最終更新:2025.05.01

坐骨神経痛にリリカが効かない場合などの原因と対策方法の解説

この記事は「日本身体運動科学研究所 代表理事・笹川 大瑛」の監修のもと作成されています。

坐骨神経痛の薬物療法ではプレガバリン(リリカ)が第一選択薬として広く処方されています。リリカは神経伝達物質の過剰放出を抑制し、ピリピリ・チクチクした痛みやしびれを緩和する効果があります。特に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による坐骨神経痛に効果的ですが、これは根本的な治療薬ではなく、あくまで症状を緩和するための鎮痛薬です。主な副作用としてめまい・ふらつき・眠気などがあり、服用量は医師の指示に従って慎重に調整する必要があります。リリカ以外にも三環系抗うつ薬やSNRI、場合によってはトラマドールなどが使用されることがあります。

坐骨神経痛などの神経障害性疼痛の治療では、原因疾患の治療と痛みを抑える疼痛治療があります。疼痛治療でよく行われるのが薬物療法ですが、治療薬にはどのようなものがあるのでしょうか。

治療薬の種類とよく使われるものについて解説します。

座骨神経痛などの神経障害性疼痛とは

坐骨神経痛 リリカ

概要

神経障害性疼痛とは、神経の損傷や機能障害によって生じる痛みです。通常の痛みとは異なり、ピリピリ感、チクチク感、電撃のような痛み、痺れ、灼熱感など、様々な症状が現れます。

また、安静時にも痛みが続くことが特徴です。

原因

神経障害性疼痛の主な原因は、神経の損傷や機能障害です。具体的には以下のような病気や状況が原因となります。

糖尿病

長期にわたる高血糖状態が神経を損傷します。(糖尿病性神経障害)

手足のしびれや痛みを伴います。

帯状疱疹

帯状疱疹ウイルスが神経を損傷します。(帯状疱疹後神経痛)

激しい痛みが長期間続くことがあります。

椎間板ヘルニア

椎間板が飛び出し、神経を圧迫します。

腰部脊柱管狭窄症

背骨の空洞が狭くなり、神経が圧迫される病気です。

神経痛や下肢のしびれを引き起こします。

外傷

交通事故や転倒、手術などによる神経の損傷

薬剤

抗がん剤などの副作用による神経障害

症状

神経障害性疼痛の症状は、神経が損傷を受けた部位によって異なります。例えば、坐骨神経が損傷を受けた場合は、腰から臀部、太もも、ふくらはぎにかけて痛みやしびれが現れます。

また、手足の感覚が鈍ったり、触覚や痛覚が過敏になったりする症状もあります。

診断

神経障害性疼痛の診断は、症状の問診身体検査神経学的検査(神経に関する質問や検査)、画像検査などを総合的に行うことで行われます。痛みの原因を特定するためには、医療機関での診療が不可欠です。

専門医の診療を受けることで、正確な診断と最適な治療法を選択できます。

治療

神経障害性疼痛の治療は、一般に、原因となる疾患の治療と、疼痛そのものの治療の2つに大きく分けられます。

原因疾患の治療

糖尿病性神経障害の場合は血糖コントロール、帯状疱疹後神経痛の場合は抗ウイルス薬など、原因疾患に対する治療を行います。

疼痛治療

薬物療法(抗うつ薬、抗てんかん薬、鎮痛剤など)、神経ブロック療法、理学療法、心理療法など、様々な治療法があります。

神経障害性疼痛は、完治が難しい疾患ですが、適切な治療を受けることで症状を改善し、日常生活の質を高めることが可能です。

その他

神経障害性疼痛は、うつ病や不安障害などの精神疾患を併発しやすいという特徴があります。治療には時間がかかる場合がありますが、根気よく治療を続けることが大切です。

日常生活の中で、規則正しい生活習慣を心がけ、適度な運動をすることも重要です。

お尻から足にかけて神経に痛みがある!坐骨神経痛の解説と薬やクリニックの情報を紹介

神経障害性疼痛の治療薬

坐骨神経痛 リリカ

神経障害性疼痛の治療には、原因となる疾患の治療と、疼痛そのものの治療の2つがあります。ここでは、疼痛そのものの治療で使用される薬物療法について、特に重要な第一選択薬と第二選択薬に焦点を当て、それぞれの作用機序、効果、副作用、注意点などを詳しく説明します

