- ぎっくり腰を1日でも早く治したい!
- ぎっくり腰が二度と起こらないように気をつけるべきことはなに?
今回はこのような方に向けた記事です。
ぎっくり腰とは急性腰痛の別名で、欧米では「魔女の一撃」とよばれるほど激しい痛みを伴う腰痛です。
軽いものなら一日で治りますが、重いものでは治るまでに数週間かかるときもあります。
これまでぎっくり腰で日常生活がまともに送れなくなったり、あるいは今ぎっくり腰になっていて一刻でも早く楽になりたい!と思い本記事を読まれている人も多いと思います。
そこで本記事では「ぎっくり腰を一日でも早く治すセルフケア」をテーマにお話していきます。また記事の後半では再発予防についてもお話しているので、ぜひごらんください。
目次
ぎっくり腰を一日でも早く治すセルフケア
ぎっくり腰になったとき湿布を貼っておくだけでは楽になりません。
本章ではぎっくり腰になったときにしておきたいセルフケアについてお話します。
冷やすより温める
ぎっくり腰になったとき、まず思い浮かぶのはアイシングかもしれません。でも、実はそれよりも温めるほうが効果的です。
- アイシングのメリット → 炎症をおさえる
- アイシングのデメリット → 筋肉を緊張させる
アイシングは炎症をおさえる効果がありますが、それ以上に筋肉を緊張させてしまいます。
そのためアイシングはぎっくり腰になった直後やその日だけにして、あとは温めるようにしましょう。
温めることで筋肉が緩み血流が改善され、痛みが和らいできます。方法は以下のとおりです。
- 温湿布を貼る
- バスタブに浸かる
- 温めた布団をあてる
ただし、温めすぎると炎症を悪化させる可能性があるため注意が必要です。
無理のない範囲で動く
重いぎっくり腰になると痛みが強く、立ち上がることも歩くこともツラいことがあります。そのようなとき、多くの方がベッドの上で安静にしていることが多いと思います。
しかし、過度な安静はむしろ治りを遅らせることが近年わかってきました。
というのも安静にしていると、筋肉や関節を動かすことが極端に減ってしまいます。そうすると
- 筋肉が硬まったままほぐれない
- その結果、血流もよくならない
ということになります。
また人の身体は不思議なもので、動かなさ過ぎると不動による痛みを感じやすい生き物です。
そのためシチュエーションに応じた適度な運動は必要です。
もちろん無理をして痛みを悪化させることは避けないといけません。
ですがベッドの上で身体を動かしてみる、10分間座ってみるというようなできる範囲のことは少しずつ行なっていくほうが治りは早くなります。
もし軽いぎっくり腰なら、できる家事や散歩をしてみるのはいかがでしょう。
散歩をするときはすこしずつ距離や時間を伸ばしていってください。「有酸素運動だから20分しないと!」というように、杓子定規にする必要はありません。
またデスクワークや立ち仕事をしている人は、せめて1時間に1回は身体を伸ばすなど軽いストレッチをするようにしましょう。
なぜなら長い時間おなじ姿勢でいると腰への負担が大きくなるからです。
コルセットは限定的につかう
コルセットは限定的につかっていくのがいいでしょう。
ぎっくり腰になってしまったとき、痛みを軽減するためにコルセットを着用する人が多いかもしれません。しかし、コルセットにはデメリットもあるので注意が必要です。
- カラダの使い方が下手になる
- 腰周りの筋肉がさらに硬くなる
コルセットは腰まわりを固定するものなので、それを着けていると「腰という関節がないカラダ」で生活するようになります。そうすると脳はそのカラダの使い方を覚えてしまい、たとえコルセットを外してもなかなか元のようなカラダの動きができません。
「腰が動かない動き=腰まわりの筋肉が伸び縮みしない」ということなので、筋肉がさらに硬くなっていくことは容易に想像できます。
ぎっくり腰になったあとは、筋肉は緩めることが基本です。ですがコルセットを長期間つかうと、まったく逆の効果が出てしまうんですね。
そこでコルセットを着ける場面は限定的にすることがオススメです。
- 痛みが強いときはコルセットを着けて、できる範囲のことをする
- 痛みが落ち着いてきたらコルセットをすこしずつ外して、できる範囲のことをする
このようにコルセットのオンとオフをはっきりさせるようにしましょう。腰まわりの筋肉をムリなくつかえ、ぎっくり腰が早く治ることが期待できます。
枕をつかって楽な姿勢をとる
ぎっくり腰になった途端にあお向けで寝ることがツラくなります。
