パソコンやスマートフォン操作で長時間同じ姿勢を取ることが多い現代人は、それによって生じる体への負担が無視できません。
特に、不適切な座り方や姿勢は、腰椎や坐骨神経にストレスを加え、坐骨神経痛を誘発することがあります。
坐骨神経痛は、腰から下肢にかけて激しい痛みやしびれを感じる疾患で、日常生活に大きな影響を与えます。
症状のレベルに応じた適切な治療アプローチが必須であることは言うまでもありませんが、もっと大切なのは罹患しないこと、つまり、日常生活における予防策の実施です。
当記事では、坐骨神経痛の原因、症状の特定、レベル別の診断方法、効果的な治療法、そして日常生活での予防策に焦点を当て、あなたが症状の管理と改善及び予防に向けた一歩を踏み出せるようにガイドします。
目次
坐骨神経痛の基礎情報:辛い痛みが起こる原因と主な症状
坐骨神経は、脊髄の最下部から始まって背骨から腰部を通過し、足の先まで伸びている体内最大の神経です。
ちなみに、坐骨神経痛とは病名ではありません。
下記のような症例の総称です。
すなわち、坐骨神経が圧迫または損傷を受けた結果、生じる一連の症状を指し、腰や臀部の痛み、脚への放散痛(原因となる部位から離れた場所で感じる痛み)、足のしびれなどが出現します。
坐骨神経痛の主な原因
坐骨神経痛の原因とされる病気はさまざまです。
ここでは代表的なものを5つ取り上げて説明します。
なお、これらの病変は医院等での早期の診断と適切な治療が重要です。
速やかに専門医へ連絡・予約のうえ診察を受けていただくことをお勧めします。
- 腰椎椎間板ヘルニア
頭蓋骨から尾骨まで連なっている骨を椎骨といい、首の部分を頚椎、背中の部分を胸椎、腰部を腰椎と呼びます。
これらの骨と骨との間には、椎間板という軟骨がはさまっています。
椎間板の役割は、脊椎にかかる衝撃をクッションのように吸収し、動きを滑らかに保つことです。
健常時の椎間板は線維輪という膜で覆われているのですが、過剰な負荷や加齢により、この膜が破れ椎間板が外に出ることがあります。
腰椎椎間板ヘルニアとは、椎間板が突出して神経を圧迫する病変です。
椎骨の後ろ側に脊柱管という管があってその中を神経が通っているのですが、椎間板が突き出ることで神経を刺激し、痛みやしびれが臀部や足に現れるのです。
- 腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は、加齢によって骨や靭帯が分厚くなって脊柱管が狭くなる病変です。
脊柱管が狭くなると、中を通る神経組織が圧迫され、腰痛や足のしびれ、痛みが引き起こされます。
- 脊髄腫瘍
脊髄腫瘍は腰椎部の脊柱管内にできる腫瘍です。
脊髄腫瘍が神経組織を圧迫することで坐骨神経領域に痛みやしびれ、感覚障害を引き起こします。
- 梨状筋症候群
梨状筋症候群は、深部臀部に位置する梨状筋が坐骨神経を圧迫することによって起こります。
この筋肉は、腰から臀部への過度のストレスや怪我によって炎症を起こすことがあり、その結果、坐骨神経が圧迫されて痛みやしびれが起こるのです。
特に、長時間の座位や運転、激しい運動後に症状が悪化することがあります。
これは、骨盤に歪みが生じたり股関節の可動域が狭まったりすることで、坐骨神経がさらに圧迫されるためです。
- 腰椎すべり症
腰椎すべり症は、椎骨が前方または後方に滑ることで神経を圧迫する症状です。
この状態は、骨の老化、外傷、または先天的な構造異常によって発生し、すべり症が進行すると、椎間板や神経根に対して圧力が加わり、坐骨神経痛を引き起こすことがあります。
その他にも、椎間孔狭窄、椎間板嚢腫、椎間関節嚢腫、事故や老化による変形性腰椎症、腰椎圧迫骨折や骨粗鬆症による骨折、ぎっくり腰、臀部や腰部の筋肉の緊張やけいれんが原因となることもあります。
症状の特徴
- 痛み(疼痛)
痛みの程度や感じ方は一様ではありません。
急激なもの、燃えるような感じ、電撃のような鋭い痛みなどさまざまです。
痛みは腰から臀部、太もも、ふくらはぎ、足先にかけて広がることが多く、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
- しびれや感覚の低下
一般的に、しびれは足や足指、腰から足にかけての部分に感じます。
持続的なものから断続的なものまでさまざまで、感覚が鈍くなることもあります。
