最終更新:2025.05.22

ヘルニアによる頭痛の原因と対処法:専門家が解説する症状と治療

この記事は「日本身体運動科学研究所 代表理事・笹川 大瑛」の監修のもと作成されています。

首のヘルニア(頚椎椎間板ヘルニア)が原因で頭痛が起こることがあります。ヘルニアによって圧迫された神経が首から腕や肩に延びることで、痛みやしびれが生じ、その結果、頭痛につながることがあります。また、自律神経の乱れや、長期間の痛みによる脳の過敏化も頭痛の原因として考えられます。この記事では、ヘルニアによる頭痛の原因、特徴的な症状、効果的な治療法について専門的な知見をもとに詳しく解説します。原因不明の頭痛でお悩みの方に、ヘルニアとの関連性を理解し、適切な対処法を見つける手助けになれば幸いです。

頚椎ヘルニアによる頭痛は、単なる頭痛薬では改善しにくいケースが多く見られます。神経根の圧迫が原因の場合、原因そのものに対するアプローチが必要です。

目次

もしかしてヘルニアが原因?頭痛との明確な関係性

ヘルニア 頭痛

頭痛の原因は様々ですが、首のヘルニア(頚椎椎間板ヘルニア)が頭痛を引き起こすケースは意外と多いことをご存知でしょうか。特に、原因不明の慢性的な頭痛に悩まされている方は、頚椎ヘルニアの可能性を疑ってみる価値があります。

椎間板ヘルニアとは、背骨と背骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板が、何らかの原因で通常の位置から飛び出し、神経を圧迫してしまう状態です。特に頚椎(首の骨)の部分でヘルニアが起こると、首から頭にかけて症状が現れることがあります。

頚椎ヘルニアによる頭痛は、単なる緊張性頭痛や片頭痛とは異なる特徴を持っており、適切な治療法も異なります。頭痛の原因を正しく特定することで、効果的な対処が可能になります。

頚椎椎間板ヘルニアの基本知識

頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎(首の骨)の間にあるクッション(椎間板)の内部にあるゼリー状の髄核が外に飛び出し、神経や脊髄を圧迫することで様々な症状を引き起こす疾患です。長期間の姿勢の悪さ、加齢による椎間板の変性、急激な首の動きによる損傷などが主な原因となります。

なぜヘルニアで頭痛が起こるの?考えられる原因とメカニズム

ヘルニア 頭痛

ヘルニア頭痛が起こるメカニズムには、主に以下の3つが考えられます。

神経の圧迫

ヘルニアによって神経が圧迫されると、首や肩、腕、指などに痛みやしびれが起こります。この痛みやしびれが脳に影響を与え、頭痛を発生させることがあります。特に頚椎ヘルニアの場合、首から頭部へ向かう神経が直接的に圧迫されることで、後頭部を中心とした頭痛が生じやすくなります。

自律神経の乱れ

ヘルニアによる痛みやしびれは、自律神経のバランスを崩す原因にもなります。自律神経が乱れると、様々な症状が現れる中で、頭痛もその一つとして挙げられます。長期間の痛みによるストレスや緊張が自律神経に影響を与え、血管の収縮や拡張を引き起こし、結果として頭痛を誘発することがあります。

脳の過敏化

長期間の痛みやしびれは、脳を過敏にさせ、頭痛を引き起こす可能性があります。慢性的な痛みを経験すると、脳の痛みを感じる閾値が下がり、通常なら痛みとして認識しない刺激でも痛みと感じるようになることがあります。この状態を「中枢性感作」と呼び、ヘルニアの直接的な症状とは別に頭痛を引き起こす要因となります。

頭痛の原因メカニズム特徴的な症状
神経の圧迫椎間板が飛び出して神経根や脊髄を直接圧迫後頭部痛、首の動きで悪化、腕や肩のしびれを伴う
自律神経の乱れ慢性痛によるストレスが自律神経に影響頭痛に加え、めまい、耳鳴り、不眠などの症状
脳の過敏化長期間の痛みで中枢神経系が過敏に慢性的な頭痛、軽い刺激でも痛みが増強

