日常生活のストレスや姿勢の悪さは慢性的な痛みや疲れにつながります。体の歪みとは何か?その原因、症状、対処法、予防法までご紹介します。健康な生活、そして生き生きとした毎日を手に入れるための鍵がここにあるこの記事をお楽しみください。
目次
体の歪みとは何か?
整体における「体の歪み」とは、身体の骨格や筋肉、そして神経系における不均衡を指します。具体的には左右の肩の高さが違う、猫背、骨盤や顔の歪み、O脚などです。多くの場合、日常生活や姿勢、運動習慣などに起因しており、健康問題や不快感を引き起こす場合があります。体の歪みは単なる身体の不調ではなく、神経系や血液循環にも影響を及ぼす可能性があります。
体の歪みの原因
人間の体は背骨と骨盤が軸となり、それらを筋肉によって支えられることでバランスが保たれていますが、悪い姿勢や運動不足などによって筋肉への負担が過剰になったり、筋力低下などの様々な原因によって体に歪みが生じます。姿勢が悪いと背骨のS字カーブが崩れ、上半身の重みがうまく分散されなくなります。背骨が歪むことで骨盤まで悪影響を及ぼすのです。特に骨盤は背中や腰、膝に影響を及ぼすため、背中の痛みや腰痛、膝痛が出やすくなります。
いつも同じ側でバッグを持つ、同じ側の足に体重をかけて立つというように利き手や利き足ばかり使っているのも体のバランスが崩れ、歪みにつながりやすいのです。筋力低下、特に体の深部にある深層筋、いわゆるインナーマッスルは体を支える筋肉であり、これが衰えると姿勢が悪くなり、肩こりなどを誘発します。冷えも血液循環が悪くなっている、あるいはストレスによって自律神経のバランスが崩れると、血液循環が悪化して筋肉が硬くなります。
体の歪みの症状
体の歪みが生じるとどんな症状が起こるのでしょうか。
肩こりや腰痛
肩こりや腰痛は歪みの一般的な症状です。背骨のS字カーブが崩れると肩や背中の筋肉に負担がかかり、筋肉が緊張するためにこりや痛みが生じます。
頭痛やめまいの関連性
頭痛やめまいも体の歪みと密接の関連しています。緊張性頭痛は肩こりなどを伴うことがあり、めまいも起こることがあります。頭痛や筋の緊張が姿勢を悪化させ、めまいのリスクを高めることがあるのです。例えば前屈みの姿勢や首の前傾は頸椎への負担を増加させ、頭痛を誘発する可能性があります。
足の歪み
足の歪みも全身のバランスに大きな影響を与える可能性があります。例えば足首や足のアーチの問題は、腰や背中に及ぶことがあります。O脚にもなおせるものとなおせないものがあります。O脚は治さなくてもすぐには支障は出ませんが、高齢になってから「変形性膝関節症」になる可能性があり、整体ではどうこうできるレベルではなくなります。
姿勢の悪化
体の歪みは姿勢の悪化にも関係します。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用中の前屈みの姿勢は首や背骨にも負担をかけ、歪みの原因になるという悪循環に陥ります。背骨や股関節、膝関節に病的な変形の問題があって姿勢が悪化しているのであれば、整形外科を受診しましょう。
筋力低下
運動不足などにより、筋力が低下します。筋力低下に伴い、骨格を支える力が弱くなります。筋力低下はむくみももたらします。足、特にふくらはぎは血液を心臓に戻すポンプの働きがあり、筋力低下によって血液が戻りくくなり血液中の水分が滞った結果です。
どこに行けばいい?やっぱり整体?