第一選択薬

第一選択薬と第二選択薬は、疾患の治療において用いられる薬剤の分類です。

第一選択薬は、以下のような特徴を持つ薬剤です。

・多くの場合、有効性と安全性のバランスが優れている。

・副作用が少ない。

・比較的安価である。

・標準的な治療法として確立されている。

日本ペインクリニック学会の「神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン 改訂第2版」では、神経障害性疼痛の第一選択薬として以下の3種類が推奨されています。

プレガバリン(リリカ)

神経の興奮を抑えて鎮痛作用を発揮します。

ガバペンチン(ガバペン)

プレガバリンと同様の作用機序を持つ薬剤です。

三環系抗うつ薬

アミトリプチリン、ノルトリプチリンなどが代表的な薬剤です。もともとは抗うつ薬として開発された薬剤ですが、神経障害性疼痛の鎮痛効果も認められています。

セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の再取り込みを抑制することで、痛みを抑制する効果に加えて、抗うつ作用や睡眠改善効果も期待できます。

第一選択薬は、患者さんの症状や病状、体質などを考慮して選択されます。いずれの薬剤も副作用があるため、医師と相談しながら服用することが重要です。

第二選択薬

第二選択薬は、以下のような特徴を持つ薬剤です。

・第一選択薬が無効であった場合や、使用できない場合に用いられる。

・第一選択薬よりも有効性が高い場合があるが、副作用も強い場合がある。

・第一選択薬よりも高価である。

・特定の患者さんにのみ適応される場合がある。

神経障害性疼痛の第二選択薬は、第一選択薬であるプレガバリンやガバペンチンが無効または十分な効果が得られない場合に使用されます。主な第二選択薬は以下の通りです。

三環系抗うつ薬

アミトリプチリン、ノルトリプチリン、クロミプラミンなど

セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害に加え、疼痛関連ニューロンの膜電位を安定化させます。副作用には、抗コリン作用(口渇、便秘、尿閉など)、傾眠、めまい、起立性低血圧などがあります。

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)

デュロキセチン、ミルナシプラミンなどで、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害します。副作用には、悪心、嘔吐、便秘、発汗、頭痛、めまいなどがあります。

第二選択薬の選択は、患者の症状、病態、過去の治療歴、併存疾患などを考慮して行われます。また、副作用のリスクも十分に検討する必要があります。

神経障害性疼痛の治療薬を紹介

坐骨神経痛 リリカ

プレガバリン(商品名:リリカ)

【概要】

プレガバリン(商品名:リリカ)は、神経障害性疼痛の治療に用いられる医薬品です。神経の損傷や機能異常によって生じる痛みを緩和する効果があります。

日本では2010年より発売されており、ファイザー株式会社が商品を製造・販売しています。

【作用機序】

プレガバリンは、中枢神経系に作用しカルシウムチャネルの電流を抑制することで、神経の興奮を抑制すると考えられています。この作用により、神経障害性疼痛の症状である、しびれ、痛み、熱感などの改善が期待できます。

【適応】

プレガバリンは、以下の神経障害性疼痛の治療に適応されています。

・糖尿病性神経障害

・帯状疱疹後神経痛

・脊髄損傷後疼痛

・中枢性疼痛

【用法・用量】

プレガバリンは、経口投与で服用します。通常、成人には1日150mgを2回に分けて投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増した後、300〜450mgで維持します。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は450mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与します。

【副作用】

プレガバリンの主な副作用としては、めまい、ふらつき、頭痛、体重増加などが挙げられます。また、まれに、自殺念慮や抑うつ状態、興奮、攻撃性などの精神症状が現れることがあります。

【注意点】

プレガバリンは、妊娠中・授乳中の方、腎機能障害のある方、小児などは、服用前に医師に相談する必要があります。また、服用中は、車の運転や機械の操作など、集中力や判断力を要する作業は避けてください。

【その他】

プレガバリンは、てんかんや全般性不安障害の治療にも用いられています。また、近年では、うつ病への効果も期待されています。

ノルトリプチリン(商品名:ノリトレン)