【首の痛みやしびれに】頚椎ヘルニアの自宅ケア!効果的な筋トレとストレッチ方法

ヘルニアによる頭痛の特徴的な症状と見分け方

ヘルニア 頭痛

ヘルニア頭痛には、いくつかの特徴的な症状があります。以下の症状に心当たりがある場合は、ヘルニアが原因の頭痛を疑ってみる必要があるかもしれません。

頚椎椎間板ヘルニアの初期症状

初期段階では、以下のような症状が現れることがあります:

  • 首の痛みや違和感(特に首を動かしたときに悪化)
  • 肩こりやコリ感の増加
  • 首や肩の動きが制限される感覚
  • 時折起こる軽い頭痛(後頭部に多い)

この段階では、単なる疲労や姿勢の悪さによる症状と誤解されることも多く、見過ごされがちです。しかし、これらの症状が継続する場合は注意が必要です。

頚椎椎間板ヘルニアの中期症状

症状が進行すると:

  • 頻繁に起こる頭痛(特に後頭部や側頭部)
  • 首の痛みが強くなり、頭痛と連動する
  • 腕や手にしびれや痛みが放散
  • 指の感覚が鈍くなる
  • めまいや耳鳴りを伴うことがある

この段階になると、日常生活に支障をきたすことも多くなります。特に、首を動かすと頭痛が悪化する、あるいは腕や手のしびれと頭痛が同時に起こるといった特徴があれば、頚椎ヘルニアの可能性が高いと言えます。

頚椎椎間板ヘルニアの後期症状

重度の場合や適切な治療が行われないと:

  • 慢性的で強い頭痛(薬が効きにくい)
  • 腕や手の筋力低下
  • 歩行障害や足のしびれ(脊髄圧迫の場合)
  • 膀胱や腸の機能障害(重度の脊髄圧迫の場合)

この段階では専門医による早急な治療が必要です。特に手足の筋力低下や膀胱・腸の機能に異常を感じる場合は、緊急性が高いと考えられます。

一般的な頭痛との違い

ヘルニアによる頭痛と一般的な頭痛(緊張性頭痛や片頭痛)との主な違いは以下の通りです:

  • 首の動きや姿勢の変化で頭痛の強さが変わる
  • 首や肩、腕のしびれや痛みを伴うことが多い
  • 後頭部に痛みが集中しやすい
  • 一般的な頭痛薬で改善しにくい
  • 朝起きたときに頭痛がひどい場合がある(寝姿勢による神経圧迫)

要注意!頭痛を引き起こしやすいヘルニアの3種類と特徴

ヘルニア 頭痛

ヘルニアの中でも、特に頭痛と関連性が高いタイプについて解説します。

頚椎椎間板ヘルニア

頚椎椎間板ヘルニアは、頭痛を引き起こす最も一般的なヘルニアのタイプです。頚椎は首の部分の背骨で、C1からC7まで7つの椎骨から構成されています。特にC1-C2(上位頚椎)領域のヘルニアは後頭神経に直接影響を与えるため、後頭部の頭痛と強く関連します。

また、C5-C6、C6-C7領域のヘルニアも頻繁に見られ、これらは腕や肩へのしびれとともに、関連痛として頭痛を引き起こすことがあります。首と頭部の近さから、頚椎ヘルニアは様々なメカニズムで頭痛の原因となりうるのです。

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎ヘルニアの場合は、お尻や足に痛みやしびれが出ることが多く、頭痛が直接的な症状として現れることは少ないですが、長期間の痛みや神経刺激が原因で頭痛が起こることがあります。これは主に、慢性的な痛みによるストレスや自律神経の乱れ、また長期間の痛みによる中枢神経系の過敏化が関与していると考えられます。

