腰痛に悩まされている方々の中で、「ブロック注射」が注目されています。
この治療は、様々な種類の痛みに対して直接的に効果を発揮するため、多くの患者が利用しています。
しかし、多くの方が気になるのが治療の費用。
特に、痛みが長引く場合、治療の継続が経済的な負担となることもあります。
ブロック注射の費用は、使用する薬剤や注射の種類、治療を行う医院によって異なりますが、目安としては一回あたり数千円から数万円が一般的です。
多くの医院では初診料や診察料が別途必要で、健康保険の適用があるかどうかも確認が必要です。
ブロック注射の大きなメリットは、痛みに対して迅速かつ直接的に効果を発揮すること。
治療時間も短く、日常生活への影響を最小限に抑えられます。
一方で、効果の持続時間は限られており、痛みの原因によっては複数回の治療が必要となる場合があります。
腰痛でお悩みの方は、まずは専門のクリニックへ相談して、自分の症状や治療法について正確な情報を得ることが重要です。
ブロック注射は、その選択肢の一つとして、多くの患者に支持されています。
当ブログ記事では、ブロック注射の費用の目安、ブロック注射の種類・効果・治療の流れ・副作用、よくある質問について紹介しています。
目次
【腰痛】ブロック注射の費用の目安
- 【腰痛】ブロック注射の費用の目安
保険適用の場合
保険適用外の場合
ここでは、それぞれの費用について、解説しています。
保険適用の場合
ブロック注射の治療が健康保険の適用内で行われる場合、患者さんの負担は大幅に軽減されます。
健康保険が適用されるかどうかは、治療の必要性や診断に依存します。
例えば、慢性的な腰痛や神経痛がある場合、医師は症状の緩和を目的として神経ブロック注射を推奨することがあります。
この治療には、局所麻酔薬やステロイドなどの薬剤が使用され、痛みの伝達をブロックします。
保険適用の場合、患者は診療費の一部負担として3割を支払うことが一般的ですが、この割合は患者の保険種類によって変動します。
初診時には初診料が必要で、必要に応じてレントゲンやMRIなどの検査が行われることもあります。
これらの検査も保険の適用を受けることができるため、治療全体の費用を抑えることが可能です。
健康保険を利用する場合は、保険証の持参を忘れずに、またどの治療が保険適用になるかを事前にクリニックに確認することが重要です。
保険適用外の場合
保険適用外でブロック注射を受ける場合、費用は全額自己負担となります。
この場合の費用はクリニックによって異なりますが、一般的には一回の注射につき10,000円から50,000円程度かかることが多いです。
保険適用外の治療となる理由には、使用される薬剤の種類や注射の技術、治療の目的などが関係しています。
例えば、美容整形やスポーツパフォーマンス向上を目的とした場合は健康保険の適用を受けることができません。
保険適用外で行われるブロック注射は、通常、痛みの特定部位に対して高度な技術を要することが多く、その分高額になりがちです。
また、保険適用外の治療では、薬剤の選択肢も広がり、より効果的な治療が期待できる場合もあります。
しかし、費用が高くなるため、治療を受ける前にはしっかりとした説明を医師から受け、費用と効果を天秤にかけた上で治療を決定することが大切です。
また、クリニックによっては分割払いやクレジットカードでの支払いが可能な場合もあるため、治療費の支払い方法についても事前に確認しておくと良いでしょう。
【腰痛】ブロック注射の種類
腰痛治療に用いられるブロック注射の種類を紹介します。
- 神経ブロック注射
- ・使用薬剤:局所麻酔薬やステロイドを注射して痛みの伝達を遮断します。
- ・適用部位:腰部、足、仙骨、首など、痛みのある特定の神経節に対して行います。
- ・適用疾患:腰椎椎間板ヘルニア、三叉神経痛、帯状疱疹に伴う痛みなど。
- 硬膜外ブロック
- ・適用部位:脊髄を覆う硬膜外スペースに注射を行い、痛みを管理します。
- ・状態:慢性的な腰痛や手術後の痛みに特に有効です。
- ・方法:薬剤の選定は医師による診察後に決定されます。
- トリガーポイント注射
- ・部位:腰や肩の筋肉内のトリガーポイント(痛みの発生源となる筋肉の固まり)に対して行います。
- ・薬剤:局所麻酔薬やステロイドを用いて痛みを軽減します。
- 仙腸関節注射
- ・目的:仙腸関節の炎症や痛みを軽減するために行われます。
- ・使用薬剤:通常はステロイドと麻酔薬を組み合わせて使用されます。
- 薬剤注入療法
- ・可能な治療:長期間の痛み管理に効果的で、継続して薬剤を腰部に注入します。
- ・適用疾患:慢性的な腰痛や椎間板ヘルニアに対して行われることが多いです。
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星状神経節ブロック注射・可能な治療:急性および慢性の痛み管理に使用され、特定の神経節に局所麻酔薬を注射することで痛み信号の伝達をブロックします。・適用疾患:複合性局所疼痛症候群(CRPS)、帯状疱疹後神経痛、顔面痛などの慢性的な痛み状態に対して行われることが多いです。
これらのブロック注射は、ペインクリニックや整形外科クリニックで行われることが一般的です。
治療前には、初診時に詳細な診察と必要に応じてレントゲンやMRIでの撮影が行われます。
多くの場合、予約をして来院し、保険証を持参することが必要です。
また、健康保険の適用可否についても、受付での確認が求められます。
ブロック注射は多くの患者にとって有効な痛みの改善方法であり、症状に応じて最適な治療法を選択することが重要です。
ブロック注射の種類について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。⇩
