「出産をしてから腰が痛い」
「生理が終わってからもお腹の下あたりがズーンと痛む」
「腰痛・下腹部痛はどこに受診するべき?」
出産を機に腰を痛めてしまう女性や、生理周期外の下腹部痛に悩まれている女性は非常に多いです。
そこでこの記事では、出産がきっかけで痛めてしまった腰の原因と対策、さらには下腹部痛の原因や受診するべき医療機関を解説しています。
この記事を読めば、腰痛や下腹部痛の原因から具体的な予防法までを網羅的に紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
そもそも腰痛とは
腰痛とは結論から言うと、病名ではなく症状のことを指します。
例えば、病名が腰椎椎間板ヘルニアだとすると、それに伴う症状が腰の痛み、すなわち腰痛だと言うことです。
このように腰痛という言葉は病名ではなく症状を指すときに使われます。
腰痛には原因が特定できる「特異的腰痛」と原因が特定できない「非特異的腰痛」の2種類があります。
特有の腰痛
特異的腰痛は、MRIやレントゲンの画像から原因となっている場所が特定できる腰痛のことを指します。
具体的には、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などが挙げられます。
腰椎椎間板ヘルニアや、腰部脊柱管狭窄症が原因の場合は腰の痛みだけでなく坐骨神経痛を代表とする足の痺れも伴うケースが多いです。
しかし、特異的腰痛は全体の約15%と少なく、ほとんどが原因不明の非特異的腰痛に分類されます。
非特異的腰痛
一方で、画像などからは判断できない腰痛のことを非特異的腰痛といいます。
加齢や生活習慣による腰痛が非特異的腰痛に分類されます。
実は、腰痛のうち約85%は原因不明の非特異的腰痛です。
非特異的腰痛は、環境や食事などの生活習慣に依存する事が多く、根本原因の追求が難しいのが特徴です。
では、女性が腰を痛めてしまう原因には何があるのか、次の章で詳しく解説します。
女性が認める腰痛には何がある?
女性が認める腰痛の一つに出産や妊娠が挙げられます。
出産や妊娠はホルモンバランスが変化したり、姿勢が変化して腰を痛めてしまう事があります。
この章では妊娠・出産の関係により腰を痛めてしまった方に向けて原因と対策を紹介していきます。
妊娠・出産で腰痛になる原因
妊娠・出産により、腰を痛めてしまうのにはいくつかの原因があります。
- ホルモンバランスによる影響
- 筋力低下による影響
- 妊娠中の不良姿勢による影響
ホルモンバランスによる影響
妊娠や出産の際の腰痛は、ホルモンバランスの乱れが痛みの原因になり得ることがあります。
特に妊娠中は、「リラキシン」というホルモンが分泌されます。
リラキシンには骨盤周辺の靭帯を緩める作用があります。
これにより出産の際、赤ちゃんが産道を通りやすくなりスムーズな出産を手助けしてくれます。
一方で、骨盤や関節をつなぐ靭帯が緩くなったことにより、腰を痛めてしまうケースがあります。
筋力低下による影響
腰痛になる原因の1つとして、腹筋の筋力低下があります。
腹筋が低下してしまうことで、背骨を支える力が低下してしまい腰を痛めてしまいます。
「British Journal of Sports Medicine」の研究によると、妊娠21週までの女性のうち1/3は腹直筋離開が生じるという研究が発表されています。
腹直筋離開とは、妊娠によりおなかが膨らむことで腹部の筋肉である腹直筋が左右に分かれてしまうことを言います。
腹直筋離開が生じることで腹部の筋力が低下し、腰痛が生じてしまいます。
妊娠中の不良姿勢による影響
妊娠中の女性は反り腰になりやすく、腰を痛めてしまうことがあります。
妊娠するとお腹が大きくなり、体の重心が前方に傾くため、腰を反ってバランスを取ろうとします。
すると、腰への負担が大きくなり結果として腰痛につながってしまいます。
妊娠・出産が原因の腰痛に対する対策とは
妊娠や出産がきっかけとなって腰痛が起こることは非常に多いです。
中には、日常生活に支障をきたすほど強い腰痛を抱えている方もいらっしゃいます。
しかし、しっかりと腰痛対策を行うことで、腰を痛めることなく日常生活を過ごすことができます。
