・ 股関節の右側だけが痛くなってきた
・ でもその理由が思い当たらない
・ なにか自分でできるセルフケアはないかしら?
今回はこのような方に向けた記事です。
股関節の右側だけが痛むのはカラダの使い方が原因かもしれません。
というのも利き手があるように足にも利き足があり、多くの方は右足をたくさんつかう傾向にあるからです。
運転中や踏ん張ってるとき、イスに座ってるときなど、右だけに体重をかけることはありませんか?
本記事では股関節の片側だけが痛む方に向けて、その原因とセルフケア方法をご紹介します。
目次
股関節の構造と機能を知ろう
「痛いところを指さしてください」と問診すると、腰や骨盤の上のほうなど、意外と股関節以外の場所をさす方が多いです。
このように身体イメージにズレがあると、治療をスムースにすすめる妨げになることもあります。
そこでまずは股関節について一緒に学んでいきましょう。
股関節の構造とは
股関節とは
- 臼蓋(きゅうがい)とよばれる骨盤側の穴ぼこ
- 大腿骨頭とよばれる太ももの骨の先端にある球体
によって構成されている、カラダのなかでもっとも大きな関節です。
丸い穴ぼこに球体がおさまってる形をしているので、股関節は360度いろんな方向に動けるという特徴がありますね。
たとえば下記の動作ができるのも、股関節が大きな可動性を持っているからです。
- 開脚をする
- 胡座をかく
- 女の子座りをする
股関節の機能は2つ
股関節の大切な機能は、わたしたちの体重を支えてくれることです。
ただし、文字どおり体重分だけを支えているわけではありません。
- 歩行時 → 体重のおよそ3倍
- ジョギング時 → 体重のおよそ4~5倍
- 階段の上り下り → 体重のおよそ6~9倍
たとえば体重が60キロの人であれば、歩行時には股関節におよそ180キロもの負荷がかかることになります。
とても大きな負担でビックリされた方も多いかもしれません。
でもそれだけ股関節は、わたしたちが日常生活を送るうえで必要不可欠な役割を担っていることを分かってもらえたことでしょう。
そのため股関節はたくさんの筋肉や靭帯によって守られています。
股関節の右側だけが痛む原因
右にせよ左にせよ股関節の片側だけが痛むなら、それは普段のカラダの使い方が原因かもしれません。
たとえば下記のことで思い当たる節はないでしょうか?
- おなじ側の脚で踏ん張ることが多い
- いつもおなじ脚の組み方をしてイスに座ってる
- 立っているとき、いつもおなじ側に体重を乗せている
このようなカラダの使い方をしていると、一つひとつの動作の負担は小さくとも、積み重なると大きな負担になります。
セルフケアをする前に、まずはそのような日常のクセを見つけていきましょう。
炎症を起こしている
負担が加わると関節の中でも外でも炎症が起きやすくなります。
炎症とは患部に腫れや熱っぽさがある状態のことですね。
「炎症があるなら安静にしよう」という考えはもちろんあるのですが、股関節の場合はそう簡単にいきません。
なぜなら、さきほどお話したように股関節は体重を支えてくれる関節だからです。
- 道を歩くとき
- トイレに行くとき
- 階段の上り下りをするとき
移動手段として股関節をつかわない日はありません。そして股関節をつかうたびに、そこには体重の何倍もの負担がかかっているのです。
筋肉がこわばっている
股関節に負担が集中すると、関節の負担を減らすためにまわりの筋肉たちは身構えるように硬くなっていきます。
ある程度のこわばりなら「張り」と感じることもあるでしょうが、ある一定ラインを超えると「痛み」になります。
たとえば肩こりを想像してみてください。カチカチに硬い肩をしている人は
- 頭痛
- 肩まわりの痛み
など、部位はともかく痛みを訴えることが多いでしょう。
「強いコリ=痛み」となる理由のひとつは血流不全です。
つまり局所的に虚血状態になり、老廃物が流れず、新鮮な血が巡りづらい状況になっているわけですね。
