最終更新:2025.05.21

ヘルニア術後の生活ガイド:痛みケアから仕事復帰まで

この記事は「日本身体運動科学研究所 代表理事・笹川 大瑛」の監修のもと作成されています。

ヘルニア手術後は安静を保ちながら、徐々に日常生活へ戻っていくことが重要です。術後の回復には個人差がありますが、適切なケアと注意点を守ることで、スムーズな回復が期待できます。この記事では、ヘルニア術後の痛みの対処法、日常生活での注意点、仕事復帰の目安、運動再開のタイミングなど、患者さんが抱える疑問に専門家の見解をもとに答えていきます。手術の種類によって回復期間や注意点は異なりますが、基本的なケアを理解して安心した術後生活を送りましょう。

ヘルニアの手術後は、安静を保ちながらも徐々に活動量を増やしていくことが重要です。無理をせず、体の声に耳を傾けながら回復を進めていきましょう。

目次

ヘルニア術後の基本的な過ごし方と注意点

ヘルニア 術後

ヘルニア手術後の回復を促進し、合併症のリスクを減らすためには、適切な過ごし方が必要です。手術当日から時間の経過に応じた注意点を理解しましょう。

手術当日の過ごし方

手術当日は麻酔の影響もあるため、安静を心がけることが最も重要です。飲食に関しては医師の指示に従い、無理な動きは避けましょう。痛みが強い場合は、我慢せずに医師に相談して適切な鎮痛剤を使用してください。また、手術当日はアルコール摂取を控え、十分な水分補給と休息を取ることが回復への第一歩です。

術後1〜2週間の生活

術後1〜2週間は、徐々に痛みが和らいでいく時期ですが、まだ無理は禁物です。デスクワークなど軽い作業は可能ですが、重い物の持ち上げや激しい運動は控えましょう。この時期に特に注意したいのは、傷口の管理です。医師の指示に従って傷口のケアを行い、抜糸の時期も確認してください。シャワーや入浴については、傷口の保護テープをはがす際は必ず医師の指示に従いましょう。

術後3週間以降の日常生活

術後3週間を過ぎると、多くの患者さんは日常生活にほぼ支障なく戻れるようになります。痛みもほとんど軽快し、軽い運動やスポーツも可能になってきます。ただし、激しい運動や重労働については、医師に相談してから再開するようにしましょう。体の状態を見ながら、無理のない範囲で活動を増やしていくことが大切です。

術後期間可能な活動控えるべき活動痛みの状態
手術当日安静にする、軽い水分摂取無理な動き、アルコール麻酔の効果が切れると痛みが強い
術後1〜3日短時間の歩行、軽い食事長時間の座位、重い物の持ち上げ痛みのピーク、鎮痛剤が必要
術後1週間デスクワーク、日常の軽い活動激しい運動、重労働徐々に和らぐが、動作時に痛みあり
術後2週間軽い散歩、事務作業重い物の持ち上げ、激しいスポーツ多くの場合、日常動作での痛みは軽減
術後3〜4週間軽いスポーツ、通常の日常生活極端な重労働(医師と相談)ほとんど痛みなし、無理すると痛みあり

【種類別】ヘルニア術後の特徴とケア

ヘルニア 術後

ヘルニアにはいくつかの種類があり、それぞれ手術方法や術後の回復プロセスが異なります。ここでは主な2種類のヘルニアの術後ケアについて解説します。

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鼠径ヘルニア術後のケアと特徴

鼠径ヘルニアは、腹部の内容物が鼠径部(そけいぶ、足の付け根)に飛び出す状態です。手術後は、傷口の痛みだけでなく、鼠径部の違和感や張りを感じることがあります。近年では、腹腔鏡を用いた内視鏡手術も増えており、回復が早いことが特徴です。日帰り手術が可能なケースも多く、翌日から軽い日常生活は可能ですが、腹圧がかかる動作(重い物を持ち上げる、強く咳をするなど)は2週間程度控えることが推奨されています。