体の歪みをセルフチェックする方法があります。
骨盤の歪みは、壁に後頭部、お尻、かかとをつけて立った状態でチェックできます。壁の腰の間にこぶしが入る場合は、骨盤が前傾しており、反り腰の可能性があります。壁と腰の間に手のひらが入らない場合は、猫背により骨盤が後傾している可能性があります。
左右の傾きをチェックするには、裸で両足裏を床につけて鏡の前に立ち、腰骨に親指を水平に当てて左右の高さを見比べましょう。どちらかが高くなっている場合は、バッグをいつも同じ方の肩にかけていたり、足の組み方がいつも同じなど、普通の生活のクセによって左右の傾きが生じている可能性があります。
体の歪みを改善するためには専門家の診断と治療が必要です。整体は手技を用いて体の歪みを評価し、筋肉や骨のバランスを取り戻せるよう調整を行い、症状の軽減や改善を目指します。
骨盤矯正
体の歪みを改善するために行われる方法の一つです。医学的には骨盤矯正という用語はなく、矯正といえば骨折したり著しく変形した骨をギプスやコルセットなどを使って正しい形に戻すことを指します。骨盤という骨は簡単に変形することはなく、周囲にいくつもの丈夫な靭帯で包まれており、手技でどうこうできるわけではありません。
前述した通り、骨盤自体は簡単に歪むことはありませんが、前傾や後傾など骨盤の位置が正しくないと全身のバランスが悪くなることがあります。筋肉にアプローチすることでその位置を調整し、バランスが悪くなることがあるため、位置の調整・バランスを整えると腰痛や姿勢の改善や改善などの効果が期待できます。
体を整えるメリットとは
体の整える主なメリットを示します。
痛みの軽減
体が歪むということは短い筋肉が必要以上に筋肉が縮み、一方では筋肉が伸ばされている状態です。それが続くと筋肉のバランスが悪くなり、痛みが出現します。整体によって整えられると、肩こりや腰痛など慢性的な症状が軽減されることがあります。
姿勢の改善
姿勢の歪みが正されると、正しい姿勢は骨格や筋肉への負担をバランスよく分散させるためにも役立ちます。見た目にも姿勢が良くなると、周りにも良い印象を与え、歩き方も改善します。O脚の改善で内股になるクセが改善されると姿勢も良くなり、膝や腰、足首の痛みが軽減されます。
神経系への影響
整体による調整は神経系にも良い影響を与えます。リラックスすると副交感神経が優位になり、胃腸の動きが活性化されるので便秘解消も期待できます。自律神経も整えることで疲れやすいなどの不調も改善される可能性があります。
血液循環の改善
整体は血液循環も改善させることにもつながります。筋肉の柔軟性を高めて筋緊張が低下すると、血流量が増加し、筋肉の疲労物質が減少して酸素の運搬がスムーズになり、疲労回復が促進されます。血行改善により、冷え・むくみを緩和し、予防します。
どのくらいで治る?
1回で治るということはありません。日常生活上の体が歪むクセはなかなか治るものではないため、整体院で施術してもらっても、悪い姿勢などで戻ってしまうからです。一般的には最初の1か月くらいは週1〜2回、2か月目以降は週1回、3か月目以降は月1回程度といわれています。しかし、個人差があり、何回くらいで治るのか整体院で聞くと良いでしょう。同時に普段の生活で気をつけることを教えてもらいましょう、猫背など悪い姿勢や足を組むクセなど悪影響を及ぼすことをやめるのは容易ではありませんが、整体の効果を持続させるために必要です。
体の歪みを予防するセルフケア
体の歪みにかかる時間は個人差があり、倦怠感などの症状や原因、治療の頻度によって異なります。整体だけでなく、普段から正しい姿勢を保つなどの心がけが必要です。
正しい姿勢の保持
日常生活に正しい姿勢を保つことは重要です。デスクワークの際はデスクや椅子の高さを調整し、膝と足の角度が90度になるように意識して座ってみましょう。初めは姿勢を正すとすぐに疲れてしまうでしょうが、1週間程度で慣れてきます。長時間同じ姿勢のままでいるのも姿勢が悪くなってしまうので、時々立ち上がって軽くストレッチをしましょう。
運動とストレッチの重要性
定期的な運動とストレッチは、筋肉の強化と柔軟性の維持に役立ちます。筋肉や関節が固まってしまうと背骨や骨盤を正常な位置に保てなくなるため、柔軟性は必要なのです。筋肉トレーニングも効果的で、腹横筋、背筋などの体幹の筋肉をしっかり働かせることで正しい姿勢を保つことができます。
健康的な食事
不規則な時間帯の食事や栄養が偏った食事をしているなど、必要な栄養素が十分に取れていないと肩こりが悪化することがあるので、規則正しく、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。血液がドロドロになるような脂質の多い料理も避けます。
ビタミン類は摂取した糖分をエネルギーに変えやすいものや血行を良くする働きがあるものがあり、中でもビタミンB1とビタミンEはおすすめです。どちらも体から排泄されるので、食事からの摂取では過剰摂取になることはありませんが、サプリメント摂取で過剰摂取になることがあるので注意しましょう。疲労回復に効果的といわれるクエン酸、筋緊張を和らげるマグネシウムの摂取もおすすめです。ただし、過剰に摂取すると体に悪影響を及ぼすものもあるため、適量を守りましょう。
まとめ
日常生活のクセや姿勢、運動不足などによって体に歪みが発生し、肩こりや腰痛、頭痛やめまい、足の歪みなどの健康問題を引き起こすことがあります。歪みの原因は、悪い姿勢、筋肉の不均衡、運動不足、持ち物の重さや同じ側に荷物を持つなど、日常生活上の課題が積み重なることで体の歪みが進んでいると考えられます。
整体は体の歪みを改善し、痛みを軽減させて、姿勢を改善するためのアプローチです。整体を受ける際には、信頼性の高い整体師を選び、正しい治療プランを立ててもらいましょう。
整体のメリットとしては痛みの軽減、姿勢の改善、神経系の不調の改善、血液循環の改善などがあります。施術効果を長く持たせ、体の歪みを予防するためにはセルフケアも大切です。正しい姿勢の保持、適度な運動とストレッチ、健康的な食事が大切です。これらの生活習を取り入れることで、体の歪みを予防しやすくなります。
体の歪みを矯正する整体は、快適な生活を追求するために有力な手段であり、検討してみる価値はあります。健康な未来を築くために、体の歪みに目を向けましょう。