「最近、椅子やベットから立ち上がるときに膝が痛い」
「変形性膝関節症にヒアルロン酸注射は効くの?」
「膝の痛みはヒアルロン酸注射を打てば治るの?」
こんなお悩みはありませんか?
立ち上がるときなど、動作を始めようとしたときの痛みや違和感は、変形性膝関節症の初期症状かもしれません。また、変形性膝関節症にはヒアルロン酸注射が良いと聞くけど、どのくらいの効果があるのか気になりますよね。
ヒアルロン酸注射は炎症を抑えたり、痛みを緩和してくれる効果があります。
関節には「関節液」があり、軟骨の滑りを良くする潤滑油のような役割があります。関節液の主成分はヒアルロン酸なので、注射でヒアルロン酸を投入することにより、関節液の手助けができるでしょう。よって、膝の痛みや変形性膝関節症に有効と言えます。
この記事では変形性膝関節症についてや、ヒアルロン酸注射の効果について解説します。
ぜひ最後までお読みください。
目次
変形性膝関節症の原因と症状
女性に多く加齢や筋肉の衰え、膝への負担が原因で関節にある軟骨が徐々にすり減り、骨と骨の間隔が狭くなることにより痛みが生じます。重症化していくと、軟骨が無くなり骨と骨がぶつかって変形してしまうことがあります。症状は初期・中期・進行期に分けられます。
初期~中期
軟骨が徐々にすり減り、骨と骨の間隔が狭くなることで痛みが出ます。
主に、歩き始めるときなどの動作をするときに痛むでしょう。中期になると痛みが激しくなり、階段昇降が難しく感じたり、正座ができなくなったりなどの症状が起こるでしょう。
進行期
軟骨が無くなり、骨と骨がぶつかった状態や、骨同士がぶつかることにより、骨が変形や損傷してしまっている状態。
膝の曲げ伸ばしがやりにくく、足を動かしていない安静時でも痛みを感じるでしょう。
変形性膝関節症の治療法
変形性膝関節症の治療法は症状によって様々で、初期〜中期は運動療法や薬物療法などで症状を緩和する場合が多く、重症化してしまうと手術をしないといけない場合があります。
変形性膝関節症の主な治療法をご紹介します。
理学療法
病気や障害、怪我などで運動機能が低下した人に対し、運動や電気、手技などで運動機能を回復、改善する方法のことです。
運動療法
運動することで筋肉の強化や柔軟性を高める治療法のこと。
症状の緩和や回復、予防効果があります。
物理療法
低周波や超音波などの機械を使い、物理的に治療をすること。
電気を流すことで筋肉や腱などにアプローチし、組織の修復を促してくれる効果があります。
徒手療法
手技で筋肉の緊張をほぐしたり、関節の動きを良くする治療法のこと。
身体をスムーズに動かせるように、微調節をしてくれます。
薬物療法
主に初期~中期の症状の人に治療する方法で、痛みを緩和し炎症を抑える効果があります。
注射薬
「ヒアルロン酸注射」を打ってもらう事が多く、痛みを緩和し炎症を抑える効果があります。
また「ステロイド注射」は、痛みや炎症を抑える効果が強く即効性はありますが、骨粗鬆症などのリスクがあります。
※「ヒアルロン酸注射」と「ステロイド注射」については、下記で詳しく説明します。
外用薬
初期の症状に軟膏やゲル、湿布などを患部に貼って一時的に痛みを抑えます。
湿布は貼り続けることにより、かぶれなどの肌トラブルになる可能性があります。
内服薬
激しい痛みの際に鎮痛剤として一時的に痛みを緩和できます。
ただし、飲み続けることにより副作用が発生する可能性があります。長期間の服用は避けてください。
手術外科的治療
膝関節の軟骨が無くなってしまい、骨同士がぶつかって変形や損傷してしまうなどの、重症化してしまった変形性膝関節症に対する一般的な治療法です。
骨切り手術
自身の太ももやすねの骨を使って、膝関節の重心を均等にする手術です。
X脚の特徴は膝の外側に重心がかかっているので、外側の軟骨がすり減ってる事が多く、痛みは外側に出るでしょう。
また、O脚の特徴は膝の内側に重心がかかっているので、内側の軟骨がすり減り、内側に痛みが生じます。
この関節のバランスを整えるために、膝の骨に切り込みを入れ、人工骨で角度を調節して重心が均等になるようにします。
骨同士がくっつくのに2か月ほどの時間かかるため、高齢者には向いていません。
人工関節置換手術
変形や損傷してしまった骨を削り、人工の関節に置き換える手術。術後、翌日からリハビリが開始され、3週間~4週間での退院となります。
ヒアルロン酸注射とは
関節には「関節液」があります。軟骨を保護したり、軟骨同士を滑らかにしたりと「潤滑油」のような役割を果たしています。
関節液の主成分はヒアルロン酸で、年を重ねるとヒアルロン酸の量が減ってしまいます。そのため、軟骨が保護できず、軟骨同士の滑りが悪くなってすり減ってきてしまい、膝への痛みがでてきます。
ヒアルロン酸注射を打つことにより、軟骨を保護したり、潤滑油の役割を手助けしてくれます。
ただし、ヒアルロン酸注射はあくまで「一時的な処置」です!