鼠径ヘルニア術後の特徴的な注意点としては、性生活の再開についても医師の指導を受けることが重要です。一般的には2週間程度経過すれば問題ないことが多いですが、個人差があるため、必ず医師に確認しましょう。

腰椎椎間板ヘルニア術後のケアと特徴

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨と背骨の間のクッション(椎間板)が飛び出して神経を圧迫する状態です。手術方法には、内視鏡を使った低侵襲手術(MED法など)や、椎間板を部分的に切除する方法などがあります。術後は腰部の痛みだけでなく、術前にあった足のしびれや痛みがどのように変化するかも注目点です。多くの場合、神経の圧迫が解消されることで、術後すぐに症状の改善が期待できますが、神経の回復には時間がかかることもあります。

腰椎椎間板ヘルニア術後は、特に姿勢や腰への負担に注意が必要です。長時間の同じ姿勢は避け、正しい姿勢を心がけましょう。仕事復帰までの期間も、デスクワークなら1〜2週間程度、肉体労働なら1〜2ヶ月程度と、職種によって大きく異なります。回復期間中は、医師から指示された腰部のストレッチや筋力トレーニングを行うことで、再発予防につながります。

ヘルニア術後の痛みはいつまで?効果的な対処法

ヘルニア 術後

ヘルニア術後の痛みは多くの患者さんにとって大きな関心事です。痛みのタイプや持続期間、効果的な対処法について理解することで、不安を軽減し、回復に集中できます。

術後痛みの一般的な経過

ヘルニア手術直後は痛みが強く、数日間はピークを迎えます。その後、徐々に痛みは和らいでいきますが、完全に消失するまでの期間には個人差があります。一般的には、鼠径ヘルニアの場合、術後2週間程度で日常生活に支障がない程度まで痛みは軽減します。腰椎椎間板ヘルニアの場合も、術後1〜2週間で徐々に痛みは和らぎますが、完全に回復するまでに1〜3ヶ月かかることもあります。

ヘルニア術後の痛みが長引く場合や急に強くなる場合は、合併症の可能性があるため、すぐに医師に相談することが重要です。

痛みの種類とその特徴

術後の痛みには、傷口の痛み、神経痛、筋肉の痛みなど、さまざまなタイプがあります。傷口の痛みは時間とともに改善しますが、神経が傷ついた場合の神経痛はしびれを伴うことがあり、回復に時間がかかることもあります。また、長期間の安静による筋肉の痛みは、徐々に活動を増やすことで改善します。

効果的な痛み対策

術後の痛みに対しては、以下の対策が効果的です:

  • 医師が処方した鎮痛剤を指示通りに服用する
  • 氷袋や温めるなど、医師に相談して適切な温度療法を行う
  • 無理な姿勢や動作を避け、痛みを悪化させない
  • 適度な休息と、医師の許可を得た軽い運動のバランスを取る
  • 痛みの変化を記録し、医師の診察時に伝える

痛みの管理は回復の重要な部分であり、我慢せずに医師に相談することが大切です。特に、鎮痛剤の種類や量については、患者さんの状態に合わせて医師が調整しますので、自己判断で変更しないようにしましょう。

ヘルニア術後の仕事復帰:時期と注意点

ヘルニア 術後

手術後いつから仕事に復帰できるかは、多くの患者さんにとって大きな関心事です。ヘルニアの種類や手術方法、そして何より仕事の内容によって適切な復帰時期は異なります。

職種別の復帰目安

事務職など身体的負担の少ない仕事であれば、鼠径ヘルニア手術後は7〜10日程度、腰椎椎間板ヘルニア手術後でも2週間程度で復帰可能なケースが多いです。一方、立ち仕事や力仕事など身体的負担の大きい仕事の場合は、鼠径ヘルニアでも2〜3週間、腰椎椎間板ヘルニアでは1〜2ヶ月程度の休養が必要になることがあります。

ヘルニアの種類デスクワーク立ち仕事力仕事
鼠径ヘルニア3〜7日後10〜14日後2〜3週間後
腰椎椎間板ヘルニア1〜2週間後2〜4週間後1〜2ヶ月後

時短勤務や配慮事項

フルタイムでの職場復帰が難しい場合は、最初は時短勤務から始めることも検討しましょう。また、復帰にあたっては、以下のような配慮を職場に相談することも有効です:

