「腰が重くてだるい理由は?」
「腰痛の原因は?」
「腰に痛みがあるときはどうすればいいの?」
このような症状でお悩みではありませんか?
腰が重くてだるい痛みが生じる症状には、日常の生活習慣や体型、姿勢、年齢などいった原因があります。その他にも筋肉や関節の炎症、血行不良などもあり、内臓疾患や脊椎の疾患やがん、ストレスが原因の心因性腰痛などさまざまです。
この記事では、腰が重くてだるい腰痛の原因や痛みがあるときの対処法や治療法についても解説します。腰痛にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
腰が重くてだるい腰痛の原因とは?
腰が重くてだるい、痛みが生じる症状の理由はたくさんあります。日常の生活習慣や体型、姿勢、年齢などといった他にも、筋肉や関節の炎症、血行不良などさまざまです。腰に痛みが発生するタイミングには個人差がありますが、普段生活していて痛い場合やスポーツ中、就寝中などが挙げられます。
その他にも腰痛の原因として考えられるのは、脊椎疾患や内臓疾患、筋肉や背骨まどの神経障害としびれ、感覚の低下、排尿障害など、腰とは関係のない病気が原因で腰痛が起こる場合あるので、注意が必要です。症状によっては、重大な病気が潜んでいることも考えられます。腰痛が長く続くようであれば、早めに医療機関で診療を受け適切な治療を受けるようにしましょう。
腰痛症
腰痛の症状で最も多いのが「腰痛症」です。症状のほとんどが鈍痛で、「腰が重い」「腰がだるい」「腰がこる」などの自覚症状をともないます。
このような症状が3ヶ月以上続くと「慢性腰痛症」と診断されます。
腰痛症の症状の特徴は、以下のとおりです。
- ・同じ姿勢で長くいると腰が痛む
- ・何となく腰が重い
- ・腰がだるい
- ・腰がこる
- ・横になると痛みが楽になる
- ・腰全体が痛い
日常の姿勢
日常生活を送るうえで、姿勢が悪いと腰痛を引き起こす要因となります。
具体的には、以下のとおりです。
- ・猫背
- ・胸の反らしすぎ
- ・お腹を突き出した姿勢
- ・同じ姿勢を続ける
- ・中腰での作業
- ・ヒールが高い靴の使用
長時間同じ姿勢を続けると、腰の筋肉が緊張することで血液循環も悪くなり、筋肉が疲労して椎間板に大きな負担をかけてしまいます。
対処法としては、常に正しい姿勢を心がけ定期的に筋肉を緩和することで、腰痛症の改善につながるでしょう。
運動不足
日頃からの運動不足からも腰痛を引き起こす原因となります。
運動不足による症状は、以下のとおりです。
- ・背骨を支える腹筋群や背筋群
- ・腸腰筋など腰回りの筋肉の衰え
- ・腰椎を正しく保持できない
このような症状から、腰の痛みが生じます。
対処法としては、日頃から無理のない範囲で腹筋や背筋を鍛える運動に取り組みましょう。さらに、ストレッチなども取り入れると筋肉の柔軟性を高め腰痛の改善にもつながります。
肥満
体重が増加してしまうともちろん、腰にかかる負担は増加します。お腹が前に出ることで、姿勢も悪くなるため、腰痛の原因となります。
対処法としては、食生活の改善や適度な運動により、ダイエットすることも必要です。自身の適正体重(BMI)を理解し肥満を改善するとよいでしょう。
計算式は、以下のとおりです。
BMI = 体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
- ・BMI18.5未満:「低体重(やせ)」
- ・18.5以上25未満:「普通体重」
- ・25以上:「肥満」
腰椎
腰が重くてだるい腰痛の原因は、背骨の腰の部分である腰椎に異常が生じるため腰痛が生じます。
- ・ぎっくり腰
- ・腰部脊柱管狭窄症
- ・腰部椎間板ヘルニア
- ・腰椎椎間板症などの変形性腰椎症
- ・関節リウマチ性脊椎炎
- ・感染性脊椎炎
- ・強直性脊椎炎
- ・骨粗鬆症や破壊性脊椎関節症
- ・腫瘍
このように原因は、数多く考えられるため、専門機関以外が腰椎の原因を特定するのは困難です。
そのため、整形外科などの専門機関で診断を受け適切な治療を受けるようにしましょう。
内臓の病気
腰痛の原因には、内臓疾患からも可能性があり、背中から腰が重くてだるい、痛いといった症状があります。
具体的には、以下のとおりです。
- ・膵臓、胆のう、肝臓、胃腸の疾患
- ・後腹膜臓器の異常
- ・腎臓尿管、膀胱の疾患
- ・子宮、卵巣
- ・腹部大動脈瘤などの血管疾患
- ・腎盂腎炎
上記の疾患から腰痛を引き起こす場合もあります。
腰が重くてだるい腰痛の病気とは?
