腰痛やわき腹から股の付け根の痛みの原因には、腎臓の疾患によって引き起こされるケースがあり、尿路結石の疑いもあります。問診や検査を行い治療を検討し、結石の大きさと部位により自然排斥や状況によっては外科的治療を行う可能性もあるため注意が必要です。
この記事では、腰痛やわき腹の痛みの原因やわき腹の筋肉を緩めるストレッチ法についても解説します。
目次
1.腰痛やわき腹から股の付け根の痛みの原因
腰痛やわき腹から股の付け根の痛みの原因は、腎臓の疾患によって引き起こされることで痛みを感じられます。
痛みを発症する症状は、以下の通りです。
- 腎臓が急激に腫れる
- 腎臓の外側を覆う膜(腎被膜)が緊張する
- 結石が尿管(腎臓と膀胱をつなぐ管)に入ること
腎臓に重度の痛みが発症すると、しばしば吐き気や嘔吐を伴います。
腸腰筋
腸腰筋とは、腰椎から腹腔内を通り、大腿骨の上方へ走る筋肉で「大腰筋」と「腸骨筋」が合わさった筋肉です。股関節を曲げ脚を持ち上げるために必要な筋力になります。
座る姿勢の多いデスクワークや車の運転、テレビの前で長時間座るなど、過ごす時間が長くなれば、腸腰筋はこわばった状態になり腰の影響も出る可能性もあるでしょう。
また、このような筋力に負担がかかると一気に限度まで収縮してしまい、「こむらがえり」現象も引き起こります。腸腰筋にこのような現象が起きると、痛くて腰が伸ばせなくなり、股関節も折り曲げたままの姿勢で固まってしまうと「ぎっくり腰」になるでしょう。
腸腰筋という筋肉はお腹の中の深いところにあるため、腰痛や脇腹に痛みが続けば、早めに医師に相談し治療しましょう。日頃から長時間座ることが多い方は、下腹から股関節の前面のストレッチを行うことで健康も維持できます。
腰痛やぎっくり腰の応急処置について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
あわせて読みたい:腰痛やぎっくり腰の応急処置はどうしたらいい?原因の解説とセルフケアチェックの方法
1-1.わき腹痛みの治療
わき腹痛みの治療は、医師の問診と診察を行ってから、尿検査を実施し、赤血球の有無や白血球の増加がないかを調べ、尿中の白血球の増加が確認できれば、感染症を疑います。
腎結石の可能性が非常に高いと判断される場合、重い差し込むような痛み(仙痛)で、血尿も認められます。一方、比較的継続的で軽い痛みかつ腎臓部分の打診で圧痛がみられ、発熱と尿中白血球の増加が確認できる場合、腎臓の感染症である可能性が高いと判断されるでしょう。
腎結石が疑われる場合、CT検査または超音波検査を行い、結石が原因であるか確認します。確認する際は、結石の大きさや位置、結石によって尿の排出が妨げられていないかを確認。痛みの原因が判断できない場合は、静注造影剤を使用したCT検査か別の画像検査が行われます。
まずは、原因になっている基礎疾患の治療を実施。軽い痛みであれば、アセトアミノフェンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の服用で痛みを軽減できます。腎結石による痛みは激しいこともあるため、オピオイドの静脈内投与または経口投与が必要になるケースもあるでしょう。
1-2.腰痛やわき腹が痛い場合は尿路結石の疑いも
尿路結石とは、尿路に結石がある状態を尿路結石と呼びます。
尿路とは、尿の通り道で、腎盂や腎杯、尿管、膀胱、尿道に分類。結石の存在する部位により分けられます。日本人の症状では、95%以上が上部尿路結石です。
- 上部尿路結石(腎結石、尿管結石)
- 下部尿路結石(膀胱結石、尿道結石)
近年では、尿路結石も生活習慣病のひとつと言っても過言ではありません。食生活の欧米化に伴い、尿路結石の患者数も1965年と資格すると約3倍も増加している状況です。
尿路結石は、男女比率では男性に多く、年代別では男性は30~60歳代、女性は50~60歳代に多い病気。男性においては7人に1人、女性は15人に1人の方が、一生のうち1回は尿路結石を経験すると言われています。
腎臓や泌尿器系の疾患とは、以下の通りです。
- 腎臓の片側または両側に生じる病気
- 尿管の片側または両側に生じる病気
- 膀胱や尿道に生じる病気
- 男性では前立腺や精巣の片側または両側に生じる病気