特に長時間座っていると、症状が悪化することが多いので注意が必要です。
- 筋力低下
重症になると、足が上がらず歩くのが困難になる場合もあります。
筋力低下は、特に長期間にわたって神経が圧迫されている場合に顕著に現れ、歩行が不安定になったり、階段の上り下りに支障をきたす場合があります。
症状のレベルと関連した診断プロセス
坐骨神経痛に限らず、あらゆる病変の診断は、患者がどの程度の痛みや不便を感じているかによって内容が異なります。
これは、症状が日常生活にどれだけ影響を及ぼしているかを評価し、その情報を基に最適な治療計画を立てるためです。
たとえば、痛みが軽微であれば日常活動にほとんど影響を及ぼしませんが、痛みが強い場合には仕事や家庭生活に大きな障害が出ることがあります。
そのため、痛みの程度に応じて、医師はさまざまな診断手段を利用することが一般的です。
例えば、軽度の症状の場合は基本的な問診や簡易的な身体検査で十分な情報が得られることがありますが、症状が重い場合は、より詳細な画像診断(MRIやCTスキャン)、血液検査、神経機能テストを行う必要があります。
これにより、医師は症状の原因を正確に特定し、患者にとって最も効果的な治療計画を立てることが可能になります。
症状のレベルとその影響
坐骨神経痛の症状は幅広く、重い場合は、患者の生活の質を大きく落としかねません。
症状のレベルは治療方法を決定する際の重要な指標となります。
軽度
活動を始めたり特定の姿勢を取ったりする時にのみ症状が出現するレベルであれば、軽度と言ってよいでしょう。
間欠的な痛みを少し感じます。
しびれは軽く、足や足指に時折認められる程度です。
筋力に顕著な低下は見られません。
この段階では、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や定期的な物理療法、適切な運動が効果的です。
痛みやしびれは特定の動作や姿勢でのみ発生し、安静時には症状が消えることが一般的ですが、日常生活において制限がかかるケースは少ないです。
中度
中度の坐骨神経痛では、日常活動に一定の制限がかかるようになります。
痛みは持続的で、座位や立位で悪化することが多いです。
しびれはより広範囲にわたるようになります。
筋力低下も見られ、特に長時間の座位が困難になります。
痛み管理にはカイロプラクティック治療やステロイド注射が必要になる場合があり、夜間も痛みで目が覚めることがあります。
日常活動における制限が増加し、仕事や趣味に影響を及ぼす可能性が大きいです。
重度
重度の坐骨神経痛は、次のような症状です。
非常に激しい痛みが持続します。
しびれは感覚喪失に近い状態になることがあり、筋力も大幅に低下します。
例えば、座ることができない、歩行が困難、物を持ち上げることができないなど、日常のほぼ全ての場面で困難が生じ、生活の質が大きく低下するでしょう。
神経を圧迫している構造物を除去するなどの手術が必要になることがあります。
診断プロセス
臨床的評価
いわゆる、問診や視診・触診・打診に当たります。
初診時、医師は患者の病歴を詳しく聞き取り、痛みの性質や発症の状況を確認・把握します。
痛みの位置、強さ、頻度、そしてそれが日常生活にどのような影響を与えているかが重要な診断ポイントです。
診察を受ける前に、これらの情報が一覧できるようにメモ書きするなどしておくとよいでしょう。
物理的検査
医師は反射、筋力、感覚検査を行い、患者の神経機能がどの程度影響を受けているかを評価します。
特に、ストレートレッグレイズテストなどの特定の動作が坐骨神経痛の診断に役立ちます。
画像診断
MRIやCTスキャンは、脊椎の構造的異常を詳細に調べることができる画像診断技術です。
これにより、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、坐骨神経を圧迫している可能性のある条件を特定します。
電気診断検査
神経伝導速度検査や筋電図を通じて、神経の機能障害の位置や程度を特定します。
神経がどのように損傷しているかを明らかにし、治療計画の策定に役立ちます。
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治療法の選択と治療の進め方
坐骨神経痛の治療は、症状の原因と重症度に応じて様々な方法が選ばれます。