  • 休憩を取りやすい環境の確保
  • 重い物を持つ作業の一時的な免除
  • 長時間同じ姿勢を続けない工夫
  • デスクや椅子の高さ調整など、姿勢への配慮

医師への相談と診断書

職場復帰のタイミングは、必ず担当医と相談して決めることが重要です。術後の診察で回復状態を確認し、職場に提出する診断書や就業制限に関する医師の見解をもらうことで、無理のない復帰計画を立てることができます。自己判断での早期復帰は、回復の遅れや再発のリスクを高める可能性がありますので注意しましょう。

ヘルニア術後の運動再開ガイド:安全に進めるために

ヘルニア 術後

適切な運動は、ヘルニア術後の回復を促進し、再発予防にも役立ちます。しかし、運動の再開には適切なタイミングと方法が重要です。

運動再開のタイミング

軽い運動(散歩など)は術後1週間程度から始められることが多いですが、本格的な運動再開は手術の種類や個人の回復状況によって異なります。一般的なガイドラインとしては:

  • 散歩:術後3〜5日から(短時間から始める)
  • 軽いウォーキング:術後1〜2週間から
  • 水泳(傷が完全に閉じた後):術後2〜3週間から
  • ジョギング:術後3〜4週間から
  • 軽い筋力トレーニング:術後4週間から
  • ゴルフなどの回旋運動:術後6週間から
  • コンタクトスポーツ:術後2〜3ヶ月から

ただし、これらはあくまで目安であり、実際の再開時期は医師の判断に従うことが重要です。

おすすめの運動と避けるべき動き

術後早期から安全に始められる運動としては、ウォーキング、軽いストレッチ、医師から指示されたリハビリ体操などがあります。特に腰椎椎間板ヘルニアの場合は、腰部の安定性を高める体幹トレーニングが重要で、医師や理学療法士の指導の下で行うことが推奨されます。

一方、術後しばらくは以下のような動きは避けるべきです:

  • 急な方向転換や回旋動作
  • 重い物の持ち上げ
  • 長時間の同一姿勢の維持
  • 激しいジャンプや衝撃を伴う動き
  • 極端な前屈や後屈

再発予防のための運動習慣

ヘルニアの再発を予防するためには、回復後も継続的な運動習慣が重要です。特に体幹の筋力強化や柔軟性の維持は、腰や腹部の安定性を高め、再発リスクを減らすことにつながります。日常的に取り入れたい運動としては:

  • 腹筋や背筋などのコアトレーニング
  • 正しい姿勢でのウォーキング
  • 水泳やアクアビクス(水中運動)
  • ヨガやピラティス(適切な強度で)

運動を再開する際は、痛みを感じたらすぐに中止し、無理をしないことが基本です。徐々に強度と時間を増やしていく段階的なアプローチが、安全な回復につながります。

ヘルニア術後の日常生活Q&A(食事・入浴・睡眠など)

ヘルニア 術後

術後の日常生活では、さまざまな疑問が生じることでしょう。ここでは、よくある質問とその回答をまとめました。

食事と栄養について

Q: 術後、特別な食事制限はありますか?

A: 一般的にヘルニア手術後の特別な食事制限はありませんが、消化の良い食事から始め、徐々に通常の食事に戻すことをお勧めします。また、便秘予防のために水分と食物繊維を十分に摂ることが重要です。便秘によるいきみは、特に鼠径ヘルニアの再発リスクを高める可能性があります。

Q: アルコールはいつから飲めますか?

A: 手術当日はアルコールを避けるべきです。その後は、服用している薬との相互作用に注意する必要があります。特に鎮痛剤と併用する場合は危険です。一般的には、医師から特に制限がなければ、手術後3〜5日程度経過すれば少量から再開できることが多いですが、必ず医師に確認してください。

入浴と傷口のケア

Q: シャワーや入浴はいつから可能ですか?

