体の不調を解消するのに利用したり、利用を検討する民間療法といえば整体です。しかし、「整体に行ってみたいけど痛いのでは?」と躊躇する人も多いのではないでしょうか。施術に痛みは伴うのか、施術後に痛くならないのか等、あなたの胸に抱く疑問や不安をこの記事で解消できるようにお手伝いできれば幸いです。
整体は痛い?痛くない?
肩こりや腰痛を感じ、整体を検討する際に気になるのが、施術に「痛み」が伴うのか伴わないのか、ではないでしょうか。また整体を受けた後に痛みは出ないのかも知りたい人も多いのでは?そんな整体にまつわる「痛み」に関してまとめてみました。
最近は「痛くない」施術が主流
整体は痛い、というイメージはありませんか?テレビで芸能人がバキボキと音を鳴らす施術を受けて悶絶する場面を観た方も多いのではないでしょうか。一昔前はバキボキ鳴らして痛い整体が流行ったこともあったそうですが、現在は痛くない施術が主流になっており、ホームページでも「痛くない」と謳っている整体院も多いです。もみ返しが起きるリスクが高いため、強い力で施術する整体院はおすすめできません。
施術後の体の痛みやだるさ、頭痛が出ることも
施術後に好転反応と呼ばれる症状が出ることがあり、好転反応には回復反応、過敏反応、弛緩反応、排泄反応と4つの種類があります。施術部位に痛みを感じることはなく、あっても軽い痛みです。
回復反応は、今まで血行不良であった箇所が改善され、うっ血していた血液が一時的に巡り始めることで起こる症状といわれています。発熱、吐き気、腹痛、だるさ、女性の場合は生理も含まれます。
過敏反応は施術を受けた部分が痛みやかゆみ、炎症などを起こすといわれています。施術を受けた箇所に血液が流れ込んで、体中の壊れた組織を作り変えようとしているのが原因です。体のかゆみ、痛み、発汗、施術を受けた箇所の炎症、かゆみ、痛みなどが症状として現れます。首こりを改善する施術を受けた場合、頭痛が出ることがあります。急激な痛みや炎症が出たら、横になって休みましょう。改善しない場合は病院受診をおすすめします。
弛緩反応は、筋肉がほぐれることで縮こまっていた筋肉に今までたまっていた毒素や老廃物などが体の中をめぐることで起こります。急激な体のだるさや疲れ、発熱の症状がみられます。この症状が出現した場合は横になり、体を休めましょう。アルコールやカフェインの摂取を避けましょう。発熱が続くようであれば病院を受診しましょう。
排泄反応は、体にたまった毒素や老廃物を体外に排出しようという反応で、ニキビ・吹き出物や発疹、尿の色が濃くなる、下痢などの症状がみられます。このような症状が出た場合はできるだけ多く水分を摂取しましょう。水分を大量に飲むと体外に老廃物や毒素を運び出す働きが促されます。下痢になった場合は水分が大量に体外に出てしまうため、脱水を起こさないように注意しましょう。体調不良が続く場合は病院を受診してください。
もみ返しはどんな痛み?好転反応との違い
施術を受けたところが筋肉痛のように強い痛みを感じたり、だるく感じる場合は「もみ返し」である可能性が高いです。好転反応と違って数日経っても消失しません。
整体後の痛み対処法
整体後、体が回復しようとして出る「良い痛み」と体には好ましくない刺激による「悪い痛み」があります。
整体後の好転反応でないケースとは
好転反応でない反応の1つがもみ返しであり、強い刺激が加わったことにより筋肉の組織がダメージを受けて炎症を起こし、痛みが生じている状態です。痛みが引いたとしても根本的な原因が解決されたわけではないので、再びこりや痛みが出現します。
痛みが出た場合の対応とは
痛みが2〜3日で消失した場合、好転反応またはもみ返しの可能性が高いです。数日で緩和される傾向にあるため、様子をみましょう。
動かした時に痛みを感じるのであれば、数日様子をみます。それでも症状が緩和しない、完治しなければ病院を受診しましょう。放置すると症状が悪化する可能性があるので、必ず病院でみてもらってください。