腰が重くてだるい腰痛の病気には、どのような原因や症状があるのか紹介します。
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは、背骨の中にある椎間板の一部が本来あるべき位置から飛び出してしまい神経を圧迫して発症します。
腰椎椎間板ヘルニアの原因と考えられるのは、長時間同じ姿勢での作業や重いものを持つ作業など腰に負担のかかる生活を送っている場合、腰椎疾患を発症しやすいです。
症状としては、腰や臀部から脚に至る部位に痛みや痺れが生じます。前傾姿勢をとったり、
重いものを持ったりすると痛みが酷くなるケースもあるのです。症状を放置し悪化してしまうと股関節から足の指にかけての感覚が鈍くなったり、排泄のコントロールが難しくなったりする恐れがあります。また、喫煙や遺伝などの影響も、発症に関連があるようです。
酷い痛みの処方としては、
- ・鎮痛剤や坐薬
- ・コルセットや腰ベルトの処方
- ・トリガーポイント注射
などで安静にして過ごします。
リハビリテーションで物理療法や運動療法を行うことも非常に有効です。
ぎっくり腰(急性腰痛症)
ぎっくり腰とは、重い物を持ったふとした動きで腰の筋肉が急激に硬直することで、動けなくなります。正式には「急性腰痛症」と呼ばれ、主な原因は筋肉です。
立ち上がれないほど酷く痛む場合や足がしびれて動けないなど、筋肉や関節炎が原因の場合は、痛みが酷いうちは安静にして過ごしましょう。特に、同じ姿勢での作業や姿勢の悪さなどで腰椎に負荷がかかりますが、喫煙などの生活習慣や体型なども原因として考えられます。ぎっくり腰の中には化膿性椎間板炎や腰椎疾患の合併といった重篤な原因も考えられるため、医療機関で診療し、原因を特定しましょう。
動けない場合は、以下の治療が有効的です。
- ・坐薬
- ・硬膜外ブロック注射(仙骨裂孔ブロック)
- ・マッサージ
- ・温熱療法
- ・痛み止め
再発防止のためにも、個別にリハビリテーションで身体の可動域を広げましょう。
腰椎すべり症
腰椎すべり症は、変性すべり症と分離すべり症に大別されるが、腰の骨のかみ合わせが悪くなる病気です。背骨が安定しなくなり神経が圧迫されるため、脚のしびれや痛み、腰痛が生じます。
腰椎変性すべり症は、高齢者によく見受けられる症状で、腰椎の変形や椎間板の変性によってずれた腰椎が神経に負荷をかけて生じる病気です。
一方、腰椎分離症・分離すべり症は、骨が成長中の成長期の子どもに多く見受けられる症状で、「疲労骨折」の一種です。運動などで腰に負担をかけ続けることで、腰痛が引き起こされます。分離すべり症とは、背骨の本体である「椎体」と後ろ側で関節を構成している椎弓が分離し部位が癒合しなかったため、腰椎にずれが生じてしまい、脚のしびれや痛み、腰痛の原因となります。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は、加齢や仕事による負担で、椎間板、椎間関節から飛び出した骨のせいや変形した背骨により、脊柱管が狭くなります。そのため、脊髄が圧迫されて腰や脚の痛み、しびれなどの症状を引き起こす病気です。
