2020年の世界的パンデミックから4年半が経過しました。当時は外出自粛やロックダウンなどで自宅にいる時間が増え「おうち時間」なんて言葉もよく耳にしたことと思います。サブスクリプションでドラマにハマった人やゲームにハマった人など、自宅でさまざまな楽しめる方法を見つけた人も多いのではないでしょうか。
今では行動制限が無くなってインバウンドの旅行者も増え、多くの人が以前の日常を取り戻していることでしょう。しかし、パンデミック中の行動で、腰痛持ちになった人や体重が増加してしまった人など、身体に何らかの変化があり、今もなお以前の自分を取り戻せていない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、近年の腰痛が増加している原因や腰痛の予防法などを、東京新宿区に店舗を構える整体院がご紹介しています。ぜひ最後までお読みください。
目次
テレワークの普及
2020年のパンデミックで、多くの企業が取り入れたのがテレワーク。感染予防対策として、通勤をせずに自宅で仕事をする人も増加したことでしょう。パンデミックが明けた今でも継続してテレワークを採用している企業も多いはず。この章では、テレワークが普及したことで、腰痛を引き起こす理由について解説します。
通勤が減った
テレワークの普及により、通勤が減って身体を動かす機会が減ってしまった人も多いのではないでしょうか。毎日の通勤は運動になります。自宅と会社の往復だけだとしても、自宅から駅まで、駅構内、電車内で立っているとき、勤務先の最寄り駅から勤務先までなど、意外と歩いています。自転車通勤の人はもちろんのこと、車で通勤している人も自宅から駐車場まで、勤務先の駐車場から社内までなど、テレワークよりは歩いていることでしょう。また、オフィス内を移動することもあります。テレワークの普及により、これらの身体を動かす動作が減り、筋肉量の低下や関節などが硬くなって腰痛を引き起こしてしまう原因になるでしょう。
環境と姿勢の悪さ
オフィスでは自分専用のデスクに椅子、パソコンやキーボードなど、仕事がしやすい快適な環境になっていることでしょう。しかし、自宅で仕事をするとなると、作業スペースを確保できない環境の人も多いはず。自宅にある机と椅子を使って高さのバランスが悪い状態で仕事をしたり、ローテーブルを使って床に座って仕事をしたりすると、必然的に身体のどこかに変な力が入ってしまい、姿勢不良となるでしょう。また、机と椅子のバランスが悪いことや、ノートパソコンの位置が低いなどは、腰痛だけでなくストレートネックや肩こりの原因になります。テレワークを行う上での環境の悪さが姿勢の悪さと繋がり、腰痛を増加させてしまう原因となります。
長時間のデスクワーク
長時間のデスクワークは、オフィスで仕事をしているときにも言える事ですが、身体の筋肉が緊張して硬くなってしまう事で腰痛を発症します。仕事終わりに首や肩、背中や腰回りがガチガチに硬い感覚を感じたこともあるはず。このガチガチに硬くなった筋肉や関節が痛みの原因になります。また、長時間のデスクワークは上半身だけでなく、下半身にも影響があります。長時間座った姿勢はお尻や股関節なども硬くなってしまいます。お尻や股関節は、骨盤を支える筋肉などがあり、硬くなることで腰に痛みを生じてしまうでしょう。
「腰に負担をかけない座り方」の記事はこちら⇒https://selfcareseitai.com/blog/suwarikataandbackpain/
体重の増加
外出自粛などがあっておうち時間が増え、身体を動かさないうえに食事をたくさん摂ったりお菓子を食べたりなど、急激に体重が増加してしまった人も多いことでしょう。肥満は腰痛の原因になります。腰椎は上半身を支える唯一の骨です。腰回りや上半身に脂肪が着き過ぎると、上半身を支える腰椎に過度な負担がかかり、腰を痛めてしまいます。この章では、腰痛を引き起こしてしまう、体重が増加してしまった原因について解説します。
運動習慣が無くなった
人の多い場所を避けて過ごすために、それまで毎日運動していた人や、ジムの会員だった人も休会したり退会したりと、運動習慣が無くなった人もいるのではないでしょうか。今まで運動に充てていた時間を、サブスクリプションのドラマやYouTubeなどの視聴、ゲームを楽しむ時間に変えた人も多いはず。パンデミックが明けた今でも習慣を変えられず、運動をせずに体重が増加してしまって腰痛の症状が現れてしまっているでしょう。
自宅にいる時間が増えた