A: 傷口の保護テープをはがす際は、医師の指示に従ってください。一般的には、傷口が防水テープで保護されていれば術後1〜2日からシャワーが可能です。湯船につかる入浴は、傷口が完全に閉じてから(通常は術後7〜10日)が目安となります。

Q: 傷口の異常(赤み、腫れ、分泌物など)があった場合どうすべきですか?

A: 傷口に強い赤み、腫れ、熱感、膿などの分泌物、または傷口が開いているように見える場合は、感染の可能性があるため、すぐに医師に相談してください。これらは早期対応が重要な合併症の兆候である可能性があります。

睡眠と休息

Q: 術後、どんな体勢で寝るのが良いですか?

A: 鼠径ヘルニアの場合は、手術側を下にして寝ることは避け、仰向けか手術と反対側を下にして寝ることが推奨されます。腰椎椎間板ヘルニアの場合は、仰向けで膝の下に枕を置くか、横向きで膝の間に枕を挟む姿勢が腰への負担を軽減します。いずれの場合も、寝返りの際には腹筋や腰に急な力がかからないよう注意してください。

知っておきたいヘルニア術後の合併症と再発予防

ヘルニア 術後

手術後の回復をスムーズに進め、長期的な健康を維持するには、合併症と再発予防策について理解しておきましょう。

術後に注意すべき合併症

ヘルニア手術後に起こりうる主な合併症には以下のようなものがあります:

  • 感染:傷口の赤み、腫れ、熱感、膿の排出などが見られる場合は医師に相談
  • 血腫・漿液腫:手術部位に血液や体液が溜まる状態で、腫れや痛みを伴う
  • 慢性疼痛:手術後3ヶ月以上続く痛みで、神経損傷が原因の場合も
  • 排尿困難:特に鼠径ヘルニア手術後に一時的に生じることがある
  • 腸閉塞:腹部の痛み、嘔吐、便秘などの症状がある場合は緊急で医師に相談


ヘルニア術後に上記のような症状が見られた場合は、自己判断せず、速やかに医師に相談することが重要です。早期発見・早期治療が合併症の重症化を防ぎます。

ヘルニア再発のリスク因子

ヘルニアの再発を防ぐために、以下のリスク因子に注意しましょう:

  • 過度の肥満や体重増加
  • 喫煙(組織の治癒を遅らせる)
  • 慢性的な咳や便秘(腹圧の上昇につながる)
  • 重い物の持ち上げや激しい運動の早期再開
  • 栄養不足や全身状態の悪化
  • 手術部位の感染

長期的な再発予防策

ヘルニアの再発を予防するための長期的な取り組みとしては:

  • 適正体重の維持と栄養バランスの良い食事
  • 規則的な運動と腹筋・背筋などのコア筋力の強化
  • 重い物を持つ際の正しい姿勢と方法の習得
  • 禁煙と健康的な生活習慣の確立
  • 便秘予防のための食物繊維と水分の十分な摂取
  • 定期的な医師のフォローアップ受診

ヘルニアの再発率は手術方法や患者さんの状態によって異なりますが、適切なケアと生活習慣の改善によって再発リスクを最小限に抑えることができます。特に、手術後3〜6ヶ月は再発リスクが高い時期なので、注意深く過ごしましょう。

ヘルニア術後に関するよくある質問とアドバイス

 

患者さんからよく寄せられる疑問と、それに対する専門家からのアドバイスをまとめました。術後の生活で不安を感じた際の参考にしてください。

術後の定期検診について

Q: 術後の定期検診はどのくらいの頻度で受けるべきですか?

A: 一般的には、術後1〜2週間後の抜糸や傷口の確認、1ヶ月後の経過観察、そして3〜6ヶ月後の最終確認が基本的なスケジュールです。しかし、回復状況や合併症の有無によって、より頻繁な診察が必要になることもあります。医師の指示に従って、必要な検診を受けることが重要です。

サポーターや腹帯の使用

Q: 術後にサポーターや腹帯は必要ですか?