そのようなときは、膝下に大きめのクッションを置くことで腰の負担を軽減できます。
もし横向きになりたいときは
- 膝と膝のあいだにクッションを置いて、上側の膝の高さを調整する
- 横腹の下にクッションを置いて、背骨の歪みを整える
などをすることも、方法のひとつです。
特に女性の場合は「横腹の下にクッションを置く」は意外と効果的です。
なぜなら女性は男性とちがって骨盤幅が広いという構造上の特徴があるからです。
骨盤幅の広い人ほど、横向きになったときに腰が床に落ち込むように歪みます。
それを防ぐためにクッション、あるいは丸めたバスタオルなどを置くといいでしょう。
このように寝る姿勢を工夫することで、ぎっくり腰の痛みを和らげることができます。
ぎっくり腰を再発させない方法
ぎっくり腰が起こったときのセルフケア方法についてこれまでお伝えしました。
とはいえぎっくり腰は起こらないほうがいいですし、もし起こったとしても再発は防ぎたいですよね。
そこで本章ではぎっくり腰を再発させない方法についてお話します。
ぎっくり腰のメカニズム
そもそもぎっくり腰とは急に腰が痛くなり、痛みで動けなくなってしまう状態をさします。この症状は
- お辞儀をしようとしたとき
- イスから立ちあがろうとしたとき
- 重いもの持ち上げようとしたとき
のように、つまり前かがみの姿勢になったときに起こりやすいことが特徴です。
また不良姿勢が原因で、正常に働いていない筋肉があったり、凝り固まっている筋肉が慢性的にあることも原因のひとつです。
このようにぎっくり腰は痛みが激しいにも関わらず、実はレントゲンを撮っても画像上ではなんら異常は見当たりません。
おそらく筋肉が過度に緊張してしまったり、炎症が起きていることが原因だろうといわれています。わかりやすくいうなら、ふくらはぎが攣ると痛いように腰まわりの筋肉が攣った状態といえますね。
基本的な柔軟性を身につける
カラダが硬いと普段の生活動作や運動で腰に負担がかかりやすくなり、ぎっくり腰を引き起こす可能性が高まります。
そのためぎっくり腰を予防するには、柔軟性を身につけることが大切です。
具体的には以下の方法があります。
- ヨガ
- ストレッチ
- ピラティス
ヨガはストレッチや呼吸法を取り入れた総合的なエクササイズです。柔軟性を改善させるだけでなく、しなやかなカラダをつくることができます。
ピラティスは腹筋や背筋を中心としたトレーニングとストレッチを組み合わせたエクササイズです。カラダの軸をつくることで姿勢を改善し、ぎっくり腰を予防することができます。
ストレッチを含めて柔軟性の改善を目的としたエクササイズは、継続することがなによりも大切です。一週間に2〜3日はトライしていきましょう。
有酸素運動を生活に取り入れる
有酸素運動による痛みの抑制効果を狙って、気軽にできるウォーキングなどを習慣にしてみましょう。運動不足もぎっくり腰の原因なので、その解消もできて一石二鳥です。
ウォーキング以外だとジョギングやスイミングなどでもいいでしょう。特にスイミングは
- 浮力を利用でき、腰・膝に負担がかかりづらい
- 腕の運動やカラダの捻れ動作も入り、全身を大きく動かせる
というメリットがあります。
ただし、どの運動であれムリをすると逆効果になるリスクがあるため、適度な運動を心がけてください。
専門家と一緒に筋トレをする
最後の予防法は筋トレをすることです。
ぎっくり腰は不良姿勢で筋肉のバランスが崩れ、腰に負担が積み重なっても起こります。
とはいえどの筋肉を鍛えるべきかというのは専門家でないかぎり分かりづらいことでしょう。
そこで筋肉をほぐしてもらうこともかねて、整体やリハビリを受けてみることをオススメします。
たとえば当店では自分で関節を支える12カ所の筋肉を鍛えて運動機能改善をめざす「セルフケア整体」を行い、患者さまお一人おひとりにカスタマイズしながらアプローチしています。
セルフケアという言葉どおり、ご家庭でおひとりでもできる簡単な運動をお伝えすることで、あなたひとりだけでも快活なカラダになれるようにめざしたものです。
まとめ
今回はぎっくり腰を一日でも早く治すセルフケアと再発予防法についてでした。
ぎっくり腰は欧米では「魔女の一撃」とよばれるほど、大きな痛みを伴うものです。
重いぎっくり腰になると会社を休まないといけないどころか、日常生活もままならないようになるでしょう。
そのような状況からの早期回復、また再発予防に向けて本記事をぜひご参考にしてみてください。