外出自粛期間などがあって自宅にいる時間が増え、Uber Eatsなどの便利な宅配サービスなどの機能を利用してファーストフードなどを食べる事が多くなってしまった人もいるでしょう。また、おうち時間を有意義に過ごすために手の込んだ料理やお菓子作りを楽しんで、体重が増加してしまい腰に痛みが生じているかもしれません。また、運動習慣が無くなったうえに、自宅でお菓子屋スイーツなどの甘いものを食べ、肥満になった人もいるでしょう。これらの自宅にいる時間が増えたことで、肥満となり腰痛になる可能性が高いと言えるでしょう。
外食が増えた
日常が戻っている今では、それまで行動できなかった反動で外食や会社の飲み会などが増え、体重が増加してしまった人もいるでしょう。今まで我慢していた反動で暴飲暴食になってしまい、腰痛を引き起こしているかもしれません。
また、暴飲暴食は腰痛の原因になります。食べ物が入ってくると内臓の消化の働きが活発になりますが、消化をする臓器は筋肉で動いています。暴飲暴食をすることで過度な内臓の働きがストレスとなり、臓器の筋肉が緊張してしまいます。緊張した臓器は周りの組織に影響を及ぼし、周辺の筋肉(腸腰筋)も緊張させてしまいます。腸腰筋は骨盤を前傾に保持する役割があり、緊張して筋肉が硬くなることで前傾に引っ張りすぎて、腰に痛みが生じてしまうでしょう。
「肥満と腰痛の関係性」についての記事はこちら⇒https://selfcareseitai.com/blog/himantoyoutsuunokankeiseigataijuuzoukagayoutsuunogeninni/
進む高齢化
内閣府の発表では、2019年10月時点での日本の人口のおよそ28.4%が65歳以上の高齢者と言われています。年齢を重ねると、腰椎や椎間板も共に老化し筋力も低下し、さまざまな影響を受けます。若いうちは大丈夫でも、腰椎や椎間板の老朽化に伴い、腰痛の症状が現れる人が多くなるのは事実です。今後ますます高齢化が進み、腰痛の症状を訴える人が増え、整形外科などで治療が必要となる人が増加すると考えられるでしょう。この章では、高齢者が発症しやすい腰痛に関連する病気をご紹介します。
引用:https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2020/html/zenbun/s1_1_1.html
変形性腰椎症
変形性腰椎症とは、加齢が原因で腰椎や椎間板が変形や変性し、骨棘という骨の棘ができてしまうことや、背骨が変形してしまうことで生じる腰痛のことです。腰やお尻などのだるさや重たさ、朝方の起床時や立ち上がる動作の際に痛みが生じます。
腰部脊柱管狭窄症
背骨には脊柱管という神経が通る道があります。老化が原因で腰椎や椎間板が変形や変性をすることで脊柱管を刺激したり圧迫したりし、痛みが生じることを腰部脊柱管狭窄症といいます。神経を刺激しているので、お尻や太ももの裏側やふくらはぎなどといった足に痛みやしびれなどの症状が現れます。また、脊柱管狭窄症特有の間欠性跛行という症状があります。間欠性跛行とは、歩くと痛みが現れて少し休むと痛みが治まるといった症状です。
腰椎圧迫骨折
腰椎圧迫骨折とは、転倒や尻もちをついたときなどに上下からの力が加わって椎体がつぶれてしまうことです。咳をした拍子に発症することもあります。閉経後の女性に多く、骨粗鬆症などで骨がもろくなっていることが要因で発症することがあります。骨折しているので、体を動かしにくい状況となり、起き上がる、立ち上がる、かがむなどの動作ときに激しい痛みが生じやすくなっています。
ストレスによる腰痛
腰痛は検査をして原因の分かる特異的腰痛と、原因が特定できない非特異的腰痛に分けられます。腰痛全体の85%が非特異的腰痛で、残りの15%が特異的腰痛です。ストレスと腰痛は密接な関係にあり、ストレスによる腰痛のことを「心因性腰痛症」といいますが、心因性腰痛症は、原因のわからない非特異的腰痛に分類されます。
人はストレスを受けると交感神経が優位の状態となります。交感神経が優位になると身体が緊張状態となり、血流が悪くなります。心臓から流れる血液は栄養や酸素を全身へと運び、不要な老廃物を回収してくれます。血行が悪くなることで腰や背中の筋肉に栄養や酸素が行き届かず、不要な老廃物が回収されずに溜まってしまい、腰に痛みを生じてしまうでしょう。また、原因の分からない腰の痛みがストレスとなり、腰痛を悪化させてしまうという悪循環も発生してしまいます。
腰痛の対策
