「長時間座っていると腰が痛い」
「歩いてるときは何ともないのに、座ると腰が痛くなる」
「座ると痛くなる腰痛の理由ってなに?」
こんなお悩みをお持ちではないでしょうか。
デスクワークで日中は座ることが多い人は、座ると腰痛が起こるのはストレスになることでしょう。実は、楽だと思われがちな座っている姿勢は、立っている姿勢よりも腰椎への負担が大きくなってしまいます。
長時間同じ姿勢で座っていることで腰椎や背中の筋肉に負担がかかり、腰痛を引き起こている可能性があります。また、座っている時のクセや姿勢の悪さが痛みの原因になることも。
この記事では、座ると痛くなる腰痛の病気や対処法などを解説しています。ぜひ最後までお読みください。
目次
腰痛で座ると痛い理由
自分の座っている姿勢に意識を向けたことはありますか?きっと正しい姿勢で座っていると断言できる人の方が少ないのではないでしょうか。また、正しい姿勢で座っていたとしても、長時間同じ姿勢でいることで、腰痛を引き起こしているかもしれません。座ると腰痛が起こる原因は、姿勢不良や腰痛の病気で痛みを生じている場合があります。この章では姿勢不良における腰痛の理由について解説します。
姿勢不良
今この記事は、座って読んでいますか?姿勢はどうでしょう?スマホやパソコンの画面を覗き込んで背中や腰が丸くなっていませんか?きっと多くの人はこのように、顔を前へ突き出した姿勢で、スマホやパソコンを見ているのではないでしょうか。その姿勢は決して良い姿勢とは言えません。
また、座った時に足を組んだり、デスクに肘をついて顎を乗せたりしていませんか?浅く座って背もたれにもたれる姿勢をしている人も多いでしょう。これらは、骨盤を歪めてしまって腰痛の原因になります。
腰のS字カーブが崩れている
一般的に人の頭の重さは4㎏~6㎏だと言われています。座っているときに顔を前へ突き出したり、下を向いたりすることで、頭を支える頸椎に過度な負担がかかっています。人を横から見たときに背骨は緩やかなS字カーブになっています。重い頭が前へ突き出す事で身体のS字カーブが崩れて、ストレートネックや頭痛の原因だけでなく、背中や腰にまで影響を及ぼし、腰痛を引き起こしてしまうでしょう。
引用:https://www.hyo-med.ac.jp/department/health-center/news/center_news/center2019autumn.pdf
座っているときの椎間板の圧力
そもそも座った姿勢は、立っている姿勢よりも腰への負担がかかりやすくなります。では、なぜ座っているときの方が椎間板への負担が大きいのでしょうか。スウェーデン産まれの整形外科のナッケムソン医師の調査によると、立っている時の椎間板の圧力を100%だとすると、椅子に座っている時は140%、少し前かがみになると185%、前かがみで荷物を持つと275%と、かなり椎間板に圧力がかかっていることがわかりました。正しく座れていたとしても、腰への負担は大きいのです。
座ると痛くなる腰痛の病気
腰痛にもさまざまな病気と症状があります。また、進行度合によっても症状は変わってくるでしょう。腰痛には原因の分かる特異的腰痛と、原因の分からない非特異的腰痛に分けられます。原因の分かる特異的腰痛の人に、座ると痛くなるという症状が現れることがあります。座ると痛くなる腰痛とは、主に身体をかがめる動作で痛みが現れます。では、いったいどんな腰痛の病気があるのか一つずつ解説します。
腰椎椎間板ヘルニア
背骨には神経が通る脊柱管があります。また、腰椎の骨と骨の間には、クッションのような役割を果たす椎間板があります。椎間板にはゼリー状の髄核があり、椎間板や髄核が飛び出して脊柱管を通る神経を圧迫したり刺激したりすることを腰椎椎間板ヘルニアといいます。
腰椎椎間板ヘルニアの症状は進行度合によって変わりますが、急性期の場合は腰痛や歩くのが困難となり、慢性期になると下肢の痛みや排尿障害などが起こります。また、前かがみになると痛みが生じやすいので、座ると痛みが増します。
原因の多くは、長時間腰に負担のかかる姿勢や、中腰で重いものを持ち上げるなどの動作で発症します。他にも、スポーツや加齢などが原因で引き起こすことがあります。
梨状筋症候群
梨状筋とはお尻にある筋肉のことで、梨状筋の下には坐骨神経が通っています。梨状筋が硬くなると近くを通る坐骨神経に影響を及ぼし、痛みが生じることを梨状筋症候群といいます。
