日常生活の中で、ふと肩を回した時に「ゴリゴリ」という音が鳴った経験はありませんか?また、「肩甲骨のあたりに硬い塊がある」「触ると痛い」「腕が重だるい」など、肩こりに関連した不快な症状に悩まされている方も多いでしょう。
この記事では、肩こりとともに現れる“ゴリゴリ音”の正体やその原因、そして今すぐ自宅でできるセルフケア方法をわかりやすく解説します。肩や肩甲骨まわりに不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
肩のゴリゴリ音の正体とは?
肩こりで肩を回したときに「ゴリゴリ」「バキバキ」といった音がしたり、ひっかかるような違和感を感じることがあります。これは、よくある症状の一つですが、不安になる人も多いと思います。ここでは、その原因や対処法について説明します。
縮こまった筋肉や腱が擦れる音
長時間のデスクワークや猫背など、同じ姿勢を取り続けることで筋肉が固まり、肩関節や肩甲骨周辺で腱や筋膜同士がこすれあって音が発生します。肩の関節には「関節包(かんせつほう)」という袋のようなものがあり、その中で骨や筋肉、靭帯(じんたい)、腱(けん)などが複雑に動いています。肩こりがひどくなると、肩まわりの筋肉が硬くなり、動きが悪くなります。そのため、肩を回したときに筋肉や腱が骨にこすれたり、引っかかることで「ゴリゴリ」と音がすることがあるのです。
関節の動きの悪化による音
関節を構成する骨や軟骨の動きが滑らかでなくなると、動かすたびに「鳴る」ような音を感じることがあります。これには肩関節の柔軟性や関節包の硬化が関係しています。関節の中にあるガス(主に窒素など)が弾けて音がすることもあります。これは「関節音(かんせつおん)」と呼ばれ、ポキポキ鳴る指と似たしくみです。この音自体は悪いものではなく、痛みがなければ特に心配はいりません。
老廃物の蓄積やリンパの滞り
肩周辺に溜まった老廃物やリンパ液がうまく排出されないと、筋肉の間で固まりのような違和感が出たり、動かす際に音が鳴ったりすることがあります。
肩を回したときに「ゴリゴリ」「ジャリジャリ」といった音や違和感を感じることがあります。これは、肩こりのある人にとってよくある症状で、いくつかの原因が考えられます。その中の一つが、老廃物の蓄積やリンパの流れの滞りです。
私たちの体は、日々の生活の中で疲労物質や老廃物を生み出しています。これらは、本来リンパや血液の流れによって排出されますが、筋肉が凝り緊張した状態が続くと、リンパの流れが悪くなり、老廃物がたまりやすくなります。その結果、筋肉のすき間や関節の周辺にたまった老廃物が、動かしたときにこすれるような感覚を生み、「ゴリゴリ」と音がしたり違和感を覚えたりするのです。
特にデスクワークやスマホの使いすぎで同じ姿勢が続くと、肩や首の血流が悪くなり、リンパの流れも滞ります。そのため、老廃物が排出されにくくなり、さらに肩こりが悪化する…という悪循環になってしまいます。
しかし、もし「ゴリゴリ」という音に加えて、痛みや動かしにくさがある場合は、筋肉の炎症や腱の傷(肩の腱板損傷など)が原因のこともあります。年齢とともにこうしたトラブルが起こりやすくなるため、違和感が続くようであれば整形外科などで診てもらうと安心です。
肩こりとゴリゴリ音の関係
「肩こり」と「ゴリゴリ音」は密接に関係しています。肩こりがひどくなると、肩甲骨まわりの筋肉や関節の可動域が狭まることで、動かすと音や違和感がでてきます。ゴリゴリ音が慢性化している場合は、肩こりも同時に悪化しているケースが多く、注意が必要です。
肩のゴリゴリ音を引き起こす主な原因
肩のゴリゴリ音にはさまざまな原因がありますが、以下の要因が特に多くの方に見られます。
悪い姿勢(猫背・スマホ首)
姿勢が崩れると肩や首に余計な負担がかかり、筋肉の緊張や関節のゆがみが生じます。これがゴリゴリ音を誘発する大きな原因のひとつです。
特に「猫背」や「スマホ首(ストレートネック)」と呼ばれる姿勢は、肩まわりの筋肉や関節に大きな負担をかけています。
猫背になると、頭が前に出て背中が丸まり、首や肩の筋肉が常に引っ張られた状態になります。スマホを長時間見ているときも、同じように首が前に傾き、筋肉がかたくなってしまいます。こうした姿勢が続くと、肩甲骨まわりの動きが悪くなり、筋肉や腱がうまくスムーズに動かなくなります。
その結果、肩を回したときに筋肉や腱がこすれ合い、「ゴリゴリ」とした音や違和感が出ることがあるのです。長期間放っておくと、肩こりや関節のトラブルにつながることもあります。
運動不足
運動をしないと筋肉が硬くなりやすく、血行不良やリンパの流れの停滞が起こりやすくなります。これが慢性的な肩こりやゴリゴリ音の原因となります。