症状としては、痛みやしびれが生じることで5~10分くらいで歩けなくなり、休憩すると症状が改善するという特有の間歇性跛行が現れます。悪化してしまうと排泄コントロールの困難や脚の筋力低下、感覚鈍麻といった症状も見受けられるため、早めに医療機関で診療しましょう。
変形性腰椎症
変形性腰椎症は、腰椎や椎間板が変形した状態で、加齢に伴うことが主な原因です。状態が継続すると腰痛を引き起こす他、脚のしびれや痛み、排尿障害など日常生活にも支障を来たす要因となります。変形が進行してしまうと「脊柱管狭窄症」などに移行することもあるので、注意が必要です。
症状としては、身体の片側に継続した痛みが生じ、起床時に腰や臀部付近が激しく痛みますが、徐々に治まります。腰痛をかばうために、無意識に姿勢が悪くなり、正しい姿勢が取れなくなるケースもあるようです。治療では、生活指導や物理療法、運動療法などを実施します。
治療方としては、
- ・血流改善効果がある薬
- ・鎮痛剤の処方
- ・トリガーポイント注射などの注射
物理療法や運動療法などのリハビリテーションも有効的です。
坐骨神経痛
坐骨神経は、腰からつま先に向かって伸びてる神経で、刺激や圧迫を受けると痛みやしびれ、麻痺などの症状が起こります。まずは、腰痛からはじまり、坐骨神経痛の症状が臀部や膝裏などに現れ、どんどん症状が広がっていくのです。
坐骨神経痛の症状は、腰や膝裏、臀部、太もも、ふくらはぎ、足先などに、刺すような痛みやしびれるような痛みを感じます。さらに同じような部位に、しめつけ感や灼熱感、冷感などを感じてくるのが特徴です。
腰痛や坐骨神経痛の痛みが継続すると、膝の炎症を起こしてしまい膝痛も発症することも多く見受けられます。特に、膝関節の軟骨が薄くなることで引き起こす「変形性膝関節症」を潜在的にあるものの痛みが生じていない方に、膝痛は起こりやすいです。
腰が重くてだるいときの腰痛の対処法
腰が重くてだるいときに実施した方が効果の出る対処法を、以下のようにまとめましたので、参考にしてください。
- ・栄養バランスの整った食事をとる
- ・シャワーではなくしっかりとした入浴を実施する
- ・1時間に一度は意識的に適度に身体を動かす
- ・正しい姿勢を意識して生活する
- ・定期的に適度な運動を行う
これらの5項目は日常生活で簡単に行えますので、少しずつからでも是非お試し下さい。
適度な運動について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
腰痛対策に散歩・ウォーキング!改善と予防のための正しい歩き方
腰が重くてだるいときの腰痛の治療法
腰が重くてだるいときの腰痛の治療法は、医療機関などで診断し、症状に合わせて痛みを和らげましょう。
具体的には、
- ・湿布や内服薬
- ・消炎鎮痛剤の注射
- ・腰の牽引や電気治療によるリハビリ
- ・腹筋や背筋の筋トレ
- ・ストレッチ
- ・鍼灸治療など
症状を確認しながら実施します。他にも神経根や椎間板のブロック注射、コルセット、手術などが用いられる場合もあります。
自宅で行うストレッチについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
自宅で行うヨガポーズ15選!腰痛改善と予防のための効果的な方法
注意が必要な腰痛の症状とは?
