■誰でも手軽に!~日本身体運動科学研究所による~関節トレーニングのやり方を紹介
関節トレーニングとは、日本身体運動科学研究所で所長を務める笹川ひろひ先生が考案した正常な関節の運動を取り戻すための療法です。痛みの原因は、関節の捻れやズレによる場合が多くあります。なぜ身体や関節が歪んでしまうのか、それは身体の芯の近くにある働きにくい筋肉、通称サボり筋が正常に機能していないからです。普通は、過剰に働いてしまうガンバリ筋をほぐすことで痛みの緩和を図りますが、関節トレーニングではサボリ筋を呼び起こすことに着目しています。
理屈は上記で説明しましたが、いざ実践となるとハードルが高いように感じます。痛みに悩んでいる方全員に隙間時間で簡単に挑戦できるように文章でまとめていきます。関節トレーニングとは実際にどうやって実施していくのか、専門的な知識がなくてもセルフケアを行うことで、慢性的に悩まされた身体の痛みを取り除く方法を解説していきます。本記事では、それぞれの関節毎の関節トレーニングの方法をまとめましたので、参考にしていただけると幸いです。
関節トレーニングとは
まず、今回の大きなテーマである関節トレーニングについて下記で詳しく解説していきます。
関節トレーニングとは、日本身体運動科学研究所の所長である笹川ひろひで先生が生み出した関節を安定させる為の筋力トレーニングの一種になります。笹川先生は、理学療法士の免許を所持しており、臨床の経験や独自の見解から関節トレーニングが誕生しました。
関節トレーニングってなに?
関節トレーニングというワードを初めて耳にする方もいると思いますので、説明していきます。
関節トレーニングとは、子供、スポーツ選手、高齢者、老若男女様々な人に適用可能であり、誰でも簡単にセルフケアが行え痛みとおさらばできる可能性があります。あらゆるきっかけで関節が不安定となり、筋力の低下や筋肉の過剰収縮により痛みが出現します。
対象療法としては、マッサージや物理療法など様々な方法がありますが、慢性的な痛みまで行くと一時的な改善は見られますが、完全に回復する見込みは少なくなるのが現状です。
関節トレーニングでは、今までうまく使用できていなかった筋肉を呼び起こし、関節を安定させることで、姿勢や動作の安定性を高めて痛みを除去していくことが可能となっています。また、ケガの予防やパフォーマンスの向上にも繋がり今まで以上に健康的な体を手に入れることができます。
関節トレーニングの効果
関節トレーニングを実践すると具体的にどういった効果が見られるのでしょうか?
身体や関節に起きる痛みの原因としては、正常に機能するはずの筋肉、特に働きにくいインナーマッスル達がサボってしまうこと(通称サボリ筋)で、外側の大きな筋肉達が頑張りすぎてしまうこと(ガンバリ筋)により疼痛の刺激となってしまいます。そして、関節に捻れを生じさせ、ズレてしまい不適切な動きをすることで、慢性的な痛みへと繋がります。
全身の筋肉の中でサボリ筋としてあげられるのは、12個あります。この12個の筋肉達が、私たちの身体の節々にある関節を支える重要な役割を果たしています。関節トレーニングでは、これらの筋肉を呼び覚まし、安定した正常な関節の動きへと復活させることで、身体の不調や痛みの根本的な原因を解決してくれます。
今回は、ここまで解説してきた関節トレーニングの具体的なやり方をそれぞれのトピックス毎に詳しく紹介していきますので、ご参照いただけると幸いです。
関節トレーニングのやり方 腰痛編
腰痛に悩まされている方に必見の関係トレーニングのやり方について説明していきます。
腰痛原因・評価
腰痛の原因について解説していきます。
慢性腰痛やぎっくり腰の痛みが取りきれないなどの悩みが多いと思いますが、1番の要因としては筋肉のバランスが不均等になることが挙げられます。加齢とともに運動量が落ちてしまい、筋力が低下することで筋肉のバランスが崩れてしまっている方が多いです。弱ってしまう筋肉があると、それを支える為に頑張りすぎてしまう筋肉が出てきてしまいます。そして、股関節が硬くなり、背骨が丸く顎が前にでてきたり、逆に反り腰になることで姿勢不良を起こし、腰痛の原因となってしまいます。腰痛を改善させるためには、腹筋や背筋を鍛える必要があるといいます。しかし、重要なのはどれか一つだけではなく、全てのサボリ筋をバランスよく毎日コツコツと運動を習慣化し、筋力をつけることが大切です。