運動不足になると、肩や背中まわりの筋肉があまり使われず、血流やリンパの流れが悪くなります。その結果、老廃物がたまりやすくなり、筋肉や腱の動きがスムーズでなくなるため、肩を動かすときにゴリゴリとした音や引っかかる感じが出ることがあります。
特に、デスクワークやスマホの使いすぎで同じ姿勢が続くと、筋肉がこわばって関節の動きが悪くなります。すると、固まった筋肉が引っかかって音が出るようになるのです。
このような状態を放っておくと、肩こりや可動域の制限が強まり、日常生活にも支障が出てしまうこともあります。
身体の冷え
冷え性の人は、筋肉や関節が硬直しやすくなり、ゴリゴリとした摩擦感を感じることがあります。とくに冷房の効いた室内では注意が必要です。
肩を回したときの「ゴリゴリ」という音や違和感の原因のひとつに、身体の冷えがあります。身体が冷えると血管が収縮し、血流が悪くなります。すると、肩や首まわりの筋肉に十分な酸素や栄養が届きにくくなり、老廃物もたまりやすくなります。その結果、肩を動かすたびに音や引っかかりを感じることがあります。
特に寒い季節や冷房の効いた部屋に長時間いると、知らないうちに肩まわりが冷え、筋肉がこわばりやすくなります。この状態が続くと、肩こりがひどくなり、動かすときの音や違和感が強くなることがあります。
水分不足
水分が不足すると老廃物の排出がうまくいかず、筋肉内に疲労物質が蓄積します。これは、筋肉のコリを感じたり音が鳴ることと関係しています。
私たちの体は約60%が水分でできており、筋肉や関節も水分によってスムーズに動いています。ところが、水分が不足すると血液の流れやリンパの循環が悪くなり、老廃物がたまりやすくなってしまいます。
特に肩まわりの筋肉や腱は、柔軟性が求められる部分です。水分が足りない状態では、筋肉が硬くなり、動かすときにこすれ合って音が出たり、引っかかる感じがしたりします。また、関節を滑らかに動かすための潤滑液も減少しやすくなり、違和感や動かしづらさの原因にもなります。
水分不足は自覚しにくいため、のどが渇く前からこまめに水を飲むことが大切です。特に汗をかいた後や、運動・入浴の後は意識的に補給しましょう。適度な水分補給は、肩こりやゴリゴリ音の予防・改善に役立ちます。
肩のゴリゴリ音を放置するとどうなる?
「ただの音だし、痛みがないから放っておこう…」と思っている方も少なくありません。しかし、そのままにしておくと肩まわりの状態が悪化し、さまざまな不調を引き起こす原因になることがあります。
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ゴリゴリ音は、肩こりや筋肉のこわばり、リンパや血液の流れの悪さ、老廃物の蓄積などが関係しているケースが多く、体からの小さなサインとも言えます。肩こりが慢性化し、頭痛や吐き気を伴うようになることがあります。
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肩の可動域が狭くなったり、腕が上がりづらくなるといった「四十肩・五十肩」のような症状につながる可能性もあります。さらに、肩こりがひどくなると、首や背中、頭への血流も悪くなり、頭痛・めまい・集中力の低下など、全身の不調へと広がっていくことも。
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肩甲骨や肋骨の動きが制限され、肺や横隔膜が充分に動けなくなり、呼吸が浅くなることがあります。
早めにケアすることで、日常生活の快適さを取り戻すことができます。
自宅でできる!ゴリゴリ音の改善方法
1. 肩甲骨ストレッチ
肩甲骨まわりの筋肉をゆっくりと動かすことで、筋膜の癒着をはがし、ゴリゴリ音の改善につながります。
やり方:
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背筋を伸ばして立つまたは座る
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両肩を前から後ろに大きく5回まわす
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逆方向にも5回まわす
→ 朝晩1セットずつ行いましょう
2. リンパマッサージ
脇の下や鎖骨まわりを優しくなでることでリンパの流れが良くなり、老廃物の排出を促します。
リンパとは、体内の老廃物や余分な水分を運ぶ流れのことで、リンパの流れが悪くなると、老廃物がたまりやすくなり、肩こりやゴリゴリ音の原因になります。
肩や首、鎖骨まわりをやさしくなでるようにマッサージすることで、リンパの流れをスムーズにし、たまった老廃物を流しやすくします。特に、鎖骨下やわきの下にはリンパ節が集まっているので、ここをゆっくり刺激するのがポイントです。
