「腰痛コルセットを付けて痛みを緩和したい」
「腰痛コルセット付けているけど、安定感を感じない」
「腰痛コルセットを付ける正しい位置はあるの?」
このようなことで悩んでいませんか?
この記事では、腰痛コルセットの正しい位置について解説します。
最後まで読むと、腰痛コルセットを正しい位置に付ける方法や選び方、注意点などもわかります。
腰痛コルセットの付ける位置に疑問を持っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
腰痛コルセットの正しい位置とは?
腰痛の痛みを緩和できる効果的なアイテムが、腰痛コルセットです。
腰痛コルセットは腰周りに巻きつけるというシンプルな構造をしていますが、正しい位置に付けないと効果を得られません。
正しい位置は、上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)がコルセットの真ん中に来るように巻くのがポイントです。
上前腸骨棘は、骨盤の横の骨である腸骨で突き出ているので、触ってみるとすぐに分かります。
腰に手を当てて、指先に出っぱりを感じる部分が上前腸骨棘です。
上前腸骨棘からズレて付けてしまうと腰痛対策にならないため、位置を確認してから腰痛コルセットを付けてください。
腰痛コルセットを正しい位置で付ける方法4ステップ
腰痛コルセットを正しい位置で付ける方法は、以下の4つの手順になります。
- 自分に合った腰痛コルセットのサイズを選ぶ
- 腰痛コルセットを付ける位置を確認する
- 適度な強さで腰痛コルセットを固定する
- ズレないように腰痛コルセットの位置を微調整する
それぞれを詳しく説明していきます。
①自分に合った腰痛コルセットのサイズを選ぶ
腰痛コルセットを選ぶときには、必ず症状と体格にあったものを選んでください。
たとえば、体格が大きければL〜LLサイズを選ぶなどして、人との腰痛コルセットの共有はやめましょう。
合わないサイズの腰痛コルセットを付けると、腰への負担は緩和されないばかりか悪化の恐れも出てきます。
サイズを決めかねる場合は、整体院や整形外科で相談してみると良いですよ。
②腰痛コルセットを付ける位置を確認する
腰痛コルセットは、骨盤横の骨である腸骨で突き出ている上前腸骨棘が腰痛コルセットの真ん中あたりに来るように付けます。
一般的な腰痛コルセットの縦幅は12cm程度なので、コルセットの上端がへそより下になる感じで付けると良いでしょう。
ただし、腰痛コルセットはさまざまなタイプがあるため、上端の位置は縦幅によって変わります。説明書や主治医の指示に従って装着してください。
付ける位置を確認出来たら、腰痛コルセットを付けます。
③適度な強さで腰痛コルセットを固定する
腰痛コルセットの多くは、最初に巻く内側のコルセットと外側の補助ベルトの2枚仕様になっています。
付ける位置を確認して、内側のコルセットを背骨の中心に合わせ、へその位置を基準にして前で止めます。
次に、外側の補助ベルトを左右同時に前へ引っ張って、締める強さを調整しながらしっかり固定をします。
適度な圧迫感は必要ですが、強く締めすぎないように注意してください。
④ズレないように腰痛コルセットの位置を微調整する
腰痛コルセットを付け終えたら、実際に動いたり座ったりしてみて、コルセットがズレないか違和感がないかを確認しましょう。
息苦しさや不快感を感じたら、コルセットや補助ベルトの止める位置を微調整しながら腰にフィットさせます。
腰痛コルセットは、腰に無理のない状態で固定することが大切です。
腰痛コルセットを正しい位置に付けるときの注意点
腰痛コルセットを正しい位置に付ける際には、息を吸った状態で巻く必要があります。
呼吸は、息を吸ったときにお腹が引っ込み、吐くときにお腹が出る仕組みになっています。
そのため腰痛コルセットを息を吐いたとき巻いてしまうと、吸ったときに腰痛コルセットに緩みが生じてしまい、腰に安定しません。
息を吸った状態で付ければ、お腹と腰からの圧で背骨がまっすぐに伸びるため、正しい位置に付けた腰痛コルセットがズレにくくなります。
腰痛コルセットを正しい位置に付ける3つの効果
腰痛コルセットを正しい位置で付けることは、以下の効果が期待できます。
- 腰の負担を軽減する
- 保温効果で血流を良くする
- 痛みを緩和する
3つの効果について詳しく説明します。
①腰の負担を軽減する