すり減った軟骨がヒアルロン酸注射を打つことで、元に戻るわけではありません。
膝が痛いときや変形性膝関節症などで、ヒアルロン酸注射を打って痛みが無くなったとしても、治ったわけではないので、注意してください。
一時的に痛みが緩和し、炎症が抑えられているだけで、膝の状態は良くなったわけでな無いことを、しっかりと理解しておきましょう。
ステロイド注射との違い
ステロイド注射の特徴は、痛みや炎症を抑える効果が非常に強く即効性があることです。
膝に水が溜まって、腫れている場合などに使われることがあります。
ただし、副作用としてステロイド注射は骨がもろくなり、骨粗鬆症を引き起こしてしまう可能性があるので注意が必要です。
ヒアルロン酸注射の効果
ヒアルロン酸注射の持続期間は1週間~2週間と言われています。
また、一時的に痛みは緩和されますが、効果が切れるころには徐々に痛みが出てきてしまうでしょう。ヒアルロン酸注射で一時的に痛みを和らげ、膝回りの運動療法などを平行して行うことをおすすめします。痛みの少ないときに、筋トレやストレッチなどの運動療法で膝関節に負担がかからない身体作りをしましょう。
ヒアルロン酸注射が向いている人
・痛みが我慢できない人
・膝が痛くなり始めた人(初期症状の人)
ヒアルロン酸注射の副作用
膝へのヒアルロン酸注射の副作用はほとんどありませんが、一時的に痛みや腫れが出る程度と言われています。また、注射を打っている際に、激しい痛みを伴うでしょう。
ヒアルロン酸注射の料金と回数(目安)
料金
病院にもよりますが、1回のヒアルロン酸注射は3,100円~5,500円ほどです。
その他、レントゲン検査やMRI検査などをしてもらった場合は、別途費用がかかります。
回数
原則、週に1回の投与で連続して5回までと言われています。
その後は、効果を見ながら2週間~4週間に1回ペースで投与されます。
変形性膝関節症の予防法
膝が痛いからと安静にしてしまいがちですが、かえって痛みを悪化させてしまうかもしれません。
理由は、足の柔軟性や筋肉量が低下してしまうことにより、膝関節の負担が大きくなってしまうからです。
特に「大腿四頭筋(太もも前面にある筋肉)」は膝関節にとってとても重要で、大腿四頭筋を鍛えることにより膝関節が安定感し、関節の負荷が軽くなるでしょう。
足の筋肉を鍛えたり柔軟性を高めたりすることにより、膝関節の負担を減らすことで、痛みの改善や予防に有効となります。
この章では、筋トレやストレッチ方法を紹介しますが、ご自身の症状をしっかりと医師と相談のうえで行ってください。
筋トレ
始めはできなくても、少しずつで良いので、ご自身のペースで挑戦してみてください。
慣れてくると回数を増やしたり、秒数を増やしたりなど、ご自身の身体にあったトレーニングができるでしょう。
大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を鍛える
- 椅子に浅く座り、背筋を伸ばす
- ゆっくりと右足を上げ、10秒間キープ
- ゆっくりと右足を下げる
- ゆっくりと左足を上げ、10秒間キープ
- ゆっくりと左足を下げる
- 2~5を繰り返す
背もたれにもたれてしまうと、しっかりと大腿四頭筋が使えないのでできるだけ浅く座り、椅子にもたれずに行うのがポイント。
また、10秒キープが難しい場合は、5秒キープに変更するなどして始めてみてください。
回数はご自身のできる範囲でOKです。
慣れてくると、秒数や回数を少しずつ増やしていくと良いでしょう。
座って行うのが難しい場合は仰向けでも大腿四頭筋が鍛えられます。
- 両足を伸ばして仰向けになり、手は楽なところにおく