【概要】

ノルトリプチリン(商品名:ノリトレン)は、三環系抗うつ薬に分類される薬剤で、本来はうつ病の治療薬として開発されました。しかし、その作用機序から神経障害性疼痛の治療にも有効性が示され、最近では疼痛治療薬として広く使用されています。

【作用機序】

ノルトリプチリンは、脳内神経伝達物質であるノルアドレナリンとセロトニンの再取り込みを阻害することで、これらの神経伝達物質の濃度を脳内で高めます。ノルアドレナリンとセロトニンは、痛みを抑制する作用を持つことが知られており、ノルトリプチリンはこの作用機序を通じて神経障害性疼痛の症状を改善します。

【適応】

ノルトリプチリンは、以下の神経障害性疼痛の治療に適応されています。

・糖尿病性神経障害

・帯状疱疹後神経痛

・脊髄損傷後疼痛

・三叉神経痛

・顔面神経痛

・舌下神経痛

【用法・用量】

ノルトリプチリンは、通常1日3回、食後に経口投与されます。初期用量は1回10mg程度ですが、症状や副作用に応じて徐々に増量することがあります。通常、最大量は1日150mgまでとされています。

【効果】

ノルトリプチリンは、神経障害性疼痛の症状を改善する効果が期待できます。具体的には、以下の症状に対して効果が期待できます。

・痛み

・しびれ

・灼熱感

・チクチク感

・放電感

【副作用】

ノルトリプチリンの主な副作用としては、以下のものがあります。

・口渇

・便秘

・尿閉

・立ちくらみ

・傾眠

・不眠

・興奮

・不安

・幻覚

これらの副作用は、多くの場合軽度であり、投与量を調整したり、服用を続けることで自然に消失することがあります。しかし、重篤な副作用が現れた場合は、直ちに医師に相談する必要があります。

【注意点】

ノルトリプチリンは、以下の場合には投与禁忌となります。

・重篤な肝機能障害

・重篤な腎機能障害

・緑内障

・前立腺肥大症

・尿路閉塞

・急性アルコール中毒

・急性薬物中毒

また、妊娠中や授乳中の方、小児への投与は慎重に行う必要があります。

【その他】

ノルトリプチリンは、他の薬剤との相互作用がある可能性があります。服用中の薬剤がある場合は、医師に相談する必要があります。

アミトリプチリン(商品名:トリプタノール)

【概要】

アミトリプチリンは、三環系抗うつ薬と呼ばれる種類の薬で、日本では「トリプタノール」という商品名で販売されています。もともとは抗うつ薬として開発されましたが、神経障害性疼痛の治療薬としても有効性が認められています。

【作用機序】

アミトリプチリンは、脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、これらの神経伝達物質の量を増やす作用があります。セロトニンとノルアドレナリンは、痛みを抑制する役割を持つため、その量が増えることで神経障害性疼痛の症状が改善されると考えられています。

【適応】

アミトリプチリンは、以下の神経障害性疼痛の治療に適応されています。

・糖尿病性神経障害

・帯状疱疹後神経痛

・三叉神経痛

・閉塞性動脈硬化症による下肢疼痛

・脊髄損傷による疼痛

【用法・用量】

アミトリプチリンの用法・用量は、症状や年齢、体格によって異なります。一般的には、1日3回25mgから開始し、必要に応じて徐々に増量していきます。最大量は1日300mgです。

【副作用】

アミトリプチリンの主な副作用としては、以下のようなものが挙げられます。

・口渇

・便秘

・尿閉

・眠気

・めまい

・ふらつき

・頭痛

・悪心

・嘔吐

・傾眠

・興奮

・不安

・幻覚

【注意点】

アミトリプチリンは、以下のような方の場合には注意が必要です。

・緑内障

・前立腺肥大

・尿路閉塞

・狭角度緑内障

・膀胱麻痺

・腸閉塞

・認知症

・躁うつ病

・てんかん

・心臓病

・肝臓病

・腎臓病

【妊娠中・授乳中の服用】

アミトリプチリンは、妊娠中や授乳中の方には服用を避けるべきです。どうしても服用の必要がある場合は、医師と相談する必要があります。

【その他】

アミトリプチリンは、他の薬と相互作用を起こす可能性があります。服用中の薬がある場合は、医師に相談する必要があります。

デュロキセチン(商品名:サインバルタ)