治療の主な目的は痛みの管理と機能の回復であり、患者の日常生活の質の向上を図ることです。
本章では、坐骨神経痛の治療法について詳述し、それぞれのアプローチがどのような場合に適しているかを解説します。
非手術的治療
大多数の坐骨神経痛患者は、非手術的治療によって良好な結果を得ることができます。
以下に主な治療法を挙げます。
- 理学療法(リハビリ)
理学療法には、物理療法と運動療法という主に2つのアプローチがあります。
物理療法は、ストレッチや筋力トレーニングを通じて、背骨のアライメントを改善し、筋肉のバランスを整えるものです。
神経への圧迫が減少し、症状が緩和されることが期待されます。
運動療法は、適切な運動を通じて筋力を強化し、柔軟性を向上させることで、痛みの軽減と機能の回復を図るものです。
具体的に推奨される運動には、ウォーキングや水泳などが効果的とされています。
- 薬物療法
痛みを軽減するために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、筋弛緩薬、鎮痛薬等が処方されます。
重度の痛みには、神経痛に特化した薬剤(例:ガバペンチン、プレガバリン等)が用いられることもあります。
- ブロック注射療法
痛みの原因となっている部位に直接ステロイドや局所麻酔薬を注入することで、急性の痛みを軽減します。
この方法は、症状が他の治療に反応しない場合に用いられることが多いです。
- マニュアルセラピー
カイロプラクティックやオステオパシーなど、手技による治療が行われます。
関節の可動性が改善され、痛みの緩和が図られます。
- ライフスタイルの調整
姿勢の改善、適切な体重の維持、ストレス管理など、日常生活の中で症状を悪化させる要因を減少させる工夫が必要です。
手術的治療
手術は、非手術的治療で改善が見られない、あるいは神経機能の障害が進行している場合に検討されます。
以下に一般的な手術方法を示します。
- 椎間板切除術
圧迫している椎間板の一部を取り除くことで、神経への圧力を解放します。
- 脊椎融合術
不安定な脊椎を安定させるために、脊椎の骨を融合させます。
これは、すべり症や他の構造的問題が原因で症状が生じている場合に行われます。
- 微小侵襲手術
従来の開腹手術よりも小さな切開で行われる手術で、回復が早く、出血や感染のリスクが低減されます。
治療の選択基準
坐骨神経痛の治療法は多岐にわたります。
治療の目的は、痛みの管理だけでなく、機能的な回復と患者の生活の質の向上にありますから、個々の患者のニーズに合わせてカスタマイズされなければなりません。
治療の進行には医師と患者の密接な協力が不可欠であり、継続的なコミュニケーションと調整を通じて最良の治療結果を目指します。
このことは、患者の生活の質だけでなく、金銭面での負担を軽減するためにも重要です。
各種医療機関の概要
次のような医療機関で診察・治療を受けることができます。
- 整体院
整体院は、姿勢を矯正したり筋肉の緊張をほぐしたりする手技による施術を行う診療機関です。
整体治療は、筋肉や関節の調整を行うことで血行を促進し、坐骨神経痛の症状を緩和します。
ここで、TVなど各種メディアで話題になっているセルフケア整体のnobu先生による実際の施術例と、Youtubeで公開されているセルフケアのための動画を紹介します。
坐骨神経痛でお悩みのあなた、必見ですよ。
<セルフケア整体での施術例>
カウンセリングから施術の様子、Before-Afterまで分かりやすくまとめられた動画です。
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<セルフケアのためのエクササイズ動画>
nobu先生流の、坐骨神経痛を解消するセルフケア整体エクササイズです。
- 鍼灸治療院
鍼灸治療院では、鍼やお灸を使って特定のツボを刺激します。
血行を改善し筋肉のこわばりを緩和することで、坐骨神経痛の痛みやしびれを軽減する効果があります。
- 整形外科
整形外科は、骨や関節、筋肉の問題を専門とする診療科です。
坐骨神経痛の原因を特定し、画像検査や物理療法、薬物療法などを通じて適切な治療を提供します。
- 脳神経外科
脳神経外科は、脊椎や神経に関連する問題を専門とする診療科です。
坐骨神経痛の原因が脊椎や神経に関連する場合、脳神経外科での診察が適しています。
- ペインクリニック
