「最近は日中だけでなく靴を履いていない時間帯も痛むようになった」
「外反母趾の痛みが気になり眠れない」
「少しでも足の痛みを和らげたいが何をすればよいのか」
このような悩みを抱えてはいませんか?
外反母趾の痛みを緩和するためには、適切な靴の選び方や自分で出来るケアが重要です。
今回の記事では夜間も痛い外反母趾について、その原因と対処法、治療法、悪化させる可能性のある習慣、靴の適切な選び方、痛みを緩和する方法を紹介します。
目次
外反母趾について
外反母趾の主な特徴と症状
外反母趾は成人の足部変形の中で多くの方が悩まれている疾患の1つです。特徴としては親指が内側(小指側)に曲がって骨の向きに沿って変形します。
親指の付け根が外に突き出すようになると、歩行時に親指が靴に当たった時に痛みを感じるようになります。外反母趾の軽度の場合では変形がみられなくとも痛むことがあります。
変形が進むとそれぞれの足の指で地面を踏むことが難しくなり、中足骨骨頭部痛(第2第3趾のつけ根の関節の足底部にタコができて痛む)が起きたり、親指と人差し指が交差してしまうこともあります。
他の指にも影響が出ることで歩行時にバランスが取りづらくなり、少し歩いただけでも足の疲れやすさを感じるようになります。
外反母趾による夜間の足の痛みについて
親指の付け根が夜間痛んだり、痛くて起きてしまう場合の痛みの特徴と、主な原因について詳しく説明します。
痛みの特徴
はじめは突出した親指付け根部分を押すと痛みを感じるくらいだったのが、歩くときに靴に当たり痛むようになり、さらには何もしていなくても痛むようになっていきます。
外反母趾が日中だけでなく夜間も痛むというのは、親指付け根の突出した部位の炎症が進行している可能性があり、そうすると痛みを感じる時間が長くなるため日常生活にも大きく影響します。
痛みの主な原因
■ハイヒールなど足に合わない靴の着用
ヒールの高い靴を履いていた時期がある、他につま先が細いなど前足部に負担のかかる靴を履くことも原因となります。
■遺伝的要因
足の親指より人差し指の方が長い形をギリシャ型、親指の方が長い形をエジプト型、同じ長さの形をスクエア型といいます。エジプト型が外反母趾になりやすく、日本人は全体の70%ほどがこのエジプト型にあたります。
足の親指が一番長く小指まで段々短くなる足の形(エジプト型)の場合、荷重時に親指付け根に捻じれた力が加わり関節が変形し外反母趾になりやすいと言われています。
■足の筋力低下
女性のほうが圧倒的に外反母趾になることが多いのは、女性の関節が柔らかく筋力が弱いことが影響しています。また、使われる筋肉のバランスが崩れ、少しずつ指の向きが変わってきたり骨の変形を起こしすことがあります。
■体重増加による負担
中年期には体重増加により荷重時の足への負担が増すことも発症要因の一つと考えられます。
■偏平足
足指を使わない歩き方をしていると足指や足裏の筋力が低下し、土踏まずのない偏平足になりますが、往々にして偏平足の方は外反母趾にもなっていることが多いです。
外反母趾を悪化させる可能性のある歩き方
外反母趾に悪化させやすい歩き方について詳しく説明します。ご自身に当てはまるものがあるかどうかチェックしてみてください。
◇内股・がに股
内股歩きやつま先を外に向けた歩き方は、足の裏に均等に体重を乗せることができません。そのため偏った負担がかかり症状を徐々に進行させてしまいます。
◇親指側に負担がかかる歩き方
足の親指側に体重がかかる歩き方は足裏のアーチが低いと起こりやすくなります。放っておくと外反母趾の変形と負担が増してしまうため、アーチの機能を取り戻す必要があります。
◇すり足
ペタペタと歩くなど、すり足のように踵(かかと)から着地しない歩き方は、足首の自然な機能が発揮できず、地面からくる衝撃を上手く逃せないため足部により負担がかかります。
◇ハイヒールでの歩き方
4cm以上のヒールのある靴を履いていると、常につま先立ちの状態での歩行となります。前足部で体重を支えるような状態となり負担が増加します。
外反母趾のための適切な靴の選び方
外反母趾の痛みをできるだけ起こさないためには、足先に負担がかからない靴を選ぶことが大切です。
つま先が広めの靴を選ぶ
前足部の幅が広い靴を選ぶことで、親指への圧迫が軽減されます。足指が自然に広がることができるため指の動きが制限されず血行も促されます。長時間歩いた後でも負担が少なく、歩く時のストレスを減らしてくれます。いまは、外反母趾用の靴がバリエーションも豊富に揃っていて、比較的安価なものもあるので挑戦しやすく足の形に合うものを見つけることが出来ます。
ヒールは3cm以下
つま先が前に滑らない低いヒールの高さが望ましいです。踵から着地出来るので足首が動かしやすく、自然な歩行姿勢を保ってくれます。同時に膝や腰への負担も大幅に軽減します。歩き方が安定し、つまずきにくくなります。また、脚の筋肉をバランスよく使うため、歩行時も疲れにくくなります。
足に合ったサイズを選ぶ