【概要】

デュロキセチンは、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)と呼ばれる種類の薬で、日本では「サインバルタ」という商品名で販売されています。もともとは抗うつ薬として開発されましたが、神経障害性疼痛の治療薬としても有効性が認められています。

【作用機序】

デュロキセチンは、脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、これらの神経伝達物質の量を増やす作用があります。セロトニンとノルアドレナリンは、痛みを抑制する役割を持つため、その量が増えることで神経障害性疼痛の症状が改善されると考えられています。

【適応】

デュロキセチンは、以下の神経障害性疼痛の治療に適応されています。

・糖尿病性神経障害

・帯状疱疹後神経痛

・閉塞性動脈硬化症による下肢疼痛

・四肢末梢神経障害

・脊髄損傷による疼痛

・線維筋痛症

【用法・用量】

デュロキセチンの用法・用量は、症状や年齢、体格によって異なります。一般的には、1日1回60mgから開始し、必要に応じて徐々に増量していきます。最大量は1日120mgです。

【副作用】

デュロキセチンの主な副作用としては、以下のようなものが挙げられます。

・悪心

・口渇

・便秘

・眠気

・めまい

・ふらつき

・頭痛

・嘔吐

・傾眠

・興奮

・不安

・幻覚

【注意点】

デュロキセチンは、以下のような方の場合には注意が必要です。

・緑内障

・前立腺肥大

・尿路閉塞

・狭角度緑内障

・膀胱麻痺

・腸閉塞

・認知症

・躁うつ病

・てんかん

・心臓病

・肝臓病

・腎臓病

【妊娠中・授乳中の服用】

デュロキセチンは、妊娠中や授乳中の方には服用を避けるべきです。どうしても服用の必要がある場合は、医師と相談する必要があります。

【その他】

デュロキセチンは、他の薬と相互作用を起こす可能性があります。服用中の薬がある場合は、医師に相談する必要があります。

トラマドール(商品名:トラマール、ワントラム、トラムセット配合)

【概要】

トラマドールは、弱オピオイドと呼ばれる種類の薬で、日本では「トラマール」、「ワントラム」、「トラムセット配合」などの商品名で販売されています。もともとは鎮痛薬として開発されましたが、神経障害性疼痛の治療薬としても有効性が認められており、第三選択薬となっています。

【作用機序】

トラマドールは、脳や脊髄に作用し、痛みを抑制する作用があります。モルヒンなどの麻薬と同じ受容体に作用しますが、トラマドールはこれらの麻薬よりも作用が弱いため、弱オピオイドと呼ばれています。

【適応】

トラマドールは、以下の神経障害性疼痛の治療に適応されています。

・糖尿病性神経障害

・帯状疱疹後神経痛

・閉塞性動脈硬化症による下肢疼痛

・脊髄損傷による疼痛

・線維筋痛症

【用法・用量】

トラマドールの用法・用量は、症状や年齢、体格によって異なります。一般的には、1回25mgから開始し、必要に応じて徐々に増量していきます。

最大量は1日400mgです。

【副作用】

トラマドールの主な副作用としては、以下のようなものが挙げられます。

・悪心

・嘔吐

・めまい

・ふらつき

・眠気

・頭痛

・便秘

・傾眠

・興奮

・不安

・幻覚

【注意点】

トラマドールは、以下のような方の場合には注意が必要です。

・緑内障

・前立腺肥大

・尿路閉塞

・狭角度緑内障

・膀胱麻痺

・腸閉塞

・認知症

・躁うつ病

・てんかん

・心臓病

・肝臓病

・腎臓病

【妊娠中・授乳中の服用】

トラマドールは、妊娠中や授乳中の方には服用を避けるべきです。どうしても服用の必要がある場合は、医師と相談する必要があります。

【その他】

トラマドールは、他の薬と相互作用を起こす可能性があります。服用中の薬がある場合は、医師に相談する必要があります。

【依存性】

トラマドールは、長期服用により依存性が生じる可能性があります。そのため、医師の指示に従って服用し、勝手に増量したり減量したりすることは避けてください。

坐骨神経痛で背中に痛みがある原因や症状とは?日常でできる対処法や治療法について紹介

坐骨神経痛のリリカ治療に関するよくある質問

リリカの効果はどのくらいで実感できますか?