- 精巣上体に生じる病気
男性の生殖器系の異常の多くは、陰嚢痛や陰嚢の腫れ、精液中の血液、持続勃起症として現れます。さらに、血尿や尿の色、匂いの変化、尿量または排尿回数の増加などによる排尿の問題、失禁による排尿をコントロールできない状態を引き起こすため注意が必要です。
1-2-1.症状
症状は、結石が尿路の途中で詰まり、尿の流れが悪くなることにより、腎臓や尿管を包んでいる膜が広がることで痛みを発生します。結石がどの部位にあっても背中から脇腹や下腹部にかけての痛みが発症。また、腹膜が刺激されるため嘔気や嘔吐を伴うケースもあります。さらに結石が尿管や腎盂などを傷つけ出血により血尿が見られます。
尿路結石による症状は、以下の通りです。
【腎結石】
痛みを発症せず無症状のことが多い
【尿管結石】
結石が尿管に詰まり、以下の症状を発症します。
- 背中や脇腹、下腹部の激痛(突然)
- 吐き気や嘔吐
- 血尿
- 発熱(尿路への感染)
- 頻尿や排尿時痛、残尿感(結石が膀胱付近まで下降)
【膀胱結石】
無症状あるいは血尿や尿が濁る、排尿時痛、頻尿、残尿感などの症状を発症します。
【尿道結石】
血尿や排尿時痛、尿が出にくい、または尿がしたくても出ません。
無症状の尿路結石もありますが、症状を自覚したら早めに専門の医療機関やクリニックで相談してください。
1-2-2.診断
尿路結石を診断するための検査について、専門医やクリニックでの検査内容を紹介します。
【問診】
痛みの出た症状や持続時間、検診結果などを基に診断します。
【尿検査】
肉眼的な血尿あるいは顕微鏡的に尿潜血を認めることが多いです。検査により、炎症性疾患(膀胱炎、腎盂腎炎など)の除外を診断。さらに、肉眼的な血尿がある場合、尿路上皮癌などの除外も行ないます。
【レントゲン検査】
腎臓から膀胱までを含めたレントゲン検査を行いますが、レントゲンには写らない結石もあるため、診断を確定できることは多くはありません。経過観察に撮影することがある程度です。
【超音波検査】
腹部超音波検査で、腎結石や膀胱結石、水腎症(尿管に結石が詰まって、腎臓に尿がたまっている状態)などをを診断します。
【血液検査】
腎臓に負担がかかり機能の低下や尿路感染確認のために採血。さらに高カルシウム血症や高尿酸血症などが疑われる場合にも適宜採血により診断します。
【CT検査】
レントゲンに写らない結石や微小な結石を判断する場合に検査し、結石の部位や大きさを定量的に評価ができます。
尿路結石と診断できた場合、その大きさと部位により治療を検討し、大きくない結石は経過観察となります。
1-2-3.治療法
尿路結石は、排尿とともに自然に排石することが知られており、自然に排石できる結石の大きさは7~8mm以下と言われています。大きい結石に関しては時期をみて砕石術がおすすめめです。尿路結石の治療法について紹介します
【鎮痛剤】
痛みを生じる発作時の応急処置として、痛み止めの注射や座薬、内服の処方などを行い痛みを軽減します。
【自然排石】
結石が小さいケースでは、排石を促す薬や鎮痛剤を処方し、水分摂取と運動を促しながら、経過観察を行い自然排石することが多いです。
【外科的治療】
結石サイズが大きければ、結石を砕く尿路結石術の治療をおすすめします。
治療手段には以下の通りです。
- 体外衝撃波結石破砕術(ESWL):外衝撃波結石破砕装置を用いて、体外で発生させた衝撃波エネルギーを結石にぶつけて砕く治療です。
- 経尿道的腎尿管砕石術(TUL):尿道から内視鏡を挿入して、内視鏡で腎・尿管内にある結石を確認しながらを砕く治療です。
- 経皮的腎砕石術(PNL)体の外から腎臓内に内視鏡を挿入して、結石を確認しながら結石を砕く治療です。
尿路結石は非常に再発しやすい疾患で、5年以内に患者さんの2人に1人は再発すると言われています。再発を防ぐためにも、生活習慣の改善が重要です。再発のチェックのためにも、定期的な受診を行いましょう。
1-2-4.尿路結石の予防
尿路結石はメタボリックシンドロームの危険因子とも言われ、生活習慣病のひとつとして体脂肪率が高い方は結石になりやすい傾向があります。
尿路結石は、夜間に作られると言われているため、夜型遅い時間の食生活や食べ過ぎ、飲み過ぎなどは、発症する大きな要因です。夕食は就寝の少なくとも2時間前に済ませ、再発しやすい方は水分を多めに取るようにしましょう。