腰痛コルセットを正しい位置で付ければ、腰が固定され負担を緩和できます。
適度な圧を加えることで、腰の安定と正しい姿勢を保つため、身体機能の維持にもつながります。
たとえば、ぎっくり腰になったとしても、症状が軽いうちに腰痛コルセットを付ければ行動範囲を狭めることなく日常生活を送れるでしょう。
また腰痛コルセットは、傷めた筋肉を守ってくれる役割もあります。
②温熱効果で血流を良くする
腰痛コルセットを付けると、腰に適度な温熱効果を与えてくれます。
温熱効果により、血液の流れが良くなるため疲労物質が排出されやすくなり、腰痛の回復を期待できます。
患部を冷やしてしまうと筋肉がこわばり、さらに腰痛を悪化させるため、家事や力仕事の際には腰痛コルセットを付けることが大切です。
③痛みを緩和する
正しい位置で腰痛コルセットを付ければ、腰をしっかりと固定してくれるため、痛みの不安や精神的なつらさを軽くしてくれます。
常に痛みがあると、意識がそちらに向いてしまいがち。何かに集中したくてもできなくなってしまいます。
腰痛コルセットを正しく付けて、腰痛の回復や悪化の予防につなげましょう。
知っておこう!腰痛コルセットの選び方
腰痛コルセットを選ぶときには、大きく分けて2種類のコルセットがあることを念頭に入れておきましょう。
- 軟性コルセット
- 硬性コルセット
それぞれのコルセットについて詳しく説明します。
軟性コルセット
軟性コルセットは、コルセットの生地の中に金属などのバネを埋め込んだもの。
コルセットの素材はメッシュなどの伸縮性のある素材が多く、体にフィットしやすいのが特徴です。
骨盤を固定し腹圧を高めて、背骨の動きを制限することで腰痛を軽減。多少の圧迫感と動きの制限はありますが、日常生活を送りやすくなります。
軟性コルセットは、一般的な急性及び慢性の腰痛やぎっくり腰に効果的で、薬局や通販などで簡単に購入できます。
機能やサイズによって値段は変わりますが、相場は5,000円前後です。
硬性コルセット
硬性コルセットは、骨組み全体が金属もしくは体幹具が固いプラスチックでできているコルセットです。
軟性コルセットよりも硬いため固定力が抜群です。
側弯症の治療や骨折の手術後など、安静が不可欠な場合に使われることが多く、患部をしっかり固定します。
硬性コルセットは病院が義肢装具士へ依頼し製作されるため、患者の症状に合ったオーダーメイドになります。
そのため、硬性コルセットの値段は高額です。
病院で処方される硬性コルセットの場合は、高いもので40,000円ほどかかるケースもあります。
腰痛コルセットは寝るときにも付けた方がいい?
結論からいうと、就寝時に腰痛コルセットを付けるのはおすすめしません。
腰痛コルセットは腰をしっかり固定しているため、その状態で寝ると次のような問題が生じます。
【就寝時に腰痛コルセットを付ける問題点】
- 強い圧迫感を受けて血流が悪くなる
- 血行不良で痛みが増す可能性が高まる
- 腰痛コルセットの違和感で眠りが浅くなる
- 寝返りなどの動作がしにくい
寝るときに体は横になっているため、腰への負担はあまりかかりません。
就寝時の腰痛コルセットの着用は、寝汗による蒸れや肌荒れの原因にもつながります。
腰痛の症状の度合いで着用必須の場合を除き、就寝時に腰痛コルセットは外して、筋肉や心身の回復に努めましょう。
まとめ
この記事では、腰痛コルセットの正しい位置と付ける方法、腰痛コルセットの選び方、注意点などを解説しました。
- 腰痛コルセットの正しい位置は上前腸骨棘がコルセットの真ん中に来るように巻く
- 腰痛コルセットを正しい位置で付ける方法は「体に合ったサイズ」「正しい位置」「適度な強さ」
- 腰痛コルセットを正しい位置で付ける注意点は息を吸った状態で付ける
- 正しい位置で付ける腰痛コルセットの効果は「腰の負担軽減」「血行促進」「痛みの緩和」
- 腰痛コルセットは大きく分けて「軟性コルセット」「硬性コルセット」の2つがある
- 腰痛コルセットは寝るときは着用しない方がよい
現代はデスクワークの仕事も増え、姿勢が悪くなったり腰を痛める人が少なくありません。
高齢化社会も、腰痛患者の増加に拍車をかけています。
加齢とともに劣っていく腰の筋力をサポートするために、腰痛コルセットは役立つアイテムです。
腰痛コルセットを正しい位置に付けて上手に活用しながら、腰痛に悩まされない体を維持していきましょう。