梨状筋症候群は、坐骨神経を刺激しているので長時間座っていることが困難となり、お尻や太ももなどの下肢の痛みやしびれなどの症状があります。また、座っていると痛みが現れ、歩くと楽になるという症状があります。
原因は長時間座り続けていることや、過度なスポーツなどで梨状筋が硬くなってしまうことです。
坐骨神経痛
腰椎椎間板ヘルニアや梨状筋症候群の解説をしましたが、どちらも下肢の痛みやしびれる感じなどがありますが、これは坐骨神経痛の症状です。
脳から繋がる神経を脊髄といい、脊髄は腰椎の第一椎骨や第二椎骨あたりで終わり、その先は神経の束になった馬尾神経になります。馬尾神経が刺激されたり圧迫されたりすることで、その下にある坐骨神経にも影響を及ぼし、下肢の痛みやしびれなどの症状が現れることを坐骨神経痛といいます。
坐骨神経痛の症状のひとつに、前かがみになると痛みが生じることがありますが、このことから、座る姿勢などで痛みが現れることがあります。その他の坐骨神経痛の症状は以下のものがあります。該当する人は病院へ行き、治療してもらうようにしてください。
- ・腰痛
- ・お尻や太ももの後ろの痛み
- ・足裏や足の指の痛み
- ・痛みで身体を動かせない
- ・歩くと痛みが現れ、休むと治まる
- ・排尿障害や排便障害
腰痛で座ると痛い時の4つの対処法
座ると腰に痛みが生じてしまう場合は、まずは安静にしてください。無理にストレッチや運動などをすると悪化する恐れがあります。しかし、安静にしすぎても腰痛を悪化させてしまったり、仕事に影響が出てしまったりするでしょう。この章では、座ると痛みが生じるときの対処法をご紹介します。一度確認してみてください。
正しい座り方をする
足を組んだり、浅く座ってお尻をずらして座るのは厳禁です!腰痛だけでなく首や肩こり、眼精疲労などの原因にもなります。正しい座り方を紹介します。
- 1.椅子に深く腰掛けて、両足はしっかりと地面につける
- 2.背筋を伸ばして肩は緊張しないようにリラックス
- 3.背もたれがある場合は、姿勢を保てるように隙間にクッションなどを入れて背中にフィットさせてください
2の姿勢の時に、腰を反らせすぎないのがポイントです。また、椅子や机の高さに加えてパソコンの画面の高さにも注意が必要です。
椅子は床と太ももが平行になる高さで膝の角度は90℃が理想です。机の高さは、手を机に置いた時に、肘の角度が90℃になっているのが正しい座り方で、机と椅子の距離も手の角度に合わせて調整してください。パソコン画面は低すぎると頭が下がり、自然と前かがみになってしまうため、顔の正面かやや下あたりに設置すると良いでしょう。
最近では、リモートワークの普及からデスクワークを快適にするグッズが販売されているのを見かけた方も多いでしょう。骨盤を安定させやすくなるクッションやゲーミングチェアなど、逆に身体をほぐすアイテムなども数多くあります。効果がありそうなものを使用してみるもの良いでしょう。
ストレッチを行う
お尻や背中、太もも裏、股関節、お腹などの部位のストレッチを行ってください。長時間座っていることにより、これらの筋肉が硬くなっている可能性があります。ストレッチを行う際は、ゆっくりと呼吸をしながら行いましょう。また、ストレッチだけでなく、使えていない筋肉が必要となります。特に、お腹にある腸腰筋やお尻の大殿筋などは骨盤を支える役割があります。これらの筋肉を鍛えると、骨盤を安定させることができ腰痛が改善できるでしょう。ただし、痛みが生じている場合は無理に身体を動かすと悪化させてしまうので注意が必要です。
腸腰筋が原因で腰痛を引き起こしている可能性があります!そもそも腸腰筋とは? (selfcareseitai.com)
nobu先生のヘルニア解消ストレッチ方法⇒
https://youtube.com/shorts/KXuPIDq7ets?si=VKaMh6i0zY4MkDmD
nobu先生の坐骨神経痛の解消ストレッチ方法⇒
こまめに動く
姿勢不良のまま、デスクワークなどで長時間座っていることは身体に良くありませんが、正しい姿勢で座っていても腰痛を引き起こしてしまいます。長時間同じ姿勢でいることで、筋肉や関節が硬くなってしまい、痛みを生じてしまうでしょう。
デスクワークに限らず、車のドライバーの方も同じことが言えます。長時間同じ姿勢を保っている車の運転は、腰痛を引き起こしてしまっているかもしれません。こまめに休憩を取って席を立つことや、ストレッチなどをして固まった筋肉や関節などをほぐすようにしてください。
