「腰の痛みと足のしびれが辛い」「坐骨神経痛でしびれが出るけど治療は?」
「坐骨神経痛で薬を飲んでるけど効果が感じられない」
腰・尻・膝・ふくらはぎ・足にかけてのしびれを一般に坐骨神経痛と言われている症状です。
原因は、坐骨神経がなんらかの要因により、坐骨神経を圧迫して下肢にしびれが生じます。
腰痛と足のしびれに悩まれている人は多く、病院を受診して薬を飲んでいる人も多いです。
実際薬を飲んでも、効果を感じる人もいれば、効かない人もいます。同じ薬を服用しても効果の差が出る理由はなんでしょう?
今回の記事は、坐骨神経痛の際薬の効く人、効かない人の違い!正しい坐骨神経痛の治療など詳しく解説紹介していきます。この記事が、坐骨神経痛に悩み辛い思いしている方々の参考になれば幸いです。健康な体を維持し、快適な生活を送るために、正しい知識と対策を身に付けましょう。
目次
坐骨神経って何?場所と機能
坐骨神経は、人体で最も長く太い神経であり、腰椎から足まで伸びています。この神経は、腰部から尻、太ももの後ろ、膝の裏を通り、ふくらはぎ、足まで分岐して広がります。
坐骨神経は、足の筋肉と感覚の制御に重要な役割を果たしています。
坐骨神経の解剖
起始
坐骨神経は、腰椎(L4)から仙骨(S3)までの神経根が合わさって形成されます。これらの神経根は、脊髄の末端部分から出て、坐骨神経として一つの束になります。
経路
骨盤内:坐骨神経は、腰部から骨盤内を通り抜けます。
大腿部:骨盤を出て大臀筋(だいでんきん)の下を通り、大腿(ふともも)の後面を走行します。
膝窩:膝の後ろ(膝窩)で、坐骨神経は脛骨神経と総腓骨神経に分かれます。
支配領域
運動神経:下肢の様々な筋肉(ハムストリングス、大腿二頭筋など)に運動指令を送ります。
感覚神経:下肢の皮膚の感覚情報を脳に送ります。
坐骨神経の機能
坐骨神経の主な機能は、足と下肢の動きと感覚を支配することです。
足の大部分の筋肉の動きを調整し、足の皮膚の感覚を脳に伝える役割を担っています。
坐骨神経が損傷したり圧迫されたりすると、痛みやしびれ、筋力の低下などの症状が発生します。
運動機能
坐骨神経は、下肢の主要な筋肉群に運動指令を伝達します。これにより、歩行や走行、座位から立ち上がる動作などが可能となります。
坐骨神経が支配する筋肉は、特に大腿の後面の筋肉(ハムストリングス)であり、これらの筋肉が収縮すると膝の屈曲や股関節の伸展を行います。
感覚機能
坐骨神経は、下肢の皮膚からの感覚情報を脳に送ります。これには、温度、痛み、触覚などが含まれます。
感覚情報は、皮膚の表面から坐骨神経を通じて脊髄に伝わり、最終的に脳に到達して認識されます。
坐骨神経痛ってどんな状態?
坐骨神経痛は多くの患者が悩む疾患であり、その原因や症状は多岐にわたます。
主に腰椎の何かしらの問題が生じて、圧迫や炎症が起こり痛みやしびれを引き起こす症状です。
坐骨神経痛の原因、症状、診断、治療法について、必要なポイントを詳しく解説します。
坐骨神経痛の原因
坐骨神経痛は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、腰部の病気に起因することが多いです。以下は、主な原因です
①腰椎椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは坐骨神経の症状が出る可能性が高い腰の疾患です。背骨の間の中にある椎間板が変形し、神経を圧迫することで痛みが生じます。特に腰から尻、そして脚にかけて強い痛みが走ります。
②腰部脊柱管狭窄症
関節炎、靭帯の肥厚、骨の棘などが原因により背骨の脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される疾患で痛みや感覚異常が生じます。
長時間歩行すると痛みが増すことが特徴(間欠跛行)
③梨状筋症候群
梨状筋が緊張して硬くなり坐骨神経を圧迫し、痛みを引き起こします。特に座っている時に痛みが強くなることがあります。
④外傷
骨折や打撲などの直接な損傷によって坐骨神経が圧迫されることがあります。
坐骨神経痛の症状
坐骨神経痛の症状は多いですが、以下のような症状が強いです
①痛み
腰から尻、そして足にかけて鋭い痛みまたは鈍痛が走ることが多いです。この痛みは長い時間座るなど時間とともに強くなり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
②痺れや感覚異常
腰や尻、脚にかけてのしびれやチクチクした感覚が生じることがあります。
③筋力低下
脚の筋力が低下し、歩行が困難になることがあります。日常生活における活動がしにくいと感じることがあります。
④姿勢や動作の影響
正しい姿勢を保つのが難しい(不良姿勢)、または特定の姿勢や動作で痛みが悪化することがあります。
診断と検査
坐骨神経痛の診断には、医師による詳細な問診と検査が必要です。以下の検査方法が有効です:
①MRI
腰椎の状態を詳しく調べることができます。ヘルニアや脊柱管狭窄症の有無を確認します。
②CTスキャン
骨の状態を確認して問題箇所を特定します。
③神経学的検査