マッサージは強く押す必要はなく、「やさしくさする」だけでも効果があります。お風呂上がりなど体が温まっているときに行うと、よりリンパが流れやすくなります。
毎日の習慣としてリンパマッサージを取り入れることで、肩こりの軽減やゴリゴリ音の予防につながります。血行もよくなるため、お顔や体全体がスッキリ軽く感じられるようになります。
3. 湯船につかるなどで身体を温める
首・肩を冷やさないように注意し、ストールやカイロで温めたり、入浴で体全体を温めることが効果的です。シャワーだけでなく、湯船でしっかり身体を温めることで、筋肉が緩みやすくなり、ストレッチの効果も上がります。
また、温めた後に軽い運動やストレッチで血流を促すことで、冷えによるゴリゴリ音をやわらげることができます。冷え対策は、肩こり予防にもつながります。
4. こまめな水分補給
意識して水分を摂ることで、血流やリンパの流れがスムーズになります。
水分不足は自覚しにくいため、のどが渇く前からこまめに水を飲むことが大切です。特に汗をかいた後や、運動・入浴の後は意識的に補給しましょう。適度な水分補給は、肩こりやゴリゴリ音の予防・改善に役立ちます。
それでも改善しないなら専門家に相談を
セルフケアを続けても症状が改善しない、もしくは痛みが出てきた場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
整骨院や整体院では、状態に応じて的確な施術を受けることができ、早期の改善が期待できます。
よくある質問(Q&A)
Q. ゴリゴリ音があるけど痛みはない。放置しても大丈夫?
A. 一時的であれば心配ありませんが、音が継続していたり肩が重だるい場合は早めのケアが必要です。
Q. どのくらい続ければ効果が出る?
A. ストレッチや生活習慣の見直しは、2〜3週間続けることで肩周辺が柔らかくなり始めます。良くなってからも続けていくことが大事です。
Q. 年齢のせいで音が出ることもありますか?
A. はい、加齢により筋肉や関節の柔軟性が低下すると、動かしたときに音が出やすくなります。ただし、適切なケアをすることで改善できる場合も多いので、年齢だけのせいにせず、日々の体のメンテナンスが大切です。
Q. ゴリゴリ音が片方の肩だけで鳴るのはなぜ?
A. 片側だけの肩こりや姿勢のクセ、利き手の使いすぎなどが原因で筋肉のバランスが崩れている可能性があります。また、片方の肩だけに負担がかかる習慣(カバンをいつも同じ肩にかける、片肘をつくなど)も影響します。
Q. 音が鳴るけど、運動を始めても大丈夫?
A. 基本的には問題ありません。正しいフォームで無理のない範囲の運動を行うことは、肩まわりの血流改善や筋肉の柔軟性アップに効果的です。ウォーミングアップやストレッチを取り入れて、徐々に慣らしていくとよいでしょう。
Q. 一度よくなっても、またゴリゴリ音が戻ってくるのはなぜ?
A. 原因となる姿勢や生活習慣が改善されていない場合、再発しやすくなります。パソコン作業やスマホの長時間使用、運動不足、冷えなどを放置していると、再び肩こりが起き、ゴリゴリ音が戻ってくることがあります。継続的なケアが大切です。
Q. 姿勢改善って言うけど、どこを意識すればいいの?
A. 肩の位置だけでなく、骨盤・背骨・首のラインも関係します。
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背筋を軽く伸ばす(胸を開く)
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あごを少し引いて、耳の位置が肩の真上に来るよう意識
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骨盤が前後に傾きすぎないように座る・立つ
このように「全身の姿勢バランス」を整えることで、肩に余計な負担がかからなくなり、ゴリゴリ音の軽減につながります。
Q. ゴリゴリ音が治まったあともケアは続けるべき?
A. はい、症状が軽くなったときこそ、ケアを習慣化するチャンスです。音が消えても、筋肉が硬くなる原因が残っていれば、再発する可能性があります。日々のストレッチ・適度な運動・正しい姿勢を意識して、肩の柔らかさをキープすることが、再発防止につながります。
まとめ
肩のゴリゴリ音は、多くの場合「筋肉の緊張」「姿勢の悪さ」「老廃物の蓄積」などから発生します。放置すると肩こりが悪化するだけでなく、日常生活の質にも影響を与える恐れがあります。
まずは毎日のストレッチや姿勢の見直しなど、自分でできるケアから始めてみましょう。それでも改善しない場合は、専門家の力を借りることで、早期回復が可能になります。