また、お手洗いの際に違うフロアのお手洗いを使用したり、オフィスを歩いてみたりなど、歩いてみるのも良いでしょう。身体全体の筋肉や関節がほぐれて血流も良くなり、腰痛だけで無く、肩こりや冷え性の対策となるでしょう。
身体を冷やさない
デスクワークの人はオフィスの空調が寒いと感じることはありませんか?デスクの位置がすきま風が入る場所だと、冬は辛いでしょう。エアコンの風邪が直撃する場所だと、夏場でも身体が冷えてしまいます。普段からしっかりと寒さ対策のグッズなどを使用して、身体を冷やさないよう意識を向け、日常を変えるようにしてください。
身体が冷えてしまうと血流が悪くなり、筋肉に溜まった老廃物が排出されないだけでなく、新しい酸素や栄養が行き届かなくなってしまいます。身体を冷やさないためには、湯船にしっかりとお湯をはって浸かるのをおすすめします。身体の心から温まり、血流が良くなるうえにむくみの改善が期待できます。
整体院へ行く
整体院では、歪んだ身体のバランスを専門の知識を使って施術し、痛みを緩和してくれます。人は無意識のうちに自分の使いやすい筋肉を使っているのでズボラ筋(使っていない筋肉)ができてしまいます。本来であればズボラ筋も使ってバランス良く身体を動かすはずなのに、使いやすい筋肉ばかりを使って身体が歪み、どこかしらに負荷がかかって炎症や痛みを引き起こしています。
整体院では、使いすぎている筋肉をほぐして、ズボラ筋を使える身体にすることや、関節の調節をしてバランスを改善してくれます。腰痛でお困りの方や、自分にあった運動法などが分からない人は整体院へ相談するのもおすすめです。
東京や福岡にお住まいの方は、ぜひ「セルフケア整体」へお越しください。
当院の「セルフケア整体」は、新宿と福岡に店舗を構えており、技術の高いスタッフが在籍しております。一人ひとりのお体にあった施術を行い、身体の使い方やクセなどを見抜いてセルフケア方法をお伝えしています。
また、ご来院いただいた患者様からは、一回の施術で効果を感じたとのお声を多数いただいております。重症の患者様でも、6回のコースを受けていただくと身体の痛みが軽減できるでしょう。座ると腰に痛みが生じてしまい、日常生活にストレスを感じている方やお身体のどこかに痛みがある方は、ぜひ一度「セルフケア整体」へお越しください。
腰痛で座ると痛いときにやってはいけないこと
デスクワークや車のドライバーの仕事をされている方は、それぞれ座っている時間が長いので腰に痛みが生じてしまうのは、相当なストレスになるでしょう。そこで、この章では座ると痛いときにやってはいけないことを紹介します。
長時間同じ姿勢でいない
この記事で何度もお伝えしていますが、やはり一番大きなポイントは「長時間同じ姿勢でいない」ことです。座った姿勢は立った姿勢よりも腰椎に負担がかかっています。加えて、長時間同じ姿勢をとり続けることで、背中や腰の筋肉が緊張状態となり硬くなってしまいます。また、血流が悪くなるので、筋肉に溜まった余分な老廃物が排出されないうえに、酸素や栄養などが行き届かなくなってしまいます。これらが原因で腰痛を引き起こしてしまいます。1時間に1回は席を立ち、ストレッチをして固まった筋肉や関節をほぐすようにしてください。
無理な運動やストレッチ
腰痛は筋力や柔軟性の低下が原因で発症することがありますが、痛みが生じているときは、まずは安静にしてください。無理に運動やストレッチを行うと腰痛を悪化させてしまいます。また、運動のやりすぎにも注意が必要です。運動で使った筋肉が硬くなって痛みの原因になってしまいます。運動を行った際は、必ずストレッチをセットで行うようにしてください。
まとめ
歩いている時には痛みが無いのに、座ると痛みが現れる人は、座った時の姿勢の悪さや身体の使い方のクセが原因で腰痛を引き起こしている可能性があります。他にも、腰痛の病気だと、椎間板ヘルニアや梨状筋症候群などが原因で、坐骨神経痛の症状が現れていることが考えられます。これらは、筋肉が凝り固まって腰に負担がかかってしまい、痛みを生じています。また、背骨のS字カーブが崩れて腰椎に負担がかかっている人もいるでしょう。
対策としては、正しい姿勢で座ることやこまめに休憩を取ること、運動やストレッチなどをして、硬くなった筋肉をほぐすと良いでしょう。また、身体を冷やさないことも大切で、日常生活で座ることを避けられない私たち人間は、対策をしながら痛みのない生活を目指しましょう。