飲酒を好まれる方は、尿酸結石やシュウ酸カルシウム結石ができやすくなります。そのため、尿の酸性度を保つため野菜を含めてバランスよく接種し、お酒は適量に飲酒することをおすすめします。
また、塩分の摂取量が多いと結石ができる危険因子のひとつになるため、塩分は控えめを心がけましょう。結石の成分が詳しい予防方法を検討ができます。
2.慢性的な腰痛を改善するわき腹の筋肉を緩める方法
反り腰により骨盤が歪み脇腹の筋肉に負担がかかることで腰痛の多くは発症します。慢性的な腰痛を改善するわき腹の筋肉を緩める簡単なストレッチを紹介します。
2-1.慢性的な腰痛
腰が痛くなる流れは、以下の通りです。
- 反り腰の姿勢が継続する
- 結果:骨盤が歪み股関節の動きが悪くなる
- 脇腹とお尻の筋肉が緊張する
- 無理やり腰を動かす
- 結果:腰の筋肉や関節に負担をかける
反り腰の姿勢の悪さにより骨盤が歪み、わき腹とお尻の筋肉を緊張させ無理に動くため、腰に大きな負担がかかり腰痛となります。この状態を長く続けていると、骨盤が変形して固定され体の歪みにより、脇腹とお尻の筋肉が緊張し、慢性腰痛の大きな原因となるでしょう。
2-2.わき腹の筋肉緩める方法
慢性腰痛の特徴は、反り腰の場合が多くなり反り腰が原因で骨盤が歪み、股関節の動きも悪くなりわき腹(腹斜筋)の筋肉が緊張します。腹斜筋の筋肉をよく伸ばすことが腰痛改善の近道になるでしょう。体を外にひねるストレッチがおすすめです。
【わき腹の筋肉緩める方法】
1.まずは、壁からひじが伸びる程度の距離に立ち、壁に手をつきます。
2.壁側の脚を1歩後ろに引きます。
3.壁についた腕のひじが曲がらないようにし、骨盤を壁にゆっくり近づけましょう。そのとき、頭が下がらないように注意してください。
5.3の姿勢をキープしながら、首を壁と反対方向にひねります。わき腹の筋肉が伸びているのを感じながら、30秒キープ。反対側も同様にストレッチします。
日常生活に取り入れながら、慢性的な腰痛の改善に取り組みましょう。
2-3.セルフケア整体
腰痛で身体の痛みに悩んでいる方、単に体の痛みをとるだけの従来の整体とは異なるセルフケア整体がおすすめです。
セルフケア整体では、5つのこだわり掲げ患者様一人ひとり丁寧に対応しています。
- オーダーメイドの施術
- 気持ちを大切にしたカウンセリング
- 身体の状態を大切にしたキメ細かい施術
- 完全予約制のマンツーマン施術
- 完全技術保証・返金保証
セルフケア整体が目指しているのは、患者様の体の痛みを解消するだけでなく、生活上のさまざまな制限を取り払い、体が動くことの喜びを知ってもらうことです。
セルフケア整体が大切にしている3つのこと
- あなたの身体のよき理解者として
- あなたの身体の専属アドバイザーとして
- あなたの身体の専門家として
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3.まとめ
腰痛やわき腹から股の付け根の痛みの原因には、様々な要因がありますが、腎臓の疾患によって引き起こされるケースがあります。
腎臓の疾患として、尿路結石があり日本人の症状では、95%以上が上部尿路結石で、尿管結石の症状は、以下の通りです。
- 背中や脇腹、下腹部の激痛(突然)
- 吐き気や嘔吐
- 血尿
- 発熱(尿路への感染)
- 頻尿や排尿時痛、残尿感(結石が膀胱付近まで下降)
腰痛やわき腹から股の付け根の痛みが続き、尿管結石の症状の疑いが見られたら早めに専門の医療機関や医師に相談してください。
また、慢性的な腰痛を改善するわき腹の筋肉を緩める方法として、日常の隙間時間に簡単にできるストレッチで改善を目指しましょう。
株式会社セルケア整体
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腰痛やわき腹から股の付け根の痛みの原因には、尿路結石の疑いもあります。尿路結石の場合、その大きさと部位により経過観察するケースや状況によっては外科的治療を行う可能性もあるため注意が必要です。
この記事では、腰痛やわき腹の痛みの原因やわき腹の筋肉を緩めるストレッチ法についても解説します。