「朝起きたときに腰が痛いのはなんでだろう?」
「日中はなんともないのに、寝起きだけ腰が痛くなる。」
「寝起きの腰痛をなんとかしたい!
こんなお悩みをお持ちではないでしょうか。
爽やかに朝を迎えて良い1日をスタートさせたいのに、寝起きに腰が痛いとテンションが下がってしまいますよね。
寝起きに腰痛が起こる最大の要因は、血行不良や筋肉が凝り固まっていることです。
筋肉が凝り固まる原因として、寝返りの少なさや寝具があっていないなどが考えられます。
この記事では、寝起きに腰痛が起こる原因や対策、腰に負担がかからない寝姿勢などを紹介しています。
ぜひ最後までお読みください。
腰痛が寝起きに起こる6つの原因
1日のスタートを台無しにしてしまう寝起きの腰痛。
なぜ日中は痛みを感じないのに、寝起きだけ腰に痛みを感じるのか不思議に思いますよね。
この章では、寝起きに腰痛が起こる原因を紹介します。
寝具があっていない
布団やマットレスは、柔らかすぎても硬すぎても身体に良くありません。
人の背骨は、横から見ると緩やかなS字カーブになっていることをご存じの人も多いでしょう。
人が仰向けで寝た場合、一番重心がかかるのはお尻で、その次が上半身です。
柔らかい布団やマットレスで仰向けになった場合、一番重心のかかるところ、つまりはお尻が沈み込んでしまいます。
お尻が沈み込むと、背骨のS字カーブが崩れて身体がくの字に曲がってしまい、腰椎が圧迫されて腰に負担がかかるでしょう。
硬い布団やマットレスの場合は、重心がお尻と上半身に分散されますが、S字カーブの腰部分は布団やマットレスから少し浮いた状態になってしまいます。
そのため、筋肉が休めず緊張状態となり、翌朝の腰痛を引き起こしてしまうでしょう。
また、枕の高さも重要で、高すぎたり低すぎたりすると、首や背中、腰などに負担がかかります。
寝返りが少ない
成人の寝返りの回数は一晩で20回前後と言われています。
長時間同じ姿勢で横になっていると、筋肉が固まったり血管が圧迫されたりして腰痛を引き起こしてしまいます。
寝返りを打つことで重心が変わり、血流が良くなって腰への負担が軽減できるでしょう。
また、布団の中の温度調節や空気の入れ替えをし、より心地よく睡眠をしようと、人は無意識のうちに寝返りをうちます。
身体が冷えている
人は寒さを感じると血管を収縮させて体温を下げないようにします。
血管が収縮すると血流が悪くなり、筋肉に老廃物が溜まり栄養や酸素が届きにくい状態となります。
すると筋肉は固くこわばってしまい、腰や背中の痛みの原因となるでしょう。
心理的ストレス
ストレスを受けると自律神経が乱れます。
通常であれば、就寝中は副交感神経が優位となり、身体がリラックス状態になっていますが、心理的ストレスが溜まっている場合、交感神経が優位になってしまいます。
交感神経が優位になると心拍数が上がり、血管が収縮して身体が緊張状態となり腰に痛みが生じるでしょう。
また、睡眠の質が下がってしまうことで寝返りの回数も減ってしまいます。
※自立神経とは、交感神経と副交感神経からなり、交感神経は日中などの興奮しているときに優位になり、副交感神経は夜間などのリラックス状態のときに優位になります。
睡眠時間が長い
長時間の睡眠は寝返りをうっていたとしても、重心となっている部分が圧迫されて身体に負担がかかっています。
体調不良などで寝込んでしまったときに、身体や腰が痛くなった経験はありませんか?
ずっと横になっていると血流が悪くなり、筋肉や関節が硬くなり腰に痛みが現れます。
また、厚生労働省によると成人の適正な睡眠時間は、年齢や個人差によって異なるものの、6時間~8時間と言われています。
引用:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001151837.pdf
産後で骨盤が歪んでいる
妊娠中はお腹の赤ちゃんの重みで骨盤が前傾となり、反り腰になっています。出産後も骨盤が変わらず反り腰になっているため、腰に負担がかかっている状態。
また、就寝中は赤ちゃんの方を見て寝ていたり、抱っこをするときは腰で支えたりなど、骨盤や腰の筋肉に負担がかかる動作が多いでしょう。
これらが原因で、寝起きに腰に痛みが生じます。
寝起きに腰が痛くならならい9つの対策
誰もが皆、寝起きに腰の痛みを感じずに良い1日をスタートさせたいと思っているでしょう。
就寝前に「明日は腰痛大丈夫かな?」と不要な心配はしたくないはず。
この章では、寝起きに腰が痛くならない9つの対策を紹介します。できそうなものから試してみてください。
寝具の見直しをする
布団やマットレスは硬すぎず柔らかすぎず、寝返りがしやすい高反発のものを選ぶように改善してください。
また、高すぎる枕や低すぎる枕にも注意!