以下に紹介する腰痛対策は、今日から取り組める簡単なものを紹介しています。
腰痛を改善し、身体的なストレスのない健康で快適な日常生活を送りましょう。
運動やマッサージを行う
妊娠中の方や出産を終えた方で、辛い腰の痛みに悩まされている人は、無理のない範囲での運動やマッサージがおすすめです。
運動をすることで妊娠により低下した筋力を鍛えることができます。
マッサージは、妊娠に伴う不良姿勢で凝り固まった筋肉をほぐし、腰痛の改善に効果的です。
正しい姿勢を心がける
日頃から正しい姿勢を心がけることで、不良姿勢の予防に繋がり腰痛を防止することができます。
妊娠中の方は反り腰になりやすいため、下腹部に力を入れてお腹の赤ちゃんを背中側に引き寄せるイメージで姿勢改善に努めましょう。
マタニティベルトを着用する
腰痛の防止や対策としてマタニティベルトがおすすめです。
マタニティベルトとは、妊娠している方が活用する腰部のサポート用品です。
マタニティベルトをつけることで妊娠中の腰部への負担を減らし、腰の痛みを減少させたり腰痛の予防に効果があります。
妊娠初期から使用することで腰への負担を減らし、腰痛を和らげる事ができます。
赤ちゃんが生まれた後に着用できるタイプもあるため、自分に合ったマタニティベルトを探して使用してみましょう。
女性が認める下腹部痛とは?
女性の方の中には、お腹の下あたりに鈍痛のような重たい痛みを経験したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような下腹部痛を放っておくと、実は重篤な疾患を見落としてしまう原因になります。
この章を読んで、下腹部痛の正体を突き止めましょう。
そして、必要に応じて専門のクリニックや医療機関の受診を行うことをおすすめします。
生理中に考えられる下腹部痛の原因
女性の方の中には生理痛がひどく、下腹部が痛くなるという方は多いのではないでしょうか。
しかし、通常の生理痛とは違い、激しい痛みがあるという方は以下の病気が考えられます。
- 月経困難症
- 子宮内膜症
- 子宮頚がん
- 子宮筋腫
月経困難症
月経困難症は、生理中の下腹部痛や腰痛が強く現れる病気です。
症状の中には腰痛だけでなく、頭痛や発熱、吐き気など多岐に渡り、その症状は普段の生理時よりも強く認められる場合が多いです。
症状が進行し、重症化すると生理周期外に症状が出るケースもあります。
月経困難症の治療は薬物療法が一般的です。
排卵を抑制する低用量ピルや鎮痛剤を使い、症状の改善に努めます。
普段の生理痛とは違うと感じた場合は、注意が必要です。
放置する事なく、早めに専門の医師に診断してもらいましょう。
受診すべき医療機関は次の章で詳しく解説しています。
子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮内膜やそれに似た組織が子宮の外側に発生してしまう状態のことを言います。
症状は人によって異なりますが、下腹部の強い痛みや腰痛、吐き気や頭痛などが挙げられます。
治療法は大きく分けて投薬による治療と、手術による治療があります。
症状の重さや患者の年齢、妊娠・出産の希望など、さまざまな要因を専門家が総合的に判断して選択します。
子宮頚がん
子宮頚がんも生理中の下腹部痛を引き起こす原因の1つです。
子宮の入り口に発症する悪性の癌で、人によっては生理周期外にも痛みを伴うことがあります。
また、子宮頸がんの場合、性交中に痛みを感じることがあり、出血するケースも認めています。
多くの場合、初期段階では無症状のことが多いため定期的に検診を行い早期発見することが重要です。
子宮筋腫
子宮筋腫は、子宮の中にできる良性の腫瘍になります。
多くの場合は無症状で、医療機関を受診しても経過観察になるケースが多いです。
しかし、場合によっては下腹部痛の原因となることがあります。
生理周期外に考えられる下腹部痛の原因
生理が終わっても下腹部の痛みがずっと残っていたり、生理周期外に下腹部が痛くなる場合は以下の病気が考えられます。
- 子宮体がん
- 卵巣腫瘍
- 卵管炎
- 卵管嚢腫
子宮体がん
子宮体癌は、生理周期外に下腹部痛を認めることがあります。
また、子宮体癌の主な症状として出血が挙げられます。
