「風邪を引いて寝込むと腰や背中が痛くなる」
「体調が悪いのに、腰が痛くて長く横になっていられない」
「風邪を引くと腰が痛くなるのはなぜ?」
誰もが一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?
1日ぐらいなら横になっていられますが、二日目や三日目となると腰が痛くて横になるのが辛くなってきますよね。
この記事では、
・風邪を引くと腰が痛くなる理由
・実は風邪ではなく、似た症状の他の病気だった
・腰が痛くなったときの対処法
・腰痛ストレッチ
などを紹介しています。ぜひ最後までお読みください。
目次
なぜ風邪を引くと腰が痛くなるのか?4つの理由
腰痛持ちではない人でも、風邪を引くと腰に痛みを感じたことがある人も多いでしょう。この章では、風邪を引くと腰に痛みが生じてしまう4つの理由を紹介しています。腰痛を経験した事がない人でも、ぜひ知っていてほしい情報です。
筋力が低下している
体調を崩して長時間寝込むことにより、日常生活で使われていた筋肉が使われず筋力が低下することで腰痛を引き起こしている可能性があります。筋トレなどをしていなくても、私たちは日々の生活で全身の筋肉を使って身体を動かしています。腰回りの筋肉は腰椎を支えるコルセットのような役割を果たしています。風邪で寝込むことにより、腰回りの筋力が低下してコルセットの役割が果たせず、腰椎に負担がかかってしまい腰に痛みが生じてしまうでしょう。
腰回りの筋肉が硬くなっている
風邪を引いて長時間寝込むと、血流が悪くなり背中や腰回りの筋肉が硬くなってしまいます。仰向けで足を真っすぐに伸ばして寝る姿勢は、お尻に重心がかかり、腰と布団の間に隙間ができて腰が反った状態です。横向きは、腰のくびれが布団から浮いた状態。どちらも腰椎が圧迫されて負担がかかってしまっています。その姿勢で長時間横になっていると、どちらも腰回りの筋肉が硬くなり、腰に痛みを生じてしまうでしょう。また、寝返りの少なさや寝具があっていないなど、風邪以外に寝起きに腰痛や背中の痛みを引き起こすその他の原因などもあります。
「腰痛が寝起き起こる原因」の記事はこちら⇒腰痛が寝起きに起こる6つの原因と9つの対策を解説します。 (selfcareseitai.com)
プロスタグランジンという成分の働き
身体にウイルスが入ってくると、体温を上げてウイルスを撃退するプロスタグランジンという物質が作られます。プロスタグランジンは熱を上げるだけでなく、炎症や痛みを強くしてしまう働きがあり、その影響で関節痛や筋肉痛、腰痛や頭痛などといった症状が現れます。インフルエンザなどの感染症に感染した場合で多く見られる関節痛や筋肉痛といった症状は、潜伏期間(1日~3日程度)にも現れ、腰痛や頭痛、肩こりといった症状も風邪の前兆として現れることもあります。
引用:生活習慣病を誘導するプロスタグランジン経路の発見―抗メタボ薬の候補としてアスピリンやEP4拮抗薬の新たな効能に期待― | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (amed.go.jp)
くしゃみや咳でぎっくり腰になっている
ウイルスが体内に入ってくると、身体はウイルスを体外へ排出しようとくしゃみや咳をします。くしゃみや咳をするときはお腹に力が入って(腹圧が高くなる)身体は前傾姿勢となります。腰に負担のかかった姿勢で、急激にお腹に力が入ることで、腰椎や椎間板に圧力がかかり、腰に痛みを生じてしまうでしょう。
実は風邪ではなく腎臓の感染病(腎盂腎炎)だった
腎盂腎炎とは、腎臓の尿が溜まるところを腎盂といいます。腎盂が細菌に感染し、腎臓にまで炎症が起こってしまうことを腎盂腎炎といいます。腎盂腎炎の症状は発熱や悪寒、腰痛といった風邪と似た症状が現れます。腎盂腎炎の場合は血尿や尿が少ない、夜間の多尿など通常とは違う尿が出ることがあります。その場合はすぐに対処しなければなりません。かかりつけ医に相談し、治療をするようにしてください。
「腰痛の原因のひとつに内臓の疾患が関係している」の記事はこちら⇒腰痛の原因のひとつに内臓の疾患が関係しているのをご存知でしょうか? (selfcareseitai.com)