動かさなくても痛い場合や痛くて寝てられない場合は、すでに症状が悪化しているおそれがあり、速やかに病院を受診してください。
整体院を探すポイント
痛くない整体院を探すポイントをご紹介します。
ホームページで痛くない施術をするかどうか確認しよう
決まった型のない整体は、整体院ごとにやり方が違い、料金設定もまちまちです。痛くない施術が主流とはいえ、痛くない施術をしているかどうかは確認した方が良いです。ホームページを開設している整体院は多く、SNSでも情報を発信しているところもあるので情報収集しやすいといえます。自社ホームページだけでなく、口コミサイトの評判も参照すると客観的な評判を得られるでしょう。他にチェックするポイントとしては、施術者が資格を持っているか、丁寧な説明をしてくれるか、料金は明確かが挙げられます。
また、実際に施術を受ける際にも痛い施術を避けて欲しいことを伝えましょう。
整体師にアドバイスをもらう
肩こりや腰痛などは整体の施術を受けるだけでなく、日常生活上でも肩こりや腰痛の要因となる悪いクセに気をつけることがあります。体の状態に合ったアドバイスをもらいましょう。
施術後の過ごし方
整体の施術を受けた後の過ごし方も大切です。
お酒やコーヒーの摂取は控える
施術後は副交感神経が優位になっており、その状態を保つために交感神経を優位にさせてしまうアルコールやカフェインの摂取は控えましょう。
施術直後の長時間の入浴は避けよう
入浴のタイミングは施術から2〜3時間後がベストです。日常生活では動かさない筋肉を整体の施術によって動かした結果、施術直後の入浴は普段とは違う疲労感や体のだるさを感じることがあるためです。
荷物を持つのはいつもとは逆の手で
同じ側の手で荷物を持つのは体が歪む原因となります。整体後は反対の手で持つようにしましょう。
長時間同じ姿勢は避ける
長時間同じ姿勢で過ごすのは避けましょう。せっかく施術でバランスを整えてもらった体が歪んでしまいます。
普段座りっぱなしの人は意識して体を動かすようにしましょう。パソコン作業などの合間に軽いストレッチをする、なるべく階段を使う、少しの距離なら車や自転車を使わずに歩く、朝起床時に体操をするなど軽い運動習慣をつけましょう。
水分をしっかり摂取
整体の施術を受けると、たまった老廃物の体外への排泄が促されます。水分をしっかり摂取すると利尿作用が働いて、さらに促進されるので積極的に飲みましょう。水やノンカフェインのお茶がおすすめです。
軽い運動と十分な睡眠を
軽い柔軟体操やストレッチ、ウォーキングなどの軽い運動がおすすめです。ただし、あくまで軽い運動であり、無理に動かすと筋肉を痛める恐れがあります。いつもより意識して正しい姿勢を維持するのも筋肉の運動につながるので、姿勢に気をつけてみましょう。副交感神経を活性化させると回復力を高めることができ、それには十分な睡眠が必要です。整体に行った日は早く就寝しましょう。
まとめ
整体に痛みは伴うのかどうかは、整体の施術を受けようか迷っている人にとって関心のある事項です。最近の整体業界では、痛みを伴わないソフトな施術法が主流となっています。しかし、施術後に一時的な体の痛みやだるさ、頭痛を経験する人がいます。好転反応と呼ばれ回復の過程で起こる反応です。体を休めたり、水分をしっかり取るなどして様子をみても問題ないでしょう。動かなくても痛む場合や強い痛みが何日も続くようであれば、筋肉が傷ついたことによるもみ返しであり、病院を受診する必要があります。このように好転反応で様子をみて良い場合ともみ返しで病院を受診した方が良いケースをよく理解しましょう。
整体院選びの際にはホームページで痛みに関する情報を確認し、事前に整体師に相談しましょう。信頼できる整体師は痛みが少ない施術を実施するだけでなく、施術後の体調管理について適切な指導をしてくれるでしょう。
施術後はお酒やコーヒーを控え、普段とは逆の手で荷物を持つなど、施術後の回復をジャマしないよう過ごしましょう。水分や睡眠をしっかりとることが身体の回復を助けます。
自分に合った施術を受け、正しい施術後のケアを行うことが大切です。