【腰痛】ブロック注射の効果
腰痛のブロック注射による効果は、以下を参考にしてください。⇩
- 直接的な痛みの緩和
- 使用薬剤:局所麻酔薬やステロイドを直接痛みの部位に注入し、神経の痛み伝達をブロックします。
- 適応症状:腰椎椎間板ヘルニア、帯状疱疹に伴う神経痛、仙腸関節痛、三叉神経痛など。
- 急性および慢性痛の管理
- 効果の範囲:注射により痛みを感じる神経節が一時的に機能しなくなり、患者は痛みの軽減を体感します。
- 行い方:医師が診察を行い、必要な検査(レントゲン、MRI)を基に治療計画を立てます。
- 運動能力の向上
- 部位:腰、足、首、肩など痛みにより動きが制限されていた部位が改善され、日常生活の質が向上します。
- 非侵襲的治療
- 方法:手術を避け、注射による治療で痛みを管理するため、回復期間が短く、帰宅後すぐに通常の活動が可能です。
- 症状の再発防止
- 適用:慢性的な痛みに対して周期的に行うことで、痛みの再発を抑制し、長期的な改善を促します。
- 全身の負担軽減
- 状態:痛みが減少することで、全身の緊張が解放され、他の部位への負担も軽減されます。
ブロック注射は、これらの効果により、多くの腰痛患者に推奨される治療法となっています。
治療の適用、具体的な方法、期待される効果については、診療を行う医院や医師による詳細な説明が必要です。
【腰痛】ブロック注射治療の流れ
- 【腰痛】ブロック注射治療の流れ
1.初診・診断
2.治療計画の立案
3.注射前の準備
4.注射実施
5.注射後の観察
ここでは、腰痛時のブロック注射治療の大体の流れについて、詳しく解説しています。
1.初診・診断
初診での診断が、腰痛治療の成功に向けた重要な第一歩です。
腰痛患者はまず、医院で詳細な診察を受けます。
医師は患者の痛みの部位、症状の性質、及び既往症を評価し、必要に応じてレントゲンやMRIなどの撮影を行い、椎間板ヘルニアやその他の脊椎関連の疾患の有無を確認します。
この段階で神経ブロックが適応されるかどうか、そしてどの神経節が対象であるかが特定されます。
診断後、適切な治療法が選ばれ、その効果と可能なリスクについて患者に説明がなされます。
2.治療計画の立案
患者の状態に最適化された治療計画の立案は、腰痛の緩和に向けて不可欠です。
医師は初診で得られた情報を基に、個々の患者の症状と生活スタイルに合わせた治療計画を作成します。
この計画には、注射の種類、使用する薬剤、治療の回数、予定される治療の間隔などが含まれます。
重要なのは、患者が治療に対する理解と同意を示すことで、これには健康保険の適用範囲と費用の説明も含まれます。
3.注射前の準備
注射前の適切な準備は、治療の安全性と効果を高めるために重要です。
治療当日、患者は食事制限の指示を受けることがあります。
また、薬剤アレルギーや既往症に基づいて必要な薬物調整が行われることもあります。
ペインクリニックや治療室で患者は静脈路を確保され、必要に応じてリラックスするための軽い鎮静剤が投与される場合があります。
治療部位は消毒され、無菌状態での処置が保証されます。
4.注射実施
ブロック注射の正確な実施は、腰痛管理における中心的な部分です。
医師は事前に診断と計画に基づいて選定された神経節に対して薬剤を注入します。
この手順は通常、X線や超音波などの画像ガイド下で行われ、注射部位の精度を高め、効果を最大限にするためです。
治療には数分から数十分かかることがあり、患者は通常、局部麻酔を受けるため不快感をほとんど感じません。
5.注射後の観察
注射後の適切な観察とケアが、治療の成功を左右します。
射後、患者は短時間で観察室に移され、血圧や心拍数、注射部位の反応などがモニターされます。
この時、医師や看護師は患者の痛みの変化や副作用の有無を確認し、必要に応じて対応します。
大半の患者は同日中に帰宅が可能ですが、家での安静や当日および翌日の活動制限について具体的な指示が与えられます。
【腰痛】ブロック注射の副作用
ブロック注射は腰痛の効果的な治療法として知られていますが、いくつかの副作用が発生する可能性があります。
ブロック注射で考えられる副作用は、こちらです。⇩
- 感染
- 注射部位の感染は稀ですが、発生する可能性があります。医院での無菌的な手順と正確な撮影技術により、リスクは最小限に抑えられます。
- 出血または血腫
- 特に血液凝固障害のある患者や抗凝固薬を使用している患者において、注射部位での出血や血腫が見られることがあります。
- 神経損傷
- 神経ブロックの際に使用される針が神経に直接触れることで、しびれや感覚の減少、時には痛みが増加する可能性があります。これは、首や腰、足の特定の部位でより顕著になることがあります。
- 薬剤による副作用
- ステロイドや局所麻酔薬の使用により、患者によっては顔のほてり、血糖値の上昇、全身の一時的な免疫抑制などが起こることがあります。
- 頭痛
- 硬膜外スペースへの注射後に、硬膜を突き破ってしまうことが稀にあり、その結果として頭痛が発生することがあります。これは「硬膜外注射後頭痛」と呼ばれ、適切な対応が必要です。
- アレルギー反応
- 使用される薬剤に対してアレルギー反応を示す患者もいます。これには発疹や呼吸困難などが含まれ、重要な医療対応が必要となります。
医師による詳細な診察と適切な検査を行うことで、これらのリスクを事前に把握し、可能な限り副作用のリスクを低減することが可能です。
また、患者は治療前にこれらの副作用について完全に説明を受け、理解した上で治療を受けるべきです。
これにより、患者と医師の間での信頼関係が築かれ、安全で効果的な治療が実施されます。
【腰痛】ブロック注射についてよくある質問
- 【腰痛】ブロック注射についてよくある質問
◻️ブロック注射はめちゃくちゃ痛い?
