肩こりは日本人の多くが抱える国民病とも言える症状です。デスクワークやスマートフォンの使用増加により、姿勢の悪化から肩こりに悩む人は年々増加しています。肩こりは単なる不快感だけでなく、頭痛やめまい、吐き気などの症状を引き起こすこともあり、放置せずに適切な対処が必要です。
しかし、「肩こりを治したいけど、どこに行けばいいの?」「整形外科と整骨院、整体、マッサージ店のどっちがいいの?」と悩む人が多いのも事実です。この記事では、肩こりの症状がある際にどこに行くべきかを詳しく解説します。
目次
肩こりの主な症状と辛さの原因を理解する
肩こりの主な症状は、肩甲骨周辺や首の後ろ、背中の筋肉のこわばりや痛みです。ひどい肩こりになると、次のような症状も現れることがあります:
- 首の痛みやこわばり
- 頭痛(特に後頭部や目の奥)
- 腕や手のしびれ
- めまいや吐き気
- 眠気や疲労感
肩こりの原因は多岐にわたりますが、主に以下のような要因が考えられます:
- 姿勢の悪さ: 長時間のデスクワークやスマホ使用による「ストレートネック」など
- 筋肉への過剰な負荷: 同じ姿勢の継続や重い荷物の持ち運びなど
- 血行不良: 冷え性や運動不足による血流の滞り
- ストレス: 精神的なストレスによる筋肉の緊張
- 眼精疲労: 長時間のパソコン作業や読書による目の疲れ
これらの原因や症状を把握することで、適切な治療法や施設選びの参考になります。
肩こりで病院・整骨院・整体のどこに行くべき?施設の違い
肩こりの症状があるとき、主に以下の施設から選ぶことになりますが、どこに行けばいいのか悩む人が多いです:
- 整形外科(病院)
- 整骨院・接骨院
- 整体院
- マッサージ店・リラクゼーション施設
それぞれの特徴と違いを理解し、自分の症状に合った施設を選ぶことが重要です。
整形外科の特徴とメリット・デメリット
整形外科は医師による診察・治療が受けられる医療機関です。肩こりで何科に行くべきか迷ったら、まず整形外科を受診するとよいでしょう。
メリット
- 医師による正確な診断が可能
- レントゲンやMRIなどの医療機器による検査ができる
- 必要に応じた薬の処方が受けられる
- 健康保険が適用される
- 頚椎ヘルニアなど病気が原因の肩こりを発見できる
デメリット
- 予約なしの場合、待ち時間が長いことがある
- 診察時間が短い場合がある
- 手術や投薬が中心で、マッサージなどの施術は少ない場合がある
整形外科では、肩こりが単なる筋肉の疲れではなく、頚椎ヘルニアなどの病気から来ているのかを診断できます。痛みがひどい場合や、腕のしびれ、めまいなどの症状がある場合は、まず整形外科を受診して相談することをおすすめします。
整骨院・接骨院の特徴とメリット・デメリット
整骨院や接骨院では、柔道整復師という国家資格を持った専門家が施術を行います。
メリット
- 骨格矯正や筋肉へのアプローチが専門
- 予約制で待ち時間が少ない
- 施術時間がゆっくり取られることが多い
- 健康保険が適用される場合がある(外傷の場合)
- 全身のバランスを整える施術が受けられる
デメリット
- 医師ではないため、病気の診断や薬の処方はできない
- 肩こりだけでは保険適用外になることが多い
- 施術者の技術にばらつきがある場合も
整骨院では、筋肉をほぐすだけでなく、骨格の歪みを整えることで根本的な改善を目指します。肩こりが慢性的で、姿勢の悪さが原因と思われる場合は効果的です。整骨院で受けられる施術には、マッサージ、ストレッチ、温熱療法などがあります。
整体院の特徴とメリット・デメリット
整体院は、身体全体のバランスを整えることを目的とした施設です。
メリット
- 全身のバランスを見て施術する
- 骨格の歪みを整える
- 筋肉の緊張を和らげる
- 姿勢の改善に効果的
デメリット
- 資格制度がさまざまで、施術者のスキルにばらつきがある
- 保険適用外で全額自己負担
- 効果には個人差がある
整体は、肩こりの原因が姿勢や骨格のゆがみにある場合に特に効果的です。筋肉をほぐして体のゆがみを整えたい方に向いています。
マッサージ店・リラクゼーション施設の特徴
マッサージ店やリラクゼーション施設は、主に筋肉をほぐしてリラックスを提供します。
メリット
- リラクゼーション効果が高い
- 手軽に利用できる場所が多い
- 心地よさを重視した施術が受けられる
デメリット
- 一時的な効果にとどまることが多い
- 根本的な原因解決には限界がある
- 保険適用外で全額自己負担
マッサージは主にリラクゼーション目的や、一時的な疲労回復には効果的ですが、慢性的な肩こりの根本解決には限界があることも理解しておくべきです。
肩こりの症状別にどこに行くべき?整形外科と整骨院どっちがいい?