腰椎ヘルニアによる頭痛は、ヘルニア自体の直接的な影響というよりも、痛みが長期化することで生じる二次的な症状と捉えるべきでしょう。

鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニアは、腹部の臓器が鼠径部(足の付け根)の腹壁の穴から突出することで起こります。鼠径ヘルニアが直接的に頭痛を引き起こすことは少ないですが、手術や術後の体調変化によって間接的に頭痛が起こることがあります。

特に、鼠径ヘルニアの手術後に使用される薬の副作用や、術後のストレス、体調の変化などが頭痛の原因となる可能性があります。また、慢性的な痛みがある場合は、それが自律神経に影響を与え、結果として頭痛を引き起こすことも考えられます。

ヘルニアが疑われる頭痛の検査・診断方法

ヘルニア 頭痛

ヘルニアによる頭痛が疑われる場合、どのような検査や診断が行われるのでしょうか。正確な診断のためには、以下のようなプロセスが一般的です。

症状の評価

医師は最初に、頭痛の特徴(場所、頻度、痛みの質、悪化する状況など)や、首や腕、肩などの症状について詳しく問診します。特に首の動きと頭痛の関連性は重要な判断材料となります。

身体検査

医師は首の動きや姿勢、神経学的な検査(反射、感覚、筋力など)を行います。スパーリングテスト(首を後ろに傾け、同時に患者の頭部を同側に回旋させた状態で軽く頭部を押す)など、頚椎ヘルニアの有無を確認する特殊な検査も実施されることがあります。

画像検査

ヘルニアの診断には以下のような画像検査が用いられます:

  • レントゲン検査:骨の異常や変形を確認しますが、椎間板そのものは写りません
  • MRI検査:椎間板や神経、脊髄の状態を詳細に評価できる最も有効な検査です
  • CT検査:骨や椎間板の詳細な構造を確認できます
  • 神経伝導検査:神経の機能を評価します

特にMRI検査は、ヘルニアの正確な位置や大きさ、神経への圧迫の程度を確認できる重要な検査です。ヘルニアが疑われる頭痛では、頚椎のMRI検査が推奨されます。

ヘルニアによる頭痛の治療法とセルフケア

ヘルニア 頭痛

ヘルニアによる頭痛の治療には、保存的治療から手術まで様々なアプローチがあります。症状の程度や神経障害の状態により適切な治療法が選択されます。

保存的治療

多くの場合、まずは以下のような保存的治療が試みられます:

安静

症状の急性期には、首に負担をかけないよう一定期間の安静が勧められます。特に痛みが強い場合は、首の動きを制限するカラーの着用が推奨されることもあります。ただし、長期間の安静は筋力低下を招く可能性があるため、医師の指導に従うことが重要です。

薬物療法

疼痛管理のために以下のような薬が処方されることがあります:

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):炎症と痛みを軽減
  • 筋弛緩剤:筋肉の緊張を和らげる
  • 神経障害性疼痛治療薬:神経の痛みを緩和

物理療法

症状の改善に役立つ物理療法には以下のようなものがあります:

  • 牽引療法:首の骨の間隔を広げ、神経への圧迫を軽減
  • 温熱療法・冷却療法:痛みや炎症の緩和
  • マッサージ:筋肉の緊張緩和
  • 理学療法:首と肩の筋力強化、姿勢改善

注射療法

保存的治療で十分な効果が得られない場合、神経ブロック注射やステロイド注射などが検討されます。これらは神経根の炎症を抑え、痛みを緩和する効果があります。頚椎の場合、神経根ブロック注射は特に効果的なケースが多いとされています。

手術療法

以下のような状況では手術が検討されることがあります:

  • 保存的治療や注射療法で症状が改善しない場合
  • 筋力低下や感覚障害が進行する場合
  • 膀胱や腸の機能に問題が生じる場合(緊急性が高い)

頚椎ヘルニアの手術には、前方からアプローチする方法(前方除圧固定術)と後方からアプローチする方法(後方椎間孔拡大術など)があります。手術方法は、ヘルニアの位置や状態によって適切なものが選択されます。