腰痛を経験したことがある人は、80%と言われていますが、テレワークや高齢化などを考えると今後も増加することが予測されます。何かの動作をする度に痛みが生じる腰痛は、ストレスになるはず。腰痛が起こってしまった場合、急性のときはロキソニンなどの薬の服用で、ある程度の痛みや炎症が軽減できますが、慢性のときは効果は感じられないでしょう。この章では、腰痛が起こってしまわないように、腰痛の対策をご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
食生活の改善
腰椎は身体の上半身と下半身を支える唯一の骨です。腰回りや上半身に脂肪がつくと、上半身を支える腰椎に過度な負荷がかかってしまいます。食生活の改善をして肥満にならないように注意が必要です。暴飲暴食をすることで内臓に過度な負荷がかかり、臓器の筋肉が緊張して周辺の組織まで影響を及ぼし、腰痛の症状が現れます。
また、暴飲暴食は糖尿病や高血圧といった生活習慣病の原因にもなり危険です。生活習慣病が原因で内臓の疾患があった場合でも、腰痛の症状が現れる事があります。ファーストフードの食べ過ぎやアルコールの過剰摂取などに気を付けるだけでなく、自分で作る料理の味付けにも注意が必要です。好みの濃い味付けなどにならないように意識しましょう。
運動やストレッチを行う
肥満や運動不足は腰痛の原因になるので、日常生活に運動やストレッチ、体操などを取り入れてください。長時間のデスクワークなどで硬くなった筋肉をストレッチでほぐしたり、使えていない筋肉を運動で鍛えてあげると良いでしょう。放っておくことで腰痛が慢性化してしまいます。
また、腰や背中、腹筋などの腰回りの筋肉だけでなく、お尻や太ももといった下半身の筋肉なども均等に鍛えることで腰痛対策となります。腰や背中、腹筋は姿勢を維持するのに必要な筋肉で、お尻や太ももなどの筋肉は骨盤を支える重要な筋肉です。
なお、運動の前後には必ずストレッチを行うのがポイントです。運動前は怪我の予防に、運動後は使った筋肉をほぐすために行います。筋肉は使いすぎると痛みの原因になります。健康や強い身体作りのために運動を行ったのに、ストレッチをしていなかったがために痛みが生じてしまっては元も子もありません。運動後はストレッチを必ず行ってください。
腰痛の治療を行っている人や、その他の障害などで、他の療法を行っている人は無理に行わずに、必ず担当の医師に相談のうえ運動などを行ってください。
ストレス解消
知らず知らずのうちに職場や人間関係、家事や育児などでストレスを抱えていませんか?ストレスは腰痛の原因になってしまいます。趣味や好きなことをする時間を作り、ストレスを溜め込まないようにしてください。読書や映画、スポーツなども良いでしょう。
ストレス解消方法には、お気に入りのアロマや入浴剤を使用した半身浴もおすすめです。半身浴はみぞおち辺りまでお湯を張り、38℃~40℃ほどのぬるめのお湯に15分~20分ほど入浴します。半身浴は身体を温めるので腰痛対策にもなり、リラックス効果があるので副交感神経が優位になります。お風呂に入る際は就寝時間の1時間~2時間前に入ることで、上質な睡眠がとれるでしょう。
まとめ
テレワークの普及や高齢化が進むことで、腰痛持ちの人が増加することが考えられます。通勤が減って運動習慣が無くなってしまった人や、テレワークの環境が悪く姿勢不良になってしまった人など、腰痛の原因となる日常生活を繰り返すことで、気付いた時には腰に痛みが生じてしまいます。高齢化が進む日本では、骨の老化などが原因で腰痛になってしまう人も多くいるでしょう。
対策としては基本である食生活の見直しをして肥満を防ぐことや、日常生活に運動やストレッチを取り入れるという生活習慣の改善です。腰や背中の筋肉だけでなく、お尻や太ももなどの下半身の筋肉も鍛えると良いでしょう。また、運動の前後にはストレッチをすることが大切です。怪我の予防や、運動で使った筋肉をほぐしてください。
腰痛対策はストレスを溜め込まないことも重要です。趣味や好きなことをする時間を作って、ストレス発散をしてください。忙しくて時間の無い人にはウォーキングがおすすめです。通勤の際に一駅分歩いたり自宅周辺をお散歩したりなど、服装や道具を使わないので、気軽に取り入れられるのではないでしょうか。
最後に、腰痛や身体のどこかにお悩みの方は当院「セルフケア整体」へ起こしください。優秀なスタッフが患者様一人ひとりを丁寧に施術させていただきます。「どこの整体でも結果は同じでしょう」と思っている人は、ぜひ一度お越しください。当院では、軽症の患者は1回の施術で症状が改善されたケースが多数ございます。また、膝の手術を必要とする重症の患者様でも、6回のコースを受診して日常生活に支障が無く、普通に歩けるまでに改善されたケースがあります。お身体のどこからに違和感や痛みがある人は、ぜひ一度当院「セルフケア整体」へお越しください。