立位姿勢を横から見た際に、反り腰か猫背かによりサボリ筋、ガンバリ筋が変わってきますので、まずは姿勢の評価から行います。
腰痛のサボリ筋
反り腰の場合は、背側にある多裂筋がガンバリ筋、腹側にある腸腰筋がサボリ筋になっています。猫背の場合は、腹側にある腸腰筋がガンバリ筋、背側にある多裂筋がサボリ筋になっています。どちらのパターンで腰痛を引き起こしてるか見極めて、筋肉のバランスを整えていく必要があります。
関節トレーニング 腰部やり方
腰部のトレーニングをする前に足首の準備体操をしていきます。
①足首のトレーニング
・足指の屈曲トレーニング
椅子に座って、全ての指先が均等に曲がるよう注意しながら10秒間力を入れ続けます。
②もも裏側のトレーニング
・膝の屈曲トレーニング
椅子に座りリラックスした状態で、つま先を内側に向けまっすぐ踵を椅子の座面に近づけるように後ろに引くきます。ハムストリングを鍛えることで背側の筋肉を働きやすくする効果があります。
③もも内側のトレーニング
椅子にもたれかかりながら、つま先を内側に向け足底面を床にギューと押しつけます。内転筋を鍛えることで腹側の筋肉を働きやすくする効果があります。
④肩甲骨トレーニング
肩甲骨周りが硬くなっていると腰に負担がかかりやすくなってしまいます。
・肩甲骨の体操
手のひらを前に向けて、肘を内側に入れて反対側の手で外側に押し出します。
・背中の体操
手のひらを外側に回して、肘を伸ばしながら背中側に持っていきます。肩甲骨内側の筋肉が活性化されます。
⑤腹横筋トレーニング
手のひらを外側に向け、身体の前にもってきて肩を下げていき脇腹を縮めていきます。
⑥股関節の付け根トレーニング
座位で片足を組み、おへそを前に近づけていきます。付け根に力が入り、お尻が伸びていきます。
⑦腿の裏のストレッチ
座位で片足の膝を伸ばし、つま先を上にあげ股関節だけ倒すことで腿の裏が伸びていきます。
⑧脛の筋肉トレーニング
つま先外側で膝は内側に向け、指を軽く握り親指で地面を押さえることで脛の外側に力が入ります。
⑨床で行うストレッチ
・腿の内側トレーニング
床に長座位で座り、股関節の片側を開きもう片方の足は伸ばします。曲げてる側の踵をふくらはぎにつけ、軽く指を握ります。そして、反対側の足を蹴り続けます。
・腿の内側の筋肉トレーニング
つま先を内側に入れて膝は外側にし、お尻を持ち上げます。
関節トレーニングのやり方 膝痛編
膝痛原因・評価
加齢と共に軽い日常生活動作でも膝に痛みを感じることが増えてくる方が多くいます。膝関節痛の原因としては、膝関節を支える筋力の低下により関節の軟骨がすり減ってしまうことで変形を招き、痛みのメカニズムとなっております。
膝痛のサボリ筋
下半身の代表的なサボリ筋肉としては、腸腰筋、腹横筋、内転筋が上げられます。この3つの筋肉は、歩行時に上半身がぶれないように支える重要な役割を担っています。腸腰筋は、腰椎から大腿骨にかけて走行しており、前側を支えています。腹横筋は、お腹周りにコルセットのように装着されており、体幹を支えています。内転筋は、大腿部の内側についており、歩行時に体が左右に動揺するのを防ぎます。これらの筋力が低下することにより、動作が不安定となり、膝関節への負担が増大することで痛みに繋がっていきます。
関節トレーニング 膝関節やり方
①足首のトレーニング
まず初めに準備体操として、足首のトレーニングから行います。椅子に座り、足指を握って外側と内側それぞれに向け10秒保持します。
②脛の内側のトレーニング
座った状態で膝を内側に入れ、爪先は外側を向けます。足先でまっすぐ地面を押し続けます。
③脛の外側のトレーニング
座った状態で膝が内側に入らないようにつま先を内側に向けて、足先でまっすぐ地面を押しつけます。
④腿の裏側のトレーニング
爪先を内側に向けて、反対側の足の脛をなぞるようにして10往復行います。
⑤腿の内側のトレーニング
つま先を内側に向けて、反対側のつま先を地面にむけて10秒間押しつけます。
⑥腸腰筋のトレーニング
立位で不安定な場合は、どこかにつかまりながら、つま先を内側に向けて、反対側の足の脛をつま先から膝にかけてなぞるようにして膝を曲げ伸ばしします。
⑦腹横筋のトレーニング