リリカ(プレガバリン)の効果を実感するまでの期間には個人差があります。一般的に、服用開始から1〜2週間程度で徐々に効果を感じる方が多いですが、最大効果が現れるまでには4〜6週間かかることもあります。初期投与量は通常少量から始め、徐々に増量していくため、適切な効果が出るまでに時間がかかる場合があります。中には数日で効果を実感する方もいますが、即効性のある薬ではないため、すぐに痛みが完全に消失するわけではありません。効果の感じ方には個人差がありますので、医師の指示に従って継続的に服用し、定期的に効果を評価することが重要です。効果が感じられない場合や副作用が強く出る場合は自己判断で中止せず、必ず医師に相談してください。

リリカを長期間服用することによるリスクはありますか?

リリカ(プレガバリン)の長期服用にはいくつかのリスクが考えられます。まず、身体的な依存性が形成される可能性があり、急な服用中止によって離脱症状(不安、不眠、頭痛、吐き気など)が現れることがあります。そのため、服用を中止する際は医師の指導のもと、徐々に減量することが重要です。また、長期使用に伴う副作用として、体重増加、浮腫(むくみ)、認知機能への影響(思考力や集中力の低下)、めまいやふらつきによる転倒リスクの増加などが報告されています。さらに、まれですが、視覚障害や心臓への影響が現れることもあります。これらのリスクは個人差があり、全ての人に起こるわけではありませんが、長期服用中は定期的な医師の診察を受け、副作用の有無や薬の効果を評価することが大切です。

リリカと併用すべきでない薬はありますか?

リリカ(プレガバリン)と併用する際に注意が必要な薬剤がいくつかあります。特に中枢神経系に作用する薬剤との併用では、相互作用によって副作用が増強する可能性があります。具体的には、オピオイド系鎮痛薬(モルヒネ、オキシコドン、トラマドールなど)、抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬剤など)、睡眠薬、抗うつ薬、抗精神病薬などと併用すると、過度の鎮静作用やめまい、ふらつき、呼吸抑制のリスクが高まることがあります。また、アルコールとの併用も同様の理由から避けるべきです。糖尿病治療薬を服用している場合は、リリカが体重増加を引き起こす可能性があるため、血糖コントロールに影響を与えることがあります。腎機能に問題がある場合や高齢者では、薬物の排泄が遅れることで副作用が強く出ることがあるため、用量調整が必要になることがあります。処方薬だけでなく、市販薬やサプリメントも含め、服用中の全ての薬について医師や薬剤師に伝えることが重要です。

リリカが効かない場合、他にどのような治療選択肢がありますか?

リリカ(プレガバリン)が効果不十分な場合、いくつかの代替治療選択肢があります。薬物療法としては、同じ作用機序を持つガバペンチンへの変更、三環系抗うつ薬(アミトリプチリン、ノルトリプチリンなど)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(デュロキセチンなど)、場合によってはオピオイド系鎮痛薬(トラマドールなど)が検討されます。薬物以外の治療法としては、神経ブロック注射や硬膜外ステロイド注射などの神経ブロック療法、電気刺激療法(TENS)、理学療法や運動療法、鍼灸などの代替医療も選択肢となります。また、坐骨神経痛の原因が椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの場合、それらに対する外科的治療(椎間板切除術、椎弓切除術など)が考慮されることもあります。さらに、認知行動療法などの心理療法を組み合わせることで、慢性痛への対処能力を高める方法もあります。薬物療法だけでなく、これらの治療法を組み合わせた多角的アプローチが効果的なことが多いです。どの治療法が適しているかは、坐骨神経痛の原因や個人の状態によって異なるため、専門医と相談して最適な治療計画を立てることが重要です。