高すぎる枕だと、頸椎に負担がかかって首を痛めてしまったり、ストレートネックの原因になってしまいます。
逆に低すぎる枕だと、腰が反れてしまうので腰痛の原因になります。自分で選ぶのは難しいので、専門の人に相談のうえ、しっかりと試してから購入するようにしましょう。
ストレッチをして寝る
長時間のデスクワークや立ち仕事など、日常生活で身体が凝り固まっている人も多いでしょう。
中腰での作業が多い人や産後のママなど、自覚症状がなくても日々の生活で腰に負担がかかっているはず。
就寝前にストレッチなどで凝りや身体の歪みを整えることで腰痛の改善ができます。
また、ストレッチをすることにより身体がリラックス状態となり、副交感神経が優位に働きます。
就寝前のストレッチは翌朝の腰痛の予防にもなり、上質な睡眠がとれるでしょう。
身体を冷やさない
身体が冷えると血管が収縮して筋肉が緊張状態となり、腰に痛みが生じます。
入浴はシャワーだけで済まさずに、しっかりと湯舟に浸かり身体を温めるようにしましょう。
また、就寝時の靴下の着用は控えてください。締め付けにより、血液の循環が悪くなったり足が蒸れたりなど、睡眠の質を下げてしまいます。
就寝前までにしっかりと足を温めておき、布団やベットに入るときは靴下を脱いで寝ると良いでしょう。
また、夏はエアコンで身体が冷えてしまいます。室温が25℃~28℃になるように調節して寝るようにしてください。
適度な運動
腰回りの筋肉は腰を支えるコルセットのような役割をしています。
筋肉が凝り固まったり筋肉量が減ったりすることで腰椎に負担がかかり腰に痛みが現れます。
腰周りの筋肉の強さと柔軟性を高めることで腰痛改善となるでしょう。
また、無理に筋トレをしなくても、ウォ-キングは十分腰痛に効果があります。
正しいフォームでウォーキングを行うことで、血流が良くなり、適度な筋肉がついて腰痛改善となります。
ストレスを発散する
気付かないうちに仕事や家庭の問題、家事や育児などで知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでしまっているかもしれません。
ストレスは筋肉が緊張状態となっているので、腰に痛みが生じます。
運動をしたり本を読んだり、映画や美味しい物を食べるなど、自分の好きなことに時間を使ってストレスを溜め込まないようにしてください。
しかし、忙しい現代人はストレスを発散したくても、しっかりと時間が作れないもの。
そんなときは、外の空気を吸いながらゆっくりと深呼吸をしてみてください。
力んでいた筋肉の緊張が解け、リラックスできます。
夕食の時間を早くする
就寝中は内臓が食べ物の消化をしようと、活発に動いている状態です。夕食後すぐに寝てしまうと、内臓の消化活動に負担がかかっていることにより、腰に痛みが生じます。
また、食後にすぐに寝てしまうのは腰痛だけでなく、肥満や病気のリスクも高まるでしょう。
夕食後は2時間~3時間ほど空けて寝るのがおすすめです。
リラックスする
日常生活の癖や日々の忙しさで、常に身体に力が入ってしまっているかもしれません。
寝る前にリラックスをして身体の緊張を解く事で筋肉が緩み、腰の痛みを抑えられるでしょう。
照明をおとしたり、好きなアロマやお香を焚くなど、就寝前のリラックスタイムを取り入れてみてください。
また、リラックスすることにより副交感神経が優位となり、質の良い睡眠がとれるでしょう。
腰に負担のない起き上がり方
準備で忙しい朝に急いで起き上がったりしていませんか?