セルフケア

日常生活で実践できるセルフケアの方法には以下のようなものがあります

  • 姿勢の改善:特にデスクワークや長時間のスマートフォン使用時は、首に負担がかからないよう姿勢に注意
  • エルゴノミクスの工夫:作業環境を整え、首や肩への負担を軽減(モニターの高さ調整、適切な椅子の選択など)
  • ストレッチと軽い運動:首や肩の筋肉の柔軟性を保つために、医師や理学療法士の指導のもとで適切なストレッチを行う
  • 適度な休息:同じ姿勢を長時間続けず、定期的に休憩をとる
  • 温湿布の活用:首や肩の緊張を和らげるために温湿布を使用(急性期の炎症がある場合は冷湿布の方が適切なこともある)

首痛の対処法と原因|専門家が教える即効セルフケアと予防ストレッチ

専門医に相談すべきタイミングと診療科の選び方

ヘルニア 頭痛

ヘルニアによる頭痛は、放置すると症状が悪化することがあります。頭痛が続く場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。どのようなタイミングでどの診療科を受診すべきかを解説します。

受診を検討すべきタイミング

以下のような症状がある場合は、医療機関への受診を検討しましょう:

  • 3週間以上続く頭痛がある
  • 首の動きで頭痛が悪化する
  • 首や肩、腕にしびれや痛みを伴う
  • いつもと異なるタイプの頭痛がある
  • 通常の頭痛薬で症状が改善しない
  • 日常生活や睡眠に支障をきたすほどの頭痛がある

特に以下のような症状がある場合は、早急な受診が必要です:

  • 手足の筋力低下や感覚障害が進行している
  • 歩行が不安定になる
  • 膀胱や腸の機能に異常を感じる
  • 急激に起こった激しい頭痛(「今までで最悪の頭痛」と感じるもの)

適切な診療科の選び方

ヘルニアによる頭痛の治療に関わる主な診療科は以下の通りです:

整形外科

椎間板ヘルニア全般の診断と治療を行います。特に運動器(骨、関節、筋肉など)に関する専門知識があり、保存的治療から手術まで幅広く対応します。首の痛みを伴う頭痛では、まず整形外科を受診するのが一般的です。

脳神経外科

頚椎ヘルニアの手術も行う医療機関が多く、特に神経症状を伴う場合に適しています。頭痛の原因が脳疾患である可能性も併せて評価できます。

神経内科

神経系の疾患全般を扱い、頭痛の原因を総合的に評価します。ヘルニア以外の可能性も含めた鑑別診断に強みがあります。

ペインクリニック

痛みの管理に特化した診療科で、神経ブロック注射などの専門的な疼痛治療を提供します。慢性的なヘルニアによる頭痛の管理に役立ちます。

初診では、まず整形外科か脳神経外科を受診し、必要に応じて他の専門科への紹介を受けるのが良いでしょう。また、頚椎ヘルニアを専門とする医師がいる医療機関を選ぶことも大切です。

首痛と頭痛、何科を受診すべき?症状別の最適な診療科を解説

まとめ:ヘルニアによる頭痛、早期対処が鍵

ヘルニア 頭痛

ヘルニア、特に頚椎椎間板ヘルニアは、さまざまなメカニズムで頭痛を引き起こす可能性があります。神経の圧迫、自律神経の乱れ、脳の過敏化などが主な原因となり、後頭部を中心とした頭痛や、首の動きによって悪化する頭痛として現れることが多いです。

ヘルニアによる頭痛の特徴を理解し、早期に適切な治療を受けることが症状改善の鍵となります。首や肩のしびれを伴う頭痛、首の動きで悪化する頭痛、通常の頭痛薬で改善しない頭痛がある場合は、整形外科や脳神経外科などの専門医を受診しましょう。

保存的治療から手術まで、症状の程度に応じた様々な治療オプションがあります。また、日常生活での姿勢の改善や適切な運動なども重要です。
ヘルニアによる頭痛は、適切な対処で多くの場合改善が期待できます
。症状が続く場合は、自己判断せず専門医に相談することをお勧めします。