肩こりの程度や症状によって、最適な施設は異なります。何科に行けばいいのか、どこに相談すればいいのか、症状別に見ていきましょう。
整形外科に行くべき場合
以下のような症状がある場合は、まず整形外科に行って診察を受けましょう:
- 急に強い痛みが肩や首に出た
- 腕や手にしびれや痛みがある
- 頭痛やめまい、吐き気などの症状がある
- 長期間続く痛みで日常生活に支障がある
- 原因がわからない肩こりで不安がある
- 肩こりが2〜3週間対策をしても改善しない
これらの症状は、単なる肩こりではなく、頚椎の問題や他の病気が隠れている可能性があります。整形外科では、レントゲンやMRIなどの検査を行い、正確な診断が可能です。
整骨院・接骨院に行くべき場合
以下のような場合は、整骨院や接骨院が効果的です:
- 慢性的な肩こりがある
- 姿勢の悪さが気になる
- 骨格の歪みを整えたい
- 整形外科で特に異常が見つからなかった
- 全身の筋肉のバランスを整えたい
- 日常的な肩こりを改善したい
整骨院では、マッサージだけでなく、骨格の調整や姿勢改善のアドバイスも受けられます。特に、姿勢の悪さが原因の肩こりには効果的です。
整体院に行くべき場合
次のような場合は、整体院がおすすめです:
- 全身のバランスを整えたい
- 骨盤の歪みなど全身の不調も感じる
- 慢性的な肩こりを根本から改善したい
- 筋肉をほぐして体のゆがみを整えたい
整体院では、全身のバランスを見ながら施術を行うため、肩こりだけでなく他の不調も同時に改善できる可能性があります。
マッサージ店に行くべき場合
以下の目的がある場合は、マッサージ店が適しています:
- リラクゼーションが目的
- 一時的な疲れを取りたい
- 予防や気分転換として利用したい
- 肩や首の凝りを軽減したい
マッサージは筋肉の緊張をほぐし、血行を促進するため、軽度の肩こりや疲労回復には効果的です。
肩こり解消のためのベストな選択肢と受診の流れ
多くの専門家が推奨するのは、「まずは整形外科で診察を受け、その後必要に応じて整骨院や整体院を利用する」という方法です。その理由は以下の通りです。
- 肩こりの原因が病気である可能性を除外できる
- 医師による正確な診断が受けられる
- 必要に応じて適切な検査が受けられる
- 症状に合った治療法のアドバイスがもらえる
整形外科で特に異常が見つからず、「日常生活での肩こり」と診断された場合は、その後、整骨院や整体院を利用するとよいでしょう。特に骨格の歪みを整えてくれる施設では、姿勢改善による根本的な肩こり解消が期待できます。
整形外科を受診する際は、以下のことを医師に伝えるとよいでしょう:
- いつ頃から肩こりの症状があるか
- どのような状況で痛みが強くなるか
- 他にしびれや頭痛などの症状はあるか
- 自分で行った対処法とその効果
- 普段の生活習慣(デスクワークの時間など)
これらの情報を伝えることで、より適切な診断と治療を受けられます。
「症状の戻りのない体を育てる」セルフケア整体とは
肩こりや肩の痛みなどの悩みに、整体院でマッサージや鍼灸へ行けば、痛みやこりは改善したと感じられるでしょう。しかし、残念ながら次の日にはこりが戻ってしまうといった経験は誰しもがしていることでしょう。これらは一時的な改善である場合がほとんどです。
では、どうすればよいのでしょうか?