就寝中は身体が固まっている状態です。そのときに勢いよく起き上がると腰に負担がかかります。
布団やベットの中で足首や手など末端から少しずつ動かし、腰の様子をみて起き上がるようにしてください。
ベットの場合
- 左右どちらかの横向きになる
- 両足をベットから少しだけ下ろす
- 上側の手で床を押し上体を少し起こす
- 肘や手を使いながら上体を起こしながら足は床につく(起き上がる動作のときは、身体が真っすぐになるポジションを意識する)
布団の場合
- 両足を曲げて左右どちらかの横向きになる
- 上側の手で床を押し上体を少し起こす
- 肘や手を使いながらゆっくり上体を起こしきる
- 両手を床につき膝立ちになる
- 片膝を立て、膝に手をつきながら立つ(近くに壁や椅子がある場合は利用する)
整体院へ通う
寝起きの腰痛でお困りの人は整体院へ相談してください。
整体院では骨や骨盤を整え、関節や筋肉をほぐしてバランスの整った身体へと調節してくれます。
寝起きの腰痛の原因は、姿勢の悪さや骨盤の歪み、筋肉が凝り固まって起こることがほとんどです。
整体に行くことにより身体のバランスを整え、腰に負担となる姿勢や動作を避けて、痛みがない朝を迎えられるでしょう。
腰に負担をかけない寝姿勢
自分が寝やすいと思っている寝姿勢は、実は腰痛を引き起こしてしまっているかもしれません。
この章では、腰に負担のかからない寝姿勢を紹介しているので、今日から試してみてください。
仰向け
『仰向けになり、両足を曲げて足の下にクッションや座布団などを敷く』
足を曲げることにより、腰が反るのを防げます。
横向き
『横向きになり背中や腰を少し丸め、両足の間にクッションや座布団などを挟む』
背中や腰を丸めることで腰への負担を軽減でき、両足の間にクッションを挟むことにより、骨盤を安定させます。
横向きは腰と布団の間に隙間ができるので、タオルなどを敷き、重心が均等になるようにしても良いでしょう。
抱き枕などのグッズを使う
仰向けや横向きで寝るときに使える腰用の枕や、抱き枕を購入してみるのも良いでしょう。
購入しなくても座布団を使用したり、余っている枕やクッション、バスタオルなどを丸めて使用するのもおすすめです。
腰に負担のない、快適な姿勢で眠れるグッズを利用してみましょう。
腰に負担がかかる寝姿勢
腰に負担がかかる寝姿勢は、主に腰が反った姿勢や腰が歪んだ姿勢です。
これから紹介する寝方を普段からしてしまっている人は、腰痛を引き起こす危険性があるので控えるようにしてください。
- 仰向けで腰が反った状態(腰と布団の間に隙間がある)
- 横向きでクッションなどを利用していない
- うつ伏せ
特に3つ目のうつ伏せは腰が反れた状態なので要注意です。
また、うつ伏せの状態からスマホや本などを見るときに、両肘をついて上半身だけを上げる姿勢は、腰が大きく反れて負担がかかっています。
ついついやってしまう姿勢ですが、注意してください。
寝起きに腰が痛いときのストレッチ
寝起きで痛みが少し治まってくると、ストレッチなどをして腰回りをほぐすようにしましょう。
ただし、決して無理のない範囲で、ゆっくりと腰の様子をみながら行ってください。
太ももの裏側のストレッチ
- 仰向けで両膝は立てる
- 右側の足を天井の方へ持ち上げ、両手は右太ももを持ってサポートする
- 右足を下ろす
- 左足を天井の方へ持ち上げ、両手は左太ももを持ってサポートする
- 左足を下ろす
足は無理に持ち上げず、太ももの裏側が伸びているのを感じるところでOKです。
呼吸を2回~3回繰り返すか、20秒数えるなどしてください。
バスタオルやタオルを足の裏にひっかけてサポートするのも良いでしょう。
太もも前側のストレッチ
- 両膝を少し曲げ右側を下にして寝て、右手は頭の下で枕代わりにする
- 上半身は真っすぐ伸ばしたまま、左足を背中側へ引き左手で足首あたりを持つ
- 左足をゆっくり戻す
- 左側を下にして寝て、左手は頭の下で枕代わりにする
- 上半身は真っすぐ伸ばしたまま、右足を背中側へ引き右手で足首を持つ
足を背中側へ引いているときに腰が反らないように注意してください。
足を引いているときは、呼吸を2回~3回繰り返すか、20秒ほど数えると良いでしょう。
お尻のストレッチ
- 仰向けで両膝を立てる
- 右くるぶしを左の膝にかけ、右の股関節を開く
- 左膝を浮かしてお腹の方へ引き込み、両手で左の太ももを持つか、左膝を持つ
- 左足を床に着け、右膝を戻す
- 左くるぶしを右の膝にかけ、左の股関節を開く
- 右膝を浮かしてお腹の方へ引き込み、両手で右の太ももを持つか、右膝を持つ
- 右足を床に着け、左膝を戻す
足は無理に引き込まずに、お尻が伸びているところでOKです。呼吸を2回~3回するか、20秒数えるなどしてください。
まとめ
寝起きに腰が痛くなる人は、血行不良や姿勢不良、腰回りの筋肉が凝り固まっていることなどが原因で腰痛を引き起こしている人が多いです。
長時間同じ姿勢でのデスクワークや中腰での作業など、日常生活において筋肉を緊張状態にさせている行動や動作などをしてしまっている人が多いでしょう。
また、腰痛を引き起こす原因のひとつに心理的ストレスも関係しています。
できるだけ自分の好きなことや趣味に没頭できる時間を作り、ストレス発散を心掛けてください。
寝起きの腰痛を予防するためには、腰の負担となっている動作を避けることはもちろんですが、ストレッチや運動を取り入れるだけで予防できます。
身体に無理のない範囲で、できることからストレッチや運動をする習慣を身に付けてください。
なお、自分にあった運動方法などが分からない場合は、整体へ行ってみるもの良いでしょう。
整体は、身体の歪みを調節し、骨や関節をバランス良く整えてくれます。
起きた時の腰痛はいつものことだからと諦めずに、一度整体へ行くと良いでしょう。