ヘルニアと頭痛に関するよくある質問

ヘルニア 頭痛

Q. 頚椎ヘルニアによる頭痛と片頭痛はどう見分けるべきですか?

A. 頚椎ヘルニアによる頭痛は、首を動かすと悪化することが多く、後頭部に痛みを感じやすいという特徴があります。また、首や肩、腕のしびれや痛みを伴うことが一般的です。一方、片頭痛は拍動性の痛みで、光や音に敏感になったり、吐き気を伴ったりすることが特徴です。また、片頭痛は前兆(閃輝暗点など)がある場合もあります。首の症状がなく、家族歴がある場合は片頭痛の可能性が高いでしょう。確実な診断には専門医の診察が必要です。

Q. ヘルニアによる頭痛は完治するのでしょうか?

A. 頚椎ヘルニアによる頭痛の完治可能性は、症状の重症度や原因となるヘルニアの状態によって異なります。軽度から中等度のケースであれば、適切な保存的治療(安静、薬物療法、理学療法など)によって症状の改善が期待できます。多くの患者さんは3〜6ヶ月の治療で症状が軽減し、頭痛も改善します。しかし、重度の神経圧迫がある場合や、保存的治療で効果が見られない場合は手術が必要になることもあります。手術を受けた患者さんの約70〜90%で症状の改善が報告されています。定期的な姿勢のチェックや適切な運動習慣によって再発予防も可能です。

Q. ヘルニアによる頭痛にはどのような薬が効果的ですか?

A. ヘルニアによる頭痛の薬物療法には、主に以下のようなものがあります。①非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):ロキソニンやボルタレンなどが炎症と痛みを軽減します。②筋弛緩剤:筋肉の緊張を和らげ、関連する頭痛を改善します。③神経障害性疼痛治療薬:神経の痛みに直接作用します。④ステロイド薬:強い炎症がある場合に短期間使用されることがあります。しかし、薬物療法はあくまで対症療法であり、根本的な原因(神経圧迫など)に対しては、物理療法や場合によっては手術などの治療も検討する必要があります。薬の使用は必ず医師の指導のもとで行いましょう。

Q. ヘルニアによる頭痛を自宅でケアする方法はありますか?

A. ヘルニアによる頭痛のセルフケア方法としては、①姿勢の改善:特にデスクワークやスマホ使用時の「ストレートネック」を防ぐ、②定期的なストレッチ:首や肩の筋肉をやさしく伸ばす(急激な動きは避ける)、③温湿布の活用:筋肉の緊張を和らげる、④エルゴノミクスの工夫:モニターの高さ調整や適切な枕の使用、⑤休息と睡眠:適切な休憩と質の良い睡眠を心がける、などが挙げられます。ただし、これらはあくまで補助的な対処法であり、症状が継続する場合は専門医の診察を受けることが重要です。特に、しびれや筋力低下が進行する場合は早急に医療機関を受診しましょう。

Q. 頚椎ヘルニアの手術後も頭痛が続くことはありますか?

A. 頚椎ヘルニアの手術後も頭痛が続くケースは確かに存在します。考えられる理由としては、①手術によって神経の圧迫は解消されても、長期間の痛みによって既に中枢神経系が過敏化している場合、②別の頚椎レベルにもヘルニアや問題がある場合、③術後の筋肉や組織の修復過程で一時的に痛みが生じる場合、④頭痛の原因が頚椎ヘルニア以外にもあった場合、などが挙げられます。手術後の頭痛が続く場合は、担当医に相談し、原因を再評価することが重要です。多くの場合、時間の経過とリハビリテーションによって症状は改善していきますが、継続的なフォローアップが必要です。

Q. 子供もヘルニアによる頭痛になることはありますか?

A. 子供の頚椎椎間板ヘルニアは成人に比べて非常にまれです。子供の椎間板は水分含有量が多く、弾力性に富んでいるため、成人よりもヘルニアを起こしにくい傾向があります。しかし、先天的な要因やスポーツによる外傷、不適切な姿勢の長期継続などによって、稀に小児でも頚椎ヘルニアと関連する頭痛が起こる可能性はあります。子供に持続する頭痛がある場合は、小児科医や小児神経科医の診察を受け、適切な評価と診断を受けることが重要です。診断には画像検査が必要になることもありますが、子供の場合は放射線被曝を最小限に抑えるよう配慮されます。