- 右足をゆっくり上げ10秒間キープ(だいたい30度~45度の角度)
- ゆっくりと右足を下げる
- 左足をゆっくり上げ、10秒間キープ(だいたい30度~45度の角度)
- ゆっくりと左足を下げる
足を上げる際は、膝とつま先の向きが右や左を向かないように、まっすぐ天井に向くように伸ばすのがポイント。
内転筋(太ももの内側)を鍛える
- 右側を下にして横向きになり、肩の下に肘がくるようにして上半身は手で支える
- 下半身は右側の足を伸ばし、左側の足は曲げて床におき、バランスをとる
- 右側の伸ばしてる足を、ゆっくりと上に少し持ち上げキープ
- ゆっくりとさげる
- 3~4を繰り返す
- 左側を下にして横向きになり、肩の下に肘がくるようにして上半身は手で支える
- 下半身は左側の足を伸ばし、右側の足は曲げて床におき、バランスをとる
- 左側の伸ばしてる足を、ゆっくりと上に少し持ち上げキープ
- ゆっくりとさげる
- 8~9を繰り返す
足を持ち上げるときは、膝が曲がらないようにまっすぐ伸ばすのがポイント。
膝を曲げてしまうと内転筋に効かなくなってしまいます。
ストレッチ
健康な身体作りは筋肉の強化だけでなく、柔軟性も必要です。
ストレッチをすることにより硬くなった筋肉をほぐし、関節の可動域を広げてくれる効果があります。
大腿四頭筋を伸ばすストレッチ
- 左側を下にして横向きに寝る(身体や両足は軽く曲げる)
- 右手で右側の足首を持ち、背中側へゆっくりと引く(右の前太ももが伸びるところでOK)
- 2を数回繰り返し、反対側へ
- 右側を下にして横向きに寝る(身体や両足は軽く曲げる)
- 左手で左側の足首を持ち、背中側へゆっくりと引く(左の前太ももが伸びるところでOK)
足を背中側へ引いているときに腰を反らせないように、目線(頭)は自分の足元を見るように意識するのがポイント。足をひいている間はゆっくりと呼吸をしましょう。
太ももの裏側を伸ばすストレッチ
- 床に座って足を広げる(広げられる範囲でOK)
- ゆっくりと右側に上体を向け、右足に向かって身体を倒す(倒せられる範囲でOK)
- ゆっくりと身体を起こし、正面を向く
- ゆっくりと左側に上体を向け、左足に向かって身体を倒す(倒せられる範囲でOK)
- ゆっくりと身体を起こし、正面を向く
上体は無理に倒さず、太ももの裏側が伸びている感覚があるところでOKです。
また、上体を倒しているときは息を止めずに、しっかり呼吸をすることがポイント。呼吸をすることで身体が緩まり、柔軟の効果が高まります。
「NOBU先生の1分で膝痛解消法」はこちら⇒https://www.youtube.com/shorts/Aof5OO4ENko
「NOBU先生の30秒で膝痛解消法」はこちら⇒https://www.youtube.com/shorts/uXxVdkuBpjw
「NOBU先生の膝の前側の痛み解消法」はこち⇒https://www.youtube.com/shorts/lyhzR1_VcIk
変形性膝関節症の人がしてはいけない動作
日常生活において、変形性膝関節症の症状を悪化させてしまう動作があります。
普段何気なく生活しているなかで、膝へ負担がかかってしまう動作をついしてしまっているかもしれません。
また、運動やスポーツの習慣がある人は、ご自身の行動に当てはまっていないか一度確認してみてください。
日常生活において
膝を曲げる動作がある行動は、膝に負担がかかるので控えるようにしてください。
和式トイレの使用、正座、床に座る、階段昇降、長時間の歩行など。
運動やスポーツ
膝に大きな衝撃がかかる運動やスポーツは控えるようにしてください。