まとめ

坐骨神経痛 リリカ

坐骨神経痛などの神経障害性疼痛は、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、糖尿病、帯状疱疹などが原因となって起こります。疼痛治療の方法には、原因疾患の治療と痛みを抑える疼痛治療があります。
疼痛治療のためによく行われるのが薬物療法です。薬物療法での治療薬には、標準的な治療薬とされている第一選択薬、第二選択薬という分類があります。
第一選択薬や第二選択薬に含まれる主なものには、プレガバリン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン、デュロキセチンといったものがあります。これらの薬は、整形外科で処方され、神経痛や腰痛の症状を低下させる効果があります。
プレガバリンは神経伝達物質の過剰な放出を抑え、痛みをブロックします。ノルトリプチリンとアミトリプチリンは抗うつ剤としても利用され、痛みに効くことで知られています。
デュロキセチンも神経痛に効く薬として広く利用されており、錠剤で処方されます。
これらの薬は、炎症を抑えるロキソニンと併用することも多いですが、過剰に飲んではいけません。服用にあたって何らかの悩みがある場合は、医師に相談することが大切です。
これらの薬は吐き気などの副作用が生じることもありますが、適切な利用で効果を発揮します。

笹川 大瑛

この記事の監修者

笹川 大瑛

日本身体運動科学研究所 代表理事

理学療法士・機能運動学研究家。「関節トレーニング®」考案者。多くの書籍執筆やメディア掲載実績を持つ。

最新の記事はこちら

よくある質問

  • Q

    セルフケア整体と他の整体の違いについて教えてください

    A

    セルフケア整体は、YouTubeをはじめTVや海外のTED講演等でも高く評価されている科学的な手法に基づく整体です。

    他の整体との大きな違いは、痛みを取ることだけに終わらず、身体を動かすために本当に必要な筋肉(ズボラ筋)を適切に活性化させる関節トレーニングを施術に取り入れる点です。これにより一時的な改善ではなく、痛みが再発しにくい身体、健康で美しい身体を維持できることが最大の特徴です。

    すでに院長のnobu先生の動画を通じて、沢山の人からご好評頂けておりますが、動画だけでは伝えられない、その人の身体の筋肉量にあった適切な負荷量、セルフケアの順番などをお一人、お一人に合わせてお伝えするために当院を開院いたしました。

    当院では、施術のみを受ける「施術プラン」と、ご自身でもセルフケアを学び、長期的に身体を維持できる「オーダーメイドセルフケアマスタープラン」をはじめ、お客様のニーズやライフスタイルに合わせて多様なプランをご用意しています。

    セルフケア整体の施術を通じて、痛みの原因を明確に特定し、比較的短期間で身体の変化を実感いただけます。他の整体では改善しなかった重度の症状をお持ちの方ほど、改善した際の喜びと生活の質の向上を実感いただいております。痛みの改善と同時に、ズボラ筋を鍛える関節トレーニングを取り入れることで、美容効果や痩身効果、運動効率の改善などの相乗効果も期待できます。

    施術を重ねるごとに痛みが徐々に波打つように軽減していき、無理なく身体を整えていくことができます。運動療法と聞くと、痛みが強い方は不安を感じるかもしれませんが、当院ではお一人お一人の身体の状態に合わせた優しい施術と適切な負荷量で無理なく進めていきます。その結果、「ぽっこりお腹がへこんだ」「夜間頻尿が改善した」「睡眠の質が向上した」「むくみが取れて身体が引き締まった」といった全身の改善も実感いただけます。痛みの原因となる筋肉に適切な刺激を与え、筋肉バランスが整っていく過程で、身体全体が健康的な状態へと導かれます。

    当院の目的は単に短期間で痛みを取ることだけではなく、痛みが改善した後も定期的な通院を通じて身体の良い状態を維持し、再発を防ぐ健康的な身体づくりをサポートすることです。「一生を通じて健康で快適な身体を維持する」ことこそ、セルフケア整体の真のゴールです。

    セルフケア整体が一般的な整体と異なる最大の特徴は、「痛みの原因を緩和する」だけではなく、身体の根本的な使い方や筋肉のバランスを見直し、再発しにくい身体に改善していく点です。当院では、特に「ズボラ筋」を活性化させる関節トレーニングという独自の運動療法を取り入れ、日常生活で生じる身体の歪みや負担を継続的にケアしていきます。