ペインクリニックは、痛みの専門診療所です。
神経ブロック注射や理学療法を通じて、坐骨神経痛の痛みを緩和する治療を行います。
生活習慣の改善と坐骨神経痛の予防策
坐骨神経痛は、日常生活の中での小さな変更によっても予防や症状の改善が見込めることが多いです。
痛みの管理と予防に有効な生活習慣の改善策について、以下に詳細を説明します。
適切な体重の維持
肥満は坐骨神経痛を引き起こすリスクファクターの一つです。
過体重は腰椎に過剰な負担をかけ、椎間板ヘルニアやその他の脊椎障害のリスクを高めることが知られています。
健康的な食事と適度な運動によって体重を管理することが、坐骨神経痛の予防につながります。
正しい姿勢の維持
長い時間、同じ姿勢でいることは脊椎に負担をかけ、坐骨神経痛の原因となり得ます。
特に、ほぼ一日中座って仕事をしている人は、まず適切な椅子を使用しましょう。
そして、定期的に立ち上がって手足を曲げ伸ばしするなど、十分なストレッチを行ってください。
また、正しい姿勢を意識することで腰への圧力を分散させ、症状の悪化を防ぐことができます。
睡眠の質の向上
良質な睡眠は全体的な健康維持に寄与するだけでなく、坐骨神経痛の管理にも重要です。
適切な硬さのマットレスと枕を使用し、脊椎が自然な曲線を保てるような寝姿勢をとることが勧められます。
膝の下や腰の下にクッションを入れることで、さらに支持を強化できます。
運動習慣の定着
定期的な運動は、背中と腰の筋肉を強化し、脊椎を支えることができます。
特にコア筋肉をターゲットにした運動(ピラティス、ヨガ、水泳など)は、背骨の整列を保ち、坐骨神経への圧迫を減少させるのに有効です。
ただし、運動を始める際は、医師や理学療法士などと相談した上で個々の状態に合わせたプログラムを組むことが重要です。
ストレス管理
ストレスは筋肉の緊張を引き起こし、坐骨神経への圧迫や痛みを悪化させることがあります。
リラクゼーション技術(瞑想、深呼吸、アロマセラピー)を取り入れることで、筋肉の緊張を緩和し、痛みの軽減に寄与します。
まとめ
以上、坐骨神経痛の多様な原因とその症状レベルに応じた治療法・予防策を詳細に解説してきましたが、ご理解いただけたでしょうか。
健康な生活のためには日常が大切です。
特に適切な体重の維持、定期的な運動、ストレス管理などが予防に役立ちます。
ぜひ今日から実践してみてください。
みなさんの健康と幸福を心から祈っています。
なお、気になる症状が認められた場合には、速やかに病院・クリニック等、適切な医療機関での相談・受診をお勧めします。
もし、記事内で紹介したセルフケア整体や院長のnobu先生に興味をお持ちでしたら、次章で説明しますので、引き続きご覧ください。
セルフケア整体について
Nobu先生について
セルフケア整体の生みの親であり、新宿本店の院長でもあるnobu先生について紹介します。
先生は、学生時代には相撲の選手として活躍しておられました。
しかし、膝の靭帯損傷など大きなケガに立て続けに襲われてしまい、やむなく現役続行を断念することになりました。
と同時に、これからは鍼灸師や柔道整復師の資格を取って、こうしたケガに泣く選手を救う人生を歩もう、と決意されたそうです。
そして、自身の体を実験台として研鑽を重ね、10年以上もの歳月をかけて編み出されたのが「セルフケア整体」なのです。
これは、よくある対症療法ではありません。
簡単なセルフケアで、長年悩んでいた痛みを取るだけでなく、二度と痛まなくするという画期的な方法なのです。
nobu先生はその理念と技術を惜しむことなく、年間100以上の講習会に加えYoutube等のSNSでも公開するなど、広く普及につとめておられます。
Youtubeのチャンネルだけでも145万人の登録者を誇り(2024年8月時点)、多くの人をつらい痛みから救い続けておられるのです。
ぜひあなたもチャンネル登録してセルフケア整体を実践してみてください。
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セルフケア整体新宿本店について
実際にnobu先生が院長として「セルフケア整体」を施術提供されている実店舗について紹介します。
所在地 | 東京都新宿区百人町1-5-4 東都ビル502 |
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