笹川 大瑛

この記事の監修者

笹川 大瑛

日本身体運動科学研究所 代表理事

理学療法士・機能運動学研究家。「関節トレーニング®」考案者。多くの書籍執筆やメディア掲載実績を持つ。

最新の記事はこちら

よくある質問

  • Q

    セルフケア整体と他の整体の違いについて教えてください

    A

    セルフケア整体は、YouTubeをはじめTVや海外のTED講演等でも高く評価されている科学的な手法に基づく整体です。

    他の整体との大きな違いは、痛みを取ることだけに終わらず、身体を動かすために本当に必要な筋肉(ズボラ筋)を適切に活性化させる関節トレーニングを施術に取り入れる点です。これにより一時的な改善ではなく、痛みが再発しにくい身体、健康で美しい身体を維持できることが最大の特徴です。

    すでに院長のnobu先生の動画を通じて、沢山の人からご好評頂けておりますが、動画だけでは伝えられない、その人の身体の筋肉量にあった適切な負荷量、セルフケアの順番などをお一人、お一人に合わせてお伝えするために当院を開院いたしました。

    当院では、施術のみを受ける「施術プラン」と、ご自身でもセルフケアを学び、長期的に身体を維持できる「オーダーメイドセルフケアマスタープラン」をはじめ、お客様のニーズやライフスタイルに合わせて多様なプランをご用意しています。

    セルフケア整体の施術を通じて、痛みの原因を明確に特定し、比較的短期間で身体の変化を実感いただけます。他の整体では改善しなかった重度の症状をお持ちの方ほど、改善した際の喜びと生活の質の向上を実感いただいております。痛みの改善と同時に、ズボラ筋を鍛える関節トレーニングを取り入れることで、美容効果や痩身効果、運動効率の改善などの相乗効果も期待できます。

    施術を重ねるごとに痛みが徐々に波打つように軽減していき、無理なく身体を整えていくことができます。運動療法と聞くと、痛みが強い方は不安を感じるかもしれませんが、当院ではお一人お一人の身体の状態に合わせた優しい施術と適切な負荷量で無理なく進めていきます。その結果、「ぽっこりお腹がへこんだ」「夜間頻尿が改善した」「睡眠の質が向上した」「むくみが取れて身体が引き締まった」といった全身の改善も実感いただけます。痛みの原因となる筋肉に適切な刺激を与え、筋肉バランスが整っていく過程で、身体全体が健康的な状態へと導かれます。

    当院の目的は単に短期間で痛みを取ることだけではなく、痛みが改善した後も定期的な通院を通じて身体の良い状態を維持し、再発を防ぐ健康的な身体づくりをサポートすることです。「一生を通じて健康で快適な身体を維持する」ことこそ、セルフケア整体の真のゴールです。

    セルフケア整体が一般的な整体と異なる最大の特徴は、「痛みの原因を緩和する」だけではなく、身体の根本的な使い方や筋肉のバランスを見直し、再発しにくい身体に改善していく点です。当院では、特に「ズボラ筋」を活性化させる関節トレーニングという独自の運動療法を取り入れ、日常生活で生じる身体の歪みや負担を継続的にケアしていきます。

    施術を繰り返すことで身体が自然に適切な動きを覚え、姿勢改善や代謝アップによる美容や痩身効果、運動パフォーマンス向上といった多面的なメリットを実感いただけます。

    セルフケアマスタープランでは、施術に加えてご自身で無理なく続けられるオーダーメイドのセルフケアを動画教材として提供します。定期的な専門家の施術とセルフケアを組み合わせることで、健康な状態を長期的に維持しやすくなります。施術を通じて学んだケア方法を習慣化することで、日常生活での身体への負担を減らし、より快適な生活を送れるようになるのがセルフケア整体の大きな魅力です。

     

    私たちは、この科学的で根本的な整体手法を日本から世界へと広め、日本人の健康寿命を5年以上延ばすことを本気で目指しています。ぜひ私たちとともに長期的な健康を実現しましょう。

  • Q

    長い間ずっと体の痛みについて悩んでいます。どこに行っても結果的にまた痛くなってしまうのですが、治せますか?