A: 鼠径ヘルニア手術後は、医師の判断によってサポーターの着用が推奨されることがあります。特に、日常生活で腹圧がかかる動作が多い場合や、手術方法によっては有効です。腰椎椎間板ヘルニアの場合は、コルセットなどの腰部サポーターが推奨されることがあります。いずれの場合も、使用期間や方法については医師の指示に従ってください。

長期的な症状と対処法

Q: 術後、長期間経っても違和感や痛みが続くことはありますか?

A: 手術後3〜6ヶ月程度までは、手術部位の違和感や軽い痛み、しびれなどが残ることがあります。特に神経に近い部位の手術では、神経の回復に時間がかかることがあります。ただし、強い痛みが続く場合や、時間の経過とともに症状が悪化する場合は、医師に相談することが重要です。慢性術後疼痛と呼ばれる状態になることもあり、専門的な痛みの管理が必要になることもあります。

ヘルニア術後に関するよくある質問

ヘルニア 術後

Q. ヘルニアの手術後は、安静を保ちながらも徐々に活動量を増やしていくことが重要ですか?

A. はい、ヘルニア手術後は安静を保ちながらも徐々に活動量を増やしていくことが回復への近道です。手術当日は安静を心がけ、翌日から軽い運動やデスクワークなどが可能になっていきます。激しい運動や重労働は術後2週間程度控え、体の状態を見ながら徐々に活動を再開することが推奨されています。無理をせず、体の声に耳を傾けながら回復を進めましょう。

Q. 術後の痛みはどのように対処すればよいですか?

A. 術後の痛みには、医師が処方した鎮痛剤を指示通りに服用することが基本です。痛みが強い場合は我慢せずに医師に相談しましょう。また、氷袋などで冷やすことや、医師に相談した上で温めることも効果的な場合があります。無理な姿勢や動作を避け、適度な休息と軽い運動のバランスを取ることも重要です。痛みの変化を記録し、医師の診察時に伝えると適切な対応が受けられます。

Q. ヘルニア手術後、仕事はいつから復帰できますか?

A. 仕事復帰のタイミングは、ヘルニアの種類や手術方法、そして仕事の内容によって異なります。事務職など身体的負担の少ない仕事であれば、鼠径ヘルニア手術後は7〜10日程度、腰椎椎間板ヘルニア手術後でも2週間程度で復帰可能なケースが多いです。一方、立ち仕事や力仕事など身体的負担の大きい仕事の場合は、鼠径ヘルニアでも2〜3週間、腰椎椎間板ヘルニアでは1〜2ヶ月程度の休養が必要になることがあります。必ず医師と相談して決めましょう。

Q. ヘルニア手術後にスポーツや運動はいつから再開できますか?

A. 軽い運動(散歩など)は術後1週間程度から始められることが多いですが、本格的な運動再開は手術の種類や個人の回復状況によって異なります。一般的には、散歩は術後3〜5日から、軽いウォーキングは1〜2週間後から、水泳は傷が完全に閉じた後の2〜3週間後から、ジョギングは3〜4週間後から、軽い筋力トレーニングは4週間後から、ゴルフなどの回旋運動は6週間後から、コンタクトスポーツは2〜3ヶ月後からが目安です。ただし、実際の再開時期は医師の判断に従うことが重要です。

Q. ヘルニア手術後、シャワーや入浴はいつから可能ですか?

A. 傷口の保護テープをはがす際は、医師の指示に従ってください。一般的には、傷口が防水テープで保護されていれば術後1〜2日からシャワーが可能です。湯船につかる入浴は、傷口が完全に閉じてから(通常は術後7〜10日)が目安となります。ただし、傷口に異常(赤み、腫れ、分泌物など)がある場合は、入浴を控え、医師に相談することをお勧めします。

Q. ヘルニアの術後に再発を防ぐためにはどうすればよいですか?

A. ヘルニアの再発を防ぐためには、適正体重の維持と栄養バランスの良い食事、規則的な運動と腹筋・背筋などのコア筋力の強化、重い物を持つ際の正しい姿勢と方法の習得、禁煙と健康的な生活習慣の確立、便秘予防のための食物繊維と水分の十分な摂取、定期的な医師のフォローアップ受診が重要です。特に、術後3〜6ヶ月は再発リスクが高い時期なので、医師の指示を守り、無理な活動を避けることが大切です。

