「腰痛にスクワットが良いってほんとう?」
「スクワットをすると腰痛が悪化しそうで怖いな」
「正しいスクワットのやり方が知りたい!」
こんなお悩みをお持ちではないでしょうか。
スクワットで鍛えられる筋肉は、腰痛と深く関わりのある筋肉です。正しいフォームで行うことで、腰痛の改善が期待できるでしょう。また、スクワットは腰痛持ちの人だけでなく、膝痛の人にもおすすめの運動法です。健康に良くストレス解消にもなるスクワットですが、やり方を間違えてしまうと痛みを悪化させてしまう可能性があり、注意が必要です。この記事では、腰痛持ちの人にスクワットをおすすめする理由と、正しいやり方を解説しています。ぜひ最後までお読みください。
正しいスクワットで腰痛が改善できる理由
スクワットの効果は下半身の筋肉の強化だけでなく、腰痛改善に効果があります。それは、スクワットで鍛えられる筋肉が、腰痛と関連する筋肉だからです。この章では、スクワットで鍛えられる筋肉はどこなのか、その筋肉が腰痛とどう関わっているのかを解説します。
引用:スクワット | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が鍛えられる
太ももの前側にある「大腿四頭筋」とは、外側広筋・大腿直筋・内側広筋・中間広筋の総称です。大腿四頭筋は骨盤から膝まで伸びており、股関節や膝関節の動きに重要な筋肉であり、骨盤を支える役割をしています。
大腿四頭筋の筋力が低下すると、骨盤を支える働きが弱くなって腰が安定せず、腰痛を引き起こしてしまうでしょう。また、腰痛の原因が大腿四頭筋の場合の多くは、大腿四頭筋が硬くなっていることがあります、大腿四頭筋が硬くなると、骨盤が引っ張られて前傾となり、腰椎に負担がかかって腰痛の症状が現れます。
太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)が鍛えられる
太ももの裏側にある「ハムストリングス」とは、大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋の総称です。太ももの付け根から膝裏まで伸びており、膝や股関節の動きに関りのある筋肉で、走ったり止まったりなどの動作に重要な筋肉です。
ハムストリングスがうまく使えていないと、股関節やお尻、腰などの動きが悪くなり腰痛を引き起こしてしまいます。また、前傾になると腰が痛い人は、ハムストリングスが硬くなっている可能性があります。ハムストリングスが硬くなると、前傾になるときに背骨や腰椎が曲がり、負担がかかって痛みが現れます。
お尻の筋肉(大殿筋)が鍛えられる
「大殿筋」とは、お尻にある一番大きな筋肉のことで、股関節の働きや骨盤を後継にしたり支えたりするときに重要な筋肉です。大殿筋が使えておらず硬くなってしまうと、股関節の動きが制限されて腰周辺の筋肉や関節の動きが悪くなり、腰痛が起こってしまいます。
背中の筋肉(脊柱起立筋)が鍛えれる
脊柱起立筋とは背骨の両側にあり、腸肋筋・最長筋・棘筋の総称で、頭の付け根から骨盤まで伸びています。
脊柱起立筋の一番大きな役割は、背骨を立てて姿勢の維持をすることです。脊柱起立筋が機能していないと猫背になり、腰や首に負担がかかってしまいます。また、硬くなると身体全体の動きが悪くなり、腰痛や肩こりなどの症状が現れます。
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)
下腿三頭筋とは、ふくらはぎにあるヒラメ筋と腓腹筋の総称のことです。膝関節や足首関節を動かす筋肉ですが、腰痛にも関りがある筋肉です。ふくらはぎの筋肉は太ももの筋肉との連携で膝関節を動かしているので、ふくらはぎの筋肉が硬くなると、それに伴って太ももの筋肉に負荷がかかったり、ひっぱられたりすることで腰痛を引き起こしてしまいます。
また、ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と言われるほど、人体にとって大切な部位です。心臓から送り出された血液は全身を巡っていますが、下半身に流れ着いた血液は、ふくらはぎの筋肉がポンプのような役割をして上半身へと押し戻してくれます。ふくらはぎに筋肉がつくと、血液やリンパの流れが良くなるので、新陳代謝が良くなるなどの腰痛以外にも嬉しい効果が期待できます。
体幹が鍛えられる
体幹とは、人の身体の手足と頭を除いた胴体部分のことで、よく耳にする「体幹トレーニング」とは、胴体の筋力トレーニングのことです。
体幹の筋肉はインナーマッスルとアウターマッスルに分けられます。インナーマッスルには腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群・腸腰筋などがあり、アウターマッスルには腹直筋・大胸筋・広背筋・大殿筋などがあります。