靴のサイズが大きいと歩くときに靴にぶつかってしまいます。足が靴の中で滑るので不安定な歩き方になり、転倒リスクが高まります。足に余計な力が入ってしまい、歩行時の痛みが増してしまいます。
逆に小さすぎる靴では、親指付近が圧迫され変形が進行してしまったり、魚の目や胼胝(タコ)が形成されやすくなります。
必ず試履きをして踵と甲の部分は固定される程よいサイズを選びましょう。
靴底のクッション性を確認
程よいクッション性があることで、前足部の圧力が分散され足の疲労を軽減します。足のアーチをサポートしてくれるインソールであれば安定した歩行を助け、足運びが楽になります。しかし、クッション性が高すぎると安定性が失われる可能性があるため、ある程度の硬さのものを選ぶことが重要です。
外反母趾の痛むときの対策法
外反母趾による変形や痛みがある時に、自宅で手軽に取り入れられる対策法と予防法を紹介します。
足指を広げる運動
足指のグーチョキパー運動が効果的です。すべての指を握る「グー」、親指のみ反らして、親指と人差し指の間を開く「チョキ」、足指を全て開く「パー」。どこでもできるので、何回でもやってみてください。少しずつ足指が動かせるようになります。
床に広げたタオルを足指で手繰り寄せるタオルギャザーも親指の筋肉をしっかり動かすので効果的です。
冷やすまたは温める
親指付け根に熱を感じ、痛みが強い場合は温めず冷やすことで炎症を抑制します。冷却シートや氷をビニール袋に入れたものなどを使って患部を冷やしましょう。
痛みが和らいでからは温めるのが効果的です。足湯(38-40度くらいのぬるま湯)で10-15分、軽いマッサージを組み合わせます。
筋肉が柔らかくなった足浴後に消炎効果のあるクリームなどを塗って親指の付け根のマッサージや、足指の運動を行うと良いでしょう。
↓冷湿布・温湿布の使い分けについて詳しくはこちら
長時間の立ち仕事時は休憩を!
長時間の立ち仕事では足の筋肉が疲労し負担が増してしまいます。こまめな姿勢の変更や、適度に休憩を取り足を休めましょう。
しかし、以下の症状がある方は注意が必要です。
□痛みが強く眠れない日が続く
□腫れが著しい
□熱感が強い
これらの症状がある場合は整形外科の受診をお勧めします。外反母趾というのは自然に治るといったことが無いため、変形が進んでいく前に一度早めに診てもらいましょう。
外反母趾の治療法
外反母趾の治療方法について、インソールの使用、手術療法等どのようなものがあるのか説明していきます。
足底板(インソール)の使用
前足部に負担のかからない柔らかい素材の靴選びも重要ですが、併せてインソールを敷くことが有効です。クッション性の高い柔らかなインソールの場合、履いた時には快適に感じるかもしれませんが、外反母趾のもつ足の機能不良を改善させるのには向かない仕様と言えます。外反母趾の症状が足の機能的な問題と関係するため、踵の関節や、アーチを機能させるための動きを促してくれるものが最適です。
サポーターやパッドの装着
歩行時や夜間に着用する矯正用の装具や、痛みを緩和するパッドがあります。いずれも症状は装着している間については落ち着きます。
運動療法
先にお伝えした足指でグー・チョキ・パーを作る足指じゃんけんの他に、両足の親指にゴム紐をひっかけて離す方向に力を入れるHohmann(ホーマン)体操があり、比較的軽度の症状の方に矯正効果が期待できます。変形が進んでいる方にも、悪化の予防や痛みなどの改善が期待できます。
- Hohmann体操裁縫用のパンツゴムを幅15ミリを長さ25センチにカットし、数センチ重ねホチキス等でとめて輪っか状にしたものを用意
- 1.長座になり足を揃えて、輪っか状のゴムを両足の親指に引っ掛けます。左右の踵(かかと)は付けた状態。
- 2.踵を付けたまま足先を外側へ倒し、互いの親指でゴムを引っ張る動作をゆっくり反復する。開く角度は30度程度で無理せず、ゴムの張力を感じるくらいにする。30~50回繰り返す。
薬物療法
湿布・軟膏・クリームなど、消炎鎮痛剤入りの外用薬は、他の保存療法と併用するすることで、痛みを軽減します。
手術療法
親指の付け根部分が強い痛みがある、強い症状で歩くのが辛く他の方法では症状が改善されない場合、手術療法の適用となります。術後しばらく手術した足に荷重をかけられない、手術をした部位の関節の動きが小さくなる等あり、回復に2~3か月はかかります。しかし、手術が遅くなるほど症状も進んでしまうため、それらを踏まえて手術の時期を考える必要があります。
まとめ
夜も痛い外反母趾では炎症が起きている可能性が高いため、痛みの時期に合った対策と予防方法が大切です。
・痛みとともに腫れや熱感がある場合はまず冷やす。
・足の運動やマッサージを取り入れる。
・負担を和らげる靴を履くこと。歩き方を考慮する。
今回は、外反母趾の症状や、夜にも痛む原因、外反母趾の為の靴の選び方、足が痛む時の対策法や予防法についてご紹介しました。お悩みの方へ少しでもお役に立てれば幸いです。慢性的にお困りの方は、ぜひ一度セルフケア整体へご相談ください。