Q. ヘルニア術後に注意すべき症状はありますか?

A. 術後に注意すべき症状としては、強い痛みが持続する場合、傷口の赤み・腫れ・熱感・膿の排出(感染の兆候)、38度以上の発熱、手術部位の異常な腫れや硬さ、排尿困難、腹部の強い痛みや嘔吐(腸閉塞の可能性)などがあります。これらの症状が見られた場合は、自己判断せず、速やかに医師に相談してください。早期発見・早期治療が合併症の重症化を防ぎます。

笹川 大瑛

この記事の監修者

笹川 大瑛

日本身体運動科学研究所 代表理事

理学療法士・機能運動学研究家。「関節トレーニング®」考案者。多くの書籍執筆やメディア掲載実績を持つ。

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よくある質問

  • Q

    セルフケア整体と他の整体の違いについて教えてください

    A

    セルフケア整体は、YouTubeをはじめTVや海外のTED講演等でも高く評価されている科学的な手法に基づく整体です。

    他の整体との大きな違いは、痛みを取ることだけに終わらず、身体を動かすために本当に必要な筋肉(ズボラ筋)を適切に活性化させる関節トレーニングを施術に取り入れる点です。これにより一時的な改善ではなく、痛みが再発しにくい身体、健康で美しい身体を維持できることが最大の特徴です。

    すでに院長のnobu先生の動画を通じて、沢山の人からご好評頂けておりますが、動画だけでは伝えられない、その人の身体の筋肉量にあった適切な負荷量、セルフケアの順番などをお一人、お一人に合わせてお伝えするために当院を開院いたしました。

    当院では、施術のみを受ける「施術プラン」と、ご自身でもセルフケアを学び、長期的に身体を維持できる「オーダーメイドセルフケアマスタープラン」をはじめ、お客様のニーズやライフスタイルに合わせて多様なプランをご用意しています。

    セルフケア整体の施術を通じて、痛みの原因を明確に特定し、比較的短期間で身体の変化を実感いただけます。他の整体では改善しなかった重度の症状をお持ちの方ほど、改善した際の喜びと生活の質の向上を実感いただいております。痛みの改善と同時に、ズボラ筋を鍛える関節トレーニングを取り入れることで、美容効果や痩身効果、運動効率の改善などの相乗効果も期待できます。

    施術を重ねるごとに痛みが徐々に波打つように軽減していき、無理なく身体を整えていくことができます。運動療法と聞くと、痛みが強い方は不安を感じるかもしれませんが、当院ではお一人お一人の身体の状態に合わせた優しい施術と適切な負荷量で無理なく進めていきます。その結果、「ぽっこりお腹がへこんだ」「夜間頻尿が改善した」「睡眠の質が向上した」「むくみが取れて身体が引き締まった」といった全身の改善も実感いただけます。痛みの原因となる筋肉に適切な刺激を与え、筋肉バランスが整っていく過程で、身体全体が健康的な状態へと導かれます。

    当院の目的は単に短期間で痛みを取ることだけではなく、痛みが改善した後も定期的な通院を通じて身体の良い状態を維持し、再発を防ぐ健康的な身体づくりをサポートすることです。「一生を通じて健康で快適な身体を維持する」ことこそ、セルフケア整体の真のゴールです。

    セルフケア整体が一般的な整体と異なる最大の特徴は、「痛みの原因を緩和する」だけではなく、身体の根本的な使い方や筋肉のバランスを見直し、再発しにくい身体に改善していく点です。当院では、特に「ズボラ筋」を活性化させる関節トレーニングという独自の運動療法を取り入れ、日常生活で生じる身体の歪みや負担を継続的にケアしていきます。