神経を圧迫している
筋肉が硬くなると、血流不全だけではなく、神経が圧迫されて痛みが出ることもあります。
正座後のしびれや痛みとおなじですね。
正座は膝を180度曲げて体重をかけている状態。そうすると、筋肉は体重で押し潰されてしまいます。
神経や血管は筋肉と筋肉のあいだや筋肉のなかをとおっているので、筋肉が押し潰されると当然それらも押し潰されます。
さきほど肩こりの人は頭痛になるというお話をしました。
これも神経が絞扼されたことによるものです。
股関節の痛みの治し方
これまでは股関節が痛む原因についてお話してきました。
ここからは股関節に痛みが出たときに自宅でできる治し方をご紹介します。
日常生活動作を気をつける
日常生活で気をつけてもらいたいことは、「階段の上り下り」です。
階段の上り下りは体重のおよそ6~9倍の負担がかかるシチュエーション。ぜひ取り組んでみてください。
<上り>
- 痛くない足からあがる
- 痛い足を痛くない足とおなじ段にあげる
- 1と2のくり返し
<下り>
- 痛い足から下りる
- 痛くない足を痛い足とおなじ段に下ろす
- 1と2のくり返し
ポイントは2つ
- 1段ずつおりること
- 上り下りそれぞれで最初に踏み出す足がちがうこと
普通なら片足ずつ交互に階段をすすんでいきます。でも痛いときにこれをすると逆効果。
2足を揃えて1段ずつすすむようにしましょう。
ちなみに「行きはヨイヨイ(痛くない足)、帰りはこわい(痛い足)」と覚えると、踏み出し足をまちがえることはありません。
物理療法で痛みを和らげる
物理療法には電気や温熱などがありますが、ご自宅で簡単にできるのは患部を温める温熱療法です。
この方法はこわばった筋肉を緩め、血流を改善してくれる効果があります。
具体的には
- 温湿布を貼る
- 温かいお風呂に入る
- 蒸しタオルをあてる
などがあるでしょう。
さらに温熱療法は筋肉の柔軟性を高める効果もあるので、ストレッチをあわせて行うこともオススメです。
ただし炎症を起こしているときには、痛みが増すことがあるので注意してください。
たとえば下記のときは温めるよりも冷やすほうが効果的です。
- 夜になると痛みが増す
- 痛みで夜中に起きてしまう
- 安静にしていてもズキズキと痛む
もし上記にあてはまるときは、整体などで除痛目的に電気をあててみてはいかがでしょう。
エクササイズで筋力を強化する
股関節に痛みがある人は筋肉のバランスが崩れてる人が多いので、弱くなりやすい筋肉のトレーニングをしましょう。
準備するものはゴムチューブだけ。百均にあるもので大丈夫です。
- ゴムチューブを膝までとおして、あお向けになる
- 両膝を肩幅に広げ、立てる
- 膝を外側にひらく
上記トレーニングの目的はお尻の筋肉を鍛えることです。
病院や整体に行くべきとき
- セルフケアで症状が改善しない
- 痛みに加えて、動きに支障が出だした
股関節に違和感を感じた時点で、病院や整体に通うことができるに越したことはありません。
とはいえ平日は遅くまで仕事があったり、受診することに躊躇してしまう方もいるでしょう。
そのためにきっとみなさんはこの記事を読まれていることと思います。
ただ上記のようなときはなるべく早めに専門家に相談されることをオススメします。
もしどこに通おうかしら?と悩んだときは、ぜひ当店も選択肢として検討してみてください。
当店では「3回の来店」で整体いらずの、快活なカラダにできるメソッドがあります。
たった15分一緒にセルフケアをすると明らかな変化を実感してもらえることでしょう。
まとめ
本記事では「股関節の右だけが痛い」という症状の方に向けて、その原因や対処方法をご紹介しました。
股関節は歩く・立つ・しゃがむなど、日常生活動作をこなすときにとても大切な役割を果たす関節です。
すこしでも痛みを感じ始めたら、ぜひ本記事を参考にセルフケアを実践してみてください。