これらの筋肉は内臓を正常な位置に保ち、腰椎や骨盤などを支えています。腰椎は上半身を支える役割があり、体幹が鍛えられると腰椎の負担が軽減できて、腰の痛みが緩和されるでしょう。
その他のスクワットで得られる効果
- ・基礎代謝が上がる
- ・ダイエット効果
- ・免疫力が上がる
スクワットは下半身の筋肉の強化だけでなく、基礎代謝や免疫力の向上、ダイエット効果などに期待ができます。
肥満は腰痛の原因となります。上半身や腰回りの脂肪が増えると、腰を支える腰椎に負担がかかり、腰痛の原因になります。スクワットで下半身の筋肉がつくことで基礎代謝が上がり、痩せやすい身体作りが可能となるでしょう。また、スクワットで体力がつくと免疫力が上がり、血液やリンパの流れが良くなります。血流が良くなると、筋肉にある不要な老廃物が排出されて、酸素や栄養が運び込まれるので腰痛の改善に効果があります。
スクワットの間違ったやり方
腰痛に効果のあるスクワットですが、やり方を間違えてしまうと、逆に腰や膝などを痛めてしまう可能性があります。この章で紹介する以下の点に注意して行ってください。
間違ったやり方①(つま先やかかとが浮いている)
スクワットを行う際に、つま先やかかとが浮いてしまう人も多いでしょう。原因は前方重心や後方重心、足首が硬いなどがあります。
前方重心の人はかかとが浮きやすく、逆に後方重心の人はつま先が浮いてしまいます。足首が硬い人はふくらはぎの筋肉の柔軟性が無く、つま先が浮いてしまう人が多いでしょう。
つま先やかかとが浮かない対策としては
- ・ふくらはぎのストレッチを行う
- ・足の裏前面でしっかりと地面を捉える
この二つを試してみてください。特に足の指が使えているかも重要です。足指10本や指の付け根、かかとでしっかりと地面を踏ん張ってスクワットをすることを意識して試してみてください。
間違ったやり方②(前かがみになっている)
スクワットは腰を下ろす時に「お尻を後ろに引く」と言う表現をよくします。「お尻を後ろに引く」ということを意識しすぎて、腰を反らしてしまっているかもしれません。お尻を後ろに引く事に間違いは無いのですが、お尻から頭まではまっすぐになるように意識します。
難しいですが、目線に意識を向けてみてください。スクワットを行っている時の目線は正面かほんの少しだけ上を見るのが良いです。膝の位置が気になって足元ばかり見ていると、自然に背骨が曲がって腰に負担がかかってしまいます。膝の位置をチェックすると視線は正面に戻すようにしましょう。
間違ったやり方③(負荷をかけすぎている)
自重トレーニングでは物足りなくなって負荷をかけている方で腰痛を引き起こしている場合は、負荷をかけすぎて腰に負担がかかったり、フォームが崩れているかもしれません。いきなりダンベルなどを使うのではなく、徐々に負荷をかけるようにしましょう。
ステップ1:手の位置を変える
スクワットは手の位置を変えるだけで負荷が変わります。両手を腰にあててスクワットを行っている人は、両手を胸の前でクロスさせて両肩に添えます。または、両手を真っすぐ前に出したまま行うのも良いでしょう。手を前に出して行う際は、肩に力が入らないようにしてください。最後は、後頭部に両手を添える方法があります。後頭部に両手を当てる場合は、背中や腰の筋肉に刺激が加わるので、様子を見ながら徐々に行うようにしてください。
ステップ2:スロースクワット
いつも行っているスクワットが物足りなくなってきたら、まずは「スロースクワット」を実践してみてください。スロースクワットはその名の通りゆっくりとスクワットを行うことです。3秒~5秒かけて腰を下げ、3秒~5秒かけて腰を上げて元の姿勢に戻るようにします。スピードが遅くなるだけでいつもよりしんどく感じるのではないでしょうか。
ステップ3:ワイドスクワット
ワイドスクワットは足幅を大きく広げて行う方法です。いつものスクワットよりも広めの足幅でつま先は外側に開いて行います。足を広げて行うワイドスクワットは、太ももの内側の筋肉(内転筋)にも刺激が加わります。
スクワットの正しいやり方
この章では、腰を痛めずに腰痛に効果があるスクワットのやり方を解説します。スクワットの正しいやり方の情報が溢れている中で、間違ったやり方をして腰を痛めてしまわないように、しっかりと確認してからスクワットを行うようにしてください。スクワットは簡単に見えて難しいです。ポイントは、前の太ももや後ろの太もも、お尻の筋肉が効いていると感じたら、正しい姿勢で行えています。
また、スクワットの回数は無理のない範囲で腰や膝が痛くならない程度で、まずは10回を目指しましょう。慣れてくると膝や腰の様子を見ながら増やすと良いです。
なお、腰痛や坐骨神経痛の治療を行っている人は医師に指導してもらってから運動を行うようにしてください。
- 1.足を肩幅より少し大きめに広げて立ちます
- 2.椅子に座るイメージでお尻を後ろに引き、腰を落とす(息を吸う)