神経の機能を評価して、どの程度の神経損傷があるかを確認します。
治療法と予防
坐骨神経痛の治療法は、原因に応じて異なります。以下に一般的な治療法を説明します:
①保存療法
●鎮痛薬や抗炎症薬の処方。
●理学療法:腰や尻の筋肉をほぐし、神経への圧迫を軽減します。
●生活習慣の見直し:姿勢の改善や体重管理が必要です。
②侵襲的治療
●神経ブロック注射:痛みを緩和するために使用されます。
●外科手術:椎間板摘出術などが行われることがあります。
③セルフケア
●ストレッチやエクササイズを行い、腰や尻の筋肉を強化します。
●正しい姿勢を保つよう心掛け、長時間同じ姿勢を取らないようにします。
症状の改善と予防
坐骨神経痛を予防するためには、日常生活での注意が必要です。以下のポイントが重要です:
●正しい姿勢を保つこと。
●定期的運動をしっかり行い、筋力を維持すること。
●長い時間同じ姿勢を取らないことは避けること。
●適切な体重維持を行うこと。
まとめ
坐骨神経痛は、腰や尻から脚にかけて痛い症状が続く疾患であり、多くの患者が悩んでいます。
改善のために正しい診断と適切な治療が必要になります。医師との相談を通じて、自分に合った治療法を選択し、生活習慣を見直すことが重要です。
坐骨神経痛に対する正しい理解と予防策を講じることで、症状の緩和や再発の予防が可能になります。
整形外科での坐骨神経痛治療
坐骨神経痛は、多くの人が経験する痛みしびれを伴う疾患で、この痛みは日常生活に大きな支障をきたすことが多く、整形外科での治療が必要となる可能性が高いです。
ここでは、整形外科で行われる坐骨神経痛の治療方法について詳しく説明します。
診断と確認
整形外科での診断は、患者の症状と病歴の確認から始まります。以下の検査が一般的に行われます。
①MRI
脊髄や椎間板、神経の状態を詳細に見ることができるので、神経圧迫の原因を特定に有効です。
②CTスキャン
骨の構造を詳細に確認し、骨の異常を特定するのに役立ちます。
③神経学的検査
神経の機能を評価し、神経損傷の程度が確認できます。
治療方法
坐骨神経痛の治療は、症状の程度や原因に応じて異なります。以下は、整形外科で行われる主な治療法です。
①保存療法
●鎮痛薬や抗炎症薬の処方
痛みを和らげ、炎症を抑えるために使用されます。痛みの緩和に効果的です。
●理学療法
専門的なストレッチやエクササイズを行い、筋肉を強化して、神経への圧迫を減少させます。
●生活指導
正しい姿勢の保持や、重い物を持ち上げる際の身体の使い方など注意点、日常生活での注意点を指導します。
②注射療法
神経ブロック注射:痛みの部分に直接薬剤を注入し、痛みを一時的に止めます。これにより、リハビリテーションが行いやすくなります。
③外科的治療
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因の場合、外科手術が検討されることがあります。手術により、神経の圧迫を物理的に取り除くことができます。
手術は有効な治療法ですが、負担が大きくなるため、慎重に検討する必要があります。
坐骨神経痛に伴う症状とその管理
坐骨神経痛は腰から脚にかけての痛みだけでなく、以下のような症状も伴うことがあります:
①痺れや感覚異常
腰から足の一部が麻痺したように感じたり、チクチクとした異常な感覚が生じます。
②筋力低下
脚の筋力が低下を起こし、歩行が困難になることがあります。
③姿勢や動作の影響
正しい姿勢を保つのが難しくなり、特定の姿勢や動作で痛みが悪化することがあります。
これらの症状に対しても、整形外科では適切な治療が行われます。たとえば、理学療法を通じて筋力を回復させたり、生活指導を通じて正しい姿勢を維持する方法を学ぶことができます。
治療後のケアと予防
治療が終了した後も、再発予防のためのケアが重要です。以下のポイントが重要です:
●姿勢をしっかり保つこと。
●運動を定期的に行い、筋力を維持すること。
●長時間同じ姿勢を取らないこと。
●適切な体重管理を行うこと。
整形外科でのサポート
整形外科では、患者が坐骨神経痛を効果的に管理できるよう、様々なサポートを提供しています。2023年4月現在、最新の治療法や技術が利用可能であり、患者一人ひとりに適した治療プランを提供することができます。
受診の際のポイント
坐骨神経痛が疑われる場合、早期に整形外科を受診することが重要です。以下の点を参考にしてください
●院へのアクセスを確認し、適切な予約を行ってください。
●症状やこれまでの病歴を簡単にまとめておくと、診察がスムーズに進みます。
●必要に応じてMRIやCTスキャンの検査を受ける準備をしておくことが推奨されます。
まとめ
坐骨神経痛は、多くの患者が悩む痛みを伴う疾患です。整形外科では、詳細な診断と適切な治療を通じて、症状の緩和や再発予防が図られます。早期の受診と適切なケアが、快適な日常生活を取り戻すための鍵です。
痛いと感じた時には、迷わず専門医に相談し、最適な治療を受けるよう心掛けましょう。
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