生理周期外の下腹部痛や出血を認めた場合は、専門の医療機関を受診しましょう。
子宮頸がんと同じく、初期症状を認めないケースが多くあるため、定期的な検診を行い早期発見に努めましょう。
卵巣腫瘍
卵巣腫瘍は自覚症状が無いことが多いですが、中には生理周期外に下腹部痛を認める場合もあります。
約90%が良性腫瘍と言われており、CTやMRIを用いて検査をします。
7cm以上の卵巣腫瘍を認めた場合は、手術による摘出が推奨されます。
卵管炎
卵管炎になると、下腹部の鈍痛や性行為中の疼痛を認めることがあります。
これらを認める原因としては大腸菌などの細菌やクラミジアなどの性感染症によるものが挙げられます。
性行為やタンポンの長時間使用により、細菌が膣から感染し炎症を引き起こします。
治療としては抗生物質を投与したり、炎症を抑える薬で改善に努めます。
他の臓器との癒着が認められるような重症例では手術が検討されます。
下腹部痛や性行為中の疼痛を認めた場合は、早めに専門家の相談を受けましょう。
卵巣嚢腫
卵巣嚢腫も下腹部痛を認める病気として挙げられます。
卵巣嚢腫とは、上記で紹介した卵巣腫瘍の一種になります。
体液や脂肪が卵巣に溜まり、下腹部痛やお腹の張りを認めることがあります。
嚢腫が大きくなると卵巣の中で破裂したり、お腹の中で嚢腫が捻転してしまう事があります。
また、卵巣嚢腫が小さいうちは症状を認めないことも多いため、定期的な受診が大切です。
受診すべき医療機関
ここまで、女性特有の腰痛や下腹部痛について解説してきました。
この章では、実際に腰を痛めたり、下腹部痛を認めた場合に受診するべき医療機関を紹介します。
症状や疾患に合わせて受診するべき病院を見極めましょう。
- 産婦人科
- 消化器科
- 泌尿器科
産婦人科
下腹部の痛みに加えて、血尿やおりものなどの症状を認めている場合は産婦人科を受診しましょう。
月経困難症や腫瘍などの婦人科疾患である可能性があります。
また、40歳以下の女性が認める下腹部痛は、婦人科疾患である可能性が高いと言われています。
若年の女性が認める腹痛の中には、緊急性の高い疾患が多く、早期での発見が重要になります。
ご自身の年齢を考慮したり、腹痛以外の症状を認めている場合には、産婦人科を受診することをおすすめします。
消化器科
下腹部の痛みに加えて、吐き気や下痢、便秘などの症状を認めている場合には消化器内科を受診しましょう。
腸や胃など、消化器に異常を認めている可能性があります。
原因として、胃腸炎や過敏性腸症候群、炎症性腸疾患などが考えられます。
泌尿器内科
下腹部痛に加えて、排尿時の痛みや頻尿などを認めている場合は泌尿科の受診をおすすめします。
泌尿器系の代表的な疾患は、膀胱炎や腎盂腎炎などがあります。
特に、膀胱炎は男性よりも女性の方が発症率が高く、放っておくと腎臓の方まで侵されるリスクが高まります。
下腹部に痛みを認めた時や、排尿の際に違和感を感じた時は泌尿器内科で診察してもらいましょう。
女性特有の腰痛に悩むならセルフケア整体がおすすめ
出産を経験された女性の中には、腰の痛みに悩まれる方が多くいらっしゃいます。
そんな女性特有の腰痛で悩まれている方は、セルフケア整体がおすすめです。
一人ひとりの症状に合わせて、オーダーメイドの施術を提供し、体の悩み改善を目指します。
また、セルフケアプランを希望される方は、ご自身でできるメンテナンス方法を学ぶ事ができ、一生整体に通わなくて良い体を手に入れる事ができます。
セルフケア整体はYouTubeでの解説動画も配信しているため、店舗が近くにないという方でも学ぶ事ができます。
出産を通じて、骨盤の歪みや腰痛に悩まされている方はこちらの動画がおすすめです。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
腰痛とは様々な原因が絡み合って発生する症状になります。
女性特有の腰痛は、妊娠や出産などによる筋力低下やホルモンバランスの影響によるものが挙げられます。
腰の不調が続く方は、セルフケア整体がおすすめです。
原因を根本から改善し、辛い腰痛を無くす事ができます。
また、下腹部痛を認めている場合は、腫瘍や炎症など原因は多岐に渡ります。
ご自身の年齢や症状を考慮して、受診する医療機関を見極めましょう。