ランニング、バスケットボール、バレー、サッカー、スキー、縄跳び、スクワットなど。
当院の変形性膝関節症の患者様改善レポート
当院では8年もの長い間、末期の変形性膝関節症で悩んでおられた患者様が、普通に歩けるまでに改善されたケースがあります。
8年もの長い間、電気治療や針治療、マッサージなどをされていましたが、これといった改善はなかったようです。
痛みで行動制限がかかって、不便な生活だったことでしょう。
初めて来院されたときは、足を引きずりながら入って来られました。
そんな患者様が6回の「オーダーメイドセルフケアマスタープログラム」の施術を継続して受けていただき、すいすいと歩けるまでに改善されました。
※ 今回の施術担当はセルフケア整体 新宿本店の「田中沙織」先生です。
来院理由
NOBU先生や笹川先生のYouTubeを見て、膝の痛みに効くセルフケアを自分で試してみたけど、やり方やフォームがあっているのかわからなかった。また、正しいセルフケア整体を知りたいと思い来院されたそうです。
来院前の症状
- 膝の曲げ伸ばしが困難で、90度までしか曲げることができない
- しゃがむことはできず、足を引きずりながら歩いている状態
- 階段はできるだけ避け、やむを得ない場合は手すりを使い一歩ずつ登る
来院後どうなったか
- 下半身に筋肉がつき、力強くなった
- 膝の状態によって波はあるが、スタスタ歩けるようになった
- 足を引きずりながら歩くことはほとんどなくなった
- 歩きだすときに身体が左右に揺れていたのが無くなり、真っ直ぐ前に歩いていけるようになった
- 前まで避けていたはずの階段が、楽に上り下りができるようになって、さっと動けるようになった
- 人が多い駅の階段も、今では気兼ねなく利用できるので気持ちが楽になった
- しっかりと筋肉がついて、動ける身体になったと実感している
- 来店前は「変形性膝関節症の手術を少しでも先延ばしに」という考えだったが、通っているうちに普通に歩いたり、階段を使えるようになったりしたことから、手術のことなど忘れてしまうぐらいに改善された。手術の必要性を感じなくなった。
・患者様アンケートYouTube⇒https://www.youtube.com/watch?v=K8OaKOHgiyk&t=66s
・その他の「即手術を進められた患者様の事例記事」はこちら⇒膝が痛いとお悩みの方へ | セルフケア整体 – 身体や関節の痛み・症状改善 (selfcareseitai.com)
まとめ
変形性膝関節症にはヒアルロン酸注射の効果があります。
しかし、あくまでも一時的に痛みが和らぐだけで、ヒアルロン酸注射を打ったからといって治ったわけではありません。
ヒアルロン酸注射を打ち、痛みが和らいでいるときに、膝回りのストレッチや筋トレなどをして、筋肉の強化をすると良いでしょう。
また、電気治療や針治療なども一時的に痛みが緩和されるだけで、効果が切れると徐々に痛みが出てくるでしょう。
当院では、膝の痛みを伴わない歩行を諦めていた患者様や、手術を検討されていた患者様も多数ご来院いただいております。
優秀なスタッフ達がそれぞれの患者様と向き合い、患者様にあった施術やセルフケア整体をお伝えし、楽に歩けるようになる事例が多数ございます。
「痛みがなく、楽に歩けること」を諦めずに、ぜひ一度ご来院いただければと思います。
当院へのアクセス(動画で道順を解説)の記事はこちら⇒nobu先生が院長のセルフケア整体の場所は?|YouTubeで大人気の整体師が整体院を誕生させたワケ | セルフケア整体 – 身体や関節の痛み・症状改善 (selfcareseitai.com)