セルフケア整体【https://selfcareseitai.com/】の院長nobu先生は、肩の痛みなどの関節痛の原因は「ズボラ筋の衰え」だと指摘します。ズボラ筋へのアプローチは、マッサージや鍼灸では不可能なのです。
根本からこりを解消するには、原因となる体の使い方を直さなければなりません。また、その体の使い方により進行してしまったズボラ筋を見つけ出し、鍛えなければ、痛みやこりはかならず再発します。
セルフケア整体新宿本店は、しぐさのクセを見抜き、ズボラ筋を見つけ出すことを専門としています。
ズボラ筋の状態は個人で異なり、状態に合わせた施術や適切な負荷量でのトレーニングをおこなう必要があります。ズボラ筋を狙ってトレーニングをすることで、全身の筋肉がより正しく効率的に働きます。全身の筋肉のバランスが整うことで、偏って使われていた筋肉の過剰な負担は減ります。こうして、ズボラ筋の筋力が上がるほどに、自然と肩こりが起こりにくい体に変化していきます。
セルフケア整体新宿本店は、初回ご来店時には30分以上の丁寧なカウンセリングを行います。現在、痛いところだけではなく、お身体全体の調和をみて隠れている原因を探ります。そして、全身のズボラ筋に焦点をあてた施術と、それぞれ患者様の状態にあわせた専用セルフケアトレーニングの指導を提供します。
一緒に日常生活から改善することで根本的に関節痛を解消し、整体いらず、通院いらずの健康体を目指しましょう!
肩こり改善のための自己ケアと予防法
どの施設に通うにしても、日常的な自己ケアは肩こりの改善・予防に欠かせません。
姿勢の改善
- デスクワーク時は背筋を伸ばす
- パソコンやスマホの画面は目線よりやや下に
- 長時間同じ姿勢を続けない
- 猫背を改善する意識を持つ
効果的なストレッチ
- 首や肩の筋肉をやさしく伸ばす
- 肩甲骨周りの筋肉をほぐす
- 胸の筋肉を伸ばして猫背を改善する
- 肩をゆっくり回す運動を行う
温めと血行促進
- 入浴で筋肉の緊張をほぐす
- 肩を温めるグッズを活用する
- 湿布(温湿布や冷湿布)を貼る際はシワを作るように貼ると効果的
- 必要に応じてロキソニンなどの痛み止め薬を利用する
適度な運動
- 水泳(特にクロール)で肩甲骨を動かす
- ウォーキングなどの有酸素運動で血行を促進
- インナーマッスルを鍛えて姿勢を支える
- 肩甲骨を意識的に動かす運動を取り入れる
整形外科と整骨院・整体院の併用について
整形外科で診察を受けた後、継続的なケアとして整骨院や整体院を利用するという方法も効果的です。この場合、次のポイントに注意しましょう:
- 整形外科での診断結果を整骨院・整体院に伝える
- 処方された薬がある場合はその旨を伝える
- 施術後の変化を記録し、必要に応じて整形外科に報告する
- 両方の施設からのアドバイスを総合的に判断する
これにより、医療と民間療法の両方のメリットを活かした総合的な治療が可能になります。
肩こりが長引く場合の対処法
肩こりの症状が長引く場合は、以下の点に注意しましょう:
- 一つの施設に固執しない: 効果が感じられない場合は別の施設に相談する
- 生活習慣を見直す: 睡眠、食事、運動など総合的に改善する
- ストレス管理: 精神的ストレスも肩こりの原因になるため適切に対処する
- 定期的なチェック: 症状の変化を記録し、専門家に相談する
- 根本原因を特定: 肩こりの真の原因を特定し、それに対処する
まとめ:肩こりはどこで治療を受けるべきか
肩こりの症状があるときに、どこに行くべきかをまとめました:
- 最初のステップ: まずは整形外科で診察を受け、病気の可能性を除外する
- 日常的な肩こり: 整骨院や整体院で骨格調整と筋肉のケアを受ける
- リラックス目的: マッサージ店でリラクゼーション効果を得る
- 自己ケア: 日常的な姿勢改善とストレッチで予防する
肩こりは放置せず、適切な施設で相談・治療を受けることが大切です。症状や目的に合わせて施設を選び、根本的な改善を目指しましょう。日常生活の中での姿勢改善や運動も取り入れることで、肩こりのない快適な生活を取り戻すことができます。
特に整形外科と整骨院は、それぞれの特徴を理解して適切に選ぶことが重要です。ひどい肩こりや気になる症状がある場合はまず整形外科、日常的な肩こりの改善には整骨院や整体院を利用するという使い分けが効果的です。あなたの肩こりの症状に合わせた施設選びと、継続的なケアで、辛い肩こりから解放されることを願っています。