけます。ただし、当院が採用している関節トレーニングを用いた運動療法は、特に筋肉が弱くなっている方や筋肉に傷がある方の場合、初めのうちは動かすことで一時的に痛みが強くなる場合があります。通うにつれて痛みは波打つように治まっていきます。

    この一時的な痛みは、弱った筋肉(ズボラ筋)が十分に働かず、代わりに酷使されてきた筋肉(ガンバリ筋)が傷んでいる状態によるものです。当院では、痛みの原因となる筋肉を直接無理に動かすのではなく、痛みの少ない部位から適切な負荷量と順序で徐々にアプローチしていきます。施術者が慎重に負荷量やトレーニングの順序を見極めますので、ご自身で行うよりも痛みを最小限に抑えつつ効果的に改善できます。

    院長のNOBU先生自身が10年以上身体の痛みに苦しみ、試行錯誤の末に完成させた手法であり、多くの方に知っていただきたいと強く願っております。実際に、手術が必要と診断された方でも、当院の施術とセルフケアにより改善し、手術が不要になったという事例も多数ございます。

    丁寧なカウンセリングと身体検査をもとに、あなたに最適なオリジナルのセルフケア方法を導き出し、身体の根本的な改善を目指します。無理をせず一歩ずつ、一緒に元気で快活な身体を取り戻しましょう。

  • Q

    過去、整体に何度も通ってもまた身体の不調箇所が元に戻ってしまいました。整体師さんに身体を任せるのが不安なのですが。

    A

    何度通っても症状が戻ってしまうと、不安に感じるお気持ちはとてもよく分かります。実際、多くの整体では一時的に筋肉をほぐす施術が中心であるため、根本的な原因が改善されず再発を繰り返すことが多くあります。

    セルフケア整体では、「健康貯金」を増やしていくという考えのもと、まずは痛みの根本原因を徹底的に特定します。痛みのある箇所だけでなく、身体全体の筋肉バランスや使い方を分析し、適切な筋肉(ズボラ筋)を活性化する関節トレーニングを取り入れた施術を行います。

    施術の負荷量や順番も、一人ひとりの状態に合わせて細かく調整し、自己回復力を高めることで徐々に身体が正しく機能するようになります。その結果、再発しにくい身体づくりが可能となります。オーダーメイドのセルフケアをお伝えするプランもありますが、施術だけのプランでも身体の根本原因にアプローチし、十分な改善が見込めますのでご安心ください。

    セルフケア整体は単に痛みを取る場所ではなく、一生涯あなたの身体と健康を支えるパートナーです。継続していただくことで身体の状態が段階的に向上し、「健康貯金」が積み重なり、活動的で快適な毎日を実感していただけます。

  • Q

    丁寧な施術とのことですが、時間はどのくらいかかりますか?

    A

    初回はカウンセリング、身体の検査、施術、アフターカウンセリングを含めて、約1時間半のお時間をいただいています。

    その後は、30分程度が基本となります。

    施術前のヒアリングでは、痛みや違和感の原因を正確に把握するために、お身体の状態を細かく確認します。特に姿勢や筋肉の状態を詳しく検査し、一人ひとりの痛みや不調の根本的な原因を明確に特定していきます。短時間で表面的な改善を目指すのではなく、時間をかけてしっかりと原因を見極めることで、施術後に効果を感じにくい方でも、身体がどうすれば本来の健康な状態に戻るのか、その道筋をはっきりと示すことが可能になります。

    実際、過去の来院者の中には、初回の施術直後は痛みの軽減を実感できなかった方でも、関節の可動域の改善など、明確な身体の変化に気づき、継続的な施術を通じて大幅な改善を実感された方が数多くいらっしゃいます。

    丁寧なカウンセリングと検査に基づく施術計画により、ちょっとした身体の違和感が長く抜けなかった方から、手術を勧められるほどの重い症状を抱える方まで、身体を健康な状態へと導く道筋が明確になりますので、安心してご来院ください。

  • Q

    どのくらいの期間、施術をするとホームページの写真のように快活な身体になりますか?

    A

    身体の状態や症状の程度によりますが、多くの方は初回から身体の動きや可動域が改善されることを実感されています。ただし、痛みが非常に強い方や慢性的な症状を長年抱えている方は、最初の数回では痛みが完全に取れず、緩やかに改善していく感覚になることもあります。これは傷ついた筋肉や酷使され続けてきた筋肉が回復していく過程で一時的に負担を感じるためですが、徐々に根本原因が取り除かれ改善が進んでいきます。

    身体が本来持つ健康で快活な状態を取り戻し、良い状態を維持するためには、症状やお身体の状態に応じて一定の期間が必要です。そのため、まずは上半身または下半身どちらかに集中的なお悩みがある方は3回程度、両方に問題を抱える方は6回程度の施術をまずは推奨しております。

    これらの施術回数はあくまでも初めの段階で効果を実感いただくための目安であり、その後も継続して施術を受けることでさらなる身体の安定性や健康改善を図ることが可能です。

    セルフケア整体では、施術のたびに身体の筋肉や姿勢、動き方の変化を丁寧に確認し、一人ひとりの身体の状況に応じたケアプランを提供しています。施術を通じて、本来働くべき筋肉(ズボラ筋)が徐々に活性化されることで、痛みの再発を防ぎ、身体がより健康的に動けるようになります。

    また、セルフケアプランをご希望の方には、ご自身で簡単に継続できるセルフケア方法もお伝えしています。日常生活の中で少しずつ取り入れていただくことで、痛みの予防や姿勢の改善、美容やダイエット効果、運動パフォーマンスの向上など、多様な効果を実感いただけます。

    施術期間中は常に施術者が身体の状況を把握し、次回以降の施術やセルフケア方法についても適切にアドバイスいたします。セルフケア整体は、単なる一時的な施術ではなく、あなたの健康を一生涯サポートするパートナーとして、健康を積み重ねるお手伝いをしていきます。

  • Q

    初めての予約でもLINEからしていいでしょうか?

    A

    はい、ぜひLINEからご予約くださいませ。マンツーマンで施術をしておりますため、お電話に出られないときもございます。LINEよりご連絡いただけましたら、担当スタッフより速やかにご案内を返信させていただきます。

  • Q

    どんな身体の痛みでもセルフケアで治すことができますか?

    A

    殆どの間接の痛みをとり、運動パフォーマンスを上げることが可能ですが、以下の場合は効果が減少ないし別の治療が必要になります。

    ・リウマチによる痛みがある場合(こちらは専門の治療がいずれにせよ必要になります)

    ・急性時の痛み(足首のねんざ、靱帯損傷など)でひどく腫れている場合は、腫れが治る期間が必要です。)

    ・肩関節の拘縮 (これは筋肉が正常ではなく線維状になっているため、半年など時間や回数を多く施術しなければ改善しません。)

    ・しびれが常時ある (これは神経が傷ついているため、状態によっては病院で検査が必要になります。常時しびれがある場合(寝ているときも)しびれは改善しません。施術により痛みは改善していきますが、筋力がかなり落ちている状態であるため治すには1~2か月必要となります。)

    ・骨の変形が著しく進んでいる場合

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