- 3.1の姿勢に戻す(息を吐く)
- 4.1~3を繰り返す
基本的な動作は1~3の動作を繰り返し行うことですが、腰や膝を痛めないポイントや注意点があります。
ポイント①(つま先と膝の向き)
つま先は正面に対して真っ直ぐか、少し外側へ広げる程度にします。膝の向きはつま先と同じ方を向けるのがポイントです。つま先が真っすぐ正面に向いているなら、膝も正面に。つま先が少し外側に開いているなら、膝もつま先と同様に少し外側に開きます。なお、足は左右平行に置き、つま先を外に開いている場合は、左右均等に開くようにしてください。
スクワットを行っているときも膝には注意が必要です。腰を落とした際に、膝はつま先より前に出ないことや、膝が外側に開いたり内側に寄ったりしないようにしてください。膝を痛めてしまう可能性があります。スクワットを行う際は、膝とつま先の向きは揃えるようにしましょう。
ポイント②(腰を丸めたり反らし過ぎない)
腰を落とすときの背筋は、真っ直ぐの状態をキープするのがポイントです。「お尻を後ろに引く」と言われると、腰を反らしてしまいがちですが痛みの原因となります。背中は真っすぐの状態をキープしながら、後ろの椅子に座るイメージで腰を落とす(股関節を後ろに引く)ようにしてください。動作が難しい場合は後ろに椅子を準備して、椅子に座る動作を行ってイメージすると良いでしょう。
腰を落とす高さは、太ももが床と平行(膝が90℃)になるところまででOKです。腰を落としすぎると腰や膝を痛めてしまう可能性があります。逆に床と平行まで下がらなくても、ご自身のできるところまででOKです。
ポイント③(手の位置)
スクワットは同じ動きでも、手の位置で強度が変わります。始めは骨盤に手を添えるとやりやすいです。慣れてきたら両手を胸の前でクロスさせて両肩に手を当てたり、両手を後頭部に添えたりすると良いでしょう。ただし、後頭部に両手を置く場合は胸や肩、肩甲骨の柔軟性が必要となり、強度が上がるので注意して行ってください。
なお、両足に手を置いたり、腕の反動で勢い良く立ち上がったりなどはやめてください。効かせたい筋肉にアプローチできないだけでなく、怪我をしてしまう恐れがあります。
※手の反動を使って行うスクワット(ヒンズースクワット)がありますが、そちらは例外です。
ポイント④(左右の骨盤を並行にする)
股関節の柔軟性や可動域が左右均等とは限らず、左が硬い人や右が硬い人など、人それぞれ左右で差があります。スクワットで腰を下げたり上げたりする動作で、左右に違いを感じる人も多いでしょう。動かしやすい方に骨盤が傾いたりしないように、できるだけ左右均等に動かせられるように意識して行うようにしてください。
ポイント⑤(呼吸を正しく行う)
スクワットは、腰を下げるときに息を吸い込み、腰を上げるときに息を吐き出します。トレーニングには呼吸方が大切で、呼吸を意識すると1回のスクワットがきつく感じるでしょう。正しい呼吸と正しいフォームを行うことで、スクワットの効果が発揮します。ぜひ実践してください。
ポイント⑥(前後にストレッチを行う)
スクワットの前後にはストレッチを行うようにしてください。スクワットに限らず言えることですが、いきなりスクワットや運動などを行うと怪我をしてしまう恐れがあります。運動前にストレッチを行うことで、筋肉や関節の可動域が広がり、血流も良くなるので怪我の予防ができます。また、運動後はそれまで使っていた筋肉が緊張して硬くなっているので、ストレッチでほぐすようにしてください。筋肉が硬くなった状態を放置することで、痛みの原因となってしまいます。
ポイント⑦(継続する)
運動は1日頑張っただけでは効果がありません。回数が少なくても継続して行うことで、筋力が上がり腰痛の改善に効果があるでしょう。曜日を決めたり三日置きでやってみたりなど、無理の無い範囲で継続してください。
ただし、腰に痛みや違和感があるときは運動を控えるようにしましょう。無理に行うと腰痛を悪化させてしまう可能性があります。また、かかりつけの病院がある場合は、医師に相談してからスクワットを行うようにしましょう。
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まとめ
腰痛持ちの人にスクワットは効果的ですが、やり方を間違えるとかえって腰痛を悪化させてしまう可能性があります。スクワットは下半身の筋肉の強化に適しており、スクワットで使う筋肉は腰痛と関係のある筋肉です。正しいフォームでスクワットを行うことで、腰痛改善が期待できるでしょう。
また、トレーニングを行う前後には必ずストレッチを行うようにしてください。いきなりトレーニングを行うと怪我のリスクがあります。トレーニング後には、使った筋肉が硬くなっているのでほぐす意味でストレッチが必要です。
なお、腰に痛みや違和感がある人は運動を控えるようにしてください。痛みが無くなってから、運動を再開すると良いでしょう。