「腰痛緩和にコルセットを付けたい」
「腰痛コルセットはどう付けるのが正しいの?」
「腰痛コルセットはどんなタイプがあるの?」
このような悩みを抱えていませんか?
この記事では、腰痛コルセットの正しい付け方5つのポイントを解説します。
最後まで読むと、コルセットの種類、付けるメリットやデメリットなどもわかります。
腰痛コルセットの付け方で悩まれている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
腰痛コルセットの正しい付け方(巻き方)5つのポイント
腰痛を緩和してくれるコルセットは正しく付けなければ効果がありません。
正しい付け方(巻き方)のポイントは以下の5つです。
- 骨盤を意識して巻く
- お腹より下に付ける
- 正しい位置を確認する
- 息を吸った(腹圧が上がった)状態の時に付ける
- 適度な強さで巻く
それぞれを詳しく説明します。
①骨盤を意識して巻く
腰痛コルセットは、骨盤を中心にして付けることが大切です。
コルセットを骨盤の高さに合わせる必要があるため、位置としてはお尻を締める感じに巻きます。
腰痛の原因は、筋肉の使いすぎや腰の椎間関節の炎症などです。
骨盤は腰の土台となっているので、腰痛を軽減するには骨盤の固定が重要になります。
腰が痛いため、腰痛コルセットを腰に巻いてしまいがちですが、骨盤を固定するように巻かないと意味がありません。
ウエストより少し下の位置を固定するイメージで巻くと良いでしょう。
②へそより下に付ける
腰痛コルセットは、一番最初に締めるベルトを適度な強さで、コルセットの上端がへその下に来るくらいに巻くのがポイントです。
V字で合わせる腰痛コルセットでなければ、基本的にベルトは水平につけます。
一般的な腰痛コルセットの縦幅は12cm前後が多く、へその下約3~5cm目安にコルセットの上端が来るように合わせてください。
※上端の位置は、腰痛コルセットの縦幅で変わります。
コルセットを巻き終えたら、両側の補助ベルトを左右同時に引っ張って、締め付け具合を調整しながら更に骨盤を固定します。
③正しい位置を確認する
腰痛コルセットを正しく付けるには、コルセットの真ん中に「上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)」が来るように巻く必要があります。
正しい位置に巻くことで腰が固定されやすくなります。
上前腸骨棘は、骨盤の横の骨である腸骨の一番突き出ている部分で、腰に手を当てた際にでっぱりを指先に感じるので分かりやすいです。
くびれから下に手を下ろしても見つけやすいため、上前腸骨棘を確認して腰痛コルセットを付けましょう。
④息を吸った(腹圧が高まった)状態の時に付ける
腰痛コルセットを付ける際には「息を吸った状態」で巻くことが重要です。
息を吸うと腹圧が高まりお腹が引っ込み、息を吐くときに腹圧は低くなりお腹が出ます。
息を吸えば、肺が膨らんで横隔膜が下がり腹筋に力が入るため、腰椎の前方が安定します。
お腹と腰との両方の圧で背骨がまっすぐに伸びる効果も。
腰痛コルセットを息を吐いた(腹圧が下がった)状態で付けてしまうと、背骨が前に向かって押されるため、息を吸った時に緩みが生じるわけです。
腰痛コルセットは、強制的に腹圧を高めてくれるため、肥満や腹筋などの筋力低下が原因の腰痛でも活躍します。
⑤適度な強さで巻く
腰痛コルセットを付ける際には、適度な締め具合が大切です。
痛みを緩和したいからと強く巻いてしまうと、血流を悪くして痛みが増す場合も。また内臓へ負担をかけてしまう原因にもなります。
逆に緩すぎると、骨盤が固定されないため腰痛が軽減されません。
付ける際には、立って息を吸った状態で息苦しくない強さで巻きましょう。
おすすめの主な腰痛コルセットの種類
腰痛コルセットは主に以下の3つがあります。
わかりやすく表にしたので、自分の症状に合ったコルセットを選んでみてください。
腰痛コルセットの種類
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仕様
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目的
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軟性コルセット | 支柱のみが金属などの素材でできているコルセット | 腰部や仙骨部を軽く固定するためのもの |
硬性コルセット | 支柱だけでなく骨組み全体が金属もしくは体幹具が固いプラスチックでできているコルセット
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体幹の形状からフルオーダーで作成され、屈伸や側屈、回るのを制御し背骨の全方向の固定をするためのもの
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骨盤ベルト | 通気性の良い素材で作られており簡単に装着できるものが多い
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骨盤の安定や骨盤を正しい位置に保つためのもの
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腰痛コルセットを付けるときのズレない方法
腰痛コルセットは、ズレてしまっては腰痛軽減の効果が得られません。
ズレないように腰痛コルセットを付けるには、「素肌に直接付けない」「正しい位置に息苦しくない強度で巻く」ことです。
素肌に腰痛コルセットを巻いてしまうと、汗や蒸れにより少し動いただけでズレてしまいます。また、擦れやかぶれなど肌のトラブルの原因にも。
腰痛コルセットは、必ず肌着の上から巻いてください。
肌着が滑り止めの役割を果たし、コルセットをズレにくくしてくれます。
また、上前腸骨棘が腰痛コルセットの真ん中に来る正しい位置に、適度な強度で付けることが大切です。
深呼吸をしても苦しくない程度に巻くとズレにくくなります。
腰痛コルセットはどんなときに付けるべき?