    施術を繰り返すことで身体が自然に適切な動きを覚え、姿勢改善や代謝アップによる美容や痩身効果、運動パフォーマンス向上といった多面的なメリットを実感いただけます。

    セルフケアマスタープランでは、施術に加えてご自身で無理なく続けられるオーダーメイドのセルフケアを動画教材として提供します。定期的な専門家の施術とセルフケアを組み合わせることで、健康な状態を長期的に維持しやすくなります。施術を通じて学んだケア方法を習慣化することで、日常生活での身体への負担を減らし、より快適な生活を送れるようになるのがセルフケア整体の大きな魅力です。

     

    私たちは、この科学的で根本的な整体手法を日本から世界へと広め、日本人の健康寿命を5年以上延ばすことを本気で目指しています。ぜひ私たちとともに長期的な健康を実現しましょう。

  • Q

    長い間ずっと体の痛みについて悩んでいます。どこに行っても結果的にまた痛くなってしまうのですが、治せますか?

    A

    セルフケア整体の手法は、10年以上悩んでいる方でもご自身の痛みの原因を明確に理解し、驚くような効果を実感していただけます。ただし、当院が採用している関節トレーニングを用いた運動療法は、特に筋肉が弱くなっている方や筋肉に傷がある方の場合、初めのうちは動かすことで一時的に痛みが強くなる場合があります。通うにつれて痛みは波打つように治まっていきます。

    この一時的な痛みは、弱った筋肉(ズボラ筋)が十分に働かず、代わりに酷使されてきた筋肉(ガンバリ筋)が傷んでいる状態によるものです。当院では、痛みの原因となる筋肉を直接無理に動かすのではなく、痛みの少ない部位から適切な負荷量と順序で徐々にアプローチしていきます。施術者が慎重に負荷量やトレーニングの順序を見極めますので、ご自身で行うよりも痛みを最小限に抑えつつ効果的に改善できます。

    院長のNOBU先生自身が10年以上身体の痛みに苦しみ、試行錯誤の末に完成させた手法であり、多くの方に知っていただきたいと強く願っております。実際に、手術が必要と診断された方でも、当院の施術とセルフケアにより改善し、手術が不要になったという事例も多数ございます。

    丁寧なカウンセリングと身体検査をもとに、あなたに最適なオリジナルのセルフケア方法を導き出し、身体の根本的な改善を目指します。無理をせず一歩ずつ、一緒に元気で快活な身体を取り戻しましょう。

  • Q

    過去、整体に何度も通ってもまた身体の不調箇所が元に戻ってしまいました。整体師さんに身体を任せるのが不安なのですが。

    A

    何度通っても症状が戻ってしまうと、不安に感じるお気持ちはとてもよく分かります。実際、多くの整体では一時的に筋肉をほぐす施術が中心であるため、根本的な原因が改善されず再発を繰り返すことが多くあります。

    セルフケア整体では、「健康貯金」を増やしていくという考えのもと、まずは痛みの根本原因を徹底的に特定します。痛みのある箇所だけでなく、身体全体の筋肉バランスや使い方を分析し、適切な筋肉(ズボラ筋)を活性化する関節トレーニングを取り入れた施術を行います。

    施術の負荷量や順番も、一人ひとりの状態に合わせて細かく調整し、自己回復力を高めることで徐々に身体が正しく機能するようになります。その結果、再発しにくい身体づくりが可能となります。オーダーメイドのセルフケアをお伝えするプランもありますが、施術だけのプランでも身体の根本原因にアプローチし、十分な改善が見込めますのでご安心ください。

    セルフケア整体は単に痛みを取る場所ではなく、一生涯あなたの身体と健康を支えるパートナーです。継続していただくことで身体の状態が段階的に向上し、「健康貯金」が積み重なり、活動的で快適な毎日を実感していただけます。

  • Q

    丁寧な施術とのことですが、時間はどのくらいかかりますか?