    施術を繰り返すことで身体が自然に適切な動きを覚え、姿勢改善や代謝アップによる美容や痩身効果、運動パフォーマンス向上といった多面的なメリットを実感いただけます。

    セルフケアマスタープランでは、施術に加えてご自身で無理なく続けられるオーダーメイドのセルフケアを動画教材として提供します。定期的な専門家の施術とセルフケアを組み合わせることで、健康な状態を長期的に維持しやすくなります。施術を通じて学んだケア方法を習慣化することで、日常生活での身体への負担を減らし、より快適な生活を送れるようになるのがセルフケア整体の大きな魅力です。

     

    私たちは、この科学的で根本的な整体手法を日本から世界へと広め、日本人の健康寿命を5年以上延ばすことを本気で目指しています。ぜひ私たちとともに長期的な健康を実現しましょう。

  • Q

    長い間ずっと体の痛みについて悩んでいます。どこに行っても結果的にまた痛くなってしまうのですが、治せますか?

    A

    セルフケア整体の手法は、10年以上悩んでいる方でもご自身の痛みの原因を明確に理解し、驚くような効果を実感していただけます。ただし、当院が採用している関節トレーニングを用いた運動療法は、特に筋肉が弱くなっている方や筋肉に傷がある方の場合、初めのうちは動かすことで一時的に痛みが強くなる場合があります。通うにつれて痛みは波打つように治まっていきます。

    この一時的な痛みは、弱った筋肉(ズボラ筋)が十分に働かず、代わりに酷使されてきた筋肉(ガンバリ筋)が傷んでいる状態によるものです。当院では、痛みの原因となる筋肉を直接無理に動かすのではなく、痛みの少ない部位から適切な負荷量と順序で徐々にアプローチしていきます。施術者が慎重に負荷量やトレーニングの順序を見極めますので、ご自身で行うよりも痛みを最小限に抑えつつ効果的に改善できます。

    院長のNOBU先生自身が10年以上身体の痛みに苦しみ、試行錯誤の末に完成させた手法であり、多くの方に知っていただきたいと強く願っております。実際に、手術が必要と診断された方でも、当院の施術とセルフケアにより改善し、手術が不要になったという事例も多数ございます。

    丁寧なカウンセリングと身体検査をもとに、あなたに最適なオリジナルのセルフケア方法を導き出し、身体の根本的な改善を目指します。無理をせず一歩ずつ、一緒に元気で快活な身体を取り戻しましょう。

  • Q

    過去、整体に何度も通ってもまた身体の不調箇所が元に戻ってしまいました。整体師さんに身体を任せるのが不安なのですが。

    A

    何度通っても症状が戻ってしまうと、不安に感じるお気持ちはとてもよく分かります。実際、多くの整体では一時的に筋肉をほぐす施術が中心であるため、根本的な原因が改善されず再発を繰り返すことが多くあります。

    セルフケア整体では、「健康貯金」を増やしていくという考えのもと、まずは痛みの根本原因を徹底的に特定します。痛みのある箇所だけでなく、身体全体の筋肉バランスや使い方を分析し、適切な筋肉(ズボラ筋)を活性化する関節トレーニングを取り入れた施術を行います。

    施術の負荷量や順番も、一人ひとりの状態に合わせて細かく調整し、自己回復力を高めることで徐々に身体が正しく機能するようになります。その結果、再発しにくい身体づくりが可能となります。オーダーメイドのセルフケアをお伝えするプランもありますが、施術だけのプランでも身体の根本原因にアプローチし、十分な改善が見込めますのでご安心ください。

    セルフケア整体は単に痛みを取る場所ではなく、一生涯あなたの身体と健康を支えるパートナーです。継続していただくことで身体の状態が段階的に向上し、「健康貯金」が積み重なり、活動的で快適な毎日を実感していただけます。

  • Q

    丁寧な施術とのことですが、時間はどのくらいかかりますか?