    A

    セルフケア整体の手法は、10年以上悩んでいる方でもご自身の痛みの原因を明確に理解し、驚くような効果を実感していただけます。ただし、当院が採用している関節トレーニングを用いた運動療法は、特に筋肉が弱くなっている方や筋肉に傷がある方の場合、初めのうちは動かすことで一時的に痛みが強くなる場合があります。通うにつれて痛みは波打つように治まっていきます。

    この一時的な痛みは、弱った筋肉(ズボラ筋)が十分に働かず、代わりに酷使されてきた筋肉(ガンバリ筋)が傷んでいる状態によるものです。当院では、痛みの原因となる筋肉を直接無理に動かすのではなく、痛みの少ない部位から適切な負荷量と順序で徐々にアプローチしていきます。施術者が慎重に負荷量やトレーニングの順序を見極めますので、ご自身で行うよりも痛みを最小限に抑えつつ効果的に改善できます。

    院長のNOBU先生自身が10年以上身体の痛みに苦しみ、試行錯誤の末に完成させた手法であり、多くの方に知っていただきたいと強く願っております。実際に、手術が必要と診断された方でも、当院の施術とセルフケアにより改善し、手術が不要になったという事例も多数ございます。

    丁寧なカウンセリングと身体検査をもとに、あなたに最適なオリジナルのセルフケア方法を導き出し、身体の根本的な改善を目指します。無理をせず一歩ずつ、一緒に元気で快活な身体を取り戻しましょう。

  • Q

    過去、整体に何度も通ってもまた身体の不調箇所が元に戻ってしまいました。整体師さんに身体を任せるのが不安なのですが。

    A

    何度通っても症状が戻ってしまうと、不安に感じるお気持ちはとてもよく分かります。実際、多くの整体では一時的に筋肉をほぐす施術が中心であるため、根本的な原因が改善されず再発を繰り返すことが多くあります。

    セルフケア整体では、「健康貯金」を増やしていくという考えのもと、まずは痛みの根本原因を徹底的に特定します。痛みのある箇所だけでなく、身体全体の筋肉バランスや使い方を分析し、適切な筋肉(ズボラ筋)を活性化する関節トレーニングを取り入れた施術を行います。

    施術の負荷量や順番も、一人ひとりの状態に合わせて細かく調整し、自己回復力を高めることで徐々に身体が正しく機能するようになります。その結果、再発しにくい身体づくりが可能となります。オーダーメイドのセルフケアをお伝えするプランもありますが、施術だけのプランでも身体の根本原因にアプローチし、十分な改善が見込めますのでご安心ください。

    セルフケア整体は単に痛みを取る場所ではなく、一生涯あなたの身体と健康を支えるパートナーです。継続していただくことで身体の状態が段階的に向上し、「健康貯金」が積み重なり、活動的で快適な毎日を実感していただけます。

  • Q

    丁寧な施術とのことですが、時間はどのくらいかかりますか?

    A

    初回はカウンセリング、身体の検査、施術、アフターカウンセリングを含めて、約1時間半のお時間をいただいています。

    その後は、30分程度が基本となります。

    施術前のヒアリングでは、痛みや違和感の原因を正確に把握するために、お身体の状態を細かく確認します。特に姿勢や筋肉の状態を詳しく検査し、一人ひとりの痛みや不調の根本的な原因を明確に特定していきます。短時間で表面的な改善を目指すのではなく、時間をかけてしっかりと原因を見極めることで、施術後に効果を感じにくい方でも、身体がどうすれば本来の健康な状態に戻るのか、その道筋をはっきりと示すことが可能になります。

    実際、過去の来院者の中には、初回の施術直後は痛みの軽減を実感できなかった方でも、関節の可動域の改善など、明確な身体の変化に気づき、継続的な施術を通じて大幅な改善を実感された方が数多くいらっしゃいます。

    丁寧なカウンセリングと検査に基づく施術計画により、ちょっとした身体の違和感が長く抜けなかった方から、手術を勧められるほどの重い症状を抱える方まで、身体を健康な状態へと導く道筋が明確になりますので、安心してご来院ください。

  • Q

    どのくらいの期間、施術をするとホームページの写真のように快活な身体になりますか?