    A

    初回はカウンセリング、身体の検査、施術、アフターカウンセリングを含めて、約1時間半のお時間をいただいています。

    その後は、30分程度が基本となります。

    施術前のヒアリングでは、痛みや違和感の原因を正確に把握するために、お身体の状態を細かく確認します。特に姿勢や筋肉の状態を詳しく検査し、一人ひとりの痛みや不調の根本的な原因を明確に特定していきます。短時間で表面的な改善を目指すのではなく、時間をかけてしっかりと原因を見極めることで、施術後に効果を感じにくい方でも、身体がどうすれば本来の健康な状態に戻るのか、その道筋をはっきりと示すことが可能になります。

    実際、過去の来院者の中には、初回の施術直後は痛みの軽減を実感できなかった方でも、関節の可動域の改善など、明確な身体の変化に気づき、継続的な施術を通じて大幅な改善を実感された方が数多くいらっしゃいます。

    丁寧なカウンセリングと検査に基づく施術計画により、ちょっとした身体の違和感が長く抜けなかった方から、手術を勧められるほどの重い症状を抱える方まで、身体を健康な状態へと導く道筋が明確になりますので、安心してご来院ください。

  • Q

    どのくらいの期間、施術をするとホームページの写真のように快活な身体になりますか?

    A

    身体の状態や症状の程度によりますが、多くの方は初回から身体の動きや可動域が改善されることを実感されています。ただし、痛みが非常に強い方や慢性的な症状を長年抱えている方は、最初の数回では痛みが完全に取れず、緩やかに改善していく感覚になることもあります。これは傷ついた筋肉や酷使され続けてきた筋肉が回復していく過程で一時的に負担を感じるためですが、徐々に根本原因が取り除かれ改善が進んでいきます。

    身体が本来持つ健康で快活な状態を取り戻し、良い状態を維持するためには、症状やお身体の状態に応じて一定の期間が必要です。そのため、まずは上半身または下半身どちらかに集中的なお悩みがある方は3回程度、両方に問題を抱える方は6回程度の施術をまずは推奨しております。

    これらの施術回数はあくまでも初めの段階で効果を実感いただくための目安であり、その後も継続して施術を受けることでさらなる身体の安定性や健康改善を図ることが可能です。

    セルフケア整体では、施術のたびに身体の筋肉や姿勢、動き方の変化を丁寧に確認し、一人ひとりの身体の状況に応じたケアプランを提供しています。施術を通じて、本来働くべき筋肉(ズボラ筋)が徐々に活性化されることで、痛みの再発を防ぎ、身体がより健康的に動けるようになります。

    また、セルフケアプランをご希望の方には、ご自身で簡単に継続できるセルフケア方法もお伝えしています。日常生活の中で少しずつ取り入れていただくことで、痛みの予防や姿勢の改善、美容やダイエット効果、運動パフォーマンスの向上など、多様な効果を実感いただけます。

    施術期間中は常に施術者が身体の状況を把握し、次回以降の施術やセルフケア方法についても適切にアドバイスいたします。セルフケア整体は、単なる一時的な施術ではなく、あなたの健康を一生涯サポートするパートナーとして、健康を積み重ねるお手伝いをしていきます。

  • Q

    初めての予約でもLINEからしていいでしょうか?

    A

    はい、ぜひLINEからご予約くださいませ。マンツーマンで施術をしておりますため、お電話に出られないときもございます。LINEよりご連絡いただけましたら、担当スタッフより速やかにご案内を返信させていただきます。

  • Q

    どんな身体の痛みでもセルフケアで治すことができますか?

    A

    殆どの間接の痛みをとり、運動パフォーマンスを上げることが可能ですが、以下の場合は効果が減少ないし別の治療が必要になります。

    ・リウマチによる痛みがある場合(こちらは専門の治療がいずれにせよ必要になります)

    ・急性時の痛み(足首のねんざ、靱帯損傷など)でひどく腫れている場合は、腫れが治る期間が必要です。)

    ・肩関節の拘縮 (これは筋肉が正常ではなく線維状になっているため、半年など時間や回数を多く施術しなければ改善しません。)

    ・しびれが常時ある (これは神経が傷ついているため、状態によっては病院で検査が必要になります。常時しびれがある場合(寝ているときも)しびれは改善しません。施術により痛みは改善していきますが、筋力がかなり落ちている状態であるため治すには1~2か月必要となります。)

    ・骨の変形が著しく進んでいる場合

他にもわからないことやご不安なことなどありしたら、
最寄りの店舗のLINE、お電話にてお気軽にご連絡くださいませ。
スタッフが丁寧に対応させていただきます。

近くの店舗を探す
24時間スマホで簡単に予約可能 さっそく予約する