腰痛コルセットは、次のような場合に付けると効果的です。
【腰痛コルセット着用例】
- 重い荷物を持つとき
- 腰に負担がかかりそうなとき
- 家事をするとき
- 力仕事に関わってる人
- スポーツをする人
- デスクワークが長い人
腰痛コルセットは、腰の負担や痛みを軽減したいときに付けるのがおすすめです。
腰痛コルセットは腰痛軽減のためであり、根本的に治してくれるものではありません。
腰に負担をかけない時間帯や就寝中は付けなくても大丈夫です。
腰痛コルセットを付ける3つのメリット
腰痛コルセットを付けるメリットは以下の3つです。
- 腰痛悪化を防ぐ
- リラックス効果がある
- 温熱効果がある
①腰痛悪化を防ぐ
腰痛コルセットは、骨盤をしっかり固定することで痛みを軽減してくれるうえに、軽い圧を加えて腹圧を高め、腰の負担を軽くし、腰痛の悪化を防ぐ役割もあります。
痛くないのに腰痛になる不安から腰痛コルセットを巻くのは、逆効果になるため注意してください。
②リラックス効果がある
腰痛コルセットは、痛みによるつらさや腰の違和感を緩和してくれます。
骨盤を腰痛コルセットで固定して痛みが和らぐと、心身共に腰痛への不安が少なくなり、ストレスの軽減につながります。
モチベーションの低下も防げるので、ゆったりとした安心感を得られるでしょう。
③温熱効果がある
腰痛コルセットを付けると、腹巻きと同じような温熱効果を得られます。
腰痛は、筋肉疲労や神経の圧迫などの炎症が原因。
炎症や痛みを悪化させる要因には、冷えによる血行不良も含まれます。
腰の患部が温まれば、血行が良くなり痛みや疲労の原因となる物質も排出されやすくなるため、回復が早まります。
血行を促進して腰痛を軽減するのに、腰痛コルセットの着用は効果的です。
腰痛コルセットを付ける3つのデメリット
腰痛コルセットを付けるデメリットは、以下の3つになります。
- 筋力を低下させる
- 他の部位の不調につながる
- 動きが制限される
①筋力を低下させる
腰痛コルセットを長時間付けると、筋肉が使われにくい状態になり、筋力が衰えてしまう欠点があります。
筋肉は、「姿勢を維持する」「代謝を上げる」などの役割を持っています。
腰痛コルセットは、あくまでも腰痛軽減のサポート。
腰痛の改善には腰痛コルセットを付けるだけでなく、無理のない範囲で筋トレやストレッチなどを取り入れて、筋力を上げることも重要です。
②他の部位の不調につながる
腰痛コルセットを強く固定して動きを制限することは、腰以外の体への負荷をかけてしまう場合があります。
痛みを恐れるあまりに長く付け続けたり、強く巻きすぎてしまうと、首や肩、足などへの血流の流れや神経の圧迫につながるばかりか、内臓へも影響が出てしまいます。
腰痛コルセットの過度な使用は控えましょう。
③動きが制限される
腰痛コルセットを付けると、骨盤の仙腸関節の動きが制限されてしまいます。
仙腸関節は、骨盤内の腸骨と仙骨との関節面のこと。
「上半身の重みを支える」「下半身の衝撃を吸収する」役割があり、周囲の靭帯により強固に連結されています。
腰痛コルセットを長く付け続けることは、関節の動きの低下につながります。
まとめ
この記事では、腰痛コルセットの正しい付け方5つのポイント、コルセットの種類、付けるメリットやデメリットなどを解説しました。
【腰痛コルセットの正しい付け方(巻き方)のポイント】
- 骨盤を意識して巻く
- お腹より下に付ける
- 正しい位置を確認する
- 息を吸った(腹圧が上がった)状態の時に付ける
- 適度な強さで巻く
腰痛コルセットは腰痛緩和に効果的ですが、正しい付け方をすることが重要です。
また、自分の症状に合った腰痛コルセットを選びましょう。
腰に負担をかけない時間帯や就寝時は外して、筋力の回復に努めることも大切です。
もし腰痛コルセットを付けても腰痛が緩和しない場合は、整体院を利用するのもおすすめです。