風邪を引いて腰が痛くなった時の対処法3選
腰痛のストレッチなどをする前にまずはしっかりと風邪を治すことに専念しましょう。腰が痛いからと無理にストレッチなどをして、風邪が長引いてしまっては元も子もありません。また、無理に身体を動かすことで、腰の痛みを悪化させてしまう可能性もあります。まずは、薬を飲んだり病院へ行ったりして風邪を治すことを優先させましょう。
腰に負担の無い寝姿勢をする
仰向けで足を伸ばして寝る姿勢や、横向きの姿勢は腰に大きな負担がかかっています。風邪などの体調不良では、横になって安静することが大切なので、これから紹介する寝姿勢を試して、寝やすく腰に負担がかからないように改善してください。また、就寝中は布団から身体が出てしまわないように温かくして就寝してください。夏場でもエアコンの風が直接身体に当たると冷えてしまい、腰痛の原因になります。
仰向け
- 仰向けで両足を楽な位置に曲げて足を立てる
- 立てた足の下に枕やクッション、丸めたタオルなどを入れる
横向き
- 横向きになり、両足を軽く曲げる
- 両足の間に枕やクッション、丸めたタオルなどを挟む
- 腰と布団の隙間にタオルを入れて重心をバランス良くする
ストレッチをする
風邪が治ってきたら、腰周りのストレッチをして身体をほぐしていきましょう。無理にストレッチや運動などをして風邪がぶり返してしまってはいけないので、ゆっくりと徐々に身体を慣らしていきます。また、ストレッチは力尽くで行うと腰痛を悪化させてしまうリスクがあります。腰の様子を見ながら、できる範囲でゆっくりと行うようにしてください。
整体や整骨院へ行く
外出ができるぐらいに回復した後は、腰の痛みがまだ残っているようであれば整体へ行き、寝込んでしまったことにより腰痛になったことを伝えましょう。整体や整骨院では筋肉や関節をほぐしてバランスを調節し、不調のない身体に改善してくれます。ストレッチや運動方法なども教えてくれるので、セルフケアとして腰痛対策をすると良いでしょう。また、ストレッチなどで腰や背中の痛みが治まってくると、次に筋トレなどをして腰痛予防や猫背などの姿勢改善をすると良いでしょう。
腰痛に効くストレッチメニュー
熱が下がってきて、少し体調が良くなってくると布団やベットの上でストレッチをして筋肉や関節をほぐす時間を作るようにしましょう。腰のや背中の痛みの緩和や予防ができます。この章では寝ながらできる、腰痛対策効果があるストレッチのメニューを紹介しています。無理の無い範囲でゆっくりと行ってください。
腰回りのマッサージ
- 仰向けで両足を曲げて両手でかかえる
- 左右にゆらゆらと揺らす
太もも裏のストレッチ
- 仰向けで両足を軽く曲げて床に立てる
- 右足だけを天井の方へ持ち上げ両手は太ももを支える(ゆっくりと呼吸する)
- 右足をゆっくりとおろして1の姿勢
- 左足だけを天井の方へ持ち上げ両手は太ももを支える(ゆっくりと呼吸する)
腰や背中のストレッチ
- 仰向けで両足を真っすぐ伸ばす
- 右足を曲げて床から浮かし、左手で右膝を持ち左側へ倒す(顔は天井か右側)
- ゆっくりと右足を戻して1の姿勢
- 左足を曲げて床から浮かし、右手で左膝を持ち右側へ倒す(顔は天井か左側)
- ゆっくりと左足を戻して1の姿勢
腰をそらしているときは、反対側の肩が浮いてこない程度でOKです。
まとめ
風邪を引いた時に腰が痛くなる原因の多くは、身体を動かさないことで筋力が低下し、長時間寝ていることにより、筋肉が硬くなってしまっていることから腰に痛みが生じてしまいます。また、ウイルスが体内に入ってくるとプロスタグランジンという物質が作られます。プロスタグランジンは炎症や痛みを強くさせる働きに加え、発熱をしてウイルスを体外へ排出する働きがあります。この影響により筋肉痛や関節痛、腰痛や頭痛などといった症状が現れるでしょう。風邪を引いて腰が痛い場合は、まずは風邪を治すことを優先してください。回復して動けるようになると、ストレッチなどをして筋肉をほぐすことで腰痛が軽減され、腰痛予防ともなるでしょう。また、整体で施術してもらうこともおすすめです。整体院では、筋肉や関節を調節してバランスの整った健康な身体へと改善してくれます。