- 腰痛が出て仕事や生活がツラい
- 湿布を貼っても痛みがとれない
- 慢性腰痛をなんとかして治したい
今回はこのような方に向けた記事です。
身体を酷使する仕事をする人やデスクワーカーにとって、腰痛は職業病のようなもので慢性化しています。
どうにかして痛みを和らげたいですよね。
そこで本記事では慢性腰痛に苦しむ方に向けて
- 腰痛のタイプと腰痛を繰り返す人の特徴
- 腰痛を和らげる方法
についてまとめました。
目次
腰痛のタイプと繰り返す人の特徴
腰痛のタイプはいろいろとありますが、大きく分けると2つです。
- 腰を丸めると痛い
- 腰を反ると痛い
テレビや雑誌で「腰痛体操はこれだ!」と目にして実践している人は多く、それはとても素晴らしいことです。
とはいえあなたがどちらの腰痛タイプなのか分からず、いわゆる腰痛体操をすることは痛みを悪化させる原因にもなります。
本章では腰痛を和らげる方法をお伝えする前に、腰痛のタイプと繰り返す人の特徴についてお伝えします。
タイプ1:腰を反ると痛い
腰痛タイプの1つ目は「腰を反ると痛い」です。
日常生活やスポーツ中だと、たとえば下記のときに痛みを感じます。
- 洗濯物を干すときに痛い
- 上の棚にあるものを取ろうとすると痛い
- スポーツ中に身体を捻ろうとすると痛い
腰を反らすと痛みが出る人の特徴は、胸を反らす・股関節を伸ばすことが苦手で、その動作を腰を反らせることで代償していることです。
そのため胸や股関節をラクに動かせる人にくらべて、おなじ動作をしても腰にかかる負担は相対的に大きくなります。
このような人は腰が反る動作を弱めないといけないので、胸と股関節を後ろに動かせる可動域をつけないといけません。
タイプ2:腰を丸めると痛い
腰痛タイプの2つ目は「腰を丸めると痛い」です。
たとえば下記のときに痛みを感じるなら、このタイプの腰痛です。
- 前屈みで家事動作をすると痛い
- 寝起きに靴下を履こうとすると痛い
- 床にあるものを取ろうとすると痛い
思い当たる節はあるでしょうか?
上記のように「腰を丸めると痛い」という人は、胸を丸める・股関節を深く曲げることが苦手で、その動作を腰でカバーしてるという特徴があります。
患者さまとお話していると股関節の硬さを自覚している人はいても、胸まわりの硬さに気づいていない人は多いです。
特徴1:胸まわりが硬い
腰痛になりやすい人の特徴のひとつ目は「胸まわりが硬い」です。
胸は腰とちがって背骨から肋骨が生えています。つまり、胸の背骨には腰の背骨よりも関節が多いということですね。
これが原因で胸まわりの可動域は硬くなりやすくなります。
- 身体を反るとき
- 身体を丸めるとき
- 身体を捻るとき
上記のような身体の使い方を考えたとき、どのようなスポーツ・どのような生活スタイルでも、胸の可動性はとても大切です。
特徴2:股関節が硬い
腰痛になりやすい人の特徴のふたつ目は「股関節が硬い」です。
このことはご存じの方も多いと思うので、すこし雑学をお話しましょう。
股関節というのは
- 骨盤側の丸い穴ぼこ
- 太ももの骨の先にあるボールのような形の部分
が噛み合ってできていて、360度どの方向にも自由自在に動く万能な関節です。
なので股関節の可動域が小さいということは、身体にとってとても不利になります。
股関節が硬ければ、それと隣り合う関節である腰や膝に負担がかかります。
腰痛を和らげる方法
腰痛を繰り返す人とお話していると、「腹筋」と「背筋」をやっててもそれ以外のことはおざなりになっていることが多いです。
筋力トレーニングも必要なことはたしかですが、専門家のアドバイスを受けず我流でするのは
危ないときもあります。
というのも筋トレをするにしても胸まわりや股関節が硬ければ腰しかつかえないトレーニングとなり、腰痛を再発・悪化させることがあるからです。