立位で足を前後に開き、後方の足の踵を外側に向けます。後方の足の方の肩を下に下げていき、脇腹を縮めて力を入れていきます。
⑧内転筋のトレーニング
立位で壁にもたれかかり、つま先を内側に向け膝を曲げて足の裏を壁につけて後方に蹴り続けます。この時、腰を前に突き出すような気持ちで行い、膝が真正面を向くように注意していきます。
関節トレーニングのやり方 股関節痛編
股関節痛原因・評価
股関節痛の原因としては、股関節の歪みや硬さが挙げられます。
股関節の歪みの評価方法は、立位で自分の足元を見てみると、指先が正面を向いていると正常です。しかし、外側内側を向いていたり左右差があると股関節が歪んでおります。歪みがあることで骨盤の位置が不良となり、内臓も影響を受けて、便秘気味になることもありえます。
股関節痛のサボリ筋
股関節痛のサボリ筋としては、腸腰筋、内転筋、ハムストリングが挙げられます。
関節トレーニング 股関節やり方
①腸腰筋のトレーニング
長座位で股関節を外旋位にして、両方の足裏をくっつけます。膝を90度に曲げてつま先を天井に向けて、おへそを足先の方に近づけていきます。
②ハムストリングのトレーニング
長座位で片方の足を外旋位にして、膝を曲げて踵を地面に押し付けるように力を入れていきます。
③内転筋のトレーニング
背臥位で両方の膝を立てて肩幅くらい開いておき、つま先を内側に向けます。お尻上げを行い、10秒保持します。
④腹横筋のトレーニング
座位で片方の腕を頭に回して体を反対側へ側屈させます。倒した方の肩を下に下げていき、10秒保持させていきます。
⑤お尻のストレッチ
座位で片方の足を組み、つま先を上に向けます。身体を前に倒していき、お尻の筋肉が伸びて痛気持ち程度のところまで行います。
関節トレーニングを正しく行う為の手段は?
動画視聴
今回の記事でまとめてきたトレーニング方法を動画で実際に視聴することも可能です。文章ではわかりにくい部分もあるかと思いますので、是非ご参照ください。
腰の関節トレーニング
関節トレーニングのセミナー
若者からシニア世代の方々まで幅広い年代の方を対象に、セミナーの開催も実施しております。定期開催で、実際に現地に行くことが難しい方にはオンラインでのセミナーもご用意してます。
視聴限定で、3つの特典がついてきますので、是非皆様もお気軽に参加してみてはいかがでしょうか。下記のURLに詳細や体験した方の声も載っていますので、ご参考下さい。
セミナーの参加はこちらから→ https://chiryoka-support.com/ktr5/lp/
関節トレーニングの施術「JTAフラッシュリプロ療法」
関節トレーニングの中には、JTAフラッシュリプロ療法というものもあり、専門の知識を持った方が施術としてやることを指します。
施術で行う方法を、「JTAフラッシュリプロ療法」セルフケアで行う方法を、「関節トレーニング」と呼ばれており、セルフケアとして行うか施術で行うかの違いのみなので、効果は全く同じです。
下記のサイトのリンクから関節トレーニング協会&日本JTA協会の詳細が確認頂けます。施術を行う方でご興味のある方は是非ご覧いただけると幸いです。
まとめ
今回の記事では、お手数にできる関節トレーニングのやり方についてお話ししてきました。
関節トレーニングとは、関節周りのサボリ筋を活性化させ安定させることで、痛みの原因を取り除きスムーズな動きが行えるようになります。
具体的に関節トレーニングってどうやるの?と疑問に思う方も多くいらっしゃると思います。
全身の中でサボリ筋は、12個あります。今回は、特に重要な下半身に絞った内容を記載しております。腰、膝関節、股関節に痛みや不調を感じている方は、是非上記をご参照に毎日継続して行っていただけると幸いです。
また、記事を読んでみて取り組む以外にも実際に新宿本店へ来店して、先生方に評価して頂き、施術を受けることも可能となっております。是非ご興味のある方は、下記のリンクにアクセスして、来店を検討してみてはいかがでしょうか。
現在は、新宿本店での施術のみとなっておりますので、是非ご来店をお待ちしております!
https://selfcareseitai.com/nobu%E5%85%88%E7%94%9F/nobu-senseis-chiropractic-method