    A

    初回はカウンセリング、身体の検査、施術、アフターカウンセリングを含めて、約1時間半のお時間をいただいています。

    その後は、30分程度が基本となります。

    施術前のヒアリングでは、痛みや違和感の原因を正確に把握するために、お身体の状態を細かく確認します。特に姿勢や筋肉の状態を詳しく検査し、一人ひとりの痛みや不調の根本的な原因を明確に特定していきます。短時間で表面的な改善を目指すのではなく、時間をかけてしっかりと原因を見極めることで、施術後に効果を感じにくい方でも、身体がどうすれば本来の健康な状態に戻るのか、その道筋をはっきりと示すことが可能になります。

    実際、過去の来院者の中には、初回の施術直後は痛みの軽減を実感できなかった方でも、関節の可動域の改善など、明確な身体の変化に気づき、継続的な施術を通じて大幅な改善を実感された方が数多くいらっしゃいます。

    丁寧なカウンセリングと検査に基づく施術計画により、ちょっとした身体の違和感が長く抜けなかった方から、手術を勧められるほどの重い症状を抱える方まで、身体を健康な状態へと導く道筋が明確になりますので、安心してご来院ください。

  • Q

    どのくらいの期間、施術をするとホームページの写真のように快活な身体になりますか?

    A

    身体の状態や症状の程度によりますが、多くの方は初回から身体の動きや可動域が改善されることを実感されています。ただし、痛みが非常に強い方や慢性的な症状を長年抱えている方は、最初の数回では痛みが完全に取れず、緩やかに改善していく感覚になることもあります。これは傷ついた筋肉や酷使され続けてきた筋肉が回復していく過程で一時的に負担を感じるためですが、徐々に根本原因が取り除かれ改善が進んでいきます。

    身体が本来持つ健康で快活な状態を取り戻し、良い状態を維持するためには、症状やお身体の状態に応じて一定の期間が必要です。そのため、まずは上半身または下半身どちらかに集中的なお悩みがある方は3回程度、両方に問題を抱える方は6回程度の施術をまずは推奨しております。

    これらの施術回数はあくまでも初めの段階で効果を実感いただくための目安であり、その後も継続して施術を受けることでさらなる身体の安定性や健康改善を図ることが可能です。

    セルフケア整体では、施術のたびに身体の筋肉や姿勢、動き方の変化を丁寧に確認し、一人ひとりの身体の状況に応じたケアプランを提供しています。施術を通じて、本来働くべき筋肉(ズボラ筋)が徐々に活性化されることで、痛みの再発を防ぎ、身体がより健康的に動けるようになります。

    また、セルフケアプランをご希望の方には、ご自身で簡単に継続できるセルフケア方法もお伝えしています。日常生活の中で少しずつ取り入れていただくことで、痛みの予防や姿勢の改善、美容やダイエット効果、運動パフォーマンスの向上など、多様な効果を実感いただけます。

    施術期間中は常に施術者が身体の状況を把握し、次回以降の施術やセルフケア方法についても適切にアドバイスいたします。セルフケア整体は、単なる一時的な施術ではなく、あなたの健康を一生涯サポートするパートナーとして、健康を積み重ねるお手伝いをしていきます。

  • Q

    初めての予約でもLINEからしていいでしょうか?

    A

    はい、ぜひLINEからご予約くださいませ。マンツーマンで施術をしておりますため、お電話に出られないときもございます。LINEよりご連絡いただけましたら、担当スタッフより速やかにご案内を返信させていただきます。

  • Q

    どんな身体の痛みでもセルフケアで治すことができますか?

    A

    殆どの間接の痛みをとり、運動パフォーマンスを上げることが可能ですが、以下の場合は効果が減少ないし別の治療が必要になります。

    ・リウマチによる痛みがある場合(こちらは専門の治療がいずれにせよ必要になります)

    ・急性時の痛み(足首のねんざ、靱帯損傷など)でひどく腫れている場合は、腫れが治る期間が必要です。)

    ・肩関節の拘縮 (これは筋肉が正常ではなく線維状になっているため、半年など時間や回数を多く施術しなければ改善しません。)

    ・しびれが常時ある (これは神経が傷ついているため、状態によっては病院で検査が必要になります。常時しびれがある場合(寝ているときも)しびれは改善しません。施術により痛みは改善していきますが、筋力がかなり落ちている状態であるため治すには1~2か月必要となります。)

    ・骨の変形が著しく進んでいる場合

他にもわからないことやご不安なことなどありしたら、
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スタッフが丁寧に対応させていただきます。

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