スポーツ分野のお話になりますが、運動パフォーマンスをあげるトレーニングには「Mobility First」という考えがあります。
つまり「自分で動かせる可動域アップを一番に考えよう!」ということです。
ということで本章では自宅でできるストレッチとセルフケア方法についてお話します。
背骨のストレッチ
背骨のストレッチは「Cat&Dog」という運動がオススメです。
やり方は下記のとおり。
①:四つ這いになる
②:視線と尾てい骨をおへそに向けるように、全身を丸くする
③:頭から尾てい骨まで全身をつかうようにして反る
④:②と③を繰り返す
気をつけるポイントはひとつ。それはみぞおちあたりを大きく丸めたり反ったりする意識を持つことです。
特に反るときに腰しかつかえていない人がとても多いので、しっかりと胸をつかうようにしましょう。
股関節のストレッチ
やり方は下記のとおりです。
①:床に座って足を肩幅よりもすこし広げる
②:膝を立てる
③:手を身体の後ろに置いて、身体を支える
④:両膝を左右に交互に倒す
ポイントは両膝を左右交互に倒すときに、お尻が浮かない・腰が捻れない範囲でするということです。
もし浮いたり捻れたりすると、腰の運動になり股関節のストレッチにならないからです。
患部を温める
慢性腰痛といわれる痛みは、冷やすより温めるほうがオススメです。
というのも慢性の痛みは
- 血流がわるい
- 筋肉がこわばってる
などが原因で起こることが多いからです。
患部を温めることで筋肉がほぐれて、血流がよくなります。そうすると痛みが和らぐという流れですね。
冬なら温湿布やカイロでもいいでしょう。
また意外と見落としがちなポイントが入浴です。
夏だとシャワーで済ませる人が多いので、夏でもちゃんとつかるようにしましょう。
良質な睡眠をとる
どれだけ科学が進歩しても、睡眠ほど身体を癒してくれるものはありません。
寝てるあいだに脳は身体の回復や再生を促すホルモンを分泌します。
そのため良質な睡眠をとることで、痛みを和らげ慢性的な痛みを緩和できるのです。
理想は7〜8時間の睡眠をとることですが、とはいえ忙しい毎日を送るなかではそれがむずかしい人もいらっしゃると思います。
そのようなときは「どうやったらスムーズに寝れるか」を考えるようにしましょう。
なぜなら入眠後最初の90分が睡眠のゴールデンタイムだからです。
たとえば以下の方法があります。
- 寝る前に軽いストレッチをする
- 寝る90分前にはお風呂をすませる
人の体温は睡眠がすすむにつれて下がる特徴があります。
それなのに寝る直前にお風呂に入ると、体温の低下に時間がかかり睡眠の質が下がってしまいます。
有酸素運動をする
ウォーキングや自転車を漕ぐなどの有酸素運動も方法のひとつです。
なぜなら有酸素運動をすると、痛みを感じづらい身体になるからです。
痛みをとる方法で一般的に思い浮かべる方法は
- ほぐす
- 注射をする
- 痛み止めを飲む
などがあります。
とはいえ上記の内容はドクターや整体師がいなければできないというデメリットがありますね。
病院や整体に行けないときや、施術をしてもらった効果を高めたいときには運動習慣も痛みを和らげる大切な方法です。
痛みを和らげる姿勢をとる
痛みを和らげる最後の方法は、身体がラクになる姿勢をとることです。
方法はいたって簡単で、それは「厚みがある枕をつかうこと」です。
- 仰向けになるとき → 膝下に枕をおく
- 椅子に座るとき → 背もたれに枕を立てる
このように楽な姿勢をとることを「ポジショニング」といいます。
まとめ
本記事では慢性的におこる腰痛の原因とその対処方法についてお話しました。
どの対処方法もご自宅ですぐに実践できるものなので、ぜひ試してみてください。