◻️ブロック注射の効き目時間は?
◻️ブロック注射の2回目の間隔は?
◻️ブロック注射で効果がない場合はある?
ここでは、ブロック注射についてよくある質問を詳しく解説しています。
ブロック注射はめちゃくちゃ痛い?
ブロック注射における痛みは通常、非常に軽微です。
多くの患者が注射の痛みを心配しますが、実際には使用される薬剤と注射技術により痛みは最小限に抑えられます。
医師は局所麻酔を使用して痛みを感じる神経を一時的に麻痺させ、不快感を軽減します。
また、トリガーポイントや神経節への正確な注射は、専門的な診察と撮影技術を要します。
ブロック注射が得意な医師を探すといいでしょう。
ブロック注射の効き目時間は?
ブロック注射の効果は通常、数時間から数週間持続します。
効果の持続時間は使用される薬剤の種類、注射される部位、患者の個々の症状によって異なります。
例えば、腰痛や首の痛みを緩和するための神経ブロックでは、局所麻酔薬とステロイドが一般的に使用され、これらの薬剤は長期間にわたって炎症を抑制し、痛みを管理します。
定期的な診察を通じて、治療の効果を最大化し、必要に応じて追加治療を行うことが可能です。
ブロック注射の2回目の間隔は?
ブロック注射の再治療間隔は、患者の症状の改善状況により異なります。
一般的には、初回の効果が減少し始めた時点で次の治療を計画します。
多くの場合、4週間から8週間の間隔で行われることが多いですが、患者の状態や反応に応じて、この間隔は調整されることがあります。
定期的な診察と医師との相談が重要であり、治療計画は個々のニーズに最適化されています。
ブロック注射で効果がない場合はある?
ブロック注射で効果が感じられない場合もあります。
これは、注射が行われる部位や薬剤の選択、患者の具体的な症状や病状によって異なるためです。
医師は、効果が不十分な場合には、症状や原因を再評価し、別の種類のブロック注射を試すことをおすすめすることがあります。
例えば、椎間板ヘルニアや仙腸関節痛が原因である場合、異なる部位への注射や異なる薬剤の使用が検討されます。
治療のアプローチは患者の反応に応じて柔軟に対応されるため、効果がない場合は医師と密接に連絡を取ることが助けになります。
まとめ
腰痛を抱える多くの方々が、ブロック注射を検討しています。この治療法は、特定の神経節に対して薬剤を直接注入し、痛みの根源に迅速にアクセスする方法です。ブロック注射の種類には、神経ブロックやトリガーポイント注射、特に星状神経節ブロックなどがあり、それぞれが腰痛の緩和に特化しています。星状神経節ブロックは、頚椎や上部脊椎の問題にも利用されることがあります。
これらの治療が腰椎椎間板ヘルニアや仙腸関節痛、坐骨神経痛など、さまざまな症状に効果的であるという点が重要です。ブロック注射の費用は、使用する薬剤の種類や治療を行う医院によって異なり、多くの場合、健康保険の適用によって患者の負担が軽減されます。患者は診療前に必ず医師と費用について話し合い、治療の全体的な計画を理解することが必要です。
また、医師は患者の症状や体の状態を詳しく診察し、レントゲンやMRIなどの検査を行い、最適な治療法を提案します。受診を考えている方々に対して、どこで治療を受けるかの案内や、必要な知識を提供するための情報が院内には用意されています。腰痛に対するブロック注射は、多くの患者にとって有効な解決策を提供しますが、治療を受ける前には十分な情報を得て、適切な医院を選ぶことが重要です。