    A

    身体の状態や症状の程度によりますが、多くの方は初回から身体の動きや可動域が改善されることを実感されています。ただし、痛みが非常に強い方や慢性的な症状を長年抱えている方は、最初の数回では痛みが完全に取れず、緩やかに改善していく感覚になることもあります。これは傷ついた筋肉や酷使され続けてきた筋肉が回復していく過程で一時的に負担を感じるためですが、徐々に根本原因が取り除かれ改善が進んでいきます。

    身体が本来持つ健康で快活な状態を取り戻し、良い状態を維持するためには、症状やお身体の状態に応じて一定の期間が必要です。そのため、まずは上半身または下半身どちらかに集中的なお悩みがある方は3回程度、両方に問題を抱える方は6回程度の施術をまずは推奨しております。

    これらの施術回数はあくまでも初めの段階で効果を実感いただくための目安であり、その後も継続して施術を受けることでさらなる身体の安定性や健康改善を図ることが可能です。

    セルフケア整体では、施術のたびに身体の筋肉や姿勢、動き方の変化を丁寧に確認し、一人ひとりの身体の状況に応じたケアプランを提供しています。施術を通じて、本来働くべき筋肉(ズボラ筋)が徐々に活性化されることで、痛みの再発を防ぎ、身体がより健康的に動けるようになります。

    また、セルフケアプランをご希望の方には、ご自身で簡単に継続できるセルフケア方法もお伝えしています。日常生活の中で少しずつ取り入れていただくことで、痛みの予防や姿勢の改善、美容やダイエット効果、運動パフォーマンスの向上など、多様な効果を実感いただけます。

    施術期間中は常に施術者が身体の状況を把握し、次回以降の施術やセルフケア方法についても適切にアドバイスいたします。セルフケア整体は、単なる一時的な施術ではなく、あなたの健康を一生涯サポートするパートナーとして、健康を積み重ねるお手伝いをしていきます。

  • Q

    初めての予約でもLINEからしていいでしょうか?

    A

    はい、ぜひLINEからご予約くださいませ。マンツーマンで施術をしておりますため、お電話に出られないときもございます。LINEよりご連絡いただけましたら、担当スタッフより速やかにご案内を返信させていただきます。

  • Q

    どんな身体の痛みでもセルフケアで治すことができますか?

    A

    殆どの間接の痛みをとり、運動パフォーマンスを上げることが可能ですが、以下の場合は効果が減少ないし別の治療が必要になります。

    ・リウマチによる痛みがある場合(こちらは専門の治療がいずれにせよ必要になります)

    ・急性時の痛み(足首のねんざ、靱帯損傷など)でひどく腫れている場合は、腫れが治る期間が必要です。)

    ・肩関節の拘縮 (これは筋肉が正常ではなく線維状になっているため、半年など時間や回数を多く施術しなければ改善しません。)

    ・しびれが常時ある (これは神経が傷ついているため、状態によっては病院で検査が必要になります。常時しびれがある場合(寝ているときも)しびれは改善しません。施術により痛みは改善していきますが、筋力がかなり落ちている状態であるため治すには1~2か月必要となります。)

    ・骨の変形が著しく進んでいる場合

他にもわからないことやご不安なことなどありしたら、
最寄りの店舗のLINE、お電話にてお気軽にご連絡くださいませ。
スタッフが丁寧に対応させていただきます。

近くの店舗を探す
24時間スマホで簡単に予約可能 さっそく予約する