- ・動くと腰が痛む場合
- ・慢性的な腰痛、痛みが増大する場合
- ・体重の減少や熱が出る場合
注意が必要な症状の場合は、専門の医療機関で診療してください。
動くと腰が痛む場合
動作が生じて腰が痛むときは、一般的に椎間関節や腰の筋肉による腰痛であると考えられます。様子を見て痛みが引くようであれば、問題ありませんが、1ヶ月程度経過を見て腰痛が改善されなかったり、症状が酷くなったりしたら整形外科を受診ください。
慢性的な腰痛、痛みが増大する場合
腰痛に対する姿勢の改善や安静状態にしても痛みが引かない場合や痛みが月ごとに増大する場合は脊椎の異常や内臓疾患の異常が考えられます。
専門の医療機関で受診し治療をしましょう。
体重の減少や熱が出る場合
体重減少や微熱に加えて腰痛の症状が現れたときには、がんの可能性もあるため、専門の医療機関の早急な受診をおすすめします。
がんの既往歴をお持ちの50歳以上の方で、腰痛が続いている心配な症状が出ている場合は、整形外科や医療機関に相談することをおすすめします。
脊椎の疾患やがんが原因の腰痛
長期間続くような腰痛には、脊椎の疾患やがんなどの病気が隠れている可能性があります。
病名や症状をまとめましたので、以下のような症状があったら、早めに医療機関で診療しましょう。
脊椎腫瘍 | 【症状:下肢のマヒ、排尿・排便障害】
・背骨にできた腫瘍が原因で起こる腰痛。 ・前立腺や肺など他の臓器にできたがんが転移したものが多い。 ・脊椎に悪性腫瘍ができるケースもある。 ・脊椎にがんが転移すると、激しい痛みが続く。 |
脊髄腫瘍 | 【症状:排尿・排便障害】
・脊髄に腫瘍ができる場合は、一般的に良性。 ・慢性的な腰の痛みの他、下肢にマヒが現れる。 |
脊椎カリエス | 【症状:疲れやすさ、だるさ、微熱】
・結核菌が脊椎に感染して発症する。 ・背中の痛みや強い腰痛が生じる。 ・結核特有の全身症状が現れる。 |
内臓の病気が原因の腰痛
脊椎に疾患がなくても、内臓の病気が原因で腰痛を引き起こすことがあります。以下のような症状があったら、早めに医療機関で診療しましょう。
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ストレスが原因の心因性腰痛
運動不足や疾患などが原因で腰痛になる以外にも、ストレスが原因で腰痛を発症するケースもあります。このような腰痛を「心因性腰痛」といい、はっきりとした腰の痛みを感じます。
腰痛の度合いや痛む部位が毎日のように変わったり、不安が大きくなると痛みが強くなるのが特徴です。心因性腰痛の症状が起こる理由としては、ストレスによる痛みを抑える脳の働きが弱くなっているのではないかと考えられています。場合によっては、うつ病などの精神疾患が原因もあるので、様子を伺いながら注意しましょう。
まとめ
腰が重くてだるい、痛みが生じる症状の理由はたくさんあります。
- ・日常の生活習慣や体型
- ・姿勢、年齢
- ・筋肉や関節の炎症
- ・血行不良 など
その他にも腰痛の原因として考えられるのは、脊椎疾患や内臓疾患、ストレスが原因の心因性腰痛などがあり、症状によっては、重大な病気が潜んでいることも考えられるので注意が必要です。
腰が重くてだるいときの腰痛の対処法は、以下のとおりなので、参考にしてください。
- ・栄養バランスの整った食事をとる
- ・シャワーではなくしっかりとした入浴を実施する
- ・1時間に一度は意識的に適度に身体を動かす
- ・正しい姿勢を意識して生活する
- ・定期的に適度な運動を行う
また、腰が重くてだるいときの腰痛の治療法は、医療機関などで診断し、症状に合わせて痛みを和らげましょう。
腰痛を放置すると大きな病気につながることもあるため注意が必要です。腰痛が長引いたり、体重が減少したりするなどの症状も見受けられたら早めに専門の医療機関やクリニックで相談してください。まずは、腰痛だと感じたらそのまま放置せずに早めの受診と治療を行いましょう。
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